阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊

小説・文芸
858円 (税込)

4pt

人が人を食うという妄想にとりつかれた「狂人日記」の「おれ」、貧しい日雇い農民でどんなに馬鹿にされても「精神的勝利法」によって意気軒昂たる阿Q。表題二作とも辛亥革命前後の時代を背景に、妄想者の意識・行動をたどりながら、中国社会の欺瞞性を鋭くえぐり出す。魯迅最初の作品集『吶喊』の全訳。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
  • タイトルID
    :
    233350
  • ページ数
    :
    248ページ
  • 電子版発売日
    :
    2013年11月29日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    学生時代教科書に載ってたいくつかの短編以外も急に気になって、初めて自分から魯迅の一冊を読んだ。
    魯迅先生は僕の最も尊敬している人間の1人で、10年前仕事で仙台に行った時も、魯迅がかつて留学した時使っていた教室を見学したり、当時使用していたノート(確か)や成績簿の展示を見たりしたくらい。勉強が嫌いだったので基本的に教科書に載っている文章こそ嫌いになりがちだが、こころから感心していたのは魯迅の文章くらいだった。特に「故郷」は、今回読み返してもほとんど一文も忘れていなくて当時は確か全編暗記してたような気がする。
    やはり魯迅先生は偉大な作家だけではなく、筆を武器にして戦う戦士だなぁと改めて感じた。少しずつ他の作品集も読んでいこうと決めた。

    1
    2023年07月31日

    Posted by ブクログ

    銃殺に処せられたのが何よりの証拠、悪くなければ銃殺されるはずがない。一方、城内の世論はあまり香しくなく、多くのものが不満だった。銃殺は首斬りほど見ておもしろくないから。それになんと間ぬけな死刑囚ではないか。あんなに長いあいだ引き廻されながら、歌ひとつ歌えないなんて。これでは歩き損じゃないか、というのだ。

    0
    2026年02月21日

    Posted by ブクログ

    阿Qの最期は自業自得である。一族の抗争など当時の人々の考え方や社会の雰囲気が短い小説の中に凝縮されておりそこが興味深い点であった。

    0
    2022年02月13日

    Posted by ブクログ

    この歳になるまで魯迅を読まずに来てしまったのですが、勿体ぶらずにさっさと読んでおくべきだった。こういう世界であったか、まさに近代文学。著名な表題作のほか、「故郷」のラスト1行が心を打ちました。

    0
    2017年07月19日

    Posted by ブクログ

    魯迅はJ.ジョイスのダブリナーズを読んでいたのだろうか?ダブリナーズが世に出たのは1915年。一方でこの本に収められた短編のうち最初となる「狂人日記」発表は1918年。

    ダブリナーズは短編15編から成り、幼年、思春期、成人、老年といったあらゆる階層のダブリン人を題材とし、人間の欲望や宗教観など、目に見えない人それぞれの精神的な内面について、ダブリン人の日常から切り取り抽象化することで普遍性を描き出そうと試みている。
    ジョイスがダブリン人に執着したのは、その底流にダブリン人共通の「パラリシス=知的麻痺」から発散される「腐敗の特殊な臭い」を見出したからだという。
    だがジョイスはダブリン人から湧き上がるような鬱々さだけを描きたかったのではない。彼が「エピファニー」と言うところの「言葉や所作が俗悪であっても、その中から突然姿を見せる精神的顕示」に注目し、「美の最高の特質を見出すのは、まさにこのエピファニーにある」と述べている。

    一方で、魯迅のこの短編集の多くは、辛亥革命前後の中国民衆の日常的風景が題材にされ、纏足、辮髪、科挙といった旧弊の悪習をはじめとして、民衆の迷信、我欲、現状への盲従などの否定的要素がこれでもかと書かれている。
    序文で魯迅は、中国人民の文化的覚醒の必要性を痛切に感じ、この作品集を出したというが、あまりに文化的に停滞した人民の姿(つまり目をそむけたい人間の陰の部分)が次々と出てくるため、「故郷」を読みたくてこの本を手にした人の多くを戸惑わせ、魯迅不信に陥らせるのではと心配さえしてしまう。

    中国の精神上の進歩を目指すという序文での強い意志と、民衆のありのままの、ある意味下卑た面の描写と、どちらが魯迅の“本心”かを図りかねていたが、「屈折に満ちた文学」という文字をある時目にして、腑に落ちた。

    きれい事や説教じみた、文学的に“整った”作品なら、作家自身はそれで満足なんだろうけど、そんな“お高い”作品が、清濁相持つすべての人心の進歩をもたらすなんて簡単にいくと思えない。そう考えると魯迅の一連の作品は、まるで一見泥だらけの中国人の精神の中に手を突っ込み、そこに埋もれて見えない光源を取り出そうとしているように思える。泥を探って光を掘り出すには、自らが泥にまみれる覚悟がないとできない。魯迅の泥臭いとも思える作品群は、見た目からも魯迅の心情面からも、屈折という言葉が言い得ている。

    しかしいくら魯迅が光を抽出しても、読む側が光を光と感じられるだけの“心の鏡”を磨くこと、つまり、真実に対して謙虚で、受け入れるだけの豊かな態度がなければ、見えてこないだろう。出版後90年近くを経たこの作品から、今の私たちは光を感知するだけの心の鏡を持ちえているのだろうか?
    まるで阿Qのように他人の尻馬に乗って騒ぎを起こし、そして隣国を罵り否定して満足し、そんな愚かな方法でしか自分の優位性を見出しえない現代人(もちろん中国人の話だけではない!)は今一度、魯迅を精読すべき。そいつらのやっていることの空虚さは、すでに魯迅によって明らかにされている。(2012/10/22)

    ※以下を参考にしました。
    「ダブリン市民」(安藤一郎訳)新潮文庫解説
    「新・魯迅のすすめ」(NHK人間講座) 藤井省三著

    0
    2018年12月13日

    Posted by ブクログ

    ・狂人日記…よくこれほど狂人心理を精緻に洞察し入り込めるなあ。「孔乙己」なんか憎めないし勿体ない哀れな人間。こんな人、いる。序章で書かれている寂寞感をまさに感じる作品。「明日」は号泣した。読み終わった時の息苦しさ、本当に現実に宝児が死んでしまった悲しみで打ちひしがれる母親の姿、そこにいる登場人物すべてが自分の世界にぽっと立ち現れ、人物に憑依してしばらく呆然としたり、哀しくて絶叫してしまった。あまりにリアルな描写で呼吸が苦しくなる作品だった。題名は「明日」だ。たとえどんな残酷な現実があろうとも容赦な「く暗夜だけが明日になり変わろうとして静寂の中を疾走し続けるばかり」なのである。

    0
    2015年08月22日

    Posted by ブクログ

     順序からいうと「狂人日記」が先で「阿Q正伝」が後だ。自序を除いて14篇の短篇集である。

     中国社会に蔓延している病根は「馬々虎々」(マーマーフーフー)、一言で言うなら「いい加減」「どうでも良い」といった態度のことだそうだ。魯迅はこれに日本留学中に気が付き、それまでの医学を止め文学に転向し、「馬々虎々」と戦い続けた。

     「狂人日記」は中国の封建社会においては、支配者が儒教を利用して人間の肉をも食らうことさえも礼賛するという「礼教食人」という欺瞞を暴露している。魯迅は支配者たちが儒教を単に人民を支配する道具として利用していたに過ぎないことを小説で明らかにした。

     「阿Q正伝」は魯迅唯一の中篇小説であり、かつ代表作、しかも最高傑作といわれる。ユーモアに満ちた文体で、この作品が成功した原因の一つはこのユーモアによって調子づいた「従容不迫」(しょうようふはく)の文体にあるそうだ。主人公の阿Qはその文体にピッタリのチャランポランないい加減な男であり、この文体でなければ「馬々虎々」の極め付きのような阿Qを表現することができなかっただろうといわれる。
     いい加減な阿Qは気分で革命軍につこうとしたり、でも入れてもらえなかったりで、結局は銃殺刑にされてしまう。それでも村人たちは、銃殺は首切りより面白くないなどと不満をいう。彼らもどうでも良い「馬々虎々」なのだ。

     魯迅はこの短篇集全体を通してこの「馬々虎々」を告発したかったのだ。

    0
    2012年11月05日

    Posted by ブクログ

    中国史に詳しくないため、肝心の阿Q正伝を読解しきれない。でも面白い。訳註が詳しくて助かった。
    「小さな出来事」が好き。太宰治の「黄金風景」をなんとなく思い出した。

    0
    2025年10月22日

    Posted by ブクログ

    中学生の時に読んだ「故郷」に惹かれて、大人になって改めて読んでみた。
    今だからこそわかる魯迅の熱さがたまらない。
    小説にこれだけ作者が見える作品って凄いと思う。
    命をかけて書いた歴史的小説だからこそ、今なお読まれているんだな。

    0
    2025年08月09日

    Posted by ブクログ

    高校の頃に読んだ故郷や、初めて読んだ阿Q正伝など多くの魯迅の作品が盛り込まれた書籍。故郷は魯迅のバックグラウンドを学んだ上で読むと感じ方が大きく変わった。

    0
    2025年07月06日

阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 海外小説
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    阿Q正伝・狂人日記 他十二篇-吶 喊
  • タイトルID
    :
    233350
  • ページ数
    :
    248ページ
  • 電子版発売日
    :
    2013年11月29日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    2MB

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