小説・文芸 - 中央公論新社作品一覧
-
5.0「戦艦などは、遠からず無用の長物になるはずだ」 昭和一六年。満州国を巡る日米間交渉は、互いの主張が平行線をたどったまま打ち切られる。 米国はダニエルズ・プランのもと、四〇センチ砲装備の戦艦一〇隻、巡洋戦艦六隻をハワイとフィリピンに配備。アジア艦隊を増強して軍事的圧力をかけ続けた結果、西太平洋の緊張は極限に達していた。 この強大な国力に比するべくもなく、日本は戦艦の建造を断念する。海軍の主力を空母と航空機とすることで活路を見出そうとするが、航空機で戦艦に勝てるものなのかは確証が得られていなかった。 日米戦争が勃発すれば、敵の大艦隊が一気に日本本土へ迫り来るであろう。 連合艦隊は、この事態を食い止めることができるのか!?
-
3.7「天から与えられた才能はどこへ消えた?」 舞台はヴィクトリア朝京都。 洛中洛外に名を轟かせた名探偵ホームズが……まさかの大スランプ!? ----- この手記は脱出不可能の迷宮と化した舞台裏からの報告書である。 いつの間にか迷いこんだその舞台裏において、私たちはかつて経験したことのない「非探偵小説的な冒険」を強いられることになったわけだが、世の人々がその冒険について知ることはなかった。スランプに陥ってからというもの、シャーロック・ホームズは世間的には死んだも同然であり、それはこの私、ジョン・H・ワトソンにしても同様だったからである。 シャーロック・ホームズの沈黙は、ジョン・H・ワトソンの沈黙でもあった。 -----(本文より) 謎が謎を呼ぶ痛快無比な森見劇場、ついに開幕! 目次 プロローグ 第一章 ジェイムズ・モリアーティの彷徨 第二章 アイリーン・アドラーの挑戦 第三章 レイチェル・マスグレーヴの失踪 第四章 メアリ・モースタンの決意 第五章 シャーロック・ホームズの凱旋 エピローグ
-
-「よろしい」 ベルンハルトはこたえた。 「ならば、戦争をはじめようじゃないか」 第二次世界大戦で勝利した大ドイツ帝国は、抗戦を続ける英国を追って北米に侵攻。ここに日英同盟対ドイツの第三次世界大戦が勃発した。インド洋では独東方艦隊と伊東洋艦隊、日本遣印艦隊と英ロイアル・ネイヴィーが激突。日英同盟は独伊連合が死守するソコトラ島への侵攻作戦を開始、熾烈な戦車戦が。一方、日本からアメリカへと北太平洋を渡る支援船団に、ドイツ海軍が放つ〝海の狼〟Uボートが襲いかかる。北米陥落の危機に、日英同盟はついにパナマ運河侵攻作戦を発動する!! 架空戦記史上に屹立する未完の大作「レッドサンブラッククロス」――著者最大のシリーズの本篇1~11と、外伝ほかの中短篇27篇、著者インタビュー、高梨俊一による解説を収録した合本版。 収録作品 〈本篇〉 1 合衆国侵攻作戦/2 迫撃の鉄十字/3 反撃の旭日旗/4 作戦グスタフ発動/5 第二戦線崩壊/6 インディアン・ストライク/7 バーニング・アイランド/8 死戦の太平洋1/9 死戦の太平洋2/10 パナマ侵攻1/11 パナマ侵攻2 〈短篇〉 戦艦〈ヒンデンブルグ〉の最期/勇者の如く倒れよ/予備士官/塹壕にて/新戦艦建造に関する往復書簡/少し遠い場所/九九九艦隊計画概論/ある中尉の戦死/戦艦/標的は〈大和〉/飛鳥の征けぬ空はなし/交戦規則/海底戦隊〈隼〉/七二七高地の争奪/市民討論/法務大佐かく語りき/フリードリヒ大王最後の勝利/主力戦闘戦車論・断章/喪失第一号/宇宙英雄ヴァルター・ケーニヒ/ルール・ブリタニア/最後の一人まで/夜桜は散った/乗艦命令/オデュッセウスの霊廟/看過せず/ペリカンはいつも血を流す (インタビュー)佐藤大輔、仮想戦記を語る/(解説)高梨俊一
-
4.6
-
3.0わけありの女たちを診療するおゑんの許へ、何かを極度に怖れている妊婦が訪ねてきた。彼女は目を血走らせ、十両を差し出しながら言った。「お願いします。この子を産ませてください」と――。 後日、吉原惣名主に依頼され診ることになった女郎も、奇矯な妊婦だった。大店の主人に身請けされることが決まっていて、その子を身籠っていながら、「産みたくない」と叫びながら自死しようとしたのだ。 彼女たちは何者で、何故、一人は出産を望み、もう一人は出産を拒否するのか? 疑念がきざしたおゑんは、遊女連続死を調べる過程で親しくなった吉原の用心棒・甲三郎や薬草に詳しい末音らの力を借り、その謎に迫ろうとするが……。 「読売新聞オンライン」人気連載、待望の書籍化。
-
4.0大統領選挙後、共和党過激派が各州で起こした“大陪審”が、アメリカ分断をもたらそうとしていた。大陪審の判決を目前に控えたある日、テキサスの田舎町を襲った巨大竜巻の爪痕から、半分ミイラ化した古い死体が発見される。 同じ頃、北米全土では一部放火が疑われる山火事が多発していた。大陪審後の混乱に備え、州軍の活動が制限される中、ワシントン州のヤキマ演習場にいた陸上自衛隊水陸機動連隊の部隊に対し、消防活動への援助要請が下るが……。 超大国アメリカの未来を占う迫真の新シリーズ、堂々開幕! 【目次】 プロローグ 第一章 トルネード 第二章 ヤキマ演習場 第三章 怪しい影 第四章 ヤキマ作戦 第五章 大陪審 第六章 ダラスの熱い夜 第七章 父と娘 第八章 崩壊へのカウントダウン エピローグ
-
4.4男は剣を揮っていた。黒髪は乱れ日に灼けた逞しい長身のあちこちに返り血が飛んでいる。孤立無援の男が今まさに凶刃に倒れようとしたその時、助太刀を申し出たのは十二、三と見える少年であった……。 二人の孤独な戦士の邂逅が、一国を、そして大陸全土の運命を変えていく――。
-
3.8
-
4.3
-
3.5
-
3.8疫病に荒れた世を建て直す救国の英雄か、 古代社会を破壊する稀代の逆賊か。 謎多き人物の実像に、直木賞作家の筆が迫る。 時は天平。都には天然痘が蔓延し、朝廷にて我が世の春を謳歌していた藤原一族も権勢に陰りを見せていた。その中において、ひとり異彩を放つ男がいた。藤原仲麻呂(恵美押勝)。祖父・不比等や父・武智麻呂の血を色濃く受け継いだこの男は、叔母の光明皇后や次代の天皇である阿倍内親王の寵愛を受け、急激に頭角を現していく。だが仲麻呂は、祖父や父も持ちえなかった、危険な野望を胸に宿していた。北辰の門――この国の皇帝となる道を開こうとした男の、鮮烈なる一生。
-
5.0歴史小説家たちが紡ぐ時代の違う5つの物語が、あるひとつの「怪異」で繋がる。 読後に訪れるこの震えは、恐怖か、驚愕か――? 異端にして傑作の歴史小説集、ここに誕生。 5つの「畏怖」が、この国の歴史を塗り替える 矢野 隆 有我 ――鎌倉時代、壱岐。元寇に抗う男に訪れたある異常。 天野純希 死霊の山 ――室町時代、近江比叡山。霊峰に現れた狐憑きの正体は。 西條奈加 土筆の指 ――江戸時代初期 中部地方。墓の土饅頭から土筆が生え……。 蝉谷めぐ実 肉当て京伝 ――江戸時代後期、江戸市中。山東京伝の妻は、自らを「人魚」だという。 澤田瞳子 ねむり猫 ――江戸時代末期、大奥。城内に現れる不可思議な病。
-
4.2誰とも比べなくていい。 そう囁かれたはずの世界は こんなにも苦しい―― 毎日の繰り返しに倦んだ看護師、クラスで浮かないよう立ち回る転校生、注目を浴びようともがく大学生、時代に取り残された中年TVディレクター。交わるはずのない彼らの痛みが、植物状態の青年・智也と、彼を見守る友人・雄介に重なるとき、歪な真実が露わになる。自滅へひた走る若者たちが抱えた、見えない傷と祈りに触れる物語。 文庫版特典:特別付録/本作と螺旋プロジェクトに寄せて 解説/清田隆之 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みを読むことができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
-
3.7
-
-指揮官は何を考え、いかに決断したのか? 20世紀で最も偉大なイギリスの軍事史家が、第一次史料をもとに生涯をかけて、さまざまな局面を詳細に分析した不朽の名著。戦況図付 まえがき キャスリーン・リデルハート 第一部 プレリュード 第一章 戦争を早めたもの 第二章 開戦時における両陣営戦力 第二部 開 戦―一九三九年~四〇年 第三章 ポーランド侵略 第四章 『奇妙な戦争(ファニー・ウォー)』 第五章 フィンランド侵略 第三部 激 浪―一九四〇年 第六章 ノルウェー侵入 第七章 西部の蹂躙 第八章 英本土防衛戦(バトル・オブ・ブリテン) 第九章 エジプトからの反撃 第十章 イタリア領東アフリカの制圧 第四部 戦火拡大―一九四一年 第十一章 バルカン諸国とクレタ島の攻略 第十二章 ヒトラーのソ連志向 第十三章 ソ連侵攻 第十四章 ロンメルのアフリカ進撃 第十五章 《十字軍(クルセイダー)作戦》 第十六章 極東の戦雲 第十七章 日本軍の圧倒的勝利 第五部 転換期―一九四二年 第十八章 独ソ戦局の転換 第十九章 ロンメルの絶頂期 第二十章 アフリカ戦局の転換 第二十一章 《たいまつ(ト ーチ)作戦》―大西洋からの新援軍 第二十二章 チュニスへの競走 第二十三章 太平洋戦争の転機 第二十四章 大西洋の戦い
-
5.0「聞けや、者! 前右大臣ここにあり!」 本能寺の変から生還し、関ヶ原合戦で柴田勝家を下し、天下獲りを目前にする信長。だが、密かに伊達政宗、上杉景勝と手を組み力を蓄えた家康が、ついに叛旗を翻す! 異貌の戦国史長篇(未完)、待望の合本版。 短篇時代小説「葉桜」を収録。 【目次より】 信長伝 Ⅰ 本能寺炎上 緒言 転換点 序 本能寺炎上 一 その日まで 二 猟狗たち 三 第一次関ヶ原合戦録 Ⅱ 天下普請 一 築城 二 大海の彼方で 三 叛逆 四 要塞 Ⅲ 家康謀反 一 城塞 二 到着 三 衝突 葉 桜
-
4.0
-
-◎内容紹介 パレスチナ・ガザ地区を支配するハマスが、突如イスラエルに5000発のロケット砲を放った。イスラエル軍も徹底した報復攻撃で応酬し、多数の死傷者が出ている。「病院」まで標的にするイスラエルの内在的論理は何か。インテリジェンスの大家二人は、ネタニヤフ首相と情報機関に生じた溝の深さを読み解き、ガザの地から上がった戦火は、核戦争のリスクを孕みながら推移していると警告する。この戦いに背後にいる米、露、中の本音を見抜け!日本は独自外交の道を探るべきだ。
-
3.8海賊王の異名を持つ一匹狼のケリーに、エネルギーと情報の二つの分野を支配するクーア財閥の総帥ジャスミンから仕事の依頼が舞い込んだ。だが話を聞きに出向いてみると――出されたものは『婚姻届』で……? しかも承諾か拒否かの決着は宇宙での追いかけっこで決めることに?? かなり異色な恋愛小説が文庫で登場!
-
-蘭印資源地帯を巡る攻防で日本軍は米太平洋艦隊を撃破した。互いに戦力の拡充を図り、戦線は膠着する。だが、昭和18年11月、ついに米軍は“フリントロック”作戦を発動し、本格的なマーシャル諸島侵攻を開始。迎え撃つ新鋭防空巡洋艦「阿賀野」に米艦爆が急降下爆撃を敢行し、米海軍史上最大最強の戦艦「モンタナ」は艦砲で飛行場を粉砕する。壊滅寸前のマーシャルを救うべく新鋭空母「武蔵」が猛進!!
-
4.42022年7月8日、選挙演説中に凶弾に撃たれ、非業の死を遂げた安倍晋三元首相の肉声。なぜ、憲政史上最長の政権は実現したのか。一次政権のあっけない崩壊の後に確信したこと、米中露との駆け引き、政権を倒しに来る霞が関、党内外の反対勢力との暗闘……。乱高下する支持率と対峙し、孤独な戦いの中で、逆風を恐れず、解散して勝負に出る。この繰り返しで形勢を逆転し、回し続けた舞台裏のすべてを自ら総括した歴史的資料。 オバマ、トランプ、プーチン、習近平、メルケルら各国要人との秘話も載録。 あまりに機微に触れる――として一度は安倍元首相が刊行を見送った36時間にわたる未公開インタビューの全記録。
-
4.0明治23年(1890)、横浜港を出航したドイツ汽船に乗っていた唯一の日本人女性、高橋瑞。ドイツへの女子留学生、それも私費で渡ったのは瑞が最初だった――。 嘉永5年(1852)、西尾藩士の末っ子として生まれた瑞は幼い頃から利口な娘だった。維新後に家は没落、未婚のまま長兄の家で子守として過ごす。しかし、「瑞は学問をやるといい」という亡父の言葉を胸に24歳で家を出る。旅芸人の賄い、住み込みの女中、短い不幸な結婚など、様々な職を経て、明治13年(1880)、前橋の産婆・津久井磯子の内弟子となる。磯子の後押しで東京に出た瑞は、28歳で念願の学生となり、産婆の資格を取る。だが、産婆では救えない命がある、医者になりたい――瑞は、女にも医術開業試験の受験を許可するよう、内務省への請願を始める。 この頃、荻野吟子(公許女医第一号)や生澤久野(同第二号)、本多銓子(同第四号)らも個別に請願を行っていた。彼女らの動きが実り、ついに明治17年(1884)、女子受験者を迎えた初の医術開業試験が行われた。瑞は女学生として初めて済世学舎に学んだ後、2年間の医学実習を終え、明治20年(1887)、公許女医第三号として医籍登録し、翌年、日本橋に「高橋医院」を開く。36歳だった。医院は繁盛したが、1年半後、「もっと産婦人科学を究めたい」とドイツへの留学を決める。女には大学で研究する道が閉ざされていたため、外国へ行くしか方法がなかったのだ……。 ドラマチックな高橋瑞の人生とともに、瑞が出逢い、見送った無名の女たちの運命、また、女医誕生への門戸を開いた仲間たちとの友情も感動的である。
-
3.0
-
3.9
-
4.6※収録作品(単行本に収録したインタビューや文庫解説等は含みません) レイテ海戦の大戦果はソ連軍の北海道侵攻を招き、日本は南北分断国家となった……。激動の時代を戦艦〈大和〉そして超大型護衛艦〈やまと〉として戦った一隻の艦と、歴史に翻弄されながらも未来へと歩み続ける軍人一族・藤堂家を軸に、日本の戦争と戦後を描く戦記巨篇。 急逝した著者の初期代表作三巻を合本、初期短篇「晴れた日はイーグルにのって」を併録。 ※収録作品(単行本に収録したインタビューや文庫解説等は含みません) 征途 I 衰亡の国 II アイアン・フィスト作戦 III ヴィクトリー・ロード 晴れた日はイーグルにのって
-
5.0
-
-C★NOVELS版『八百万の神に問う』全四巻を合本したものです。既刊電子版と内容に変更はありません。 神々によって開かれた「楽土」。飢えも痛みもなく、怒りや悲しみもない。争いの存在しない地では、「音導師」と呼ばれる者たちが問題を解決している。伝説の音導師と呼ばれるイーオンと、ともに暮らす少年・シンは……
-
4.5不幸なボタンの掛け違いからはじまった米中の戦争は、ホノルルを占拠した中国への報復として、米国側が海南島への上陸を果たす。その後、ホノルルの平和を回復し、香港での独立運動を画策しながら和平交渉を進めていた米国に対し、中国はここで思わぬカードを切ってきた。それは、韓国の裏切りだ。韓国の玄武ミサイルが九州へと向けられる中、日本はどう舵を取るのか? 突然の韓国の離反、そのハレーションが同盟国に与える影響は――? 緊迫する「第三次世界大戦」の行方を描く大石英司の新シリーズが開幕!
-
4.2夜の王に「夜明け」を願い出た夢売りが取り出したのは、六色の宝玉。封じられし夢の結晶。夢は語り始める――結晶化した女の『夢のような人生』を。夢を見ない男の『沈黙の誓い』を……
-
4.0昭和一四年、日本陸軍は満蒙国境ノモンハンにてソ連軍に押され続けていた。このまま日ソ全面戦争に発展することを恐れた日本は、急ぎドイツ・イタリアとの同盟を締結。ソ連軍も矛を収め、相互不可侵条約が成立した。だが、北の脅威がなくなったことに安堵できた時は短い。ドイツがポーランドを攻撃、イギリス・フランス両国と戦争状態を引き起こしてしまう。三国同盟の約定により参戦することとなった日本は、西太平洋のイギリス領・フランス領を攻撃。マレー・シンガポール・ビルマなどを占領し、連合艦隊はインド洋へと進出した。だが、そこにはイギリス海軍の最強戦艦が待ち構えていたのである――。 世界に七隻しかない四〇センチ砲戦艦――世界のビッグ・セブン その四隻がインド洋にて激突!
-
3.8「仏の鳴沢」と呼ばれた祖父。 「捜一の鬼」の異名を持つ父。 その二人を継ぐ、「刑事として生まれた男」――。 堂場瞬一史上人気NO.1警察小説! 祖父・父を継いで新潟県警捜査一課の刑事となった鳴沢了は、晩秋の湯沢で殺された老女が、かつて宗教教団の教祖で、五十年前に殺人事件に関わったことを突き止めた。了は二つの事件の関連を確信するが、捜査本部長の父はなぜか了を事件から遠ざけるのだった。正義は、そして歳月は、真実を覆い隠すのか? 堂場瞬一の原点にして、警察小説の潮流を創り出した大傑作。 新装版 刑事・鳴沢了シリーズ毎月刊行予定!
-
4.2米陸軍特殊部隊と同じ異名をとるチームは、いかにして世界の食品市場を攻略してきたのか。立ちはだかる、国家の動乱と異文化の壁!
-
-エスピオナージからミステリ、ミリタリー、ポリティカルフィクションまで、著者の現代小説を集成した合本愛蔵版。長篇三作と、短篇「幻虎の吠える丘」を収録。 一等陸佐のもとに届いた、かつての上官である退役陸将補の訃報。彼はその死に、存在を秘匿された対敵諜報部門の関与を疑うが……。(『東京の優しい掟』) ゲーム・ディベロッパーの僕は、勤めているゲームソフト会社の社長から、独立を目論む者を突き止めて欲しいと頼まれる。何かが会社に起きている。裏切り者は誰なのか? ゲーム業界の中で新たな〝ゲーム〟が始まった。(『虚栄の掟 ゲーム・デザイナー』) 内憂外患に煩悶する青年将校が、母国再生のために叛乱を決意。果たして首都占領は成功するのか?(『平壌クーデター作戦』)
-
4.0
-
4.3
-
4.0社会派推理の開拓のみならず、小説、ノンフィクション、古代史、現代史など、領域を自在に超えた執筆活動を展開し、「国民作家」の名をほしいままにした松本清張。その膨大な仕事のなかでも、自らの同時代史に取り組んだ『昭和史発掘』『日本の黒い霧』は重要な柱といえる。清張は、軍部をはじめとする国家権力、二・二六事件で蹶起した将校たちにどのような眼差しをむけていたか。占領期に起きた不可解な事件をいかに捉えていたか。没後30年を経て、清張史観はいかに評価されるべきか。松本清張から「時代の記録者」としてバトンを託された著者が清張史観の核心を平易な文体で伝える。阿刀田高、加藤陽子各氏との対話を収録。
-
4.5生きて戻れ――リィの言葉に送られて、シェラは北を目指す。ついに、ヴァンツァー、そしてファロット一族との死闘が演じられる時が来たのだ! 一方、シェラと別行動中、騎士団員千人の命と交換に虜囚となり、意識を無くした戦女神に、レティシアは微笑みながら歩み寄る。研ぎ上げた必殺の針を手に──
-
4.5
-
3.8ジャスミンに遠方から連絡してきたのは、惑星ブラケリマで整備士をしているガストーネだった。渓谷競走に参加した時、世話になった相手だ。この男の依頼を受けて、エルナト宙域にある飛翔機の開発工場《テンペスタ》に出向いたジャスミン・ケリー・ダイアナたち。ここでジャスミンが試験飛行を務めるのである。 しかしたとえ試験とはいえこの3人がかかわって、すんなり終わるはずがない。ブラケリマの大統領が絡む大事件が彼らの登場を待っていた!? 大人が主役の舞台が開幕――!
-
4.3炒米粉、魯肉飯、冬瓜茶……あなたとなら何十杯でも――。 結婚から逃げる日本人作家・千鶴子と、お仕着せの許婚をもつ台湾人通訳・千鶴。 ふたりは底知れぬ食欲と“秘めた傷”をお供に、昭和十三年、台湾縦貫鉄道の旅に出る。 「私はこの作品を過去の物語ではなく、現在こそ必要な物語として読んだ。 そして、ラストの仕掛けの巧妙さ。ああ、うまい。ただ甘いだけではない、苦みと切なさを伴う、極上の味わいだ。」 古内一絵さん大満足 1938年、五月の台湾。 作家・青山千鶴子は講演旅行に招かれ、台湾人通訳・王千鶴と出会う。 現地の食文化や歴史に通じるのみならず、料理の腕まで天才的な千鶴とともに、 台湾縦貫鉄道に乗りこみ、つぎつぎ台湾の味に魅了されていく。 しかし、いつまでも心の奥を見せない千鶴に、千鶴子は焦燥感を募らせる。 国家の争い、女性への抑圧、植民地をめぐる立場の差――― あらゆる壁に阻まれ、傷つきながら、ふたりの旅はどこへ行く。
-
4.1「楽土」は神々によって開かれた。そこには飢えも痛みもなく、怒りや悲しみもない。争いの存在しない地には、「音導師」と呼ばれる言葉で問題を解きほぐす者たちがおり――新シリーズ開幕!
-
4.1公安調査庁は謎に包まれた組織だ。日頃、どんな活動をしているのか、一般にはほとんど知られていない。それもそのはず。彼らの一級のインテリジェンスによって得られた情報は、官邸をはじめ他省庁に提供され活用されるからだ。つまり公安調査庁自身が表に出ることはない。日本最弱にして最小のインテリジェンス組織の真実を、インテリジェンスの巨人2人が炙り出した。本邦初の驚きの真実も明かされる。公安調査庁から目を離すな!
-
3.8武士とは、何だったのか? 千年に亘る戦いの系譜を一冊に刻みつけた、驚愕の傑作歴史小説。 〈螺旋プロジェクト〉中世・近世篇。 負け戦の果てに山中の洞窟にたどり着いた一人の武士。死を目前にした男の耳に不思議な声が響く。「そなたの『役割』はじきに終わる」。そして声は語り始める。かつてこの国を支配した誇り高きもののふたちの真実を。源平、南北朝、戦国、幕末。すべての戦は、起こるべくして起こったものだった――。〈巻末付録〉特別書き下ろし短篇 【電子版巻末に特典QRコード付き。〈螺旋プロジェクト〉全8作品の試し読みができます】 ※〈螺旋プロジェクト〉とは―― 「共通ルールを決めて、原始から未来までの歴史物語をみんなでいっせいに書きませんか?」伊坂幸太郎の呼びかけで始まった8作家朝井リョウ、伊坂幸太郎、大森兄弟、薬丸岳、吉田篤弘、天野純希、乾ルカ、澤田瞳子による前代未聞の競作企画 〈螺旋〉作品一覧 朝井リョウ『死にがいを求めて生きているの』(本作) 天野純希『もののふの国』 伊坂幸太郎『シーソーモンスター』 乾ルカ『コイコワレ』 大森兄弟『ウナノハテノガタ』 澤田瞳子『月人壮士』 薬丸岳『蒼色の大地』 吉田篤弘『天使も怪物も眠る夜』
-
-アイスランド撤退、パナマ運河閉塞――本土に閉じ籠もったかにみえた米軍は、超長距離重爆B36を投入し反攻、ロンドンと東京に大空襲を。追いつめられた同盟軍はついに米本土強襲へ!
-
3.5クリニックはどうやってどう作るの? お金をどう工面しているの? 収入は? どんな生活をしているの? 患者と患者家族に思うことは? 上から目線の大学病院にイライラするときとは? 看護師さんに何を求めているの? 診察しながら何を考えているの? ワケあって開業医になりましたが、開業医って大変です。開業医のリアルと本音を包み隠さず明かします。開業医の正体がわかれば、良い医者を見つける手掛かりになるはずです。
-
3.3
-
4.3生物も住めぬ死の海に浮かぶ十八諸島。〈語り部〉たちが島々を巡り集めた物語を語り明かすため、年に一度、冬至の晩に開かれる煌夜祭(こうやさい)。今年もまた、〈語り部〉が語り始める。人を喰らう恐ろしくも美しい魔物の物語を。夜が更けるにつれ、物語は秘められた闇へ……。第2回C★NOVELS大賞受賞作に書き下ろし短篇「遍歴(ピルグリム)」を収録。
-
5.0
-
4.3
-
3.7
-
4.2
-
3.8
-
4.7
-
-この一冊で見渡す作品世界――。 若くして洞察に富むデビュー期の輝き、早すぎる晩年の作ににじむ哀切。 二十年でついえた作家としてのキャリアの中で、フィッツジェラルドが生み出した幾多の小説から、思い入れ深く訳してきた短篇を村上春樹が厳選。「エッセイ三部作」を加えたベスト十作を収録。
-
5.0ボクは住所も職業もさすらいなのである――。一九六〇年代初め、各地を転々としながら書き継がれた『言わなければよかったのに日記』の姉妹編(『流浪の手記』改題)。旅先での市井の人びととの出会いや先輩作家のことなど、飄々とした独特の味わいとユーモアがにじむエッセイ集。単行本未収録作品を増補。
-
4.1氷雪舞う皇国北端の地に鋼鉄の奔流が押し寄せた。兵力と装備に勝る帝国軍破竹の進撃に皇国軍は為す術もなく壊走する。殿軍の兵站将校新城中尉は死力を尽くして猛攻に立ち向かうが。
-
3.4