【感想・ネタバレ】組織力 ──宿す、紡ぐ、磨く、繋ぐのレビュー

あらすじ

経営の本質とは、一人ひとりでは突破できない難関を、みんなでなんとか切り抜けることにある。そのためには「組織力」を高めることが欠かせない。組織力を宿し、紡ぎ、磨き、繋ぐことで、人々ははじめて組織であり続けることができるのだ──。新入社員から役員まで、組織人なら知っておいて損はない組織論の世界。ビジネスの神髄を理論的に解説。

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Posted by ブクログ

組織力を宿す、紡ぐ、磨く、繋ぐということで、日本的働き方のすばらしさを訴える著者の考え方がよくわかる著作です。

時間的射程距離が短すぎると経営的スケール観がもてない。

年長者がきっちりと若者を育てる組織。

そんな組織でないとゴーイングコンサーンはありえない。

すばらしき日本の組織論、全世界に広めて行きたいものであります。

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2013年02月02日

Posted by ブクログ

SQiPシンポジウムの特別講演を聴いて読んでみたくなりました。

「組織」は、どんなときに「組織」として見えるのか。筆者はこう書いています。

 近代組織論の創始者バーナード(Chester I. Barnard)は、二人またはそれ以上の人々の諸活動または諸力が意識的に調整されているときに、「組織」--これをバーナードは協働システムと呼んでいる--として見えるのではないかと考えた。

……略

実は、バーナードの非凡なところは、先ほどの公式組織の成立条件として、次の三つを提示した点にあった。

 ① コミュニケーション
 ② 貢献意欲
 ③ 共通目的

言い換えれば、この3条件が満たされたとき、われわれはそこに「組織」を見るというのである。

この組織の定義にはすごく納得しました。

某ML(GA)を横目で見ていて確かに危険水域ではあるけど、大丈夫と思ったのも、コミュニケーションはなんとかとれているし、メンバー全員が貢献しようと頑張っているし、目的はなにより明確だから組織として成り立ってると思ったからなんだなと自分の勘を論理的に理解することができました。

逆に、一見どんなに波風が立っていなくても、会うことも少なく、貢献することもなく、目的もよくわからないと、組織名はあって名前も連ねていても成り立っていないというか、、、いやいや、あれは、組織が必要なわけじゃないからそれでよいのですが……。

★★★

筆者の最後のまとめが気に入ったので引用します。

 私たちは、努力している若者が好きだ。人には見えていないような陰の部分でも手を抜かず、一生懸命にやっている若者が大好きだ。もう少し要領よくできないものかと、いつもハラハラしているが、たとえ、すぐに結果は出せなくても、私たちは、君たちのする事をずっと見守っている。だから、いつか、君たちの力を本当に必要とする日がきたとき、私たちは迷わず君たちを選ぶだろう。そして、君たちと仕事をともに出来ることを心から誇りに思うはずだ。これは偉そうに、上から目線で言っているわけじゃない。君たちのファンとして言っているんだ。

ソフトウェアテスト業界もいい若者が育ってきていますよね。

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2012年05月01日

Posted by ブクログ

 分かりやすい部分と分かりにくい部分の差が大きいと感じた。安易な成果主義を批判する部分なんかは分かりやすかったけど、イナクトメントなどの部分はよく分からなかった。
 著者の熱い想いが語られている部分もあって印象に残った。組織力の大切さを、論理的かつ情熱的に訴えかける本だ。
 

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2012年03月23日

Posted by ブクログ

なるほどなるほどのオンパレードで腹落ちできる内容。
例えば、『人生は勢いでしか決められない「重大な意思決定」と熟慮に基づいた「取るに足りないつまらない意思決定」とで彩られている。』『時間的射程距離の長い会社では、人を育てるということは、育てる側の人もともに成長していくことを意味している。』とか、読者は実感を持って読めるはず。

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2019年01月16日

Posted by ブクログ

組織の合理性は意思決定の後で見いだされる
重要な意思決定ほどテイスト(組織や個人の好みの傾向)で決まる
など。

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2010年11月26日

Posted by ブクログ

馴染みの学者の名前が出てきてわくわく。
私はやっぱり組織を考えるのが好きなんだなーと再確認できた。

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2010年10月09日

Posted by ブクログ

[ 内容 ]
経営の本質とは、一人ひとりでは突破できない難関を、みんなでなんとか切り抜けることにある。
そのためには「組織力」を高めることが欠かせない。
組織力を宿し、紡ぎ、磨き、繋ぐことで、人々ははじめて組織であり続けることができるのだ―。
新入社員から役員まで、組織人なら知っておいて損はない組織論の世界。
ビジネスの神髄を理論的に解説。

[ 目次 ]
第1章 組織力を宿す―組織の合理性(結論よりもプロセスの方が大切だよね;そもそも問題解決だけが意思決定ではない ほか)
第2章 組織力を紡ぐ―仕事を共にする(コミュニケーション!;組織化とは何か? ほか)
第3章 組織力を磨く―経営的スケール観(「~できる」スケール観;学習曲線の秘密 ほか)
第4章 組織力を繋ぐ―あなたの仕事(余人をもって代え難し;組織力を繋ぐのはあなたの仕事)
付章 組織化の社会心理学

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2014年10月30日

Posted by ブクログ

現場の状況を踏まえた提言になっており納得感が高い。「~できるスケール観」によって組織として自分たちでできる最大限の仕事を探す。その仕事を受けることで組織力を磨き、繋げていくことが重要だと感じた。

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2010年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久しぶりに本読みました。
旧来の日本式の仕組みへの賛辞のように感じました。
現実の世界の組織の意思決定って、最適な選択肢を選ぶ、みたいな幼稚な意思決定は少ない。決定内容自体よりは、みんなの合意を得られるような決め方の方が、決定した後、スムーズに実行できる。意思決定は問題解決以外の決定もある。
本質的な問題をやり過ごして、目先の小さな決定を行う。(やり過ごしモード)
もしかすると、あるかもしれない本質的な問題を見過ごして決定する。(見過ごしモード)
勢いで決めるような不合理な決定もよくある。特に重大なものほどこうなる。こうしたケースでは、決定した後にその決定の合理性を補うような理由付けが行われる。
組織で必要なのは、仕事ができる人、ではなく、仕事を任せられる人。任せられる人は一朝一夕にはつくれない。上司はこれを見極めるために、部下を良く観察する必要がある。アフター5も重要‼️
日本的な仕事の報酬は賃金ではなく、次の仕事。より大きな、重要な仕事を任される。結果的に賃金は上がっていく。
最後の捕章は難しすぎて読むのを諦めました。
きれいな机上の理論ではない、生々しい現実を教えてくれる、感じがしました。ただ、全ての人には当てはまらないですねぇ。

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2020年05月16日

Posted by ブクログ

具体的な著者の見聞を交えて面白く読めるが、アネクドータルな感じも。とはいえ、取りあえず統計とってみました的な経営学よりよほど良い。

一緒に仕事をする時間を夜を含めてタップリ持つことにより、テイストを共有するとか、組織に長い時間軸でコミットすることで職務内容がレベルアップさせられるとか、体感的に納得させられる話が多い。

一方でいわゆる日本的経営には、内向き体質の弊害や、労働力の流動性がないがための不況時のショックや、格差定着も明らかであろう。必ずしも日本的組織経営とアングロサクソン的個人主義との対立ばかりでなく、良い所取りも狙えないものか。

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2018年11月05日

Posted by ブクログ

いつもながら読みやすい語り口で、組織力を「宿す、紡ぐ、磨く、繋ぐ」ことの大切さを説きます。確かにじっくりと時間をかけることができればその通りだと思うのだけど…

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2013年10月07日

Posted by ブクログ

組織というものについてわかりやすい文章で書かれた本。
シンプルで事例も多く再確認する意味ではよかったです。
人と人との関わり方・影響・化学反応は、永遠のテーマです。

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2012年10月28日

Posted by ブクログ

いい仕事は、一人じゃできない。経営の本質とは、一人ひとりでは突破できない難関を、みんなでなんとか切り抜けることにある。そのためには組織力を高めることが欠かせない。本書はビジネスの神髄を理論的に解説する。

第一章から第四章までは組織力について分かりやすくエピソードもまじえ解説しています。当たり前のような内容も多いですが、サラリーマンとしては元気が出ます。

付章は本書を学術的に解説しているのだと思われますが、私的には難解なため断念して、読み飛ばしました。本書は註が充実している事も含め、良識的なまとめ方がされていると思います。

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2011年08月16日

Posted by ブクログ

人事・組織に関して強い関心があります。昔から組織の運営と個人の育成など、いろんなことを考えてます。そういったことから、組織論の本を見かけるとついつい興味を持ってしまいます。ブックフェアに行った際に、ほぼ衝動買いしました。

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2010年08月12日

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