作品一覧

  • 東電国有化の罠
    3.7
    1巻770円 (税込)
    福島第一原発事故を起こし、経営破綻寸前だった東京電力。事故の直後の銀行による緊急融資に始まり、政府の支援公約、原子力損害賠償支援機構の設置、公的資金の注入と手厚い保護を受けて生き延びている。しかし、その裏では、財務省、経済産業省、銀行、官僚がそれぞれの組織の論理を押し通すために、権謀術数を繰り広げていた。なぜ東電は国有化されようとしているのか。すべての負担を国民に押し付ける政策はどのようにして決められたのか。その果てに、日本を待ち受けている悲劇とは。いままで誰も語ることができなかった真実に迫る。
  • 行人坂の魔物 みずほ銀行とハゲタカ・ファンドに取り憑いた「呪縛」
    3.2
    目黒・行人坂は、江戸時代に火付けの大罪をおかした「八百屋お七」の井戸があるだけでなく、明和の大火を引き起こした凶事の地として知られる。この地で発展した目黒雅叙園は、イトマン事件をはじめとする数々の経済事件の舞台となってきた。バブル経済の崩壊後、ハゲタカ・ファンドがこの雅叙園を買収。ハゲタカに踊らされた大手邦銀は、今も「債権飛ばし」を続けている。なぜ、禍禍しいこの土地で、人々は翻弄され続けるのか。
  • JAL再建の真実
    3.9
    1巻770円 (税込)
    会社更生法の適用申請から2年、経営破綻したJALがこの9月には再上場を果たす。経営破綻の実態をスクープした著者が、2兆3000億円もの負債を抱え込んだ旧体制の悪弊をあらためて検証。一方、一私企業を救うために講じられた「法的整理」という措置が大きな副作用を残したことも見逃せない。安易な政府支援が、同業を危うくしているだけでなく、市場や行政の信頼を大きく損ねているからだ。再上場の功罪を問う、緊急出版!

ユーザーレビュー

  • JAL再建の真実

    Posted by ブクログ

    JALの経営破綻について、財務的・会計的な観点から時系列で解説された一冊。杜撰な会計処理や高コスト体質といったJAL自身の問題点に加え、フラッグキャリアであったがゆえに直面した政治的な課題や、タスクフォースによる対応などについても言及されている。『半沢直樹』の「銀翼のイカロス」に登場するタスクフォースの描写が、単なるフィクションではなく、この実際の出来事をベースにしていることを改めて理解できた。

    0
    2025年04月17日
  • JAL再建の真実

    購入済み

    一つの業態を深く知ること

    内容は経済や企業の財務状況に対して知識がないと難しく感じられるところが多かったが、一つの業態がこれだけ複雑なのかと勉強になった。株式投資をするにあたりよく分からないものは買ってはいけないと言われるが、よく分かっているというのはこのレベルを言うのかと参考になった。

    0
    2020年07月19日
  • JAL再建の真実

    Posted by ブクログ

    JALが、なぜ破綻したのか?
    という 質問に対して 明快な 切り口で 書かれている。
    1章 隠れ破綻→近似値的粉飾決算
    いろいろな 破綻の原因 がある中で、
    貸借対照表と損益計算書から読み砕いて、
    「隠れ破綻」→簿外負債や年金積み立て不足から、
    実質的債務超過であると指摘をしたことに、先見の明がある。
    機材関連報償額;買った機体の リベートを営業利益にいれる。
    ありえないような 航空業界の慣例的会計処理。
    粉飾決算に近い症状で、公認会計士が認めるとはなにごとや。

    2章 都バスでかよう西松社長
    財務畑で、財務を知り抜いているが、経営者らしいとは言えない。
    都バスで通い、社員食堂で食べ、年収カッ

    0
    2017年10月16日
  • JAL再建の真実

    Posted by ブクログ

    経営破綻から2年8ヶ月という異例のスピードで再上場を果たしたJALを追い続けたジャーナリストによる、経営再建までを追った一冊。

    最大の見所は経営破綻寸前のJALが、民主党政権下でいかに政治の玩具として弄ばれ、スピーディーな再建策の実施に移れなかったかを暴いた点にある。国土交通大臣だった前原誠司という人間のエゴがなければ、赤字幅が更に膨らむ前に手を打てていた可能性は高い点において、民主党政権のいい加減さを示す1つの具体的事例と言える。

    もっとも、JALの場合は京セラの稲盛和夫氏の徹底したコスト管理を行う「アメーバ経営」指導の甲斐もあり(本部長クラスに、「予算と実績に1万円以上の差異が発生した

    0
    2013年01月03日
  • JAL再建の真実

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    再上場を果たしたJALの真相に興味を持って購入。
    銀行団が送り込んだアリックス(企業再生専門の支援会社)、JAL再生タスクフォース、稲盛さんのアメーバ経営等は興味深かった。

    <備忘録メモ>
    「頑固者で一直線。昔ながらの経理部長タイプ」(部長時代の西松氏)
    「機材関連報酬額」→営業外利益で計上
    電車通勤(都バス)、役員報酬カット、役員用個室廃止
    上下分離案(機材保有会社とオペレーション会社に上下分離、旧・国鉄)
    財務相の思惑?(政策投資銀行の完全民営化の遅延)
    DBJの追加融資の8割に政府保証(P107)
    再生タスクフォース→7社・81人+5行・8人分
    タスクフォースの2つの弱点 ~強制力とお

    0
    2014年07月16日

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