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Posted by ブクログ
とにかく怖いとよく聞く三部作シリーズの一作目。
なんか怖いの読みたくて読んでみた。
物語の主人公は、この作品を書いている三津田信三さん本人。
ある日、そんな彼の元に三間坂という編集者が訪れます。
「まったく別の二つの話なのに、どこか妙に似ている気がして仕方がない…という薄気味の悪い感覚に囚われた経験が、先生にはありませんか」
そんな会話を皮切りに、内容も時代のもバラバラの5つの怪談を聞くことになります。
「向こうから来る 母親の日記」
「異次元屋敷 少年の語り」
「幽霊物件 学生の体験」
「光子の家を訪れて 三女の原稿」
「或る狂女のこと 老人の記録」
まず始めに、この怪談一つ一つとっても、三津田さんの書く文章は、人が恐怖を感じているその瞬間の感覚を、リアルタイムで追体験できる程解像度が高い。
「この涼しさは異常ではないか。いや、涼しいというよりも、むしろ肌寒い。そのせいか、たまに鳥肌が立つ。それなのに、なぜか湿気を感じる。」
一般人ならおそらく「めっちゃ怖い」としか表せない感覚を、ここまで細部に至るまで描ける三津田信三さんはやはり変態だなと確信しました(褒め言葉)
また、話の中で起きる怪異の内容や、その体験者もバラバラで、一聞するだけではそれぞれ独立した怖い怪談です。
しかし、「幕間」で改めて怪談の内容を振り返ると、何か繋がりがあるような無いような、どうにも気持ちの悪い共通点が浮かびがってきて、読者に得体の知れない恐怖を与えてきます。
そんな中、三津田と三間坂にも、怪談話で起きていた怪異が少し顔を出してきます。
怪異が少しずつ、”怪異の方から”近づいてくる感じ。
三津田さんが、
「日常の生活では耳にしたことのない奇妙な物音が聞こえ出したら、いったん本書を閉じたほうがいいかもしれない、とここで警告しておきたい」と我々読者にアピールしてきます。
怖い怖いやめてくれ!という気持ち半分、
怖がらせてくれてありがとう!という気持ち半分。
それでいて終盤に悍ましい繋がりが一気に展開されていきます。
(繋がりがわかったところで怖さは消えない事だけを先にお伝えしておきます)
THE 怪談!
THE 家ホラー!
THE ホラーミステリー!
静かに怖い日本ホラーの雰囲気がお好きな方、
怖いだけでなくミステリー要素も欲しいという方には間違いなく刺さる一冊です!
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