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「明日死ねたら楽なのにとずっと夢見ていた。 なのに最期の最期になって、もう少し生きてみてもよかったと思っている」 「一ヶ月後、小惑星が衝突し、地球は滅びる」。学校でいじめを受ける友樹、人を殺したヤクザの信士、恋人から逃げ出した静香。そして――荒廃していく世界の中で、人生をうまく生きられなかった人びとは、最期の時までをどう過ごすのか。滅びゆく運命の中で、幸せについて問う傑作。 〈巻末対談〉新井素子×凪良ゆう
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Posted by ブクログ
心をえぐられた。 後1ヶ月でみんな死ぬ。その中でどう生きるか?後1ヶ月だから、家族を?人として?その人らしさ生き様があらわれるのかしら?読み終わってずいぶん経つけど未だに考察をしてしまう作品です。
地球に隕石が衝突して、人類は後一か月で滅びる。それまでの期間を、一家族+片思いの美少女と、シンガーLOCOの生きた意味を見つける道程を追っていく。私の見解だが、人類の余命が伝えられてから、「自分だけ」という欲望に突き動かされた大衆に支配されていく中、作者はあちらこちらに現代社会の病巣への不満、警鐘を...続きを読む鳴らしていた。人類は隕石で滅びるのではなく、このままでは人間が人間を滅ぼすことになる。今、「今だけ、金だけ、自分だけ」で闇バイト、煽り運転、SNSでの誹謗中傷をしている人は、この小説の刹那的な行動をしている人と同じで、主人公たちのように生きた意味を見つけ救われることは決して無いと伝えてるようだ。
人は生まれてくる場所を選べない。親がどんな人物か、どのように自分に関わるか、家庭がどんな経済状況か、困ったとき家族以外に助けてくれる人がいるか。 それらで人生が大きく変わることはなんとなく分かっていても、信士や静香、友樹や雪絵を見ていると自分で選べないもの、初めから決まっている要素が、その後の人生に...続きを読むどこまでも付きまとってくることに改めて気づいた。 「幸せも不幸せもただの記憶で。思い出すときに嬉しくなるかムカつくかだけのちがいだ。」 信士が放った言葉はとてもシンプルで、幸せな家庭に生まれ育った人に対する嫉妬も感じられなかった。40年生きて、彼なりに自分の人生を受け入れ始めているのかもしれない。 親に殴られた記憶はないほうがいいし、誰かに無償の愛をそそがれた経験はあったほうがいい。けれどそうじゃない人生でも、自分以外の誰かを大切にすることはできると信じたい。上手く大切にできなくても、苦しい記憶に飲まれそうになりながらも。一ヶ月後に地球が滅びるという非日常的な設定のなかで、そういう普遍的なことを著者は伝えたかったのかもしれない。 一ヶ月後に地球が滅亡するとしたら。勉強する意味も仕事をする意味もなくなる。未来のための行動がすべて無価値になったとき、あまりにも多くの選択肢が消え失せることに驚く。そして本当に自分が大事にしたい人と大事にしたいことだけが浮かび上がることに気づいた。 本当は地球が滅びなくたって、それらを見失ってはいけないはずなのに、人生はこの先もずっと続くと鷹をくくり、大事にすべきものを後回しにしたり大事にしなかったりして、反対にそれほど大事でないものを優先してしまう。日常がいつ変容してもおかしくないと知りながら、いつの間にかそうなってしまう。 作中の世界を見ていると、数年前のコロナ禍を思い出した。あの時は全人類が死ぬ訳ではなかったけれど、日常がアッという間に変わっていくさまや、これからどうなるか分からないという漠然とした不安、混乱のなかで平常心を失ったり他者を貶めたりするさまは作中と同じだ。 外でマスクをしていない人は冷たい目で見られ、東京ナンバーの車は他府県に来るなと貼り紙をされ、スーパーでは色んな食糧が不足していた。SNSではマスクやワクチンを推奨する人と反対する人がひどく対立していたし、人々を混乱に貶めようとするデマもよく回っていた。 不安や恐れが世の中をひっかき回し「仕方ない」という言葉で簡単に片付けられないような出来事がたくさん起きた。 それでもなんとか世の中はここまで戻ってきた。間違ったり悩んだりしながら非常の事態に対処してきた私たちは少しは強くなったのだろうか。以前よりも、大事なものがよく見えるようになったのだろうかとふと考えた。 巻末に添えられた掌編小説「イスパハン」を読み終えると、心臓をぎゅっと掴まれるような、甘くて切ない思いでいっぱいになった。 大人になる前に強制的に人生の幕を閉じられてしまうこと。その辛さはすでにたくさんの感動系作品で語られているが、一ヶ月ものあいだ、色んな顔を見せてくれた彼女が最後の日を迎えようとしている姿には辛くてたまらなくなった。 なのに当の本人は絶望だけでなく「こうだったらいいな」とさわやかな希望も持ち合わせている。その希望は10代という若さから来るのか、もうすぐ世界が終わるという圧倒的な現実から来るのか。どちらにせよ、キラキラと輝く彼女はまぶしくてとても直視できない。 とまぁ、読みながら色んな思いが溢れ、とても印象深い作品になった。 地球滅亡を前にすると、世界はきっと絶望的で無気力で荒廃していて汚いものになるはずなのに、反対にだんだんと生命力や清々しさが増していくような作品だった。
周りの人間関係が複雑に絡み合って、無意識に作り出してしまった偽の自分を何とかして崩さず守ろうとする気持ち、それで自己嫌悪になる気持ち、すごく分かるなと思った。最終的には自分の気持ちが一番大切なのに、後回しにしがちなのは何なんだろう?自分を顧みて寂しい気持ちと、正直に生きる時間を持てた登場人物たちを羨...続きを読むましく思う気持ちが渦巻いた。感じたことのある曖昧な気持ちを的確に、素直に書いているので、なかなか言えない気持ちを代弁してくれたような、吐き出せたような清々しい気持ちになった。イスパハンも不完全感がリアルでとっても良かったです。
アポカリ、日本版。好きなテーマなのだけど、遅れをとった。今になってやっと読んだ。地球滅亡の前はこんなに日本は荒れるのか…日本人はもっと実は最後まで品行方正な気もするけど、こんな殺伐としてしまうのかもしれない。 1ヶ月後と言う設定が良かったと思う。
一ヶ月後に小惑星が衝突し地球は滅びると宣告された時、人々は何を思い、どのように残された日々を生きるのか? 面白かった。人の倫理観が崩れ、治安が崩壊する一方、思い残したことを成し遂げようと、本当の自分の願望に正直に行動していく人達の姿に心打たれました。 波光教というオウムをモデルにしたと思われるカルト...続きを読む宗教団体の存在は不気味でした。 高校で虐められている友樹はヘタレだけど根が良い奴なので、藤森さんへの片想いが実ることを応援してました。友機の母の静香さんは個人的に和製サラ・コナーっぽい人をイメージしてました。カッコイイです。ヤクザの信士さんはヤバいけどいざって言う時頼もしかった。ミュージシャンのLocoのストーリーも良かった。 クライマックスは震えました。 彼らの物語はここで終わりなんでしょうか? なんとなく、どんな形で続くのかわかりませんが、希望があるように感じてしまいました。
凪良作品の文芸は初読みでしたが、以前『ニューワールド』(中央公論新社)でご本人が書いていたようにBLでは描き切れないであろうものを読ませてもらいました。ありがたや。 地球があと一ヶ月で滅亡するとしたら…というファンタジーですが、自分だったらどうするかなあとか、自分の住む地域や家族を含む知り合いたち...続きを読むはどうなっちゃうかなあと想像しながら読みました。 回を追うごとに語り手が替わるけど全体はガッツリ繋がっていて「この人とこの人はこう繋がっているのか!」というちょっとした驚きがあるのが楽しい連作短編集。 第一篇の始めがツラくて痛そうでキツくて…挫折しかけたけれど斜め読みで飛ばしました。主人公、ツラかったね程度の把握で次に進んだけど後半に、ひいてはラストに辿り着けてよかった。 終わり方をハッピーエンドと取るかバッドエンドと取るかは様々だと思うけれど、妙に希望を感じさせる、光の見える終わり方だなあと感じました。それは世界の滅亡が食い止められるとかそういうこととはまた別の希望だったように思います。 …なんか、珍しく改まった感じで書いちゃったけど、いや、これ、好きだわ!もっと凪良ゆう読みたくなるわ!! なんかさ、この人の「人と人は分かり合えない。けど、分かり合おうとすることはできる」っていうスタンスがね、好きだわ。文章ももちろん好きだし、よくこんなこと考えつくなーと思う。映像化したらいんでないかいとも思う。 少しネタバレすると、私が一番唸ったのは蕎麦屋の老夫婦を弔うために入った花屋での出来事、ですね。そして静さんがそれを一人で背負おうと覚悟したことも、でも結局目力さんが知ってしまったことも、物事、違う角度から見ると違う真実が見えてくるってありきたりかもしれないけど思ったし、だからこそ短絡的な考え方はよくないよなーとか、人への気遣い方もさまざまだよなーとかね。まだ反芻してる。 これは巷では黒凪良と言われている方らしいので次は白凪良を読もうかしら。
一ヶ月後に地球が滅亡する話。なかなかヘビーな描写もあり、落ち込まないように読むように気を付けた。 一ヶ月後に滅亡が迫り、生きる意味を考える人類。これが、事実になったらどうなるのかと想像しながら読んだ。 文章はさすが凪良ゆうさんとても読みやすかった。夢中になって読めた。
かなりの衝撃を受けました。人類滅亡までの3ヶ月、荒れ狂う人達。彼や彼女達がいなくなると思うと切なかった。自分ならどうするだろと考えたりもしました。 すごい作品でした。
#ドキドキハラハラ #タメになる #怖い
小惑星が激突して地球が滅びるまでの残り僅かな期間でどんな風に過ごしていくのか。 綺麗だった街がどんどんボロボロになっていく様を目の当たりにして、現実世界でも地球滅亡なんてことになったらこんな風になるのかなぁなんて想像しながら読めた。 人の心理描写がなんとも絶妙で、人間味溢れていてグイグイ惹き込まれて...続きを読むいったし、日頃どんなに死にたいと思っていても最期が見えてくるとやっぱりもう少し生きたいなって誰しも思いそうだなと。 こんな状況になったからこそ見えた世界があったり、自分のことをより好きになれたりもして悲壮感ばかりではなかったのがよかった。 登場人物たちみんなが後悔のない日々を過ごせているように思えたな。 映画化されたら絶対に観たい作品!
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