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前著『問い続ける力』は、「考える」ためには「問う」ことが不可欠だという一冊だったが、この本ではいよいよ「考える」ことそのものを追求していく。まずは著者自身が目標とする「創造性のスタイル」を明らかにする。さらに、安宅和人、濱口秀司、大嶋光昭、小泉英明、篠田真貴子との対談を通して、「考え続ける賢人」たちの頭の中を見せてもらう。知的刺激に満ちた「思考シリーズ」新書の第2弾。
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Posted by ブクログ
濱口秀司さんの話が特に面白かった。 バイアスを見つけて壊すことが、イノベーションを生み出す。 ある物事を新しくし、また古くする。 イノベーションのジレンマの解決策を見る事が出来るとは思わなかった。 インタビュー形式なので、読みやすく、それでいて深い話に引き込まれる。
・「大局観」は「そもそも、これはどういうこと?」 ・「このテーマにおける達人は誰か?」と周りに尋ねることから始める ・「思考の核心」は「知覚」することであり、「知覚」することとは入ってくる情報から「目的(・論点)に応じて意味を理解すること」 ・「戦略」とは「重心」のことであり、「重心」とは「関係性」...続きを読む ・「仮でもいいので答えを出し、意思決定し、前に進める」
誰かの本で推薦あり、手に取ってみたもの^^ 著者の石川さんは、予防医学とかwell-being研究で活躍。 後半の対談セッションは、興味がある所だけ読めばよいかも。前半の65ページまでに大切なポイントがストーリー性を持って語られているとの印象です。 冒頭の「あなたは「では派?」それとも「とは派...続きを読む」?」は、とても分かりやすい問いで自分の思考がぐぐっと勝手に進みました(笑)。 「では派」「では的知識」も大切だけど、「とは的マインド」も今後大切にしたいと思います! - 視座の高さは視野の広さにつなげる。 - たとえ歩みは遅くとも自分と向き合って本質から積み上げたものが結果的に堅牢な強さになり得る。ダルビッシュの言葉「自分が試行錯誤して掴むのと、他人からエッセンスだけ教わるのは全然違うと思う」。 - 人生を「因果」として捉えるか?「因縁」として捉えるか?人生を因縁(ネットワーク)として捉えるとは、どこに向かうかは分からないが、出会いというご縁を辿っていくと、いつかどこかにたどり着くでしょうとの発想。そういう結論が出た時にふっと心が軽くなったのを今でもハッキリ覚えている。 ⇒個人的に勝手に「ご縁思考」と呼ぼう(笑) - 「視点」「視野」「視座」の違い。 「視点」:1つで「これは面白い切り口だな」というもの。 「視野」:もうちょっとブロードに全体を眺めるもの。 「視座」:それをもっと上から俯瞰するもの。 物事を大局的にみるためには、この3つを行き来しなくちゃいけない。 - これから人生100年時代になっていくことを考えると、60歳から70歳の間に黄金期を迎えることを念頭に人生設計しないとつまらない人生になってしまうんじゃないかと思います。 - イノベーションに一番重要なのは、学ぶことではなく忘れることだ。忘れることが意外と難しい。自分を空っぽにして、見えること、聞くこと全てからインスパイアされるようになることが大切。 - 継続的なパフォーマンス向上のためには、報酬の源泉として、内的動機と外的動機を時機に応じて使い分けることが重要! ⇒多くの識者は内的動機がより大切!っていうけど。覚えておこう、こういう考え方もあるってことを。
YouTubeのTedで石川善樹さんという人を知り、どっかんどっかん聴衆を沸かせていたのが気になって借りた本。 創造性とはどういうことか。何となくのイメージはあっても、言葉の定義から深く考えたことはなかった。 筆者は科学者としての視点から結論づける。 「わたしが憧れる創造性とは、客来の境地に達する...続きを読むことである」 「却来とは、ある物事を新しくし、質を高めた後、また古くすること」 「私たちは創造性を新しさと質の二つの変数によって定義している」 そんなふうに考えたことはなかった。 何となくあの人は創造性豊かでアイデアマンだとか、そういう見方しかしてこなかった。 物事を新しくしたり古くするということができるのは、それを高い位置から見下ろせていることができるから=大局観があるということかもしれない。 いつも目の前のことに奔走しちょっとした相手の反応に一喜一憂しているようではいけない。 自分の苦手な思考法について思い出させてくれるようで参考になった。 後半は日本にいる偉人?たちとの対談。 人生半分まできた時にスキルや物の考え方をインストールし直さないとあと20年働ける気がしないという言葉にはっとする。50歳で環境をガラッと変えるか〜…そんな決断ができるかなあ。
濱口秀司さんとの対談部分は、個人的に凄く響いた。C→S→D→E のチャートやバイアスを見つけての破壊がイノベーションに繋がる、といった話に感動。
どん詰まりになりそうなとき、なったとき、心を軽くしてくれる、はっとさせてくれる考え方のヒントをくれる。トレードオフ構造はチャンスであるなどは、目から鱗。
著者の石川氏は1981年生まれの医学者。もともと予防医学、行動科学なのかな。しかるに、よりよい生活を求めるという原理への興味をリアルビジネスワールドにも適用することに熱心と見える。本書では、世の中に新しい価値をもたらすようなシーズを見つける実践者は、どのような思考パターンや経験をもっているのか、その...続きを読むカタログをまとめるような編集力を発揮している。 安宅和人、篠田真貴子といったマッキンゼー組、濱口秀司、大嶋光昭、小泉英明といった電機メーカーCSO,CTOといった方を選んでいるが・・ちょっと偏り過ぎではないか?。イノベーションとかビジネスを高速で回すことに能力を傾けることだけが、「考える」ということではないでしょうに。 この世代の東大理系出身者が、リアル科学や技術ではなく、よくわからんエディターとして振る舞いたがるところは、日本理系の衰退の原因か結果か、よく考える必要がありそうだ。
石川さんの直近のテーマが簡易的にまとまっている。 構成としては、 ・創造性とは何か?に関する石川さんの考え ・複数分野で偉業を成し遂げている、石川さんが尊敬する方々との対談 ・あとがき という流れ。 他書や記事等でも繰り返し説かれている大局観の話のおさらいもありながら、アップデート(新規性)×ア...続きを読むップグレード(質)こそが創造性であるという話は、松尾芭蕉を例にとりながらしっくり来る内容であった。 そして、石川さんが普段から天才と仰ぐ濱口さんとの対談はいかにコンセプトメイクが大事か(実行や戦略はその上位概念のコンセプト基軸での新しい発想には敵わない)が理解できた。そして、トレードオフの関係を見つけること。この具体イメージがまだ掴み切れていないので、引き続き考えるテーマとしたい。
本書は「考え続ける力」をテーマに著者が強く影響を受けた方と対談をしており、本書の価値はこの対談部分と思います。 特に、第二章考えるとは何か/安宅氏 第三章バイアスを壊せば、イノベーションは一発で生まれる/濱口氏 第四章出口の思考力/大嶋氏 第五章基礎研究、社会実装、倫理/小泉氏 は大変興味深く、繰り...続きを読む返し読みました。 「考え続ける力」に対して各者の信念や経験に裏打ちされた手法論が図と共に簡潔に書かれており、「何が大事」と分かりやすいのも満足感が高い理由です。生きた社会学から学ぶ「考え続ける力」といった感じです。 どの章からも学ぶことが多く、各者著書を出版されているので、それらも読んでみようと思います。
考えるってこういうことだったのか!と衝撃が走る内容だった。 石川さん自身があとがきで、自分の考えも日々進化しているので、本を出すことは恥ずかしいと言っていたのが、非常に印象的。 安宅さん「考えるとはインプットからアウトプットにつなげること」 パナソニックの濱口さんのバイアスを壊せばイノベーション...続きを読むが生まれるという対談が面白かった。 篠田さんとの対談では、人生を私に何をしてほしいのか?と問いは非常に深いものを感じた。 腹が立つことをどうやって抑えるのか、具体的なアンガーマネジメントの方法の気づきをいただいたいのでこれから実践していきたい。 なにかトラブルが起きても、人のせいにせず、すべては自分のコントロール下であると思いこむこと、ですかね。一見自分に厳しく見えますが、実はそのほうが楽なんですよね。人間関係でなにか嫌なことがあると、全体を高い視点から見る「俯瞰」の視点と、相手から自分を見るという 「客観」の二つの視点で考えるんです。そうすると、相手のやったことも理解できる。それを Facebook に書いても大丈夫なぐらいに言語化できるまでになると、その話がちょっとおもしろくなってきます(笑)。その境地までいけたときは知的喜びに変換されて、最終的に「本当にあのときはムッとしたけど、おかげで う人間理解を得られてよかった」という感謝にまでたどり着くんです。 次のおもしろい仕事はなんだろう、という純粋な気持ちで探しています。 おもしろいというと軽く聞こえるかもしれませんが、私は仕事が好きで、仕事の「おもしろ い」の中には責任を果たすことも含まれているんです。だから、ちゃんと探したい。 あと、「おもしろい」には「自分だから役に立てる」という感覚も含まれています。客観的に見ていいお話でも、私が役に立てないならお断りしますし、私にできる仕事だけれど、それは私でなくてもいいという仕事も「ごめんなさい」です。意味がある形で役に立ちたいというのは、私の「おもしろい」のなかに大きな比率で入っています。 「自らの成功の欲求」を象徴する質問は「私は何をなしたいのか」。そして後者の「よりよい人でありたい」は、慈善活動をするといった意味合いだけではなくて、「私の人生は、私に何をしてほしいのか」という問いかけなんです。この世における私のミッションってなんなのだろう、ということですね。 私にとって次の仕事を探す上で、後者の問いが重要なんです。この「篠田真貴子」をどこに置いて動かすと、一番周囲が活気づいておもしろいのか。そういうふうに考えています。 私は戦略って「重心」のことだと考えているんですよ。どこに重心があるのかを探り当てることが大事なんだなと。会社のメンバーが点だとして、その人たちが動くと、その会社の重心は変わっていきますよね。プロジェクト単位でもそうです。私は、仕事の本質は関係性のなかにある、と思っています。
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