ビジネス・実用 - 筑摩書房作品一覧

  • 忘却の整理学
    4.6
    知識は「盾」である。仕事や試験において時間を削り取ろうとする敵から自分を守ってくれる。知識によってタスクは効率化され、浪費は防がれる。では「矛」は? ……それは「忘却」である。なぜなら、常識やルールといった自分の内なる暗黙知、さらには時間すら忘れて物事に打ち込んだとき、そこから得られる成果物は、きっとあなたにとって代えがたい武器となるからだ。
  • 自分の仕事をつくる
    4.1
    仕事とはなにか。「いい仕事」はどこから生まれるのか。仕事を「自分の仕事」にするためにはなにが必要か。八木保を、柳宗理を、ヨーガン・レールを、パタゴニア社を、ルヴァンを、象設計集団を、さまざまな「いい仕事」の現場を訪ねた貴重な記録。働き方が多様になってきた時代、迷ったら立ち戻りたい働き方のバイブル。文庫化にあたり10年後のインタビューを2本追加。
  • 虚妄の成果主義 ──日本型年功制復活のススメ
    4.4
    長引く不況によって、なぜか日本型人事システムが攻撃され、「年俸制」や「成果主義」が新たな活力を与えるとして競って導入された。しかしその結果、多くの企業で職場が荒廃し、機能不全が生じている。そもそも日本の経済成長を支えたのは「賃金による動機づけ」ではなく、仕事の面白さで報いる「仕事の報酬は次の仕事」というシステムであり、それが適材適所につながったのである。成果主義の実態を改めて検証し、日本型年功制の可能性を展望する。
  • 病原体から見た人間
    4.0
    人類は地球にとっての病原体とよくたとえられる。実際、両者のふるまいには共通点も多い。無害な寄生体が恐ろしい感染症に変わる理由から見えた人間の本質とは。
  • ヤングケアラーってなんだろう
    4.2
    家族の世話や家事を行う子どもたちを指す「ヤングケアラー」。ケアを背負わなければならない背景には何があるのか。実態調査や当事者が語る経験を通じて、彼らがおかれた状況や支援の取り組みを知るための一冊。
  • 頭がよくなる! 要約力
    4.1
    人の話を聞いても、本を読んでも、映画を見ても、人に話をする時にも、もちろん仕事をするにも、絶対必要な力は「要約力」だ。的確に相手の言いたいことを理解し、要点を押さえる力をつければ、仕事はスムーズに進み、人の心をつかむことができる。現代に必要な要約力を身につけるにはどうすればいいか、基本技からそのためのトレーニング、さらに高い自分なりのコメントをつける「要約力」を鍛える方法を開示する。
  • 現実脱出論 増補版
    4.0
    私たちが「現実」だと思って縛られているものから自由になる! 17歳のときに、98歳で死期を迎える自分を設定して楽になった話。「脳の誤作動」である鬱状態に陥ったらどうするか。「半現実」のつくりかた、など目の前の「現実」が違って見え、驚きの世界を体験できる本。文庫化にあたり、最終章「現実創造論」を書き下ろし、さらに健康になる具体的な方法を伝授。
  • 学びなおす算数
    4.0
    数字なんて見るのも嫌。とはいえ、子どもから算数の質問を受けたら答えざるをえない。公式を覚えればいい、解答を真似ればいい、だけですましてはいけません。ではたとえば、「円周率って、そもそも何?」「分数でわると、どうして答えが大きくなる?」「100は、どうして1なの?」「マイナスかけるマイナスがプラスになるのはなぜ?」など素朴な疑問によどみなくこたえられるでしょうか。本書は、算数教育の第一人者が、小・中学校で習う算数の本当の意味を解説する、大人の算数教室です。
  • ぼくたちに、もうモノは必要ない。 増補版
    4.4
    世界累計40万部のベストセラー(23カ国で翻訳)、待望の文庫化!読むとすぐに実践したくなる“手放す方法最終リスト”を増補して80のルールに。「手放すことは「得る」ことである・手放すことがすべての始まり・モノの時給を考える・永遠に来ない「いつか」を手放す・「ある」メリットが上回れば増やすetc.」。モノから解放されて自由に生きるために。
  • 本屋、はじめました 増補版 ──新刊書店Titleの冒険
    4.1
    独自性のある新刊書店として注目され続けるTitle。物件探し、店舗デザイン、カフェのメニュー、イベント、ウェブ、そして「棚づくり」の実際。事業計画書から、開店後の結果まですべて掲載。個人経営の書店が存続していくための工夫とは。リブロ池袋本店マネージャー時代から、現在まで。文庫化にあたり、開業から現在までを書き下ろした新章「その後のTitle」を増補。
  • 「さみしさ」の力 ──孤独と自立の心理学
    4.3
    自分の内面に目が向かうようになる青年期。誰とも違う個別性の自覚とともに、痛切な「さみしさ」が生まれてくる。わかり合える友だちを求めながらも、心の中をのぞかれることへの抵抗感や比較意識からくる不安も強い。自立へと歩み出すために、さみしさの意味を見つめなおす。
  • 考え続ける力
    4.2
    前著『問い続ける力』は、「考える」ためには「問う」ことが不可欠だという一冊だったが、この本ではいよいよ「考える」ことそのものを追求していく。まずは著者自身が目標とする「創造性のスタイル」を明らかにする。さらに、安宅和人、濱口秀司、大嶋光昭、小泉英明、篠田真貴子との対談を通して、「考え続ける賢人」たちの頭の中を見せてもらう。知的刺激に満ちた「思考シリーズ」新書の第2弾。
  • しぐさで読む美術史
    3.7
    西洋美術を鑑賞するには、人物の身振りやそこに込められた意味について知っておくことが重要だ。有名な《最後の晩餐》や《受胎告知》も、よく観察すると、描かれた個々の人物の異なる身振りがそれぞれ別の感情を表すことに気づく。知らないと見過ごしてしまうこれらの身振りや動作に注目すると、絵の中の「物語」が鮮明に見えてくる。古今東西の美術作品200点以上、カラー図版多数。
  • 新版 赤ちゃんのいる暮らし
    4.0
    初めての赤ちゃんと、楽しく暮らすための知恵と方法がいっぱいつまった本。あまり、堅苦しく「こうしなければいけない」「これは間違っている」と考えるのではなく、赤ちゃんの個性に即して、柔軟に考えて対応すればいいですよという小児科医の著者の言葉は、親をほっとさせてくれるはず。和田誠さんのかわいいイラストと、心なごむ詩や韻文でも楽しめる。
  • 環境問題のウソ
    3.6
    地球温暖化、ダイオキシン、外来種……。マスコミが大騒ぎする環境問題を冷静にさぐってみると、ウソやデタラメが隠れている。科学的見地からその構造を暴く。
  • 昭和史の決定的瞬間
    3.9
    民政党議員だった斎藤隆夫の「粛軍演説」は、軍部批判・戦争批判の演説として有名である。つまり、輸出依存の資本家を支持層に持つ民政党は、一貫して平和を重視していたが、本来は平和勢力であるべき労働者の社会改良の要求には冷淡だった。その結果、「戦争か平和か」という争点は「市場原理派か福祉重視か」という対立と交錯しながら、昭和11・12年の分岐点になだれ込んでいく。従来の通説である「一五年戦争史観」を越えて、「戦前」を新たな視点から見直す。
  • お金持ちになれる人
    3.9
    どうしたらお金持ちになれるのか? それは足元に落ちている一円玉を拾うことからはじまります。景気の動向を見きわめて、貯め、儲け、ふやす極意を伝授。
  • 世界はデザインでできている
    4.1
    今の世の中は、デザインがなくては成立しない。デザインはどのように見られ、どのように機能しているのか。広告、パッケージ、本の装丁など、グラフィックデザインで活躍中のアートディレクターが語るデザインの魅力。
  • いちばんさいしょの算数1 ──たし算とかけ算
    5.0
    なぜ1+1は2なの? なぜ2や3は、ブタとかカバじゃいけないの?──「考えたこともない」が、つまづきの始まりなのです。「知らないことを知っていく」がわかる本。
  • 味見したい本
    4.0
    読むだけで味わいが広がる食についての本38冊を読むエッセイ集。第1章は「少し前の食卓」。古川緑波、内田百間、武田百合子らの食描写は? 第2章は、かぼちゃから弁当まで「台所で読む」。第3章は餃子や焼肉、うなぎなど食堂らしいメニューの本が並ぶ。第4章から第7章までは、カレー、お菓子やコーヒー、最後は酒本で締める。「食の本」フルコースをご堪能あれ。
  • 使える!経済学の考え方 ──みんなをより幸せにするための論理
    3.8
    経済学とは単なる「お金儲け」の学問ではない。「どうすれば、みんなが幸福になれるか」を探究する営みだ──。世の中では、ある人の幸せが他の人の不幸へとつながることがしばしば起こる。では、そうした不可避の困難のもと、あるべき社会の形をどう構想すればよいのか。本書は最先端の確率理論を駆使して、この難題に鋭く切り込む試みである。不確実な世界における人間の行動様式の本質を抽出し、そこから、自由で平等な社会のあり方をロジカルに(しかし熱いハートで)基礎づける。
  • たった一言で印象が変わる大人の日本語100
    4.3
    大人なら当然知っておきたい日本語の言葉や表現を、「気のきいた会話の一言」「あらたまった場での信頼される言葉遣い」「敬語を間違えて恥をかかないために」「知的な印象を与える熟語」「電話とメールの定型フレーズ」「昔は誤用だったが、今は定着した表現」の6章に分けて解説。仕事の場はもちろん、日常生活でも「教養のある大人」としての基本的な語彙力が、これ一冊で身につく。
  • 知っておきたい腹痛の正体
    4.0
    過敏性腸症候群やひどい便秘で、日常に不快を感じ、不便な日常を送る人は少なくありません。下痢と便秘を交互に繰り返して、“快腸”なときはほとんどないという中高年の人もいます。お腹の検査は辛くて苦しいという先入観や羞恥心もあり、病院から足が遠のく人もいますが、怖い病気を心配するなら、むしろ早期発見こそ重要。お腹の治療で成果を上げている専門医が、痛みの原因や見分け方、病院へ行くタイミング、検査の実際、予防法まで、本書でやさしく解説します。
  • その情報はどこから? ──ネット時代の情報選別力
    3.8
    私たちはいつの間にかインターネットと毎日繋がっています。知らず知らずのうちに行動や考えがインターネットに影響されているかもしれません。たくさん流れてくる情報に惑わされないために大切なこととは。
  • キュートな数学名作問題集
    3.6
    数学嫌い脱出の第一歩は、良問との出会いから。「注目すべきツボ」に届く力を身につければ、様々なものごとの「本質」を見抜く力に応用できる。めくるめく数学問題たちの世界へ、いざ。
  • ドングリの謎 ──拾って、食べて、考えた
    4.4
    「ボルネオで世界最大のドングリを拾う」長年の夢を叶え学校に戻った僕を、同僚や生徒からのたくさんの質問が待っていた。ドングリって何? 「ドングリの木」があるの? 果実なの、種子なの? ドングリについている帽子みたいなやつって何? なぜドングリからは虫が出てくるんだろう? 生物教師が拾いながら、食べながら考えた「ドングリの謎」。楽しいイラスト多数。
  • 大学の未来地図 ──「知識集約型社会」を創る
    3.8
    「知恵とそれを活用する人が集積する場」、それが大学だ。「デジタル革命」を契機に、社会のあり方は劇的に変わりつつある。変化のスピードも激しい。こうしたなか、大学はどのような役割を果たし得るのか? 日本の大学は、多様で最先端の研究者を数多く擁し、優れた人材を輩出してきた。豊富な人材ネットワークを持ち、大学間をつなぐ高度な情報インフラも整備している。だからこそ大学は、全世代が活躍する「知識集約型社会」モデルを創ることにも貢献できる――。東京大学総長による、まったく新しい大学論である。
  • 新版 ダメな議論
    3.5
    サラリと重大な主張をする、単純なスローガンをくり返す、偉そうな理論や引用による「厚化粧」……こんな特徴をもつダメ議論が、会議やSNSでまかり通っていませんか? 本書はそれほどの専門知識がなくとも、そんな議論の「怪しさ」を見抜く方法を伝授。実例を交えながら、簡単なチェックリストにしたがって、論理思考を実践する方法をわかりやすく解説いたします。
  • 歴史としての東大闘争 ──ぼくたちが闘ったわけ
    -
    東大闘争とは何だったのか。かつて当事者であり、その後歴史家になった者の視点から、学生運動の実情と社会的・歴史的背景を捉えなおす。東大闘争においてもっとも力を持っていたノンセクト・ラディカルは当時どう考え、そして闘争後、どのようにして「新しい社会運動」へと移っていったのか。新旧左翼共通に影響を与えたスターリン主義的な思想と行動という歴史的な負の遺産はどう総括すべきなのか。安田講堂事件から50年という節目に、東大闘争を多角的に見つめなおす試み。
  • あなたの勉強法はどこがいけないのか?
    4.2
    勉強ができない理由を、「能力」のせいにしていませんか? 「できる」人の「知識のしくみ」が自分のものになる方法を、認知心理学から、やさしくアドバイスします。
  • 都心集中の真実 ──東京23区町丁別人口から見える問題
    3.3
    東京23区の人口が増え続けている。なかでも増加が著しいのは千代田、中央、港の都心3区。足立、葛飾、江戸川など下町の伸びは鈍く、23区内でも人口格差が生じている。では実際のところ、どこで、誰が増えているのだろうか。外国人、女性、子ども、そして貧困層と富裕層が増えた地域を分析すると、「大久保一丁目では20歳の87%が外国人」「東雲一丁目だけで子どもが2400人増加」といった衝撃の数字が見えてきた。町丁別人口分析から、都心集中の現実と問題に迫る。
  • 格差社会を生き抜く読書 【シリーズ】ケアを考える
    3.7
    「一億総中流」の夢から醒めた日本。ちょっとした不運で、誰もが転がるように零落する。ひとたび貧困へと転落すれば、ふたたび這いあがるのは容易ではない。波瀾万丈な人生経験をもつ佐藤優さんと、貧困のリアリズムに心理的なまなざしを向ける臨床心理士の池上和子さんが、格差社会の実相を知るための30冊を紹介しながら現代の貧困を徹底的に議論する。貧困と虐待はなぜ連鎖するのか、貧困に陥らないためにはどんな教育が必要なのか、来るべき社会はどうあるべきなのか――。格差社会を生き抜くための針路をくっきりと描く。
  • 愛読の方法
    4.0
    本が読まれなくなり、基本的な教養すら欠いた人間が世に溢れるようになった――こう嘆かれるようになって久しい。でも、本を読めば人は賢くなれるものだろうか。もちろん、否である。見栄でするやたらな読書は、人をどこまでも愚かにする。私たちには、文字に書かれたものを軽信してしまう致命的な傾向があるからだ。どうすれば、このような陥穽から逃れられるのか? ショーペンハウエル、アラン、仁斎、宣長など古今にわたる愛読の達人の営みに範をとり、現代人が本によって救われる唯一の道を示す。
  • 転職のまえに ──ノンエリートのキャリアの活かし方
    3.6
    ほとんどのビジネスパーソンの仕事人生には何度かの「転機」がある。そして、そこには「このままでよいのだろうか」という問いがある。20歳のときの「夢」、20歳のときに知った「現実」も、時間とともに修正される。それは自己の成長の結果である。子どものときの被服がすぐに身の丈に合わなくなるように、「志」も「目的意識」も変わるのだ。さまざまな転職や転換を、中小企業から大企業までの豊富な事例とデータをひもときながら、次の一歩を踏み出す前に一緒に考える一冊。
  • 人生の教科書[おかねとしあわせ]
    -
    すでによく知られていることだが、日本人の幸福度は先進国の中で最も低い。「お金があっても幸せになれない」のはお金の使い方がわかっていないからかもしれない。お金をどう使うか、何に使うかが幸せになるかならないかを決めるのだ。著者は「人との絆を深める使い方だけが幸せを導くのだ」と断言する。幸せになるお金の使い方を18の法則にして紹介する。
  • ビジネスマンの英語勉強法
    4.0
    ビジネスに必要な英語力とは何か? それは、まず何よりも「読解力」である。メールや契約書確認といった日常業務に必須なのはもちろん、英語力の基礎となるからだ。本書は、読解力、文法力、語彙力など英語力の土台となる力を身につける方法を示し、また効率的に学習するために「英語のクセ」を解説する。総合商社のアメリカ現地法人やアメリカの大学で活躍してきた著者だからこそ書けた一冊。
  • 対人距離がわからない ──どうしてあの人はうまくいくのか?
    3.7
    人には、それぞれのほどよい対人距離があり、それはパーソナリティ、愛着スタイル、感覚特性、発達特性などにより決まる。中には初対面でもすぐ親密になれる人や、親密さをうまく演出し利用する人もいる。親密になる技術や偽りの親密さから身を守るスキルは、社会適応と成功に今や必須だ。幸福な人間関係を築き、安全基地を手に入れるために欠かせない技術を臨床データとともに解き明かす。
  • 自然治癒力を高める快療法 ──セルフ・ケアと穀物菜食レシピ
    -
    「快療法」は、心とからだを気持ちよく動かしてバランスをとるセルフ・ケアの方法です。からだの歪みを治す操体法、免疫力を高める内臓の温熱療法、足の運動法やソフト断食など、気持ちよく続けられて効果的な手当て法です。本書ではさらに、おいしい穀物菜食のレシピ集も添えました。セルフ・ケア入門に最適の一冊。
  • 定年後の知的生産術
    3.0
    定年退職後こそ、クリエイティブに、好きな研究、夢や目標に向かって打ち込むチャンスである。これまでの仕事や人生で得た経験が、意外な組み合わせによる新しい発想や、本質を見抜く眼力に通じる。時間的・金銭的な余裕が比較的あることは、シニア世代の大きなアドバンテージである。本書は定年後のクリエイティブ・シニアを応援する一冊。役に立つ情報の取捨選択法、資料整理術、最終的には著書の刊行へ。「知」の発信者になるノウハウを開陳。充実した知的生活へ、ようこそ。
  • パパ1年目のお金の教科書
    3.1
    これからパパになる人に、これだけは知っておいてほしい「お金の貯め方・使い方」を一冊に凝縮。社会や時代がどんなに変わっても、家族には納得できる人生を歩んでもらいたい。そのために大切なのは、お金にしっかりと向き合い、自分たちの価値観に照らし合わせて、使い方を決めることです。本書では、その道筋を、読者といっしょに考えます。パパとして奮闘中の方にも、きっと役立つ見識が満載です。
  • ムダな仕事が多い職場
    4.3
    空回りする仕事、顧客への過剰なサービス、不合理な組織体質への迎合……。海外の企業と比較すると、日本の会社は仕事の進め方にムダが多い。この傾向は生産現場よりも、ホワイトカラーの職場において著しい。「職場のムダ」を排除するためには、働き方を変えるだけでなく、仕事やサービスに対する考え方にメスを入れなければならい。本書では、わが国の職場・社会に存在する「ムダ」を浮き彫りにするとともに、それがなぜ排除されないのかを掘り下げて論じる。そのうえで、どうすれば効率化できるかを説く。
  • 混浴と日本史
    3.0
    温泉列島・日本に花開いた混浴文化。常陸風土記にも記されるなど、長い歴史のなかで、庶民の日常生活の一風景となった。宗教や売春の場となったり、権力から弾圧されたり、多様な面を持つ。明治以後、西欧文明の波が押し寄せ、不道徳とされながらも消えずに残った混浴。太古から現代まで、混浴が照らす日本人の心性に迫る。図版多数収録。
  • 科学哲学講義
    3.6
    「日はまた昇らない」──そんなはずはないと思われるでしょう。我々は毎朝「日は昇る」という知識を得て、日が昇ることを正当化しているからです。でもそんな推論がうまくいかないことを教えてくれるのが科学哲学。我々の見ている世界のあり方をがらりと変えてしまう科学哲学は、科学哲学者と科学者だけのものではないのです。科学的知識の確実性が問われているいま、科学の正しさを支えているものとは何か、真の科学的思考とは何かを根底から問い直す、哲学入門講義の決定版。
  • 決定版 感じない男
    3.6
    オトコという存在は実は「不感症」ではないのか。だからこそ、美少女写真集を見てはあらぬ妄想を膨らませ、一人でしては空しさに襲われる──。少なくとも自分にはそうした側面があると気づき、この問題を深く掘り下げ、論じ切った衝撃のセクシャリティ論。男女を問わず大きな反響を呼び、「男の性」の必読本となったこの書に、「その後の、感じない男」についての章を加えた、増補決定版。
  • めざせ達人! 英語道場 ──教養ある言葉を身につける
    4.0
    英語を究めるのに、楽な方法なんてない。上達するには、王道の学習法を続けることが一番である。本書は、英語学習の本質をコンパクトに説き、さらに読者が「教養ある英語」の使い手になることを目標とする。なぜなら英語の教養を理解していなければ、理解できない会話や文章は多く、また深いところまで話すことができないからである。文法、単語、聴解、会話、作文、道具……本書を読んで学習の本質をつかみ、英語の達人を目指そう!
  • これが答えだ! 少子化問題
    3.5
    人口減少がこのまま続けば「日本は即終了!」といった、絶望的な指摘をする人が少なくない。実際、四半世紀以上にわたって巨額の税金が少子化対策のために注ぎ込まれてきたが、改善の兆しはほとんど表れていない。それどころか、少子化対策に力を入れれば入れるほど効果が薄れるパラドクスが見て取れるという。なぜか? いかなる理由で少子化は進むのか? すべての問いに最終的な解答を与える、少子化問題の決定版である!
  • 時間の言語学 ──メタファーから読みとく
    4.0
    時間は抽象なので、私たちが時間を認識するとき、なにかに「見立て」るしかない。この「見立て」つまりメタファーを分析することで、“時間”を具体的に意識化することができる。近代において最も強固な「見立て」は〈時は金なり〉のメタファー。コーパスや、具体的なテキスト(「吾輩は猫である」「モモ」等)を探り、私たちが縛られているさまざまな時間のメタファーを明らかにした上で、新しい時間概念(「時間は命」)を模索したい。
  • 科学の限界
    3.5
    科学技術が無秩序に発展し、高度に専門化してしまったことによる弊害が如実に現れている今こそ、科学の限界を見据える視点が求められている。その限界を、人間が生み出すものとしての限界、社会が生み出すものとしての限界、科学に内在する限界、社会とのせめぎ合いにおける限界の四つに分けて考察する。原子力エネルギーの利用に警鐘を鳴らしてきた著者が、3・11以後における科学の倫理を改めて問い直し、身の丈に合った等身大の、社会と調和のとれた科学を提唱する。
  • 減速して自由に生きる ──ダウンシフターズ
    4.4
    システムから降りて好きなことをしても大丈夫! そこには楽しい人生が開けている。経済成長を追い求める企業でストレスを抱え自分の時間もなく働く人生よりも、小さく自営し、人と交流し、やりたいことをしたい。そう考えた著者の、開業までの道のりと、開業の様々な具体的なコツと考え方、生き方を伝える。文庫化にあたり15の方法を1章分追記。
  • 吉本隆明という「共同幻想」
    3.0
    吉本隆明は戦後最大の思想家!? 「学生反乱の時代」には熱狂的な読者を生み、多くの言論人が影響を受けた。だが、彼ら彼女らは吉本思想を「正しく」読み取っていただろうか? 「マチウ書試論」、転向論、「大衆の原像」論、『言語にとって美とはなにか』、『共同幻想論』など難解な吉本思想の核心を衝き、特異な読まれ方の真実を説く。補論「吉本隆明に見る“信”の構造」を収録した増補決定版!
  • モテる構造 ──男と女の社会学
    4.3
    女は女らしく、男は男らしく──。旧態依然とした価値観だが、どっこい今も生き残っている。どうしてなのだろうか? 性別の「らしさ規範」(女らしさ・男らしさ)が社会から消えないのは、どういう相手を性愛の対象として好きになるかという、人間の「感情」に固く結びつけられているからだ。しかも面倒なことに、性別規範は男女非対称にできている。だから「できる女はモテる」ということにはならない。本書では、社会的な性別機能の身も蓋もない現実を、透徹した視線で分析。男女それぞれの生き難さのカラクリを解剖し、社会構造変化の中でそれがどう変わりうるのかを俯瞰する。
  • 40歳からの知的生産術
    3.2
    忙しくて時間はないのに、責任は大きくなるばかり……。増え続けるプロジェクトをこなし、確実に成果を出すにはどうすればいいのだろう? 本書は、あなたのパフォーマンスを最大化するための、とっておきの技術を披露する。究極の時間管理術から、ファイルを駆使した情報整理術、情報発信の戦術と戦略まで、今すぐ使えるノウハウの数々を大紹介。少ない時間で最大の効果をあげるための、知的生産の秘訣を明かす。
  • 組織力 ──宿す、紡ぐ、磨く、繋ぐ
    3.7
    経営の本質とは、一人ひとりでは突破できない難関を、みんなでなんとか切り抜けることにある。そのためには「組織力」を高めることが欠かせない。組織力を宿し、紡ぎ、磨き、繋ぐことで、人々ははじめて組織であり続けることができるのだ──。新入社員から役員まで、組織人なら知っておいて損はない組織論の世界。ビジネスの神髄を理論的に解説。
  • 反社会学講座
    4.0
    少年の凶悪犯罪は減ってるし、少子化になっても日本の社会はなんともない。昔の日本人はちっとも勤勉じゃなかったし、日本のお役人はふれあいが大好きだ……社会学を超えた「反社会学」で見れば、世の中はこんなにおもしろい! 学問とエンターテインメントとお笑いを融合させ、業界を震撼させた奇書が、増補文庫版となって再登場。
  • 英語は多読が一番!
    3.5
    英語を楽しく学ぶには、物語の本をたくさん読むのが一番です。単語の意味を推測する方法から、レベル別本の選び方まで、いますぐ実践できる、最良の英語習得法。
  • 葬儀と日本人 ──位牌の比較宗教史
    3.5
    無宗教といわれることの多い日本人。だが、葬儀を行ない、時をさだめて墓参し、礼をつくして先祖を祀るのは、私たちの多くが霊魂の存在を漠然とでも感じているからだろう。葬儀のかたちは古代中国の先祖祭祀に由来する。紀元前二世紀、葬式の原型が儒教によってつくられた。以来二千数百年、儒教・道教・仏教が複雑に絡まりあい、各宗教が「先祖を祀る」という感情に回収されていく。本書では、葬儀と位牌の歴史をたどることによって、民族の死生観を考えてゆく。
  • 裸はいつから恥ずかしくなったか ──「裸体」の日本近代史
    4.3
    老若男女が入り乱れる混浴の公衆浴場、庭先で行水をする女性たち、裸同然の格好で仕事をする人々……。幕末、日本を訪れた外国人たちは互いの裸に無関心な日本人に驚き、その様子をこぞって記録した。しかし急激な近代化が日本人の裸観に影響を与え、いつしか裸を不道徳なものと見なすようになる。同時代資料を丹念に読み解き、日本人の性的関心と羞恥心の変遷をたどる「裸」の日本文化史。
  • 就活エリートの迷走
    4.1
    エントリーシートを綿密に作りこむ。面接対策をぬかりなく講じる。まるで受験勉強に勤しむような努力をして、超優良企業へと入社していく「就活エリート」。新卒者の勝ち組たる彼らが、いま、多くの職場で、戦力外の烙印を押されている。「スター願望」ともいうべき偏狭なキャリア意識に自縄自縛となり、スタートラインでつまずいているからだ。採用試験では高い評価を得たはずの就活エリートが、なぜ、入社後に迷走するのか? リクルートで長年にわたって就職情報に携わり、採用現場の表と裏を熟知する著者が、就活のあり方と若者のメンタリティを分析する驚愕のレポート。
  • 公務員革命 ──彼らの〈やる気〉が地域社会を変える
    3.8
    財政難にあえぐ地方自治体。住民サービスの質を維持するためには、公務員が受け身の姿勢ではままならない。これからの時代、地域社会が元気であるかどうかは、すべて公務員の“やる気”にかかっている。その数およそ350万人。この巨大な人的資源を活用するためには、いたずらにバッシングするのではなく、彼らのモチベーションを改善して積極性を引き出すべきだ。本書では、財源も役職も不要の、「スーパー地方公務員」の育て方を考え、地域社会が豊かになる方途を描く。
  • やってはいけない! 職場の作法 ──コミュニケーション・マナーから考える
    4.0
    それぞれの会社に独自のコミュニケーション・マナーがあり、職場毎にローカルな作法が存在する。雑談力の大切さ、社内ヒエラルキーへの対処、コミュニケーション・ツールの使い分け、会議の掟、お詫びの鉄則など、守るべき職場の作法を伝授する。基本をわきまえて、仕事を共にする人たちに無駄な時間を使わせないようにすることで、自分のやりたい仕事のための一歩が初めて踏み出せるのだ。
  • 教養としてのゲーム史
    3.6
    「名作」「傑作」とされるゲームはいったいどこがスゴかったのか。新しいゲームジャンルはどのように誕生するのか。──それは、ゲームの歴史を「アイディアの進化史」としてとらえることで見えてくる。『インベーダー』『ゼビウス』『スーパーマリオ』『ドラクエ』『ときメモ』『ラブプラス』……数々の歴史的作品は、「創造性」「大衆性」「技術とアイディアの関係」などについて、大きなヒントを与えてくれる。ゲームを「学ぶ」時代の幕明けだ。
  • 倭人伝を読みなおす
    3.8
    古代史の一級資料「倭人伝」。邪馬台国や卑弥呼への興味から言及されることの多い文章だが、それだけの関心で読むのは、あまりにもったいない。正確な読みと想像力で見えてくるのは、対馬、奴国、狗奴国、投馬国…などの活気ある国々。開けた都市、文字の使用、機敏な外交。さらには、魏や帯方郡などの思惑と情勢。在りし日の倭の姿を生き生きとよみがえらせて、読者を古代のロマンと学問の楽しみに誘う。
  • 親鸞
    3.7
    人はだれしも存在の不条理や不安を抱えながら生きざるをえない。だからこそ、その人生を心底納得して死んでゆくための物語=宗教が必要とされる。親鸞とは、何よりも、「末法」という大転換期にあって、その時代に生きる人々が切に必要とする新しい「物語」を、仏教の中から引き出した人であった。ひたすらに念仏することを説いた法然の教えを伝承し、なぜ念仏すれば仏になることができるのか、人間の真実に照らし、その根拠を明らかにしようと努めたのである。親鸞の手にした「信心」の全貌を、現代に生き生きとよみがえらせる一冊。
  • 恥をかかないスピーチ力
    3.9
    新年度に自己紹介をしたり、結婚式やちょっとした集まりで人前で話したりする機会は意外と多い。そんな時に役立つ、スピーチやコメントのコツ、心構え。恥をかかないレベルから「なかなかうまいな」と思われるレベルまで、どうステップアップするか。「時間感覚」「身体感覚」の重要性、始まり方と終わり方、小ネタの集め方、シーン別のコツやNGポイントまで、人前で話す時にはこれさえあれば大丈夫!
  • 公務員教師にダメ出しを!
    3.0
    学校をより良くするためには、まず何よりも教師を変えなければいけない。馴れ合いの教育現場のなかには、ダメな教師や困った校長がまだまだ存在する。同時に、能力が高い教師は正しく評価されてはいない。それは、教育というサービスを受ける児童生徒と保護者をないがしろにしてきたからだ。今必要なのは学習者による評価制度だ。評価制度の具体例を提示しながら、その可能性に迫っていく。
  • 医療大転換 ──日本のプライマリ・ケア革命
    4.0
    無駄な投薬や検査がない。患者のたらい回しもない。24時間体制でいつでも相談できる。日本に渦巻く医療への不信と不満、不安を一掃するプライマリ・ケアとは何か? 日本の問題点や先進国の実践例を検討し、患者中心の医療への大転換の道筋を示す緊急提言。
  • 即効マネジメント ──部下をコントロールする黄金原則
    3.7
    自分の直感と経験だけで組織と人を動かそうとするには、限界がある。マネジメントの基礎知識を学べば、誰でも一定レベルの上司になれるのだ。「雇用のカリスマ」である著者が、クイズ形式でわかりやすく解説する「2W2R」とはWhatとWay、ReasonとRange。何を、どうやって、なぜ、どこまでを決めてあげること。「三つのギリギリ」とは、(1)易しすぎず難しすぎず、できるかできないかの線を提示する。(2)活かし場を用意する。(3)逃げ場をなくす。というギリギリの目標を用意すること。
  • 世界を動かす海賊
    4.0
    海賊事件は遠いアフリカだけの出来事ではない。アフリカ大陸はいま資源開発で活況を呈している。資源のほとんどすべてを海外に頼る日本にとって死活問題である。海賊の出没ポイントはソマリアに限らず、重要な航路や地政学でいうチョークポイントに集中する。公海だけでなく国境をまたぐ彼らの取り締まりは一国では対処できないため、国際連携が進められている。海賊問題は、資源開発や援助、国際犯罪の取り締まりと複雑に絡み合って進行している。
  • 家庭という学校
    3.2
    人間はわが子の育て方が上手でない。本気になってこどもの能力をのばすことを考えないのだ。三歳過ぎまでのこどもは、ほとんどすべての子が天才的能力をもっている。まわりの大人がそう思わないで放っておくので、その能力をつなぎとめられない。ではどうすればいいのか。能力を引き出すために、親は何をすればよいのか。若いときの苦労は買ってでもさせる、人任せにせず親が自分で教える、経験こそが大事である、など子育てで心がけるべきことを提示し、家庭教育の復権を訴える。
  • たたかう植物 ──仁義なき生存戦略
    4.4
    じっと動かない植物の世界。しかしそこにあるのは穏やかな癒しなどではない! 植物が生きる世界は、「まわりはすべてが敵」という苛酷なバトル・フィールドなのだ。植物同士の戦いや、捕食者との戦いはもちろん、病原菌等とのミクロ・レベルでの攻防戦も含めて、動けないぶん、植物はあらゆる環境要素と戦う必要がある。そして、そこから進んで、様々な生存戦略も発生・発展していく。多くの具体例を引きながら、熾烈な世界で生き抜く技術を、分かりやすく楽しく語る。
  • 北朝鮮で何が起きているのか ――金正恩体制の実相
    3.5
    弾道ミサイル発射、核実験、南北朝鮮の休戦協定の白紙化通告、ムスダンミサイルの配備――なぜ北朝鮮は、この一年あまりの間、好戦的な発言と挑発を繰り返してきているのか。そこには、金正日の死後半年足らずで党・軍・国家の最高首位のポストに就かざるを得なかった金正恩の深刻な権威不足という事情がある。いま金正恩指導部で何が起きているのか。北朝鮮ウォッチャーとして長年にわたり活躍してきた第一人者が現状を的確に分析し、日本や国際社会がとるべき対応を提示する。
  • 震災学入門 ――死生観からの社会構想
    4.3
    東日本大震災によって、災害への対応の常識は完全に覆された。これまでの科学的・客観的な災害対策は、すべて被災者の視点から見直されなければならない。リスク対策、心のケア、コミュニティ再建、巨大防潮堤計画、死者をどう弔うかなど、従来の災害学・災害対策では解決できない諸問題を、弱さの論理に根差す、新たな「震災学」の視点から考え抜く。東北の被災地に密着しつつ、多彩な調査・研究活動を展開してきた気鋭の社会学者が、3・11以後の社会のあり方を構想する。
  • 宗教に関心がなければいけないのか
    -
    二〇世紀後半から現代に至るまでの大事件には、多く宗教の影がある。そのため、世間はこぞって宗教への関心の必要性を説く。でも、本当にそうか? 人の関心には向き不向きがあるだろう。宗教は必要な人には必要だが、そうでない人は無理に知らなくてもかまわないのだ。宗教に関心を持ちきれなかった著者による知的宗教遍歴から、道徳、死の恐怖との向き合い方まで、「宗教にぴんと来ない人」のための、宗教入門でない宗教本!
  • グローバル経済を学ぶ
    3.6
    グローバル経済の拡大に取り残されつつあるといわれ続けてきたわが国の経済も、ようやく復調の兆しを見せ始めた。わたしたちは、改めてグローバル化する市場経済の現実を冷静に見つめなければならない。貿易、経常収支、為替レートなどの問題は、経済を理解するうえでの必須の基本事項である。本書では正しい国際経済学の見方を、グローバル経済の現実に即して解説する。
  • がちナショナリズム ――「愛国者」たちの不安の正体
    4.3
    二〇〇二年、著者は、『ぷちナショナリズム症候群』で、皇太子夫妻第一子誕生に熱狂する人々、ワールドカップ日韓大会にわく若者たち、などを観察し、「ニッポン、大好き」と言ってしまう日本人に対して、右傾化とファッショの萌芽なのか、と警鐘を鳴らした。一三年たった今、「愛国ごっこ」は「ごっこ」ではなくなり、あの時の心配はすべて現実に起きてしまった。安倍内閣から、ネトウヨ、ヘイトスピーチ、反知性主義、安保改正まで、現代日本の「愛国」の現状と行く末を改めて分析する。
  • 文化立国論 ――日本のソフトパワーの底力
    4.0
    人口減少、経済停滞を迎える日本。そういったなか、復活のカギをにぎるのは「文化」である。すでにヨーロッパでは、国家規模で文化芸術の推進に取り組んでおり、その成果は様々なところに散見される。また、日本でも地域に根差した文化による地方再生が実践されている。そういった現状を分析しつつ、人間国宝といった形のない伝統や、世界遺産に登録されるような景観を活かすだけではなく、私たちの身近にある小さな文化に注目し、そこから日本人がよりよく生きていくための姿を探る。
  • 理系社員のトリセツ
    3.0
    文系と理系の間には高い壁がある。大学受験のためにどちらか選ぶが社会人になると、両者はお互いを相容れないものと捉えがちになる。とかく会社では、文系は理系の仕事をなかなか理解することができないため、扱いに困っている場合が多い。同時に、そういった態度に憤りを覚える理系もいる。では、その壁を取り払うためにはどうすればよいだろうか? 基本的な理系の性質から、部下の活用法、技術をビジネスにするアイディアまで一挙に解説。文系の上司はもちろん、理系社員が自分の仕事を見つけなおすためにも使える一冊。
  • 地域再生の戦略 ――「交通まちづくり」というアプローチ
    3.5
    これまで地域を再生するために様々な施策が取り組まれてきた。しかし、現実には衰退は変わらず続いている。地方では自動車利用を優先した都市計画により、中心市街地の空洞化、路線バスの廃止が進み、衰退は加速した。この悪循環を止め、地方を復活させる鍵は、鉄道・バスといった「公共交通」の見直しである。そこからコンパクトな街が再生される。日本でも注目を集める「交通まちづくり」というアプローチを紹介し、本当の地方創生の方法を提案する。
  • 1995年
    3.6
    1995年とは地下鉄サリン事件、阪神・淡路大震災という二大事件の起きた年だ。またウィンドウズ95の発売などでインターネット元年と呼ばれ、“失われた20年”と呼ばれる経済停滞が始まり、戦後初の社会党政権の時代でもある。戦後50年にあたる1995年は、ここから現代が始まった「戦後史の転機」といわれている。この1995年に、何が終わり、何が始まったのか。その全貌を解く衝撃の現代史!
  • 荒木飛呂彦論 ――マンガ・アート入門
    3.0
    漫画史に傑出する長編作品『ジョジョの奇妙な冒険』。抒情的かつ異風的であるこの芸術作品を、四半世紀にわたって描きつづける創造力の源泉はどこにあるのか? 技法を精緻に分析し、作品を漫画の歴史のなかに位置づけ、理論にもとづいて荒木飛呂彦の作風と物語の独創性を読み解く。ファン待望の漫画評論!
  • 40歳からの会社に頼らない働き方
    3.4
    現在、技術の進化により産業の衰退と勃興のサイクルがどんどん速くなっている。また、新興国の成長も著しい。こんな激動の時代だから、どんな一流企業にしてもいつ倒産するかわからないし、誰にだって失業する可能性がある。この予測困難な状況を生き抜き、チャンスに変えるにはどうするべきか? 本書では、その対策として、仲間たちと「バーチャルカンパニー」をつくること、仕事で得た知識を学問で体系づける「学び直し」をすることなど、新しい「複線型」の働き方を提案する。
  • 教育の職業的意義 ――若者、学校、社会をつなぐ
    4.1
    1990年代に、若者の仕事は大きく変貌した。非正規社員の増加、不安定な雇用、劣悪な賃金…。なぜ若年労働者ばかりが、過酷な就労環境に甘んじなければならないのか。それは、戦後日本において「教育の職業的意義」が軽視され、学校で職業能力を形成する機会が失われてきたことと密接な関係がある。本書では、教育学、社会学、運動論のさまざまな議論を整理しながら、“適応”と“抵抗”の両面を備えた「教育の職業的意義」をさぐっていく。「柔軟な専門性」という原理によって、遮断された教育と社会とにもういちど架橋し、教育という一隅から日本社会の再編に取り組む。
  • 出生前診断
    3.0
    新型出生前診断(NIPT)が始まったが、どういう検査なのか、何がわかるのかが一般的にも、医療関係者にもあまり理解されていない。いったいどのような考え方・心構えで検査にのぞめばいいのだろうか。本書は、出生前診断にまつわる事実をできる限り客観的に、わかりやすく解説し、診断を受けるべきか迷う人々に、考え方に応じた指針を与えるものである。好むと好まざるとにかかわらず、もはや出生前診断という技術に関与せざるを得なくなった現代人に、最新知識を提示する。
  • カラダが変わる! 姿勢の科学
    3.7
    猫背などの「悪い姿勢」は、肩こり、腰痛、冷え性、メタボ、ロコモなど、さまざまな体の不調の原因になる。つまり姿勢をよくすることは、見た目だけでなく、健康にもよいのである。では「よい姿勢」を手に入れるために、何をすればよいのか。本書は、身体運動科学の第一人者である石井直方教授が、身体のメカニズム、姿勢と健康・加齢の関係をわかりやすく解説し、姿勢改善に効果的なトレーニングを伝授する一冊である。姿勢、健康に悩む人必読!
  • 18分集中法 ──時間の「質」を高める
    3.6
    いろんな方法を試してみたけど、全然仕事がはかどらない。締切を守れたためしがない、そもそもやる気が起こらない。誰もがそんな経験はあるでしょう。やらなければいけないことはあるけれど、ついテレビをみたり、PCで遊んだりしてしまうそんなあなたでも、18分集中法を使えば、たちどころに仕事が処理できるようになります。面倒なメールの返信、膨大な書類に目を通す、時間のかかるレポートの作成など、この方法は様々なインプット・アウトプットに有効です。
  • ビジネスに効くスケッチ
    3.0
    打ち合わせや、上司への報告、資格試験の勉強に。企画の提案や商品の開発、サービス開拓のアイデア出しに……。ビジュアル表現を武器にするには、どうすればいいでしょうか。洞察力が身につくスケッチ眼、スピード重視で徹底的に省略するシルエット表現、図解で理解しプレゼンテーションでも発揮できるスケッチ思考、発想が湧き出すトレペ着想、さらに基本的な線の引き方から使える文房具の考察まで。目からうろこの技術がぞくぞく。
  • 故郷の風景 ――もの神・たま神と三つの時空
    -
    日本人なら誰もが、懐かしく、心地よく感じる原風景。そこには、自然や神仏と接する、三つの時間と空間がある。失われた近代日本の土俗の風物と暮らしを、美しい文章でたどり返し、体感する。
  • 反〈絆〉論
    4.0
    東日本大震災後、絶対的価値となった〈絆〉という一文字。テレビは「優しさ」を声高に称揚するようになり、列島中がその大号令に流されて、権威を当然のものとして受け入れてしまったかに見える。だが、そこには暴力が潜んでいないだろうか。陰影のある、他の「繊細な精神」を圧殺する強制力がはたらいているのではないだろうか。哲学にしかできない領域から、〈絆〉からの自由、さらに〈絆〉への自由の、可能性を問いただす。
  • 高齢者うつ病 ――定年後に潜む落とし穴
    4.0
    定年になり仕事を失い、無気力になってしまう。妻を亡くして孤独になり喪失感に悩む。体が思うように動かなくなりひきこもりがちになる。六〇歳を過ぎてからこういった事態に直面し、うつ病を発症させる人が増えている。しかもその初期症状は頭痛だったり、身体の不調だったり、めまいだったり、一見してうつ病とはわかりにくい、本書ではそういった高齢者のうつ病発症のきっかけ、原因、特徴をエピソードを交えながら解説する。また、大病院を偏重する日本医療において高齢者はどのように扱われるか、その先に見える問題点まで掘り下げていく。
  • 東電国有化の罠
    3.7
    福島第一原発事故を起こし、経営破綻寸前だった東京電力。事故の直後の銀行による緊急融資に始まり、政府の支援公約、原子力損害賠償支援機構の設置、公的資金の注入と手厚い保護を受けて生き延びている。しかし、その裏では、財務省、経済産業省、銀行、官僚がそれぞれの組織の論理を押し通すために、権謀術数を繰り広げていた。なぜ東電は国有化されようとしているのか。すべての負担を国民に押し付ける政策はどのようにして決められたのか。その果てに、日本を待ち受けている悲劇とは。いままで誰も語ることができなかった真実に迫る。
  • フェミニズム入門
    3.7
    男性の、男性による、男性のための思想体系がいかに虚構と欺瞞にみちているか。フェミニズムの問題提起によってなんとあっけなく揺さぶられるものにすぎないか。近代主義から近代批判、イリガライやクリステヴァなどのポスト・モダンに至るまでのフェミニズム思想の破壊力の変遷をたどりつつ、さらにリプロダクション、性暴力、国家と性など最も現代的なテーマに果敢に挑戦する。現代の生と性の意味を問いなおす女と男のための痛快なフェミニズム思想入門。
  • USTREAMがメディアを変える
    3.7
    ユーストリームとは、インターネットで生放送を配信できるサービスである。様々なシーンで活用され、いまや約500万ものチャンネルが存在する巨大メディアだ。なぜ、にユーストリームは注目を集めているのだろうか? テレビなど既存メディアとどう向き合うのか? その仕組みから可能性まで徹底的に検証する。
  • 誰にも知られずに大経済オンチが治る
    -
    構造改革か景気浮揚か。いったい日本経済はどうなってゆくのだろう。テレビや新聞も連日この話題で持ちきりだ。いわく、不良債権処理、貸し渋り、ワークシェアリング…。しかしこれらの議論が前提にしている日本経済特殊論は、そういうように考えることで得をするものたちだけの「お話し」にすぎない。それでは日本の経済をどう見ればよいのか。本書は、これまでどっぷり浸かってきた日本経済に関する誤解から目を覚まし、エコノミストやジャーナリズムの“通説”に汚染されることなく経済を正しく見るための「経済学・基本の基本」である。
  • 民俗学への招待
    3.7
    なぜ私たちは正月に門松をたて雑煮を食べ、晴れ着を着るのだろうか。雛祭りやクリスマスなどの年中行事。富士講などの民間信仰。震災とユートピア。真夏の夜を賑わせる幽霊や妖怪たち。「トイレの花子さん」や「メリーさん」と呼ばれる老婆など、超高層ビルの片隅で生まれては消える都市のフォークロア。民俗学のまなざしから見えてくるものはいったい何か。柳田国男、南方熊楠、折口信夫、渋谷敬三などの民俗学研究の豊かな遺産を受け継ぎながら、世相の根っこから掘り起こされた日本人の文化の深層を探る、現代人のための民俗学入門。
  • 法然入門
    3.4
    この世を生きる意味はどこにあるのか。私たちは、人生の「意味」を求め「物語」を必要とする存在である。とはいえ現実は、不条理と不安に満ちた人生の大海を漂いながら、答えのないままに、そのときどきの欲望に引きずられて生きてゆくしかない私。法然は、そうした自己愛、愚かさ、無知にこそ人間の本質があると認め、まさに「極悪最下」の者こそ救われる物語を用意した。悪人が善人になる必要はない、ただ生まれつきのままに、ありのままに念仏せよ―日本史上最大の衝撃を仏教界にもたらした易にして奥深い思想を、やわらかに解きほぐす入門書。
  • 大人への条件
    3.0
    子どもから大人への境目が曖昧ないま、「大人になる」とはどういうことなのか。人はどのように成長の自覚を自らのうちに刻んでいくのか。子どもが成長していくなかでの親との関係、思春期の性の目覚めや自立の問題などを、文学的素材や社会的テーマを通して考え、現代社会において大人になるということにどんな意味が潜んでいるのかを浮かび上がらせる。自分はなにものかを問い、大人になりきれない思いを片隅に抱くすべての人におくる、新・成長論。
  • 東大生の論理 ――「理性」をめぐる教室
    4.0
    知的で、理詰めで、クール。論理的だけど頭でっかち。私たちがイメージする東大生は、教室でどのように反応しているのだろうか?本書では、アメリカ帰りの「アウトサイダー」教授が、東大の「論理学」の講義で行った「理性」をめぐる多彩なディスカッションをもとに、東大生の志向性を考察する。同時に、社会的ジレンマや神秘といったテツガク的な議論、東大特有の「進振り」や「シケタイ」、東大生の恋愛相談やブログなどにもふれる楽しい一冊。
  • ダメになる会社 ――企業はなぜ転落するのか?
    3.8
    世間的には成功を収めたと称賛されるあの会社。いちどは急成長を遂げて躍進したこの会社。そうした「成功企業」が、あるときから坂を転げ落ちるように衰退することがある。かつて増収増益で潤った会社が、ダメになるのはなぜなのか。その原因は、経営者とその精神に由来する。だとするならば、経営者たる者は、どんな資質を備えるべきなのか。資本主義の水脈のなかに現代企業を位置づけ、御社のあるべき姿を考える経営論。
  • 科学的思考とは何だろうか ――ものつくりの視点から
    -
    恩恵は期待するが、近づきがたい―これが科学の一般的なイメージである。しかし、科学の考え方は常識から「掛け離れている」わけでも、常識に「反している」わけでもない。その秘密は常識を「鍛え上げる」という、科学者たちの創意工夫のうちに、実は隠されていたのだ。本書は古代のタレスから近世のガリレオ、さらに現代のアインシュタイン革命までを現場感覚で丁寧に検証しながら、科学的思考の本質を描き出す。
  • ナビゲート!日本経済
    3.8
    日本経済の動き方には法則がある。それは「体質」といってもいい特性である。経済はどう動き、どう認識され、そして時にどう「誤診」されるのか。それをよく知れば、地価や株価の変化を察知し、予想外のショックにも対応できる。本書では、さまざまな経済データを用いて「病状」を読み解き、不景気の病因を「診断」し、経済学で「治療」を試みる。大局的な視点から日本経済の過去と未来を整理する、信頼できるナビゲーター。

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