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「眠れるまで、またなにか話をしてあげようか」。家族と離れ、恋人のゆうちゃんと暮らしはじめたきいちゃん。いつからか、うまく眠れなくなったきいちゃんに、ゆうちゃんはいつも、少し不思議で胸がぎゅっとなる「おはなし」をしてくれた。寝る前に一篇ずつ味わいたい、12の連作短編集。
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Posted by ブクログ
ゆうちゃんがきいちゃんにするお話がどれも本当に面白くて、味わい深くて、不思議な話で、なんだかずっと心に残る。 面白くて一気に読んでしまったけど、今度は、眠れないきいちゃんのように、寝る前に少しづつ読みたい。
よいん。 甘い水とかミトンさんとかも読んだけど、こっちのがすき。 連作短編。 ぎゅっと切ない、爽やかな残酷さ。 言葉のとうめいさ。
すごく良かった。西加奈子さんの解説にあるように、東直子さんの本は、人間の危うさを描いている気がする。それを彼女は「こわさ」と言っている。 この本の主人公のきいちゃんを観ていると、昔の自分を見ているようで、自分でもよくわからない断崖絶壁をきいちゃんがフラフラと渡り歩いている様は、ハラハラした。 きいち...続きを読むゃんは、ゆうちゃんと出会って、支えてもらって、大切にされて、少しずつ足りなかった何かを取り戻していくようだった。 でも、それでも、それが心から漏れていくスピードの方がずっと早くて、きいちゃんはいつも何かに飢えている。それは愛情だったり、死だったり、孤独だったり、いろんな形で、ゆうちゃんの物語に溢れているのだ。 深い愛情に支えられて、きいちゃんは真っ暗な闇の中で、立ち直りたいと願うけど、結局最後の最後に立つことが出来たのは、彼女自身の強さゆえだった。そうしなきゃいけない、という義務感と、そうすれば何かが変わるかもしれないと思える希望が、きいちゃんを奮い立たせる。 それをそっと後ろで見守って、ゆうちゃんも一つ決心するのだ。 本当に昔の私を見ているようだった。この世に万ある本の中で、昔の自分にそっくりな主人公が出てくる本なんて、なかなかない。これもまた巡り合わせなのかもしれないなぁと思った。 きいちゃんほどの修羅場は、私にはなかったけど、それでも、個人的には沢山辛いことがあった。私は彼と乗り越えることを選んだし、それを後悔していない。 きいちゃんには、まだまだこれから辛いことがいっぱいあるだろう。でも、それ以上に素晴らしいことも沢山あるだろう。一つ乗り越えるたびに、彼女を褒めてあげたいと思う。過去の私が、今の私を少しだけ褒めてやりたいのと同じように。
わたしは多分ずっとゆうちゃんみたいなひとを探してるんだろう。だからわたしにとってこの物語はかなしかったけど、いとおしくてたまらないものだった。 きいちゃんを抱きしめてあげたい。よく頑張ったねえらいねって言って、一緒にわんわん泣きたい。
最初の数ページから泣いてしまった…家で読んでたら泣きっぱなしだったと思う。甘やかされることで腐っていくじぶんを見ながら、どうしようもあるのに、どうしようもないとこにこだわることで、うまく生活のポケットの中に隠れる。学生だからこそできるし、家族だからこそ逃げられないし、遂に優しさが甘やかしにしか感じら...続きを読むれなくなる…っていうのは、あーもーなんだかなぁ。究極でさびしすぎる一連のごっこ遊びに、いちいち泣いてしまいました。 東さんの小説初めて読んだのですが、短歌の世界が解かれたような不思議さを感じて、これはどういうことかなーと思ったんだけど、たぶん複数の短編から構成されてるからだと思う。章立てというよりは、それぞれが独立してるように思えて、より世界観が切り取られた感じになるような。
ふわふわときゅんとする、感じが好きです。 ゆうちゃんはすてき男子。こんな人いたら甘え過ぎてしまいそう。 不安定な人ってすごくいるけど、ただ甘えてるんじゃなくって、心が弱いんじゃなくって、難しいところにいるんだと思う。 きいちゃんのように、何かのタイミングで気づいたり変われたりするといいな、って思...続きを読むう。
家を出て ひょんなことから ゆうちゃんの家に転がり込むことになった きいちゃん。 一人暮らし歴が長く ジャムだって作れる 美容師のゆうちゃん。 少し情緒不安定な 二十歳の女の子・きいちゃんと 困っている人をほっとけない 優し過ぎる青年・ゆうちゃんの 甘く切ない恋模様を描いた 連作短編集です。 ...続きを読む ガソリンの匂いと共に食べた晩御飯の思い出、 長生きしたカブトムシの話、 アメリカ帰りの 優しいおばあさんの話、 不思議な転校生・サルコの話、 特撮会社の岩職人、 岩ちゃんの話、 身体が小さくなる病気を患った 先輩美容師ミリさんの話、 など いつからか眠れなくなったきいちゃんのために 毎晩話してくれる ゆうちゃんのちょっと不思議で 切ないお話の数々。 このひとつひとつの物語が 本当に面白くて ついつい引き込まれていく。 (ゆうちゃんの語り口の上手さと きいちゃんの素直な合いの手の妙!) 優しくはあるけれど どこかドライで覚めた ゆうちゃんの言葉と、 深い繋がりをいつも求めている きいちゃんの想いとの 悲しい温度差。 ほんの僅かな すれ違いから 次第にギクシャクしてくる二人の関係。 そこから自分の生活を見つめ直し、 ゆうちゃんに依存した 楽だけどふわふわしただけの場所から、 自分の足で歩いていこうと もがき続けるきいちゃんの姿に なんか共感してしまいました。 それにしても 切なさを内包した キラキラとした言葉や、 本業が歌人である東さんだけに、 独特のリズムで進む文章が 妙に心地いい。 劇的な出来事なんてなくても 当たり前に揺れ動く小さな感情を、 壊れ物を扱うように繊細に積み重ねていく 小説に心惹かれます。 その意味でも この小説はまさにツボで、 夢見るように儚くて 切なく胸に残る、 あたたかい文章に 一気にファンになってしまったくらい そこに流れる空気感が好きなんです。 二人手を濃い紫色に染めての ぶどうジャム作り。 二人の指で作った ほどけない知恵の輪。 微笑ましい ベッドの中のキツネ遊び。 好きな誰かと過ごす 永遠を感じるひととき。 独り身の人は 二人でいることの自由をうらやましく思うだろうし、 たった一人の理解者と 今を生きている人には いろいろと参考になる恋愛小説だと思います。
ずるいなあ…きいちゃんに嫉妬しかない いくら精神的に不安定さがあったとしても 少し歪んだ関係であっても 年を重ねた自分にはちょっと読むのも恥ずかしいくらいの かわいくて羨ましい恋愛物でしかないかなあ… と読み進めたものの なんだろう 読後のこの感じ いつになくとても気持ちが重たい…
ことばには「書きことば」、「話しことば」とあるけど、この本は「想いことば」で書かれてる。心で想う時のことばってたしかにこんなだ。 寂しさは誰かにすがることでは埋められないと気付いたきいちゃん。 えらかった。がんばったね、きいちゃん。
東さんの物語は、いつもガラス越しでみているのような感じがする。それも、昔の手作りガラス。透明なはずなのに、ところどころゆがんだり、色が変わったり、きらきらしたり………。そして、手が届かない。十二の物語はどれも切なくて、ゆらゆらでキラキラしている。
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