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Posted by ブクログ 2009年10月04日
二・二六事件からはや70年が経過しようとしている。
本書は、1936年の二・二六事件から1937年の盧溝橋事件のはざ間の1年半という時期を検討したものである。この時期は「準戦時体制」とも呼ばれるが、1936年・1937年の二つの総選挙から読み直すと、社会改革を主張し躍進する社会民主主義政党(社会...続きを読む
Posted by ブクログ 2012年12月25日
選挙結果という名の民意から昭和30年代の政治を読み解こうとしているのが面白い。
社会大衆党の支持が日中戦争の前に厚くなったのは、民主主義への支持というよりも社会主義的な体制への支持や、反既成政党という意思表示だったのだと思う。
そして民意が求める社会主義的な体制は、総力戦体制を求める軍部と極めて親和...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年10月27日
[ 内容 ]
民政党議員だった斎藤隆夫の「粛軍演説」は、軍部批判・戦争批判の演説として有名である。
つまり、輸出依存の資本家を支持層に持つ民政党は、一貫して平和を重視していたが、本来は平和勢力であるべき労働者の社会改良の要求には冷淡だった。
その結果、「戦争か平和か」という争点は「市場原理派か福祉重...続きを読む
Posted by ブクログ 2023年08月05日
昭和11から12年にかけて生じた日本近代史における危機ないし転換点の実態を明らかにしている本です。
昭和11年の二・二六事件以来、軍によるファシズムが支配的となり、民主主義が押しつぶされて日中戦争へ突入していくことになったという見かたがひろく流布していますが、著者はそのような歴史像が誤りであること...続きを読む
Posted by ブクログ 2014年11月19日
自分が持っている戦前政治史の常識が意外なほどに間違っていることに驚きを覚えた。戦前民主主義は北支事変(日中戦争)の勃発ですべてが吹っ飛んだと結論付けながらその理由が説明されていないため著者の考えは次著を待たねばならないが、ヒントは保阪康正「昭和史7つの謎」や半藤利一「昭和史」、「戦争の日本近現代史」...続きを読む
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