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経営の本質とは、一人ひとりでは突破できない難関を、みんなでなんとか切り抜けることにある。そのためには「組織力」を高めることが欠かせない。組織力を宿し、紡ぎ、磨き、繋ぐことで、人々ははじめて組織であり続けることができるのだ──。新入社員から役員まで、組織人なら知っておいて損はない組織論の世界。ビジネスの神髄を理論的に解説。
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Posted by ブクログ
組織力を宿す、紡ぐ、磨く、繋ぐということで、日本的働き方のすばらしさを訴える著者の考え方がよくわかる著作です。 時間的射程距離が短すぎると経営的スケール観がもてない。 年長者がきっちりと若者を育てる組織。 そんな組織でないとゴーイングコンサーンはありえない。 すばらしき日本の組織論、全世界に...続きを読む広めて行きたいものであります。
SQiPシンポジウムの特別講演を聴いて読んでみたくなりました。 「組織」は、どんなときに「組織」として見えるのか。筆者はこう書いています。 近代組織論の創始者バーナード(Chester I. Barnard)は、二人またはそれ以上の人々の諸活動または諸力が意識的に調整されているときに、「組...続きを読む織」--これをバーナードは協働システムと呼んでいる--として見えるのではないかと考えた。 ……略 実は、バーナードの非凡なところは、先ほどの公式組織の成立条件として、次の三つを提示した点にあった。 ① コミュニケーション ② 貢献意欲 ③ 共通目的 言い換えれば、この3条件が満たされたとき、われわれはそこに「組織」を見るというのである。 この組織の定義にはすごく納得しました。 某ML(GA)を横目で見ていて確かに危険水域ではあるけど、大丈夫と思ったのも、コミュニケーションはなんとかとれているし、メンバー全員が貢献しようと頑張っているし、目的はなにより明確だから組織として成り立ってると思ったからなんだなと自分の勘を論理的に理解することができました。 逆に、一見どんなに波風が立っていなくても、会うことも少なく、貢献することもなく、目的もよくわからないと、組織名はあって名前も連ねていても成り立っていないというか、、、いやいや、あれは、組織が必要なわけじゃないからそれでよいのですが……。 ★★★ 筆者の最後のまとめが気に入ったので引用します。 私たちは、努力している若者が好きだ。人には見えていないような陰の部分でも手を抜かず、一生懸命にやっている若者が大好きだ。もう少し要領よくできないものかと、いつもハラハラしているが、たとえ、すぐに結果は出せなくても、私たちは、君たちのする事をずっと見守っている。だから、いつか、君たちの力を本当に必要とする日がきたとき、私たちは迷わず君たちを選ぶだろう。そして、君たちと仕事をともに出来ることを心から誇りに思うはずだ。これは偉そうに、上から目線で言っているわけじゃない。君たちのファンとして言っているんだ。 ソフトウェアテスト業界もいい若者が育ってきていますよね。
分かりやすい部分と分かりにくい部分の差が大きいと感じた。安易な成果主義を批判する部分なんかは分かりやすかったけど、イナクトメントなどの部分はよく分からなかった。 著者の熱い想いが語られている部分もあって印象に残った。組織力の大切さを、論理的かつ情熱的に訴えかける本だ。
なるほどなるほどのオンパレードで腹落ちできる内容。 例えば、『人生は勢いでしか決められない「重大な意思決定」と熟慮に基づいた「取るに足りないつまらない意思決定」とで彩られている。』『時間的射程距離の長い会社では、人を育てるということは、育てる側の人もともに成長していくことを意味している。』とか、読者...続きを読むは実感を持って読めるはず。
組織の合理性は意思決定の後で見いだされる 重要な意思決定ほどテイスト(組織や個人の好みの傾向)で決まる など。
馴染みの学者の名前が出てきてわくわく。 私はやっぱり組織を考えるのが好きなんだなーと再確認できた。
[ 内容 ] 経営の本質とは、一人ひとりでは突破できない難関を、みんなでなんとか切り抜けることにある。 そのためには「組織力」を高めることが欠かせない。 組織力を宿し、紡ぎ、磨き、繋ぐことで、人々ははじめて組織であり続けることができるのだ―。 新入社員から役員まで、組織人なら知っておいて損はない組織...続きを読む論の世界。 ビジネスの神髄を理論的に解説。 [ 目次 ] 第1章 組織力を宿す―組織の合理性(結論よりもプロセスの方が大切だよね;そもそも問題解決だけが意思決定ではない ほか) 第2章 組織力を紡ぐ―仕事を共にする(コミュニケーション!;組織化とは何か? ほか) 第3章 組織力を磨く―経営的スケール観(「~できる」スケール観;学習曲線の秘密 ほか) 第4章 組織力を繋ぐ―あなたの仕事(余人をもって代え難し;組織力を繋ぐのはあなたの仕事) 付章 組織化の社会心理学 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
現場の状況を踏まえた提言になっており納得感が高い。「~できるスケール観」によって組織として自分たちでできる最大限の仕事を探す。その仕事を受けることで組織力を磨き、繋げていくことが重要だと感じた。
具体的な著者の見聞を交えて面白く読めるが、アネクドータルな感じも。とはいえ、取りあえず統計とってみました的な経営学よりよほど良い。 一緒に仕事をする時間を夜を含めてタップリ持つことにより、テイストを共有するとか、組織に長い時間軸でコミットすることで職務内容がレベルアップさせられるとか、体感的に納得...続きを読むさせられる話が多い。 一方でいわゆる日本的経営には、内向き体質の弊害や、労働力の流動性がないがための不況時のショックや、格差定着も明らかであろう。必ずしも日本的組織経営とアングロサクソン的個人主義との対立ばかりでなく、良い所取りも狙えないものか。
いつもながら読みやすい語り口で、組織力を「宿す、紡ぐ、磨く、繋ぐ」ことの大切さを説きます。確かにじっくりと時間をかけることができればその通りだと思うのだけど…
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組織力 ──宿す、紡ぐ、磨く、繋ぐ
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高橋伸夫
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