小説 - 岩波書店作品一覧

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  • 愛蔵版 絵のない絵本
    4.0
    「この世界の⽣活は,⽉にとっては⼀つのおとぎ話にすぎません」ひとりぼっちの若い絵かきのもとへ,夜ごと友だちの月が訪れて,空から見たことを聞かせます.月のまなざしが照らしだすのは,悲哀に満ちた地上の人びとの風景.旅を愛したアンデルセンの詩情あふれる名作を,絵本作家・松村真依子の柔らかな水彩絵で贈ります.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 亜鉛の少年たち アフガン帰還兵の証言 増補版
    4.4
    「国際友好の義務を果たす」という政府の方針でアフガニスタンへ送り出されたソ連の若者たち.やがて彼らは一人,また一人と,亜鉛の棺に納められ,人知れず家族のもとへ帰ってきた…….作家がみずからの目と耳で体験し書き留めた同時代の戦争の記録.作品発表後に巻き起こった裁判の顚末など大幅に増補した,最新の版に基づく新訳.

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  • 青い鳥
    4.5
    貧しいきこりの子どもチルチルとミチルは、「幸福」の象徴である「青い鳥」をさがして、思い出の国や夜の御殿、未来の国などを旅します。ノーベル賞作家による、有名な戯曲。新訳。

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  • 阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
    3.9
    1巻726円 (税込)
    人が人を食うという妄想にとりつかれた「狂人日記」の「おれ」、貧しい日雇い農民でどんなに馬鹿にされても「精神的勝利法」によって意気軒昂たる阿Q。表題二作とも辛亥革命前後の時代を背景に、妄想者の意識・行動をたどりながら、中国社会の欺瞞性を鋭くえぐり出す。魯迅最初の作品集『吶喊』の全訳。

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  • 芥川竜之介書簡集
    4.6
    1巻1,045円 (税込)
    芥川竜之介の残した全書簡から,代表的な書簡180通余を収録.芥川の書簡は,その生涯,文学,交遊を知るための第一級の資料であるとともに,芥川文学の「詩と真実」を最もいきいきと伝える作品の一つである.日本近代文学での書簡文学の名品に挙げられる.詳細な注解を付した.(解説=近藤信行)

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  • あたしとあなた
    -
    一人の自分と一人の他人が,人間の基本単位だと私は考えているが,それを小説みたいな長いお話でなく,短い破片のように書くスタイルがある日突然降って湧いた.書いているうちに自分にとって新鮮なその方法の軽みが楽しくなった.二人いると人間は色っぽくなる.

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  • 阿部一族 他二篇
    4.0
    1巻440円 (税込)
    細川忠利公の死で後を追った忠臣が18名を数えたのに、なぜか阿部弥一右衛門の場合は──許されぬ殉死が招く一族の悲劇。武士道が支配する封建制下の日本社会で、人間はいかなる思想心情のもとに生き、また死んだか。初期歴史小説の代表作「興津弥五右衛門の遺書」「佐橋甚五郎」の2篇を併せて収録。解説=斎藤茂吉。改版

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  • アポロドーロス ギリシア神話
    5.0
    従来紹介されてきたギリシア神話は、のちのヘレニズム時代の感傷主義の影響を受けた甘美な物語が多い。ここにアポロドーロスが伝える神話伝説は純粋に古いギリシアの著述を典拠とした、いわばギリシア神話の原典ともいうべきものである。西欧文化のすみずみにまでしみわたっているギリシア神話の系統的・包括的理解に絶好の書。

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  • 嵐が丘 上
    4.1
    ブロンテ3姉妹は、イギリス北部ヨークシャーの一寒村に牧師の娘として生れ育った。本書はその一人エミリー(1818―48)が残した唯一の長篇小説で、ヒースの茂る荒涼たる自然を背景とした、二つの家族の3代にわたる愛憎の悲劇。浮浪児であった主人公ヒースクリフの悪魔的な性格造形が圧倒的な迫力を持つ。新訳。(全2冊)

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  • アリブランディを探して
    3.3
    ジョセフィン・アリブランディは,恋に,大学受験に大忙しの,オーストラリアの女子高生.お母さんは未婚でジョセフィンを産んでおり,おまけにアリブランディ家はイタリア系移民.ジョセフィンは,他人から貼られるレッテル全てから解放されたいと,切に願っています.そこへ,一度も会ったことのなかった父親が現れ…….

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  • アルハンブラ物語 上
    4.2
    1~2巻1,067~1,177円 (税込)
    グラナダの丘に今もその姿を残すアルハンブラ宮殿。アーヴィング(1783―1859)はアメリカ公使館書記官としてスペインに赴き、偶然の幸運からモーロ人の築いた城に滞在した。宮殿の華麗かつ荘厳な姿とそこに暮らした幻想的な日々が、処々に伝わるさまざまな物語を織りまぜて、詩情豊かに綴られる。(全2冊)

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  • アルプス登攀記 上
    -
    苦闘六年、たびかさなる敗退にもめげず、一八六五年ついに魔物の山マッターホルンは征服された。だが、その帰途、悲劇が起った。本書はウィンパー(一八四〇‐一九一一)が、その一部始終を、彼自身の手になる繊細華麗な木版画を豊富にちりばめつつ、イギリス風のユーモアを交えて淡々と語ったもの。山岳文学の古典としてあまりにも有名。

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  • アンチ
    3.4
    アンチはテルアビブに住む14歳.反抗期.気に入らないことがあると,すぐにお腹のなかで「ハラネズミ」が暴れ出す.おじさんが自殺して絶望のどん底にいる時に,アンチの心をとらえたのは,ヒップホップだった.やがてみるみるラップが上達したアンチは,魅力的な少女,リサとクルーを結成し,ラップの大会に挑む.

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  • アンティゴネー
    4.3
    「私は憎しみを共にするのではなく、愛を共にするよう生まれついているのです」――祖国に攻め寄せて倒れた兄の埋葬を、叔父王の命に背き独り行うアンティゴネー。王女は亡国の叛逆者か、気高き愛の具現者か。『オイディプース王』『コローノスのオイディプース』と連鎖する悲劇の終幕は、人間の運命と葛藤の彼岸を目指す。新訳。

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  • A.O.バルナブース全集 上
    -
    旅と書物をこよなく愛したフランスの作家ラルボー(1881―1957)の代表作.短篇小説と詩と日記から成る〈全集〉という風変りなこの作品は,いわば〈逆向きの教養小説〉だ.幼くして両親を失い,莫大な遺産を相続した主人公は,億万長者というばかげた境遇を捨て去り,一個の人間として生きるために世界各地を放浪する.(全2冊)

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  • 石垣綾子日記 上 1946~1948
    -
    1~2巻2,669円 (税込)
    戦争をはさみ四半世紀をアメリカに暮らして,戦後日本に新しい女性観を持ち帰り,「主婦論争」を起こした石垣綾子.行動的な日本女性のみた第二次大戦直後のNY知識人,友人スメドレー,老舎ら中国人,国吉康雄や夫・栄太郎ら日系人は,冷戦期への道筋をいかに生きたか.日米関係史の断面を証言する激動の6年間の日記. ※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 石垣りん詩集
    4.5
    14歳で銀行に事務見習として就職し,定年まで家族の生活を一人で支えつづけた詩人,石垣りん.家と職場,生活と仕事の描写のうちに根源的な雄々しい力を潜ませた詩を書きつづけ,戦後の女性詩をリードした詩人のすべての詩業から,手書き原稿としてのみ遺された未発表詩や単行詩集未収録作品を含む,120篇を精選.

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  • 伊豆の踊子・温泉宿 他4篇
    3.9
    旧制第一高等学校に入学した川端康成(1899-1972)は、1918(大正7)秋、初めて伊豆に旅をして、天城峠を越えて下田へ向かう旅芸人の一行と道連れになった。ほのかな旅情と青春の哀歓を描いた青春文学の傑作「伊豆の踊子」のほか、祖父の死を記録した「16歳の日記」など、若き川端の感受性がきらめく青春の叙情6篇。

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  • いそっぷ詩
    -
    イソップ寓話は〈伊曽保物語〉の昔から数多く再話されているが,詩の形になっているものはあまりない.子どもたちの耳に入りやすいうたの形で書けないものかと,以前から思っていた.原作にある教訓は読者に任せることにして,私はもっぱらちょっと残酷なユーモアを目指した.

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  • イソップ寓話集
    3.9
    子ども向けの人生訓話として世界中の人々になじみ深いイソップの動物寓話-実は、歴史上の人物としてのイソップ(アイソーポス)が作ったと実証できる話はひとつもない、いわば「イソップ風」寓話集であるが、そこには、読み手の立場によってさまざまな解釈が可能な、実に奥深い世界が展開されている。新訳471篇を収録。

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  • 一握の砂 悲しき玩具
    4.0
    都市生活の哀歓や,故郷である岩手県渋民村への思い,流浪をかさねた北海道時代を歌った歌集.『一握の砂』.26歳で終えた短い生涯の晩年の歌を集めた『悲しき玩具』.「一生に二度とはかえってこないいのちの一秒」を愛し,その思いを独特な3行書きのスタイルによる短歌で表現した啄木の2つの歌集を収録.

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  • いちご姫・蝴蝶 他二篇
    2.8
    「ああ小、小、男子など何でもない!」公家の姫君から女盗賊へ、戦国末世を流転する美貌の烈女いちご姫。二葉亭四迷と並ぶ言文一致の先駆、山田美妙(1868-1910)の新奇華麗な文体に明治の世は目をみはり、若き美妙は一躍文壇の寵児となった。挿絵の裸体画が論争を巻き起こした「蝴蝶」、「武蔵野」「笹りんどう」と同時代評を収録。注・資料を収録。

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  • いちにち,古典 〈とき〉をめぐる日本文学誌
    3.5
    誰にも等しく訪れる一日という時間を,見ぬ世の人々はいかに過ごしていたのだろう.暁の別れを描いた『源氏物語』.白昼堂々と跋扈する不気味な強盗.夕暮れに感じる人の命のはかなさ.月や夜景を愛でるこころ.──古典文学のなかの「とき」に眼を凝らし,そこに息づく人々の生きざまや感性を活写する.時を駆ける古典入門!

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  • 一寸法師・さるかに合戦・ 浦島太郎 日本の昔ばなしIII
    3.0
    1巻858円 (税込)
    日本各地で古くから語りつがれてきた昔ばなしの中から,『一寸法師』『うばすて山』『さるかに合戦』『兎と亀』『浦島太郎』『彦市ばなし』など,百数篇を選んでここに収める.すべて,私たちの幼いときから親しんできたなじみの深い話ばかりである.前二著と併せ,三冊で日本の代表的な「昔ばなし」が全部集録されている.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 茨木のり子詩集
    4.4
    青春を戦争の渦中に過ごした若い女性の、くやしさと、それゆえの、未来への夢。スパッと歯切れのいい言葉が断言的に出てくる、主張のある詩、論理の詩。ときには初々しく震え、またときには凛として顔を上げる。素直な表現で、人を励まし奮い立たせてくれる、「現代詩の長女」茨木のり子のエッセンス。(対談=大岡信、解説=小池昌代)

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  • イプセン 人形の家
    4.1
    「あたしは、何よりもまず人間よ」ノーラは夫にそう言いおいて家を出る。ノルウェーの戯曲家イプセン(1828-1906)は、この愛と結婚についての物語のなかで、自分自身が何者なのかをまず確かめるのが人間の務めではないか、と問いかける。清新な台詞と緻密な舞台構成がノルウェー語原典からの新訳でいきいきと再現される。

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  • 「色」と「愛」の比較文化史
    5.0
    恋愛の近代の軌跡を逍遥,四迷,紅葉,鷗外,漱石など文学作品を素材にして,前近代の男女関係の概念「色」が,理想的価値として登場するLoveの訳語「愛」と遭遇して変貌して行く姿と明治の青春の位相を抉り出す. ※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 岩波書店創業110年 単行本110点配信目録 8~9月配信分
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    今年8月、岩波書店は創業110年を迎えました。これを機に、主として21世紀に刊行された単行本から、読売文学賞、大佛次郎賞、サントリー学芸賞、毎日出版文化賞などの受賞作や、読者から多くの支持を受けた話題作110点を精選し、電子書籍化いたします。本目録には8~9月配信の書目を掲載いたしました。いずれも末永く読み継がれてほしい名著です。ぜひ、ご注目ください。

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  • 岩波書店創業110年 単行本110点配信目録 8~11月配信分
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    今年8月、岩波書店は創業110年を迎えました。これを機に、主として21世紀に刊行された単行本から、読売文学賞、大佛次郎賞、サントリー学芸賞、毎日出版文化賞などの受賞作や、読者から多くの支持を受けた話題作110点を精選し、電子書籍化いたします。本目録には8~11月配信の書目を掲載いたしました。いずれも末永く読み継がれてほしい名著です。ぜひ、ご注目ください。

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  • 岩波書店創業110年 単行本110点配信目録 8~10月配信分
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    今年8月、岩波書店は創業110年を迎えました。これを機に、主として21世紀に刊行された単行本から、読売文学賞、大佛次郎賞、サントリー学芸賞、毎日出版文化賞などの受賞作や、読者から多くの支持を受けた話題作110点を精選し、電子書籍化いたします。本目録には8~9月配信の書目を掲載いたしました。いずれも末永く読み継がれてほしい名著です。ぜひ、ご注目ください。

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  • 岩波書店創業110年 単行本110点配信目録 8~12月配信分
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    今年8月、岩波書店は創業110年を迎えました。これを機に、主として21世紀に刊行された単行本から、読売文学賞、大佛次郎賞、サントリー学芸賞、毎日出版文化賞などの受賞作や、読者から多くの支持を受けた話題作110点を精選し、電子書籍化いたします。本目録には8~12月配信の書目を掲載いたしました。いずれも末永く読み継がれてほしい名著です。ぜひ、ご注目ください。

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  • 岩波書店創業110年  単行本110点配信目録 8月配信分
    無料あり
    -
    1巻0円 (税込)
    今年8月、岩波書店は創業110年を迎えます。これを機に、主として21世紀に刊行された単行本から、読売文学賞、大佛次郎賞、サントリー学芸賞、毎日出版文化賞などの受賞作や、読者から多くの支持を受けた話題作110点を精選し、電子書籍化いたします。いずれも末永く読み継がれてほしい名著です。ぜひ、ご注目ください。 本目録では、8月に配信開始の書目を紹介しています。

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  • イワン・イリッチの死
    4.2
    一官吏が不治の病にかかって肉体的にも精神的にも恐ろしい苦痛をなめ、死の恐怖と孤独にさいなまれながら諦観に達するまでを描く。題材には何の変哲もないが、トルストイの透徹した観察と生きて鼓動するような感覚描写は、非凡な英雄偉人の生涯にもまして、この一凡人の小さな生活にずしりとした存在感をあたえている。

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  • イワンとふしぎなこうま
    3.0
    三人兄弟のすえっ子でおきらくなイワンは、ふしぎな小馬を手に入れて、王さまのうまや係をつとめることに。欲深な王さまから無理難題をふっかけられますが、小馬の助けをかりて切り抜け、火の鳥をつかまえたり、天空の館へ旅立ったりと冒険を重ねます。ロシアの詩人エルショーフが民話をもとに詩の形式で書いた物語。新訳。

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  • インド神話
    3.5
    原初の海にただよう黄金の卵から世界が生まれ,悪魔と神々が協力して乳の海から不死の飲み物を生み出す.シヴァやインドラたちが束になってもかなわない悪魔の軍勢を打ち負かす女神たち.ふしぎな力を操る聖仙たち.ヴェーダ神話やヒンドゥー教の,ゆたかな神話の世界を原典から語り下ろす.世界のさまざまな神話への扉となる解説付き.

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  • 雨月物語
    4.0
    雨そぼふる薄暗き午後,あるいは皓々たる月の夜,この世とあの世が交錯する.荒ぶる先帝の怨霊,命を賭した義兄弟の契り,帰らぬ夫を待つ妻の悲しき末路,男にとりついた蛇性の女の執念…….中国や日本の古典をさまざまに取り入れ,美しくも妖気ただよう作品に仕上げた上田秋成(1734-1809)の珠玉の短篇集.「白峰」ほか全九篇を,平明な注と解説で.八四年ぶりの新版.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 宇治拾遺ものがたり
    3.8
    こぶとりや腰折れ雀をはじめ、鬼や狐の活躍する話、美しい話、こわい話が集められた鎌倉時代の説話集から、昔も今も変わらない人の心のふしぎさを描いた小さな物語47編。

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  • うたげと孤心
    4.5
    1巻1,001円 (税込)
    詞華集の編纂,歌合,連歌といった古典詩歌の創造の場としての「うたげ」,これに対峙する創作者たちの「孤心」.『万葉』『古今』,そして『梁塵秘抄』等々,日本詩歌史上の名作の具体的な検討を通して,わが国の文芸の独自性を問い,日本的美意識の構造をみごとに捉えた名著.豊饒なる詩のこころへの誘い.(解説=三浦雅士)

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  • 歌と詩のあいだ 和漢比較文学論攷
    -
    1巻9,680円 (税込)
    和文学にとって,漢文学は常に憧憬の対象であり,新たな思想の源泉であり続けた.和文学は漢文学をどのように受容し,変容させて,自らの表現を育んできたのか.萬葉集から幕末の漢詩人までを視野にいれて,多様な古典作品の精緻な読解から,和語表現と漢語表現の比較考究を続けてきた著者の積年の論考を集成する.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 歌の話・歌の円寂する時 他一篇
    4.0
    「文学というものは、われわれの実際の生活から離れたものが、よいのではありません」歌人の感性と学者の分析、釈迢空(しゃくちょうくう)の名を持つ折口信夫(おりくちしのぶ)(1887-1953)のふたつの眼はともに鋭い。歌の歴史と味わい方を若い読者に語る「歌の話」、短歌滅亡を論じてその宿命と未来を問う「歌の円寂する時」。「女流短歌史」を併録。(解説=岡野弘彦)

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  • 海うそ
    4.1
    昭和の初め、人文地理学の研究者、秋野は南九州の遅島へ赴く。かつて修験道の霊山があったその島は、豊かで変化に富んだ自然の中に、無残にかき消された人びとの祈りの跡を抱いて、秋野の心を捉えて離さない。そして、地図に残された「海うそ」ということば……。五十年後、不思議な縁に導かれ、秋野は再び島を訪れる。

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  • 海の沈黙・星への歩み
    3.9
    ナチ占領下のフランス国民は,人間の尊さと自由を守るためにレジスタンス運動を起こした.ヴェルコールはこうした抵抗の中から生まれた作家である.ナチとペタン政府の非人間性をあばいたこの二編は抵抗文学の白眉であり,祖国を強制的につつんだ深い沈黙の中であらがいつづけ,解放に生命を賭けたフランス人民を記念する.

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  • 英国古典推理小説集
    4.3
    「殺人があったのは二十二年前の今日――」.ディケンズ『バーナビー・ラッジ』とポーによるその書評,英国最初の長篇推理小説と言える「ノッティング・ヒルの謎」を含む,古典的傑作八篇を収録(本邦初訳を含む).読み進むにつれて,推理小説という形式の洗練されていく過程がおのずと浮かび上がる,画期的な選集.

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  • 英語でよむ万葉集
    4.1
    日本語と英語を往き還りする醍醐味を、これほど堪能できる書物がかつてあったろうか。英語を母語とし、中国語をつかいこなし、日本語で創作する稀有な作家の感性が、誰しもが耳慣れた万葉のことばを新たな相貌のもとによみがえらせる。約50首の対訳それぞれに作家独自のエッセイを付す、「世界文学としての万葉集」決定版。

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  • 江戸川乱歩短篇集
    4.1
    大正末期、大震災直後の東京にひとりの異才が登場、卓抜な着想、緻密な構成、巧みな語り口で読者をひきこむ優れた短篇を次々と発表していった。日本文学に推理小説の分野を開拓し普及させた江戸川乱歩(1894-1965)の、デビュー作「二銭銅貨」をはじめ「心理試験」「押絵と旅する男」など代表作12篇を収録。

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  • 艶笑滑稽譚 第一輯
    4.0
    1~3巻1,034~1,122円 (税込)
    「未来に於ける私の最高の栄誉」となる作品とバルザックが自負した『艶笑滑稽譚』。社会・風俗への諷刺をこめた、エロティックで大らかな笑いの世界は、文豪の隠れた名作として愛されてきた。ヨーロッパ伝統の滑稽話の形式とラブレー等の語彙を借りた原文の古めかしい味わいを、流麗な日本語に移し替える。図版多数。(全3冊)

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  • 黄金の壺
    4.3
    ドイツ・ロマン派の異才ホフマン(一七七六―一八二二)自らが会心の作と称した一篇.緑がかった黄金色の小蛇ゼルペンティーナと,純情な大学生アンゼルムスとの不思議な恋の物語は,読者を夢幻と現実の織りなす妖艶な詩の世界へと誘いこんでゆく.芸術的完成度も高く,作家の思想と表現力のすべてはこの作品に注ぎこまれている.

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  • 王子と乞食
    4.3
    ふとしたことから乞食のトムは宮殿の王子となり、ほんものの王子はトムのぼろ服を着たまま街へほうり出される。そこで二人が見たものは? 知ったことは? そしてどんな目にあったか? これはユーモア作家マーク・トウェーンの傑作で、哄笑と微苦笑と涙のうちに、読者をふしぎな楽しさに導いてゆく力をもっている。

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  • 大いなる遺産 上
    3.7
    1~2巻1,188~1,254円 (税込)
    両親と死別して孤児になったピップは,姉とその夫・鍛冶屋のジョーと暮らしていた.ある日.墓地で脱走囚と出会い頼まれた食料を家から持ちだした.成長して鍛冶屋修業を始めたピップに,匿名の人物から巨額の遺産が贈られるという知らせが届き,紳士修業のためロンドンに旅立つ.晩年の代表作.アメリカ版の挿絵を収録.(全2冊)

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  • 大江健三郎自選短篇
    4.4
    「奇妙な仕事」「飼育」「セヴンティーン」「「雨の木(レイン・ツリー)」を聴く女たち」など,デビュー作から中期の連作を経て後期まで,全二三篇を収録.作家自選のベスト版であると同時に,本書刊行にあたり全収録作品に加筆修訂をほどこした最終定本.性・政治・祈り・赦し・救済など,大江文学の主題が燦めく,ノーベル賞作家大江健三郎のエッセンス.

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  • おてんばヨリーとひげおじさん
    -
    今日は新しい特急列車がはじめて走る日.車掌のひげおじさんは大はりきり.ところが発車寸前,元気な女の子ヨリーがかけこんできて,列車の下にもぐりこんだハリネズミを助けます.列車の出発はおくれ,とんでもない事件が発覚します! ハラハラドキドキが止まらない,オランダの国民的作家&画家による最後のコラボ作品.

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  • 男の絆の比較文化史 桜と少年
    3.5
    中世の稚児物語,近世の浮世草子,近代の幸田露伴や福永武彦など,男たちの絆の結びつきは,日本文学において連綿と描き続かれてきたモチーフである.古典文学から近現代の小説,映画,漫画,海外文学に至るまで,男同士の絆の表象の系譜を幅広くたどり,その背後にある社会的メカニズム,ジェンダーの機能を鮮やかに読み解く.

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  • 思い出のマーニー 上
    4.1
    養い親のもとを離れ、転地のため海辺の村の老夫婦にあずけられた少女アンナ。孤独なアンナは、同い年の不思議な少女マーニーと友だちになり、毎日二人で遊びます。ところが、村人はだれもマーニーのことを知らないのでした。

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  • 思い出袋
    4.3
    戦後思想史に独自の軌跡をしるす著者が、戦中・戦後をとおして出会った多くの人や本、自らの決断などを縦横に語る。抜きん出た知性と独特の感性が光るこの多彩な回想のなかでも、アメリカと戦争の体験は哲学を生きぬく著者の原点を鮮やかに示している。著者80歳から7年にわたり綴った『図書』連載「一月一話」を集成。

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  • 面白い本
    3.8
    面白いにもホドがある! 書評サイトHONZの代表が太鼓判を押す、選りすぐりの面白本100冊。ハードな科学書から、シュールな脱力本まで。いずれ劣らぬ粒ぞろい。一冊でも読んだら最後、全冊読まずにいられなくなる。本代がかかって仕方がない、メイワク千万な究極ブックガイド。

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  • おやすみ神たち
    -
    魂という何かがあるのかないのか,あるとすればどこにあるのか,川島小鳥が撮ったアジアの人や子ども,風景や日常の情景などを見ているうちに自然に魂という言葉が浮かんだが,それをタマシヒとカタカナで表記することで,魂の含意を少しずらしてみたいと思った.

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  • 折々のうた
    4.5
    1巻814円 (税込)
    過ぎてゆく四季の折々に自然の輝きをとらえ、愛する人を想いながら、人びとはその心を凝縮された表現にこめてうたい続けてきた。「日本詩歌の常識づくり」を目ざす著者は、俳句・短歌から漢詩・現代詩に至るまで、日本人の心のふるさとともいうべき言葉の宝庫から秀作を選び、その豊かな光沢と香りを鑑賞する。朝日新聞連載一年分に加筆。

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  • オルメードの騎士
    -
    セルバンテスとともに黄金世紀スペインの頂点に燦然と輝く不世出の劇作家ロペ・デ・ベガ(1562-1635)。新しい演劇「コメディア」を創出した「才知の不死鳥」は、生涯に2200編の作品を残した。本作は中でも屈指の名作。オルメードの騎士ドン・アロンソとドニャ・イネースとの悲恋の物語は、不気味で妖しい美しさをたたえる。

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  • オー・ヘンリー傑作選
    4.3
    絶妙のプロット、独特のユーモアとペーソス。この短篇の名手(一八六二―一九一〇)は、時代と国境をこえて今も読者の心を把えつづけている。それはしかし、単に秀抜な小説作法の故ではないであろう。彼の作品には、この世の辛酸を十分になめた生活者の、ずしりと重い体験がどこかで反響しているからである。傑作二○篇をえらんだ。

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  • 開高健短篇選
    4.0
    1巻1,166円 (税込)
    ノンフィクションや釣魚紀行など様々な分野に多芸多才ぶりを発揮した作家,開高健(1930―89).その創作の原点である短篇を,文庫としてはこれまでにない規模で精選・収録.デビュー作,芥川賞受賞作から,ヴェトナムでの戦場体験や阿片吸引をモチーフにした中期の傑作をへて,死の直前に書き遺された絶筆まで,作家の生涯を一望する全十一篇.

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  • 回想のブライズヘッド 上
    3.3
    第2次大戦中,物語の語り手ライダーはブライズヘッドという広大な邸宅の敷地に駐屯する.「ここは前に来たことがある」.この侯爵邸の次男でライダーの大学時代の友セバスチアンをめぐる,華麗で,しかし精神的苦悩に満ちた青春の回想のドラマが始まる.20世紀イギリスの作家ウォー(1903-66)の代表作.(全2冊)

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  • 怪談 牡丹燈籠
    4.2
    美しい娘の死霊が、燈籠を提げ下駄を鳴らして恋人のもとに通う怪異談。改版。(解説=奥野信太郎/注=横山泰子)

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  • 海底二万里 (上)
    3.2
    その年1886年は、奇妙な出来事が起こった年だった。いくつもの船が海で〈何か巨大なもの〉に出くわしていた。それは長い紡錘形の物体で、時に燐光を発し、クジラよりもずっと大きく、ずっと速かった。アメリカ海軍から依頼され、追跡行に加わったパリ博物館教授アロナックス氏は、ついにその怪物に遭遇した。(全2冊)

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  • 柿の種
    4.2
    日常のなかの不思議を研究した物理学者で、随筆の名手としても知られる寺田寅彦の短文集。大正9年に始まる句誌「渋柿」への連載から病床での口授筆記までを含む176篇。「なるべく心の忙(せわ)しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」という著者の願いがこめられている。(解説=池内 了)

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  • カクテル・パーティー
    4.1
    米国統治下の沖縄で日本人、沖縄人、中国人、米国人の四人が繰り広げる親善パーティー。そのとき米兵による高校生レイプ事件が起こり、国際親善の欺瞞が暴露されていく――。沖縄初の芥川賞受賞の表題作のほか、「亀甲墓」「棒兵隊」「ニライカナイの街」そして日本語版初公表の「戯曲 カクテル・パーティー」をふくむ傑作短編全5編を収録。

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  • かくれ家のアンネ・フランク
    4.3
    明るく好奇心いっぱいの女の子アンネは,13歳のある日,家族でかくれひそんで暮らすことになります.外は戦争,でもアンネの心のなかはいつも自由でした.喜びや怒り,夢や恋の悩みを,アンネは親友に打ち明けるように日記帳につづります.戦争の時代に生きるとは.アンネが暮らしたオランダのジャーナリストによる伝記物語.

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  • 風と共に去りぬ (一)
    3.8
    1861年春、アメリカ南部ジョージア州。大農園主の娘として育った16歳のスカーレットはある日、生まれて初めて試練に直面する…。南北戦争とその後の混乱で転回する社会をスカーレットは強固な意志の力で生き抜いてゆく。その人生と激しい愛を描いたこの大作はミッチェル(1900-49)の唯一の作品である。新訳。(全6冊)

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  • 風と光と二十の私と・いずこへ 他16篇
    4.6
    安吾、安吾、安吾──安吾とはいったい誰か。坂口炳五はいかにして安吾になったのか。〈求道者・安吾〉、〈落伍者・安吾〉、そして何よりも〈作家・安吾〉。冷酷に現実を見つめる〈鬼の目〉、そして〈いたわりの視線〉。安吾にとって、自伝的作品を書くことは、自分の思想や生き方と自分の過去との全面的対決であった。(年譜・解説=七北数人)

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  • 風の妖精たち
    4.5
    天性のお話じょうずといわれたモーガンが,自分の家に集まってくる子どもたちを夢中にさせたフェアリー・テイルズ.風の妖精たちに踊りの秘術を習った粉ひきの娘,声をぬすまれた少年のために旅に出る少女の話,土の精と知恵くらべをする農夫の話など7編.豊かな想像力と人生への深い愛情で,読者を空想の世界へと誘います.〈改版〉

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  • 家族をさがす旅 息子がたどる父の青春
    -
    1巻2,310円 (税込)
    父が緊急入院した!駆けつけた病院で聞かされたのは、父の容体と、異母兄の存在だった。その日から、見知らぬ家族、岩波映画で映画を作っていたという父の青春を辿る旅が始まる……。看護をきっかけに初めて見えてきた父の人生とは、なんだったのか。現役証券マンによる渾身のノンフィクション。

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  • 語りかける季語 ゆるやかな日本
    -
    1巻2,310円 (税込)
    日本各地には,おしら遊び,つるし雛,うりずん,蝦夷梅雨,青味返り,いぶりがっこ,小夏日和など,その土地の貌を映し出す季節のことばがある.これらのことばを「地貌季語」と称して,その発掘に努めてきた著者が,例句を挙げながら,ゆるやかな「いくつもの日本」を描きだす.従来の季語体系の見直しを迫る一冊. ※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • 河童 他二篇
    3.7
    「河童」は、ある精神病患者の談話を筆録したという形で書かれたユートピア小説。ここに描かれた奇妙な河童の国は、戯画化された昭和初期の日本社会であり、また、生活に、創作に行きづまっていた作者の不安と苦悩が色濃く影を落している。脱稿後半年を経ずして、芥川は自ら命を断った。(解説=吉田精一)

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  • 蟹工船 一九二八・三・一五
    3.7
    おい地獄さえぐんだで-函館から出港する漁夫の方言に始まる「蟹工船」。小樽署の壁の日本共産党万歳! の落書に終わる「三・一五」。小林多喜二(1903-1933)25歳のときの2作は、地方性と党派性にもかかわらず思想評価をのりこえプロレタリア文学の古典となった。搾取と労働、組織と個人。歴史は未だ答えず。[解説=蔵原惟人]

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  • カフカ寓話集
    4.0
    迷路のような巣穴を掘りつづけ、なお不安に苛まれる大モグラ。学会へやってきて、自分の来し方を報告する猿…。死の直前の作「歌姫ヨゼフィーネ」まで、カフカ(1883-1924)は憑かれたように奇妙な動物たちの話を書き続けた。多かれ少なかれ、作者にとっての分身の役割を担っていたに違いない、哀しく愛しい彼ら。

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  • カフカ短篇集
    4.1
    1巻814円 (税込)
    実存主義、ユダヤ教、精神分析、――。カフカは様々な視点から論じられてきた。だが、意味を求めて解釈を急ぐ前に作品そのものに目を戻してみよう。難解とされるカフカの文学は何よりもまず、たぐい稀な想像力が生んだ読んで楽しい「現代のお伽噺」なのだ。語りの面白さを十二分に引きだした訳文でおくる短篇集。二十篇を収録。

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  • 紙の心
    3.3
    「はじめまして,だれかさん!」少年はある日,図書館でほこりをかぶる本の間にはさまれていた手紙を見つける.顔も名前も知らないまま文通を重ねるうちに,思いをつのらせるふたり.お互いの日常をつづるなか,ふたりが暮らす「研究所」の不穏な実体が暴かれていくが…….紙のようにもろく燃えやすい心を繊細にえがいた青春書簡小説.

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  • かもめ
    3.8
    作家志望のトレープレフと女優を志すニーナ。美しい湖を背景にさまざまな恋が織りなす人生模様。やがて恋人たちの道はすれ違い、新進作家となったトレープレフの前に現れたニーナは謎めいた言葉を洩らす──「私はかもめ」。それぞれが心に秘める「かもめ」は飛翔できるのか? 演劇史に燦然と輝く名作を清新な訳で。(新訳)

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  • から騒ぎ
    -
    「確かに私はあらゆる女性に愛される,あなたは別だが」──アラゴンの貴族クローディオーとメシーナの知事の娘ヒーローは,互いに好意を寄せる仲.ベアトリスとベネディックは,会えば必ず激しい舌戦.シェイクスピア喜劇,屈指の機知溢れるやりとりで,二つの対照的な恋を描く.その台詞の躍動感をいきいきと正確に伝える新訳.

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  • カラマーゾフの兄弟 1
    4.5
    暴力を否定し、調和的な愛を強調するこの作品は、作者最後のかつ最高の傑作で雄大な構想、複雑で緻密な構成、人間精神の深刻な把握、また人類の苦悩に対する深い理解と愛情とをもつ。淫蕩なフョードルを父に持つ三人の兄弟を主人公に、悪夢のような一家の形成から破滅に至るまでの複雑多岐な内容を短時日の事件の中に描き出す。

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  • カルヴィーノ アメリカ講義 新たな千年紀のための六つのメモ
    3.8
    これからの文学に必要なもの――それは「軽さ」「速さ」「正確さ」「視覚性」「多様性」……である。神話や古今の名著名作、さらには科学者や宗教家の文献までをも考察の対象に収めながら、自らが作家として目指してきたところを示し、紀元3000年にいたるまでの長大な未来を視野に入れて疲弊した現代文学を甦らせる処方を語るカルヴィーノの遺著。

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  • カレワラ物語 フィンランドの神々
    3.9
    フィンランドの民族的叙事詩『カレワラ』──天地創造からはじまるこの神話の世界では,歌をうたい事物を自由に変形させる呪術の力で,永遠の賢人ワイナミョイネンをはじめ多くの英雄たちが活躍します.美しい詩をところどころに活かしながら,全編を読みやすい物語に仕立てました.

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  • 川をくだる小人たち
    4.0
    小人の冒険シリーズ第3作目.森の木こり小屋にたどりついた小人の一家は,なつかしいいとこの家族と再会しましたが,ここも安住の地ではありませんでした.おそろしいイタチの目をのがれるために,下水管を通って外に出た一家は,川をくだって新しい旅にでます.

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  • 完全版 チェルノブイリの祈り 未来の物語
    4.0
    一九八六年四月二六日,その事故は起こった.人間の想像力をこえる巨大な惨事に遭遇した人びとが語る個人的な体験,その切なる声と願いを,作家は被災地での丹念な取材により書きとめる.消防士の夫を看取る妻,事故処理にあたる兵士,汚染地に留まりつづける老婆――.旧版より約一・八倍の増補改訂が施された完全版.解説=梨木香歩

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  • 完訳 カンタベリー物語 上
    3.6
    1~3巻924~1,177円 (税込)
    花ほころび,そよ風吹きそめる四月のある日,身分も職業もさまざまな二九人の巡礼がサザークの旅籠に顔を合せた.当時のイギリス社会の縮図というべき顔ぶれが,カンタベリーへの道中,順番に話をすることになって…….中世イギリス最大の詩人チョーサー(一三四〇頃―一四〇〇)の代表作.バーン=ジョーンズの端整な挿画を収載.

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  • 完訳 グリム童話集 1
    3.7
    1~5巻858~1,056円 (税込)
    比較言語学・説話学の分野に偉大な足跡しるすグリム兄弟が、ドイツ各地で口から耳へと伝えられた昔話の数々をあまねく採録。児童文学の一大宝庫であり、民間伝承研究に不可欠の文献である。名訳をもって知られるこの金田訳は、一八五七年刊の原著決定版から削除された昔話をも数多く収録する。KHM番号を付記した。

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  • 硝子戸の中
    3.8
    自己を語ることに寡黙であった漱石が「自分以外にあまり関係のない詰らぬ」事を書くとことわって書いた連作エッセー。記憶の底に沈んでいる体験や回想に光をあてることで静謐にして一種不思議な明るさに充ちた表現世界を生み出している。この作品は『こころ』のあと『道草』の前という漱石の晩年に書かれた。 (解説・注 竹盛天雄)

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  • ガラン版 千一夜物語 1
    4.3
    1~6巻3,850円 (税込)
    古代ペルシアの王シャフリヤールは,王妃の不倫現場を目撃して以来,一夜限りの妻を娶っては殺す,という掟をつくる.宰相の娘シェヘラザードは自ら王の花嫁に志願し,夜明け前にそらんじている物語を聞かせる.話の続きを聞きたくなった王は次の晩まで彼女を生かしておくことにし,物語は次の晩,その次の晩と続いていく.

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  • ガリヴァー旅行記
    4.0
    子供のころ誰しも一度はあの大人国・小人国の物語に胸を躍らせたにちがいない。だが、おとなの目で原作を読むとき、そこにはおのずと別の世界が現出する。他をえぐり自らをえぐるスウィフト(一六六七―一七四五)の筆鋒は、ほとんど諷刺の枠をつき破り、ついには人間そのものに対する戦慄すべき呪詛へと行きつかずには止まない。

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  • 企業と経済を読み解く小説50
    3.0
    高度経済成長期に登場した経済小説は,疑獄事件や巨大企業の不正など,多種多様なテーマを描き続けてきた.城山三郎『小説日本銀行』,石川達三『金環蝕』,松本清張『空の城』など,戦後日本社会の深層を描いた古典的名作から,二〇一〇年代に刊行されたものまで,著者ならではの幅広い選書によるブックガイド.

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  • 季語集
    3.8
    生活習慣や環境の変化に伴う季節感のずれや希薄化がすすんでいます。季語の世界にもそれが反映され、新しい季語が続々と生れてきました。伝統的な季語に、バレンタインデー、球春、あんパン、俳句の日などを加えて、300の季語を選び、解説したネンテンさんの今様歳時記。日々の俳句づくりに役立つよう例句・索引を付載。

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  • 北原白秋詩集 (上)
    3.0
    1~2巻770円 (税込)
    明治から昭和の日本詩の世界において圧倒的な影響力を持ち、今も多くの人々に愛される巨人北原白秋(1885-1942)。上巻には若き白秋が鮮烈にデビューした初期の詩集──華麗な『邪宗門』と情感あふれる『思ひ出』を、下巻には清明な気品に満ちた『水墨集』『海豹の雲』を中心とする後半期の円熟白秋の詩集を収める。

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  • きつねのライネケ
    4.3
    ヨーロッパに古くから伝わる物語.ライオン王ノーベルの治める森では,狼,くま,ねこ,にわとり,うさぎと,あらゆる動物たちが,悪がしこいライネケにひどい目にあわされている.言葉たくみに王をだまし,死刑をのがれたライネケは…….ゲーテが叙事詩の形で再話したものを,児童向けに編訳.

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  • 巨匠とマルガリータ (上)
    4.5
    1~2巻1,034~1,177円 (税込)
    「それでは、どうしても悪魔は存在しないと言うのですか?」首は転がり、黒猫はしゃべり、ルーブル札が雨と降る。黄色い花を抱えた運命の女、ゴルゴタを焼く灼熱の太陽……春のモスクワを舞台にブルガーコフ(1891-1940)が描く、20世紀ロシア最大の奇想小説、物語のるつぼの底に待つのは何か?――「私につづけ、読者よ。」(全2冊)

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  • キリストはエボリで止まった
    4.0
    反ファシズム活動の罪で政治囚として一僻村に流刑に処された作者=主人公カルロ・レーヴィ(1902―75)が目のあたりにした,南イタリアの苛烈な現実.現代文明から隔絶した,キリスト以前から変わることのない,呪術や神話が息づく寒村での生活を透徹した視線で描きだす,戦後のイタリア文学を代表する傑作.

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  • 近代秀歌
    4.4
    「やは肌のあつき血汐にふれも見で」「東海の小島の磯の白砂に」──懐かしくも新鮮な歌の数々は、私たち日本人の感性の源として、永遠に伝えていくべき豊かな財産である。〈日本人ならこれだけは知っておいて欲しい〉近代100首を当代随一の歌人が選び、心熱くなるエッセイとともに、未来へ贈る名歌集。

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  • 近代中国と「恋愛」の発見 西洋の衝撃と日中文学交流
    -
    1巻3,520円 (税込)
    近代の中国社会は,西洋のラブロマンスをどのように「誤解」し受容したのか? 清末文学から現代文学まで,日中文学作品の比較を通して,中国社会の特質をふまえ,いつまでも恋愛描写が不得手な中国文学の特性に迫る.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • キーツ詩集
    -
    25年あまりの短い生涯の間にきわめて感覚的で豊かな詩情をうたったイギリス・ロマン派を代表する詩人ジョン・キーツ(1795―1821).その主要な二詩集に,生前には詩集に収録されなかった拾遺詩篇を精選して収録.長篇物語詩,ソネット,オードなど,〈美の詩人〉キーツの様々なジャンルの詩の魅力にふれる一冊.

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  • 牛乳屋テヴィエ
    3.5
    ユダヤの伝統と信仰を墨守してつましく暮らす牛乳屋のテヴィエ。だが彼の娘たちは旧弊な考え方の父に逆らい、異教徒や革命家の青年などと結婚し、次々と親元を離れてゆく。ユダヤ人集落(シュテートル)のしきたりを破って伝統の枠から飛び出してゆく娘たちの姿に民族離散(ディアスポラ)の主題を重ねた、イディッシュ文学の金字塔。『屋根の上のバイオリン弾き』の原作。

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  • 仰臥漫録
    -
    「子規は死ぬ時に糸瓜の句を詠んで死んだ男である」.畏友の死について漱石はそう書いた.病の床から見える糸瓜棚.子規はその風情に己を重ね,昵懇の想いを寄せる.子規が死の直前まで折々に書きとめた日録.喜怒哀楽を筆に込め,命旦夕に迫る心境が誇張も虚飾もなく綴られる.直筆の素描画を天然色で掲載する改版/カラー版.※この電子書籍は「固定レイアウト型」で作成されており,タブレットなど大きなディスプレイを備えた端末で読むことに適しています.また,文字だけを拡大すること,文字列のハイライト,検索,辞書の参照,引用などの機能は使用できません.

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  • ギリシア神話
    5.0
    紀元前十一、二世紀以後ギリシア半島に居住したアーリア民族とその子孫が残した奔放で明るい神話の成立ちを解説し、ゼウスを始めとする神々の系譜とその人間的な性格を紹介する。神と人間の闘争と融和の世界を描く「ヘーラクレース物語」「トロイエー物語」など代表的英雄伝説をも巧みに要約し、複雑多彩な神話や伝説を整理した入門書。

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