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1861年春、アメリカ南部ジョージア州。大農園主の娘として育った16歳のスカーレットはある日、生まれて初めて試練に直面する…。南北戦争とその後の混乱で転回する社会をスカーレットは強固な意志の力で生き抜いてゆく。その人生と激しい愛を描いたこの大作はミッチェル(1900-49)の唯一の作品である。新訳。(全6冊)
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Posted by ブクログ
南北戦争時のアメリカを知ることが出来る。 奴隷の中でも金持ちの家の屋敷奴隷は貧乏な白人を見下してるのを初めて知った。 奴隷は酷使されていたと思っていたが、奴隷は大金をはたいて買った財産(奴隷から生まれる子供も)だから、病気にならないよう手当したりなど大切に扱われると書かれていて、衝撃的だった。このこ...続きを読むとから憶測で物事を考えるのは良くないと思った。
男子には好かれるが、女子からは嫌われる代表例のようなスカーレット・オハラ。スカーレットは、当時の女性の一番の目標は結婚であると言わんばかりに、男に好かれる振る舞いが自然に出来ていた。 しかし実際のスカーレットは、レディの気質の下に隠しきれない、おしとやかではないアイルランド人の父親の性質を備えてい...続きを読むた。だからこそアシュリーは、スカーレットを「自分とスカーレットは水と油のようなもので、愛だけでは結婚生活はうまくいかない」と冷静に拒否したのだ。 ここで、スカーレットの父親ジェラルドと母親エレンが30歳ほど歳の差があり、アイルランド人とフランス系上流階級という奇跡のような結婚もまた、水と油のような関係性ではないかということが思い出される。父親は水と油のような関係の女性を手にしたのに、スカーレットはそれが理由で恋が実らない。 それどころか、魅力の薄いチャールズと結婚し、子供もできたというのは、なんとも悲しい人生である。スカーレットにとっても、子供にとっても。一方で、チャールズはすぐに戦死して、チャールズの存在はなかったも同然のようにに思える。しかし、チャールズとの結婚と出産によって、スカーレット本人だけでなく我々読者もまた常に「この女は処女ではないのだ」という潜在意識を抱きながら物語を読み進めることになる。 『風と共に去りぬ』を単なる恋愛小説ではない。文学と小説の違いを説明するのは非常に難しいが、『風と共に去りぬ』はまさに文学そのものである。 章の終わりや最後にまとめて説明してくれるタイプの注釈ではなく、その見開きページ内で解説をしてくれる注釈の手厚さも凄い。
スカーレットの激しい情熱や南北戦争禍のアメリカでの生活が読んでいて美しいと感じました。 人種差別がまだ当たり前で身分制度も厳しい時代が、今の時代しか知らない私を当時のアメリカへ連れて行ってくれました。 ⑵も読もうと思います
(全6巻あわせての感想です) とにかく自由奔放なスカーレットがかっこよかったです。アメリカ南北戦争前後に起こった価値観の変化の中で、女性であることをハンディキャップにせず、激動の時代をたくましく生き抜いていく彼女の半生は読んでいて楽しかったです。後に奴隷制度を肯定しているような記述が問題になったら...続きを読むしいですが、そういう時代だったんだから仕方ないと思います。 訳に関しては読んでいて特に気になるところはありませんでした。旧訳も新潮文庫版の訳も、もちろん原文も読んだわけではないので大したことは言えないのですが、自分にとってはこの程度の読み易さであれば十分満足です。 むしろ気になったのは本文以外の編集で、全体で第一部から第五部の構成なのになぜか全六巻になっている点はまだいいにせよ、各巻の冒頭にあるネタバレ満載の主要登場人物紹介は何とかならなかったのでしょうか。話の流れに合わせて各巻で記載を変えるくらいの配慮はあってもよかったのにと思いました。また巻末の訳者解説も、力作ではあるのですがさすがにちょっと長すぎる気がします。そういう意味ではこの岩波文庫版は、初読の人が純粋に物語を楽しむためのものというよりは、原作の背景などをより深く調べたい人向けの研究本・資料本といった位置付けなのかなあという気がしました。
父のアイルランド気質を強く受け継いだスカーレットが、動乱の時代を強く逞しく生き抜く物語。映画では本当に短くしか取り扱われていない箇所だが、父や母の出自まで細かい描写があり、時代背景を知ることでより理解を深められるような気がした。 p254「われわれ南部人の問題は、旅行をあまりしないこと、旅行をしても...続きを読むその経験を十分に生かさないことです」という言葉が心に刺さる。何を見て何を学ぶかを大切にしたい。
まだ物語は始まったばかり。 スカーレットの性格は極端だ。女からは嫌われるのは当然だが、周りの男も本来の姿を知らずにいるのは馬鹿だろう。 どうなるのかわからないけど、この性格が良い方向へ転べば、現代的な女性の価値観を持って共感できそうだが。 とにかく、この巻ではスカーレットは馬鹿女だった。子供だった。...続きを読む この歳まで、風と共に去りぬは、小説も映画も観たことがない! 知っていることといえば、映画のジャケットのヴィヴィアン・リーと、黒髪黒ひげの男性、そして「明日は明日の風が吹く」。 現在は「明日というのが日がある」と訳すらしいが。 クラーク・ゲーブルがにやけた濃いおじさんで映画を観る気がしなくて。 でも、読み終えたら、鑑賞する。 まず、翻訳選びで迷う。新潮文庫か岩波文庫か。 検索していくつかの意見を読んだり、文章の出だしで、なんとなく岩波文庫の方が合ってるかなというのと、簡単な登場人物紹介、地図、解説、年表、注釈と、付属がたくさんついているので選んだ。
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