カフカ短篇集

カフカ短篇集

814円 (税込)

4pt

実存主義、ユダヤ教、精神分析、――。カフカは様々な視点から論じられてきた。だが、意味を求めて解釈を急ぐ前に作品そのものに目を戻してみよう。難解とされるカフカの文学は何よりもまず、たぐい稀な想像力が生んだ読んで楽しい「現代のお伽噺」なのだ。語りの面白さを十二分に引きだした訳文でおくる短篇集。二十篇を収録。

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カフカ短篇集 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2024年02月20日

    だいすき。カフカはちゃんと読めていないので、これをきっかけに読んでみたいなあ、と思った。かの有名な「オドラデク」から、「こま」「人魚の沈黙」「町の紋章」など、短いのがいろいろ入っていて取りかかりやすい。私が強烈に覚えているのは「掟の門」と「雑種」。「掟の門」の終わり方、ものすごく格好いい。カフカはも...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月26日

    【判決】
     ゲオルグの最大の罪は、真に相手を思いやることができず、常に周囲を見下しているにもかかわらず、自身がそのような側面をもつことを、自分に対してすら偽り、誠実なふりをしていること。
     ゲオルグのような偽善的な性質を無意識にもつ人は、わりと自分の周囲にも多くいる。決してそれは好ましいものではない...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2023年07月23日

    フランツ・カフカ
    チェコを代表する小説家、彼の作品はどこかユーモラスで、孤独感を感じさせる。
    発表してきた作品は少ないが、どの作品もとても
    素晴らしい世界観を持った作品だと思う。
    彼の代表作品「変身」は読んだことがあるのですが、「変身」を読むのは難しくて、ページ数が
    少ないわりには、世界観が複雑で...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2021年10月25日

    池内紀さんによるカフカの翻訳。
    大学時代に池内教授の授業を受けたことがあるが、穏やかな語り口が印象に残っている。
    授業でも取り上げた「流刑地にて」など所収。
    話の急展開、ぐらりと地平が歪む感覚、不思議な読後感。
    訳者による解説も興味深かった。
    短編ばかりなので、原文で読めたら面白かろうと思う。
    ドイ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年07月20日

    カフカの短編はほぼ読んだことがなかったのですが、ドイツ文学者の池内先生の編訳になるこの一冊で、カフカの作品世界は深く、広いのだと実感しました。

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    Posted by ブクログ 2018年09月12日

    特に印象に残った章を二つ。

    ・判決
    ゲオルグは父と話したことで、他者の視点による事実を知る。自分の見ていた現実がただの世界の一面に過ぎない事実を突きつけられる。
    階段を転げ落ちるようなスピードで急速に崩壊してゆくゲオルグの現実。

    ・流刑地にて
    ある流刑地にて犯罪者の処刑を行ってきた将校は、自分の...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2018年01月06日

    2009年4月1日~2日。
     これだよこれ! と思わず大声で叫びたくなるのは、数日前に読んだ「カフカ寓話集」の面白味の無さに呼応してのこと。
     この「カフカ短篇集」を読むと「カフカ寓話集」は残りものを集めたんじゃないの? って疑問すら湧いてくる(強ち外れているとも思えないが)。
     各作品の面白...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年07月30日

    カミュに言わせれば、カフカの作品は極めてファンタジーであると言うが、決して単なるお伽噺に過ぎないというそういう侮蔑ではないと思う。カフカの想像は、人間の想像の限界を超えられないというところで超えてしまっている。
    決して近未来や未知のテクノロジーだったりそういう類の想像ではない。いつも等身大の生活の中...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2017年05月02日

    仕事は忙しいし、官僚的なわけのわからいないプロセスのなかで、なにをやっているのか分からなくなる。

    という状況のなかで、これってカフカ的だなと思い。仕事の合間に、短編をパラパラと読む。

    すると、これがすごい。カフカって、幻想的というイメージだったのだが、これは、全くリアル以外の何ものでもない。...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2016年09月19日

    切れ味抜群の文章。奇妙な寓話の世界へ引き込まれます。カフカの世界を覗かせてもらった不思議な体験でした。

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