無料マンガ・ラノベなど、豊富なラインナップで200万冊以上配信中!
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
Posted by ブクログ
子供と家を捨てて、自分を獲得するために動いたノーラは正しいのか?どちらとも言えない…。
最初、二人の会話の仲睦まじさから良好な関係にある夫婦だと思っていた。そう思わせておいて、あのような形で問題を投げかけてくることがうまいなと思った。
愛していることは確かなのに、潜在的に彼女を自分より下位である、守ってあげる存在だとしていたことが露呈したのが悲しい。
親子ならまだしも、夫婦間での力関係は今でも全然あることだと思うし、多分無意識に、そっちの方が円滑だからとか思って、悪く言えば隷属している部分もあるのかなと思ったり…。
上手くまとまらないけど、現代の夫婦観に思いを巡らせてしまう、良い刺激を受けた本だった。
Posted by ブクログ
まってこれってこんな面白い話だったの!?
大学生のときに読んだきり、
そして一応役者なので、エチュード的に一部はやったことがあるけど…
全然わかってなかった!!
やはり本ていうのは、読むときの年齢によって全然見え方が違うものですね。
仕事のために読んだけど、いま読んでよかった。
ノーラが馬鹿すぎて最初「イーッ!」てなったけど、
最後に「そういうことか…」と納得。
でも、自分の人格形成における失敗(?)の責任を夫や親に押し付けるのは趣味じゃないです。
しかし!それを最後に自分の正しいと思うように行動するノーラには快哉を叫ぶぞ!
後世に書かれたものだけど、森本薫の女の一生「誰が選んでくれたのでもない、自分で選んで歩き出した道ですもの。間違いと知ったら、自分で間違いでないようにしなくちゃ。」に通じますわ。
Posted by ブクログ
家庭板みたいな話でゲスく楽しめました。面白かったです。
ヘルマーがモラ男なのはもちろんですが、ノラが大概甘ちゃんすぎます。
「父や夫に心配をかけないために、勝手に父の名前を保証人欄に書いて、借金をした。思いやりゆえの行動であり、これが偽署の罪だというなら法律が間違っている!」というのが、序盤で出てきた上に最後にも出てくるノラの主張です。
過ちを犯した人はみなそれぞれの事情があったということに思い至らないノラは世間知らずのままです。
そして、自分を愛していると言いながらも犯罪はかばってくれなかった旦那に幻滅して家を出るわけです。
よく考えもせずに、生家のなくなった地元へ戻る? あてもないうえに子どもを捨てて? なんて気まぐれな、というか、1週間で帰ってくるに100ペリカ。
Posted by ブクログ
全く期待せずに読んだけど凄く心打たれた。
男と女とで確実に感想が異なるであろう末恐ろしい一冊。
自分の嫁に読ませて感想を聞きだして一喜一憂するか、はたまた永遠に禁書にするか。
訳者の原 千代海さんは人間賛歌として解釈してるけど、これは今も昔も重厚な社会劇だよ。
ってかイプセンは元々ナショナリズムの闘士だったのに途中でノルウェー大嫌いになって国外で暮らしたり(結局晩年に戻ってきたけど)、女性の社会進出を訴えた戯曲を書いた直後に女性蔑視者になったりとかなり香ばしい作家。
イプセンはローマの学術団体「北欧協会」でそれまで認められていなかった総会における女性の投票権を声高に主張した。会費を払えば男も女も同じである、と。
しかしその提案に猛反発したのはあろうことか大半が女性。
イプセンはこれに大いに失望して一転女性蔑視的な性格となる。
女性の社会進出を推し進めるフェミニスト団体は、社会進出を望まない女性のことは微塵も考えない。まるで学級委員が自分だけ善だと思って乗り気のしない周りを巻き込む構図のよう。男と同じ仕事量・責任で同じように出世して子供が産まれてもバリバリ働きたいなんて思う女性はごく一部だよ。
果たしてどっちが本当の優しさかな?
イプセン自身の生涯も相俟って色々と考えさせてくれた一冊
Posted by ブクログ
『人形の家』は、ノルウェー出身のイプセンにより、1879年に出版および初演された戯曲。夏目漱石や太宰治など、いろいろな文豪に引用されていて、以前から気になっていたので読んでみました。
ノーラは、年明けに弁護士から銀行の頭取になることが決まっている夫と、可愛い3人の子供たちとクリスマスを迎えるのを楽しみにしていました。しかし、彼女はある重大な秘密を抱えており、それに関わる人物が家に訪ねてきて気が気でなくなります…。
タイトルから内容が想像つかなかったですが、ラスト15ページの怒涛の展開で「人形の家」の意味が明らかに。終盤の夫が見せた掌を返すような態度で、妻は気づいてしまった訳ですが、何もかも放擲して飛び出して行くのは展開が急すぎかな。人間扱い云々とありますが、この時代で外に飛び出しても、一度気づいてしまった疑問は違った形の不満となって覆い被さってくるような気がして、ノーラが不憫な気がしてならなかったですね。
追記 : 書いていてふと、エスター&ジェリー・ヒックス『サラとソロモン』の「ある場所や状況の中に悪いことがあるからという理由でそこを去るなら、次の場所に行っても、ほとんど同じことが起こるってことなんだ。」というセリフを思い出しました。ノーラに幸あらんことを。
※アプリの閲覧環境は最新バージョンのものです。
小説・文芸