講談社文庫作品一覧
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3.8選ぶべきは愛か、大儀か――。 第二次大戦時、混沌する運命に翻弄される男女の愛憎を描く、 究極の歴史サスペンス! 1940年、太平洋戦争前夜の神戸。満州事変以降、国内外で不穏な空気が漂う最中、福原聡子は仕事で満州へ赴いた貿易商の夫・優作の帰国を待ちわびていた。しかし、帰国後の優作は人が変わったようで、憲兵隊からも目をつけられ始める。満州で何があったのか、夫は何を隠しているのか。優作と家庭の幸福を守るため、夫の秘密を探る聡子が目にした驚愕の真実とは――? 演出・黒沢清、作・濱口竜介、野原位、黒沢清による、蒼井優、高橋一生出演のNHK BS8Kドラマ「スパイの妻」(2020年6月放送予定)、渾身の小説版。
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3.8狂乱のバブル経済崩壊後の「失われた20年」のさなか、日本中の不良債権取り立てに奮闘する国策会社=整理回収機構。そこで働く面々は、その多くがバブル崩壊で破綻した金融機関の出身者たちだった。借り手の側から取り立てる側へ――将棋の「奪り駒」のように回収の最前線に打ち込まれた者たちは、バブル経済に踊った怪商、借金王、ヤクザらと対峙し、でジワジワと追い詰めていく。泥沼の債権回収に奮闘した、男たちの物語。 住専こと、住宅金融専門会社7社は、バブル崩壊により、6兆4000億円にのぼる巨額の損失を負った。 7社はいずれも大手銀行、証券、生保などを母体に設立されたが、80年代末の狂乱のバブル時代、母体行が融資に尻込みした「バブル紳士」たちに巨額の融資を行い、その多くが回収不能となり焦げ付いた。 政府は6850億円の公的資金投入を決めるが、これが世論の強烈な反発を招く。 自民党・橋本龍太郎政権は「住宅金融債権管理機構」を設立し、社長に「平成の鬼平」と呼ばれた中坊公平元日弁連会長を据えた。住専各社から譲渡された不良債権を、できる限り回収することを目指す、「バブルのしんがり」たちの活動は、こうしてスタートした――。 文庫版のための追補 「トッカイ」とは何だったのか――大蔵省元銀行局長の証言
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4.0命懸けの、夢。 黒田官兵衛、前田利家、松永久秀…… 野望うずまく乱世を豪華布陣が描く、傑作小説集! 矢野隆「一時の主」 関ヶ原の戦いを前に、天才軍師・黒田官兵衛が息子に命じたのは―― 木下昌輝「又左の首取り」 傾奇者の前田”又左衛門”利家は、戦の作法などお構いなしで―― 天野純希「悪童たちの海」 大内義隆の重臣の子・冷泉新五郎は、かつて明を目指して船に乗り―― 武川佑「鈴籾の子ら」 上杉景勝に謀反を起こした新発田重家の胸には、亡き兄の言葉が―― 澤田瞳子「蠅」 豊臣秀吉に新大仏建造を命じられた木食応其は、高僧らしくなく―― 今村翔吾「生滅の流儀」 織田信長の大軍に包囲された松永久秀は、信貴山城で死を覚悟し―― ※本書は単行本『戦国の教科書』収録の短編小説を再録したアンソロジーです
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4.8東日本壊滅はなぜ免れたのか? 取材期間10年、1500人以上の関係者取材で浮かび上がった衝撃的な事故の真相。 他の追随を許さない圧倒的な情報量と貴重な写真資料を収録した、第一級のノンフィクションがついに文庫化。ドキュメント編は、事故発生の経過を緊張感溢れる迫真の筆致で描く 思いも寄らない真相が次々明らかに 真相1 吉田所長の英断「海水注入」はほとんど原子炉に届かなかった 真相2 1号機で唯一残された冷却装置は40年間にわたり「封印」されてきた 真相3 原子炉を救う減圧装置には、高温高圧になると動作しにくくなる弱点があった 真相4 2号機の消防注水の失敗が皮肉にもメルトダウンの進行を遅らさせて「最悪の事態」を防いだ 真相5 巨大な津波に備えて、津波対策に着手していた原発があった 東日本壊滅が避けられたのは偶然の産物だった!? 極限の危機。核の暴走を食い止めようと、吉田所長らは、爆発や被ばくの恐怖と闘いながら決死の覚悟で現場にとどまり、知恵を絞り出して、原子炉に水を入れ続けた。幸いにして、格納容器の爆発は免れた。当時の政府のシミュレーションでは、最悪の場合、福島第一原発の半径170キロ圏内がチェルノブイリ事故の強制移住基準に達し、半径250キロ圏内が、住民が移住を希望した場合には認めるべき汚染地域になるとされた。半径250キロとは、北は岩手県盛岡市、南は横浜市に至る。東京を含む東日本3000万人が退避を強いられ、これらの地域が自然放射線レベルに戻るには、数十年かかると予測されていた。 10年にわたる取材で、この最悪シナリオが回避されたのは、消防注水の失敗や格納容器のつなぎ目の隙間から圧が抜けたりといった幾つかの偶然が重なった公算が強い。この事故では、当初考えられていた事故像が新たに発見された事実や知見によって、どんでん返しのように変わった例は枚挙に暇がない。この極限の危機において、人間は核を制御できていなかった。それが「真実」である
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3.8遊び人の茂として、ふらふらしていた茂蔵も、巳之助の弟分におさまり、小間物屋・大黒屋で真面目に働いている。その茂蔵が花見の後、酔った勢いで祠の戸を開けて、紐で固く結ばれていた箱を開けてしまう。箱の中にあったのは女の長い髪。するすると伸びて、茂蔵の足に触れたとたん、大音響が響き渡った。逃げるように立ち去った茂蔵は、翌朝、帳場の観音像が真っ二つに割れているのを見つける。観音像が身代わりになってくれたのか。幽霊が見える太一郎によると、「封じ込めている」ものを茂蔵が開けてしまったらしい。祠の場所には昔、三十年前に焼け落ちた履物問屋備前屋の寮があった。今の主の徳五郎によると、先代はかなり悪辣で、借金漬けにして潰した下田屋から寮を強奪したらしい。下田屋の亭主は行方知れず、一人娘も病で失ったお此という不幸なおかみさんが失意の末に自害して、長い髪を残したというのだ。茂蔵が開けてしまったのは、備前屋が封印したお此の髪だった。この世に怨みを残すお此を太一郎や茂蔵は救えるのか? 人気シリーズ第九弾!
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4.02001年に発覚した外務省機密費流用事件、官邸・外務省を揺るがせたこの事件を掘り起こしたのは名もなき刑事だった。 容疑者は、着服したカネで次々と愛人を作り、競走馬を何頭も所有する外務省の「ノンキャリの星」。地道な裏付け捜査と職人技を駆使した取り調べ、そして容疑者と刑事の間に生まれる不思議な人間関係。 機密費という「国家のタブー」に触れてしまった二課刑事(ニカデカ)たちを待っていたのは――。 人間の息遣いが聞こえるヒューマン・ノンフィクション。
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-今そこにある――人生を決める決断の妙。「マグロの空輸」に成功したあと、御巣鷹山への慰霊滞在した日航社員、パリ大学野球部からエルメス日本の社長になった男、深夜営業の安売り店「ドン・キホーテ」を躍進させた男、友人を守るため「敵前逃亡」をはかった憲兵分隊長など、「決断」によって人生を変えた9人の男女の生き方を追う、渾身のドキュメント!
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-慶長20年(1615年)3月、戦乱の気配が再び漂い始める。前年の暮に成った、いわゆる「大坂冬の陣」の和議が早くも崩れようとしていた。和議の条件で棄却された二の丸、三の丸の堀や柵が再建され始めていたのだ。それに対し徳川方は、牢人の解雇か豊臣家の移封を求めるが、豊臣家はそれを拒否。徳川と豊臣はついに手切れとなった。総勢15万を下らない徳川方に対し、豊臣方はその約半分。しかも「冬の陣」のときと違って、堀のない城では豊臣方は打って出るしかないのだ。──緒戦で命を懸けて戦う後藤又兵衛や藤堂高虎、浅野長晟。豊臣を滅亡させることを躊躇う徳川家康。牢人集を制御できない大野治長。乾坤一擲を狙う真田信繁。呪縛を乗り越えようとする豊臣秀頼。諸将の思惑が入り乱れるなかで、いよいよ戦乱の世の終止符が打たれる!
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4.3ワールドワイドに活躍する美術家が80歳を超えてなお創作する心の軌跡を、想定外の半生を振り返り綴ったエッセイ集。講談社エッセイ賞受賞作。 【目次】 1 宿命に気づく時 2 肉体が感得するもの 3 鍵の在処 4 観察の技法 5 波乱の始まり 6 想定外の連続 7 買書の心得 8 三島由紀夫の冷静 9 地獄と天国のジェットコースター 10 インドからの呼び声 11 小説と画家宣言 12 「ディオニソス」の饗宴 13 ラウシェンバーグの軽やかな芸術 14 滝のひらめき 15 運命を手なずける 16 映画の手がかり 17 少年文学の生と死 18 言葉を離れる 19 自分の中の革命
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4.2女性国文学者・杉安佐子は『源氏物語』には「輝く日の宮」という巻があったと考えていた。水を扱う会社に勤める長良との恋に悩みながら、安佐子は幻の一帖の謎を追い、研究者としても成長していく。文芸批評や翻訳など丸谷文学のエッセンスが注ぎ込まれ、章ごとに変わる文章のスタイルでも話題を呼んだ、傑作長編小説。(講談社文庫)
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3.0「え、本当に!?」がいっぱい載ってます。「え!?」と驚くことや「ふむふむ」と納得することがいっぱいの1冊――毎日新聞夕刊で連載された人気コーナーから面白いものを厳選。表題のほか「東京に美人が多いというのは本当か」「あなたの枕、間違ってませんか」など、現代社会に生きる人間をさまざまな角度から描き出します。驚いてしまうことや納得すること。楽しみながら、ちょっと勉強になってしまう。 <内容> ●女はトイレで何をしているのか ●キャバクラ嬢になりたい女たち ●東京に美人が多いというのは本当か ●カレ親父がモテモテ ●なぜヒトはダジャレを言うのか ●ギスギスした職場 ●あなたの枕、間違ってませんか ●スーパーの国産野菜は安全か? ●「おたんこなす」はどこへ行った ●売れる本屋はここが違う などなど面白さ満載!!
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-人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに! 最初の直木賞ノミネート作品、第62回日本推理作家協会賞受賞作品。(『カラスの親指』) 「久々に、派手なペテン仕掛けるぞ」 詐欺師から足を洗い、実演販売士として生きる道を選んだ武沢竹夫に、訳ありの中学生・キョウからとんでもない依頼が。 母親が残酷な詐欺被害にあったのを境に、厳しい現実を生きることになったキョウ。 武沢は彼女を救うため、かつての仲間を再集結、大仕掛けを計画する。(『カエルの小指』) 累計70万部突破の「カラスの親指」シリーズ 合本版 『カラスの親指 by rule of CROW's thumb』『カエルの小指 a murder of crows』
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-人はいかにして、自分が本来あるところのもの=超人になるのか? いかにしてニーチェが、ニーチェその人となったのか? プラトン哲学、キリスト教、近代とドイツとを相手に鉄槌で哲学する一個の運命、ディオニュソス、ニーチェ。稀有の個性のニーチェ・44歳、発狂直前、荘重と放縦、賛歌と諧謔の交錯する筆致で、自己と自己の著作について喝破した「破天荒な」自伝。
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3.9プロを騙しにかかる凄まじい人とその手口、目利きを欺く凄い人たち……人気テレビ番組「開運! なんでも鑑定団」でおなじみの著者が、禁を破って書いた、ニセモノの世界。素人はなぜ騙されるか、プロを欺く巧妙な手口、ニセモノが放つ妖しい魅力など。「品物は口を利かないが、人間は口を利く」。当代一の目利きが、骨董の真贋(しんがん)鑑定を通して明かす、ホンモノの見分け方と人間鑑定術。
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3.7「絶食って、何も食べちゃいけないんですか」―体質改善セミナーに参加したメタボな男性4人組。インストラクターの無慈悲な指導によって、耐え難い空腹感が行き場のない怒りへと変わっていく中、冷蔵庫のシュークリームが盗まれる事件が発生する。ミステリマニアの受講者、四谷は探偵役に名乗りを上げるが―!?爆笑必至の「限定販売特製濃厚プレミアムシュークリーム事件」はじめ、ひと味違う本格ミステリ作品を全6編収録。 ※本作品は 2017年9月14日まで販売しておりました講談社ノベルス電子版『シュークリーム・パニック ―Wクリーム―』と『シュークリーム・パニック ―生チョコレート―』の2冊を1冊にまとめた文庫電子版となります。 本編内容は同じとなりますので予めご了承下さい。既に同作品をご購入されているお客様におかれましてはご注意下さい。
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3.9まっ白な雪にとざされたムーミン谷。松葉をたっぷり食べて、パパとママといっしょに冬眠に入ったのに、なぜか一人、眠りからさめてしまったムーミントロール。はじめて見る雪の世界で、さまざまな出逢いがあります。いつでも元気なちびのミイ、ムーミントロールのご先祖さまや、水小屋に住んでいるおしゃまさん……。9作あるムーミン童話のなかで、唯一冬のムーミン谷を描いて印象的な物語。シリーズ第6作。
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3.3これは、日本の未来に対する警告である。 感染者、重症者、死者、最多更新。最凶の新型コロナウイルス・東京株が蔓延した未来。政府は東京を見捨てる決意をした! 令和4年。新型コロナは再び変異を起こし、東京固有の株が猛威を振るっていた。大量の感染者。死者。なすすべがなくなった政府はいよいよ、「東京逆ロックダウン」、すなわち感染者を残し、東京都民を全国に分配し、東京をロックダウンすることを決意する。しかしろくな学歴もなく、正社員の立場も失い、漫画喫茶に寝泊まりしている主人公のイサムは政府の避難指示を受け取ることができず、東京に取り残されることになってしまった。 山本周五郎賞候補、大藪春彦賞受賞、業界最注目作家、初の文庫書下ろし。
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4.0服を見ればその人のすべてがわかる──被害者の痕跡に寄り添って未解決事件の真相に迫る、乱歩賞作家の新機軸クライム・ミステリー! 東京の高円寺南商店街で小さな仕立て屋を営む桐ヶ谷京介は、美術解剖学と服飾の深い知識によって、服を見ればその人の受けた暴力や病気まで推測できる技術を持っていた。そんな京介が偶然テレビの公開捜査番組を目にする。10年前に起きた少女殺害事件で、犯人はおろか少女の身元さえわかっていないという。さらに、遺留品として映し出された奇妙な柄のワンピースが京介の心を捉える。10年前とは言え、あまりにデザインが時代遅れ過ぎるのだ。京介は翌日、同じ商店街にあるヴィンテージショップを尋ねる。1人で店を切り盛りする水森小春に公開捜査の動画を見せて、ワンピースのことを確かめるために。そして事件解明に繋がりそうな事実がわかり、京介は警察への接触を試みるが……。
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