感情タグBEST3
Posted by ブクログ
前田さんは身近な人の死について考え続けている。
「もしかしたら死なずに済んだんじゃないか」という後悔を捨てたくはない。(P211)
読んでいて辛かったけど、もっと深く考えたいと思った。
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死なれちゃったあとで、残された我々はどうしたらいい?という問いの答えを知りたくて前のめりで読んだ。
私は昔から身近な人の死が怖くて怖くて仕方がない。
シンプルにその人にもう会えない寂しさ悲しさもあるが、本書にもあった「もっと自分にできることがあったのではないか」といった後悔や責任、「この人は人生に悔いなどなかっただろうか?」といった同情などを感じるのが辛いんだなと読んでいて気付いた。
他人の「死」に対して残された人がその人にできることはない。残された人は超前向きに人生を生きるしかない。
全くその通りだと思う。けど実際他人の死に直面している時、すぐにはこんなポジティブな考えにはなれないだろうな。
「死に対する感情の経年劣化」といったことが書かれていたけれど、やはり時間をかけて「死」について考えたり忘れたりまた思い出して考えたり…を繰り返して受け入れていくしかないのかなと思った。
あとは前田さんの文章が読みやすく、途中クスッと笑えるようなところもあってよかった!
Posted by ブクログ
死なれちゃった、というのが妙にしっくりくる。
わたしにも死なれちゃった経験がいくつかあって、それを引きずったり、忘れたり、急に思い出したりしながら今も生きている。誰かに語ることもできず、ただ自分の中で循環させているだけ。もう新しい思い出を作ることができないという当たり前のことに気づいて泣きたくなることもある。そんな自分の葛藤みたいなものも含めて言葉にしてくれている気がしてうれしかった。本に出てくる知っている人も知らない人もみんな死んでしまってるのに生きている温度がちゃんと伝わってくる。
Posted by ブクログ
青山美智子さんがXで紹介していて、私自身も死生観に興味があるので手にした一冊。死にまつわるエッセイ集。
病死ももちろんつらいのだが、事故死や自死が印象深い。読んでいてつらくなる死の記録も多かった。書いている本人も、つらい作業だったのではないかと思う。
後悔や辛さ、寂しさ、そうした負の感情を言語化することには大きな意味がある。人の死に意味を与え、感情を見つめ直す、そうした記録だった。
これだけ死が身近にある人もそうそういないよな、と思いながら読んでいたが、自分の人生を振り返ると身内や職場、教え子の保護者など、振り返ればそこそこ死が身近にある。死に向かっていく人を、どうにかつなぎ止めようとしたこともある。
この作品を読んで、生きている人との関わり方を見つめ直すきっかけになったし、死んでしまった人への捉え方も見直すきっかけになった。そして、私も彼らの死を受け止めて今を生きているのだと思った。
Posted by ブクログ
死の責任を感じる責任くらいはあるのではないか。的な一節が妙に心に残る。
死なれちゃったあとで、それと向き合い続けるのはしんどいし、かといって無かったことにはできない。それぞれの経年変化の記録と、残された者の整理のつけ方。