町田徹のレビュー一覧

  • JAL再建の真実

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    JALの経営破綻について、財務的・会計的な観点から時系列で解説された一冊。杜撰な会計処理や高コスト体質といったJAL自身の問題点に加え、フラッグキャリアであったがゆえに直面した政治的な課題や、タスクフォースによる対応などについても言及されている。『半沢直樹』の「銀翼のイカロス」に登場するタスクフォースの描写が、単なるフィクションではなく、この実際の出来事をベースにしていることを改めて理解できた。

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    2025年04月17日
  • JAL再建の真実

    購入済み

    一つの業態を深く知ること

    内容は経済や企業の財務状況に対して知識がないと難しく感じられるところが多かったが、一つの業態がこれだけ複雑なのかと勉強になった。株式投資をするにあたりよく分からないものは買ってはいけないと言われるが、よく分かっているというのはこのレベルを言うのかと参考になった。

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    2020年07月19日
  • JAL再建の真実

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    JALが、なぜ破綻したのか?
    という 質問に対して 明快な 切り口で 書かれている。
    1章 隠れ破綻→近似値的粉飾決算
    いろいろな 破綻の原因 がある中で、
    貸借対照表と損益計算書から読み砕いて、
    「隠れ破綻」→簿外負債や年金積み立て不足から、
    実質的債務超過であると指摘をしたことに、先見の明がある。
    機材関連報償額;買った機体の リベートを営業利益にいれる。
    ありえないような 航空業界の慣例的会計処理。
    粉飾決算に近い症状で、公認会計士が認めるとはなにごとや。

    2章 都バスでかよう西松社長
    財務畑で、財務を知り抜いているが、経営者らしいとは言えない。
    都バスで通い、社員食堂で食べ、年収カッ

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    2017年10月16日
  • JAL再建の真実

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    経営破綻から2年8ヶ月という異例のスピードで再上場を果たしたJALを追い続けたジャーナリストによる、経営再建までを追った一冊。

    最大の見所は経営破綻寸前のJALが、民主党政権下でいかに政治の玩具として弄ばれ、スピーディーな再建策の実施に移れなかったかを暴いた点にある。国土交通大臣だった前原誠司という人間のエゴがなければ、赤字幅が更に膨らむ前に手を打てていた可能性は高い点において、民主党政権のいい加減さを示す1つの具体的事例と言える。

    もっとも、JALの場合は京セラの稲盛和夫氏の徹底したコスト管理を行う「アメーバ経営」指導の甲斐もあり(本部長クラスに、「予算と実績に1万円以上の差異が発生した

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    2013年01月03日
  • JAL再建の真実

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    ネタバレ

    再上場を果たしたJALの真相に興味を持って購入。
    銀行団が送り込んだアリックス(企業再生専門の支援会社)、JAL再生タスクフォース、稲盛さんのアメーバ経営等は興味深かった。

    <備忘録メモ>
    「頑固者で一直線。昔ながらの経理部長タイプ」(部長時代の西松氏)
    「機材関連報酬額」→営業外利益で計上
    電車通勤(都バス)、役員報酬カット、役員用個室廃止
    上下分離案(機材保有会社とオペレーション会社に上下分離、旧・国鉄)
    財務相の思惑?(政策投資銀行の完全民営化の遅延)
    DBJの追加融資の8割に政府保証(P107)
    再生タスクフォース→7社・81人+5行・8人分
    タスクフォースの2つの弱点 ~強制力とお

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    2014年07月16日
  • JAL再建の真実

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    JAL再建の内幕を見事に抉る手腕は、著者ならではのもの。ジャーナリストの立ち位置を考える上でも、格好の材料を提供してくれる。

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    2012年10月05日
  • 東電国有化の罠

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    これは取材源に肉薄する町田氏ならではの著作。東電国有化をめぐる政治・行政の内幕だけでなく、マスコミの実態にも深く切り込んでいる。著者は東電国有化によって、国民の負担は極めて大きくなってしまったと主張するが、法的整理した場合のトータルコストと比べて、本当にワーストシナリオだったかどうかはまだわからない。

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    2012年06月09日
  • JAL再建の真実

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    「稲盛和夫最後の戦い」と「沈まぬ太陽」を埋めるにちょうどよい1冊。この2冊と大きく違うのは、視点が中立的なこと。JALがどうしてこうなってしまったのか?数字を交えてもの凄くよく理解できた。

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    2020年10月25日
  • JAL再建の真実

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    P60 機材関連報酬額➡物を買って利益が出る

    P75 JFE社内のルート確認

    P82 JALの労組の反合理化、法外なベア要求

    P91 繰延税金資産の計上指針

    P154 JAL支店長の陳情と、プレパッケージ型の法的整理

    P195 稲森会長のアメーバ経営

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    2017年11月18日
  • 行人坂の魔物 みずほ銀行とハゲタカ・ファンドに取り憑いた「呪縛」

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     行人坂は、目黒駅から目黒川に向かって歩くと通る、物凄い傾斜の坂です。
     主なプレイヤーは、みずほ銀行とハゲタカファンドローンスターと目黒雅叙園です。
     内容は江戸時代まで遡ってその土地にまつわる取引の歴史が書かれてますけど、現在進行形なのはみずほの融資についてです。ちなみに本書出版後に森トラストがこの土地と建物を1300億で取得したらしく、この取引にも色々な裏話がありそうです。
     要約すると、ハゲタカファンドのローンスターが目黒雅叙園の経営に参画して、その債権をみずほが購入したけど、それが回収できそうにない取引額で、一体どうしたんだ?という内容です。
     著者はジャーナリストなので、緻密な調査

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    2015年01月15日
  • 行人坂の魔物 みずほ銀行とハゲタカ・ファンドに取り憑いた「呪縛」

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    目黒雅叙園を巡る戦国時代から続く行人坂の呪い。江戸時代、明治時代を越え細川家の内紛。サーベラス、みずほによるマネーゲーム。そう言われればCMBSにこの物件が入っているのは聞いたことがあったので非常に懐かしかった

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    2014年01月03日
  • 行人坂の魔物 みずほ銀行とハゲタカ・ファンドに取り憑いた「呪縛」

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    タイトルや帯の宣伝文句からは、
    ハゲタカファンドとみずほ銀行の凶行に関するルポであり、
    筆者の目的とするところも、そこにあるかと思いますが…、

    むしろ、

    起では、江戸~明治~大正期の目黒行人坂に纏わる歴史を、
    承では、昭和期の目黒雅叙園の成立~最盛~衰退の歴史を、
    転では、バブル崩壊後のハゲタカファンドの凶行の数々を、
    結では、平成期のハゲタカファンドとみずほ銀行の迷走を、

    ルポルタージュらしく、わかりやすく簡潔に描いており…、
    近代日本経済の闇に迫る実録大河小説として読んでみると、
    非常に興味深く、とても面白ぃ内容でした…。

    まさしく、「事実は小説より奇なり」といぅことでそぅ…。

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    2013年12月30日
  • JAL再建の真実

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    新聞報道をただ読んでるだけではつかめない事実があることを痛感。タスクフォースの話はびっくり。なにも知らなかったことが情けない。

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    2013年06月16日
  • JAL再建の真実

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    JALがどのように転落し再生を果たしたか?
    実際は、転落したのではなく国策会社から抜け出せないままの「民間企業」だったこと、再生をめぐり迷走を続けたこと、再生が本物、というにはまだ判断を下せる時期に無いこと、が詳細に書かれています。
    特に、政府主導の再生が二転三転したことの罪は重い。自民党政権下の有識者会議でほぼ再生の道筋がついていたところに民主党への政権交代。
    前原国交相の「自民党案の白紙撤回」「タスクフォースの設置」。
    一方、タスクフォースは法的な裏打ちのない組織で実力を出せず、それを補う形で引き入れた企業再生機構に追い出される形で解散。最終的には機構主導で会社更生法へ進みます。
    民主党政

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    2012年10月30日
  • 東電国有化の罠

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    東電国有化に至る経緯をまとめたドキュメント。AERAの大鹿氏の「メルトダウン」と読み比べると非常に面白いと思う。

    著者の町田氏によれば、「落としどころ」としての東電国有化は、東京電力、銀行、財務省、経済産業省がそれぞれの「正義」を追及した結果としての妥協の産物に過ぎず、こうしたいい加減な処理は、日本の財政を脅かしかねないという。

    本書のどこを読んでも、政治家の姿は全く見えなかった。所謂「政治主導」は、結局のところ、ただの掛け声に過ぎなかったのがよく分かる。

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    2012年07月16日
  • 東電国有化の罠

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    新聞報道である程度の知識はあったが、この1年間、どういう理屈で今回の国有化がすすんでいったのか、時系列で把握できる。相当なインタビューと資料に基づくものと思われる。現在、再稼働反対のデモが激しいが、本来直接的なデメリットという意味では首都圏の人々はこちらにデモをおこなうべきではなかったかと思う。一方で、筆者の言うように東電を追い込んだ場合、電力会社としての通常業務をおこなうリソースは本当に確保できるのか、多くの人材が流出をしている現状、そうした点は疑問に思う。

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    2012年07月08日
  • JAL再建の真実

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    JALの破綻前から上場までを時系列で解説。
    会計に関する記述もあり、特に会計処理が微妙だった「機材関連報奨額」について、具体的に取り上げています。

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    2020年09月15日
  • 行人坂の魔物 みずほ銀行とハゲタカ・ファンドに取り憑いた「呪縛」

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    目黒雅叙園の複雑怪奇な所有権を、歴史とともに解説してくれる/ 許永中やコスモポリタン池田などバブル経済事件史で一躍名を馳せた雅叙園観光との関係も分かりやすい/ 雅叙園の社長からトラック運転手までに転落した創業家一族の人などドラマチックである/ 外資のハゲタカぶりを良く解説されており、みずほ銀行の無法っぷりもなかなかのものだ/ 

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    2020年04月20日
  • 行人坂の魔物 みずほ銀行とハゲタカ・ファンドに取り憑いた「呪縛」

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    もっと最近の話中心かと思ったら明治など昔の話が多くてがっかりと読み進めていたら結局はいろんな興味ある会社が出てきて面白かった。

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    2018年07月14日
  • JAL再建の真実

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    JALはずいぶんと政府の支援を受けてきたという新聞の論調を鵜呑みにしていたが、前原大臣の迷走ぶりなど、一筋縄では行かなかった状況を把握することができました。
    また国策会社として出発してから民間会社に移行した歴史があるJALですが、破綻原因として政府の責任もあるのかなとも。
    JRにしろ電力会社にしろ政策絡みの企業は、政府という最大の制約を踏まえながら、今の環境変化を睨みながらの経営を舵取りすることの難しさを感じます。真の経営状況を隠匿しようとする組織体質など。
    個人的には、稲盛会長のV字回復のための具体的なアメーバ経営の手法を期待していましたが、本書であまり触れていなく、その点のみが残念でした。

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    2017年05月07日