フォローさせて頂いている方の本棚で見つけて、これは!と思って購入。
いいなあ、粋でいなせであたたかくて優しい世界。「まめで四角でやわらかで」という題名がぴったり。飢饉や疫病、改革、犯罪など色々なことはあれど、約260年も太平の世が続いたなんてすごいことだと思う。先日ついに明治生まれの人が日本にはい
...続きを読むなくなってしまったけど、今、令和の時代に昭和を懐かしむように明治生まれの人は江戸時代を懐かしんでいたと思うとすごく身近だ―って思う。明治時代は約45年だから明治45年生まれでも江戸の時代はたった45年前のことだったと思うとすごいワクワクしてしまう。
江戸時代の小説が好きで、それに伴って江戸地図とか江戸の生活とか江戸の料理本など本も読んでいるけれど、こちらは漫画なので江戸の日常がすぐ目の前にあるようにとても身近に表現されている。こんな風な江戸文化紹介も兼ねたような読みやすい漫画ってあったかな。発想がとても良いと思う。
精密な絵ではないのだけど人間のまるみとかやわらかさがとても上手にやわらかいタッチで描かれていて子供は可愛いし、おばちゃんは本当におばちゃんだし、じいさんはじいさん、あーそこらへんにいそういそうって思いながら読んだ。昔購入したジブリのアニメーター近藤喜文さんの「ふとふり返ると」というイラスト集があって、その絵もすぐに動き出しそうだったけど、この作者さんも同じで今にも動き出しそうな絵で読んでいて本当に楽しかった。心躍る読書時間だった。また読み返す、何度も。