青山美智子さんがXで紹介していて、私自身も死生観に興味があるので手にした一冊。死にまつわるエッセイ集。
病死ももちろんつらいのだが、事故死や自死が印象深い。読んでいてつらくなる死の記録も多かった。書いている本人も、つらい作業だったのではないかと思う。
後悔や辛さ、寂しさ、そうした負の感情を言語化す
...続きを読むることには大きな意味がある。人の死に意味を与え、感情を見つめ直す、そうした記録だった。
これだけ死が身近にある人もそうそういないよな、と思いながら読んでいたが、自分の人生を振り返ると身内や職場、教え子の保護者など、振り返ればそこそこ死が身近にある。死に向かっていく人を、どうにかつなぎ止めようとしたこともある。
この作品を読んで、生きている人との関わり方を見つめ直すきっかけになったし、死んでしまった人への捉え方も見直すきっかけになった。そして、私も彼らの死を受け止めて今を生きているのだと思った。