ブックライブでは、JavaScriptがOFFになっているとご利用いただけない機能があります。JavaScriptを有効にしてご利用ください。
無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで100万冊以上配信中!
来店pt
閲覧履歴
My本棚
カート
フォロー
クーポン
Myページ
4pt
十字架屋敷と呼ばれる実業家の邸宅に、ミイラのような男が出没した。顔中に包帯を巻いた、異様な恰好である。自らを「地獄の奇術師」と名乗り、復讐のためにこの実業家一族を皆殺しにすると予告をしたのだ。「地獄の奇術師」の目的は何なのか? 女子高生で名探偵、二階堂蘭子の推理が冴え渡る、本格探偵小説!
アプリ試し読みはこちら
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
二階堂黎人の長編ミステリー。作者のデビュー作であり、二階堂蘭子シリーズの最初の作品。 登場人物や役割の明記も丁寧にされており、これぞミステリー小説と言える出来栄え。作風は江戸川乱歩や横溝正史の様な恐怖心もあるサスペンス的な部分もふんだんにあり、少し突飛な部分もあるが設定が魅力的で王道だと思った。蘭...続きを読む子自身はまだ未熟な部分もあり、完全なる探偵ではない様に見えるが、彼女の閃きや頭脳明晰さは随所に見る事ができる。黎人も「ワトソン」的な立ち位置にはなりきっていないが、高校生である事の溌剌さなどは随所に発揮される(蘭子含め子供っぽさは一切ないが) 舞台は十字架屋敷と呼ばれる敬虔なカトリック教徒の一族が暮らす屋敷が舞台。蘭子、黎人と同級生である暮林英希の一族を巡る物語。暮林一族が住む十字架屋敷の周辺に奇妙な格好をした人物が現れるようになる。彼は「地獄の奇術師」と語り、暮林家に復讐をすると告げる。蘭子、黎人、英希の三人は、「地獄の奇術師」に奔走されながら、悍ましい事件へと巻き込まれていく。 今シリーズはやはり蘭子の探偵として超人的な頭脳で事件を解決していく爽快感が魅力であるわけだが、一部において彼女の推理に破綻が生じてしまうシーンがあり、そもそも元々蘭子の助言や彼女達を取り巻く環境において警察も彼女の発言を受け入れているはずなのに、あの様な形で違った方向性の推理をした事に対してのダメージが少ない事に違和感を感じてしまった。 (時代背景もあるかもしれないが、近代では犯人では無い人物を犯人と言及してしまえば一貫の終わりだ。だから探偵は真相を究明出来るまで謎を明かさないし、確たる証拠がなければ戯言に終わってしまう。) 登場一族がカトリック教徒である理由が、雰囲気を作るために留まらず、実は大きな意味を持っていたことはミステリーの構成として素晴らしいと感じた。しかし、一方でエピローグが何度も続く様な締め方であり、事件解決後からの話が少し長ったらしく思ってしまった。 否定的な部分を二つほど書いたが、作品としては最初にも書いた様にとても面白い。僕は中学生の頃に江戸川乱歩の作品を幾つか読んでいたのだが、あの頃の純粋に小説にワクワクしていた気分を味わう事が出来た。 登場人物達の活躍について、一部の人達は物足りない印象だったが、ダワン神父や暮林梅女、義彦などはいい味を出していた。嫌な奴が幸せになる様な、悪がのさばる様な作品はあまり好きでは無いが、ある意味今作で一番ひとでなしである人物は相応の報いをうけたように思った。真相がわかればあるある程度爽快感を感じるが、反面、ここまでの大犯罪をする程の動機たりえるかは疑問だった(真犯人について)登場人物のなかでも八植教授の役回りは見事。また、僕は幾つか蘭子シリーズを読んでいたため、改めて黎人、蘭子のバックボーンを知ることが出来たことは嬉しかった。 お約束である、素人である探偵に警察が協力してくれないというもどかしさを排除している事が良い意味でスパイスになっていると思う。
当時新本格派なんて知らずに読みふけったなかの1冊! 綾辻行人先生や有栖川有栖先生、歌野晶午先生、我孫子武丸先生を呼んでたらあとがきに必ずでてくる作家に二階堂黎人先生の名が! デビュー作品を読んだらノックアウト!オドロオドロした雰囲気がよく名探偵二階堂蘭子がまたよくてね! あの当時は幸せな読書体験だっ...続きを読むたな〜 はやく蘭子事件簿読みたいね〜 ぜひ〜
黎明期の二階堂蘭子。 その友人、黎人が書き手となり、連続殺人事件の謎を解き明かす。 描写にぞっとするところもありなかなか読み進められず日数がかかってしまったけれど。
犯人の一人は途中でわかってしまったし、トリックもわかりやすかったけど、久しぶりにのめり込んだミステリー。この作者の他の本も読んでみたい!多分、横溝正史っぽい雰囲気が気に入ったのだと思うけど、ドキドキしながら読めて、面白かった!ただ、最後に明かされた、犯人の真意は、ちょっとこじつけっぽくて、よくなかっ...続きを読むた。
二階堂蘭子シリーズ 暮林家連続殺人事件。顔の皮をはがれた女。三重密室で殺害された男。 暗躍する「地獄の奇術師」と名乗る怪人物。 暮林家が帰依するキリスト教の神父ダマンに隠された秘密。 1997年9月11日購入 1997年10月27日初読 2009年6月25日再読
ノリがいかにも昭和的な感じで、乱歩的な展開。全体的によくできているなあと思いつつも、鍵のトリックがビジュアルでないためにわかりにくく感じたり、またこれは仕方ありませんが、警察の無能ぶりが、どこか古臭さを感じさせたりと、終盤の展開も、どうして警察に言わないのかとか、ツッコミどころも多く、不満点も多々あ...続きを読むった印象です。「人狼城」が凄すぎるだけに期待しすぎなのかもしれません。
地獄の奇術師 二階堂黎人 読みました。 面白かった。 シリーズ物最高です。 次回作を明日から読みたい。 推理小説、探偵小説、ガイドが参考になる。 まだまだ知らない作家作品がある。 入手したい本がまた増える。 順番待ちの本がまた増える。 すべて読むため長生きしなければいけない。 いい本しか読みたく...続きを読むない。 時間を無駄にしたくない。
二階堂蘭子シリーズの1作目にしてデビュー作、僕と同い年のミステリ。 序盤から漂う乱歩を想起させる奇怪さは古き良きミステリを思わせ心躍る。蘭子や黎人のキャラクターも良く、ストーリー展開も飽きさせず読みやすい。 謎解き面については、犯人は当たったがトリックは一部判らなかった。しかしそもそもトリック自体は...続きを読むあまり良くできているとは言えない。フーダニットが判るとハウダニットのいくつかは予見できるが、ハウダニットの作りが弱く古典的過ぎてやや拍子抜けする。但しそれがある意味本格の気風を表現していて物語としては面白い。 犯人の動機については大好きだった。謎解きとしてのホワイダニットではなく、物語としてのホワイダニットが秀逸。終盤で評価が一気に上がった。最終章の伏線回収には舌を巻く。 蘭子の探偵としての資質は正直未熟だと思ってしまったが、ここから始まる蘭子の名探偵としての事件の最初の1ページとして読むと話は別。蘭子の成長を見たいと強く思わせる1作目だった
『お前の力なぞ、悪魔の力の前にはまったく無力なのだ。お前は今、こうして悪魔と戦って死ぬのだをお前の体を突き抜けたこの燭台の形を見てみろ。ちょうど十字架のようではないか。お前はここで、愛する神と共に地上より滅びるのだ?』 こういうセリフがなぜか懐かしく感じる。もう25年以上前の作品なんだな。二階堂黎...続きを読む人は『聖アウスラ修道院の惨劇』しか読んでないから、他も読みたくなった。 やっぱ、名探偵、不可能犯罪、無駄な猟奇性は外せない構成要素だな。
蘭子さんデビュー作、良くも悪くも懐かしいというか…。いろいろぶっこまれまくりです。青春ミステリとも言えそうだし、乱歩のような怪奇的要素。うん、いろいろ乱歩だ(笑)作中では古今東西の名作に触れられ、二階堂氏のミステリ愛のようなものを感じます。おかげで読んだことない物の、ネタバレを食らった気も。先ほども...続きを読む言ったとおり、ミステリ愛が強すぎて乱歩を筆頭に作品の背後に先達の方々が見え隠れしているように感じました。とはいえ、この古めかしい雰囲気も結構好き、蘭子のムカッとこさせる言動もかわいいし、もう少し追跡です。
レビューをもっと見る
新刊やセール情報をお知らせします。
地獄の奇術師
新刊情報をお知らせします。
二階堂黎人
フォロー機能について
「講談社文庫」の最新刊一覧へ
「小説」無料一覧へ
「小説」ランキングの一覧へ
軽井沢マジック
名探偵 水乃サトルの大冒険
悪魔のラビリンス
悪霊の館
アンドロイド殺し
試し読み
宇宙神の不思議
宇宙捜査艦《ギガンテス》 加筆版
御城の事件~〈東日本篇〉~
「二階堂黎人」のこれもおすすめ一覧へ
一覧 >>
▲地獄の奇術師 ページトップヘ