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Posted by ブクログ
児童文学である。
…児童文…学…?と首を傾げたくなるが、レッキとした児童文学である。だって生々しい描写ないし(そういう問題ではない)。
なんとなーく、刑事のように「薄々怪しい」と思いながら読み進めていき、ことの真相が明かされるのである。
私はただの素人読者に過ぎないが、児童文学という点で感想を述べよう。
小学生や中学生でこの本を読んでたら、きっと価値観がひどく揺さぶられたと思う。
特に、タイトルである「幸せな家族」とは何か?について。
この家は新しい家に引っ越してきて傍から見たらまーそれは仲良い幸せな5人家族に見えるが、実際は父はふんぞり返るし兄はしゃしゃり出るし母はNoといえないし姉はいい子過ぎて心配になるし本当に幸せか?と思ってしまう。
そして次々と家族が死んでいくんだけど、、、
読み終えると、多少の歪みはあるものの別に健全な範囲内ではないか?それぞれのコンプレックスはありそうだけど、家族間で何も無い方がむしろ難しいのではないか。むしろ、観天望気のことは特にそうだけど、嫌いなところはありながらも憎んだりはしてないごく普通の家庭だったのではないか?そして愛してるから、正常に狂ったお母さん。これは泣ける。
今は30代も後半になってそう解釈できる。
でもこれを10代で読んだら幸せな家族ってなんだろうってずっと考えてしまう。その先もずっと。
出会わなくてよかったのかはわからないが、ただ、もしこの本に出会えてたら、私の人生は、もしかしたら変わってたかもしれないと思う。
Posted by ブクログ
BSテレ東「あの本、読みました?」で紹介されていて、気になっていた本。1989年の本で児童書扱いみたいなのですが、それにしては内容はかなり踏み込んでいます。日本児童文学者協会新人賞、第一回があまんきみこ、第二回が筆者、第三回が安房直子が受賞と知り、当時の期待度が伺えます。
本の内容は、幸せな家族をテーマにした保険会社CMに出演を依頼されるような家族の次男(姉兄いる)の中道省一が語り手。彼は小学6年生で、CMの撮影を始めてから一年間に、父母兄姉にクラスの友人も亡くなるという不幸に見舞われます。本文は事件の解決のため、本人がテープレコーダーに録音したもの、という形で進行します。
読んでいてずっと重い感じなのは、そんな境遇の本人が淡々と語っているという不気味さが物語を終始覆っているから。冷静に家族が亡くなる様子を語っていきます。
語り手にも、犯人の動機めいたものにも共感が得られず、そういうのを好む人には受けない本だろうなぁと思います。ということで、この本も配架見送りかな。予算が潤沢にあるような学校なら話題本なので入れられるかも。挿絵はリアル系デッサン調で、不気味さと昔っぽさを演出してくれます。基本は中学校から。
Posted by ブクログ
解説にも記載していたが、稀有な書物である。
刊行以来、無数の少年少女に衝撃を与えてきた伝説のジュヴナイル・ミステリ。
トラウマ児童文学といった常套句で済まされるものでは到底ありません…と。
確かに衝撃的である。
保険会社のテレビCM《幸せな家族》のモデルに選ばれた中道家が、新しい家に引っ越した後、撮影を開始直前に父親が変死。
やがて不気味な唄の歌詞にあわせたかのように、次々と家族が死んでいく…という。
歌詞が考えもつかないような内容で、そのことにもどうしてこれを唄にするのか⁇と疑問に思うほど強烈過ぎる。
それが、「その頃はやった唄」というのだから衝撃を受けてしまう。
絵に描いたような幸せな家族なんて、どこにもいないのだ…とわからせているようで怖い。
それともたいくつな毎日が嫌だったのか…
事故が歌詞と同じようになったので真似たというのもサイコ過ぎる。
どのように考えても残酷な結末。
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