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-『真景累ケ淵』根津の鍼医宗悦が、貸金の催促から旗本の深見新左衛門に殺された。新左衛門は宗悦の霊と誤り妻を殺害し、非業の死を遂げ家は改易。これが因果の始まりで、新左衛門の長男新五郎と次男新吉を不幸が襲う。新吉は宗悦の娘で富本の師匠の豊志賀と深い仲に。豊志賀は弟子お久と新吉の間を疑い、7人の女房を取り殺すと書き残し死ぬ……続く血族の殺し合いは前世の因縁か呪いのためか。円朝の代表作にして最高峰。解説・小松和彦 『怪談牡丹燈籠・怪談乳房榎』こまげたの音高くカランコロンカランコロンと……江戸は根津の清水谷に住む、若い美男の浪人・萩原新三郎のところへ、旗本の娘のお露と女中のお米が毎夜通ってくる。新三郎が悪い女に騙されては困ると、家来同様の伴蔵が、ある晩、新三郎の家を覗いてみると、彼が楽しげに語らうのは2人の「幽霊」であった。お露と新三郎の悲恋の結末とは!? 落語の神様による怪談噺の最高傑作。他に「怪談乳房榎」を収録。解説・堤邦彦 ※本電子書籍は『真景累ケ淵』『怪談牡丹燈籠・怪談乳房榎』を1冊にまとめた合本版です。
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4.0
ユーザーレビュー
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Posted by ブクログ
カランコロン カランコロン
下駄の音を響かせ旗本の娘の亡霊が愛しい男の元へと通う。
先導する女中の亡霊の手には牡丹燈籠、ぼんやり光る。
三遊亭円朝の口演を速記で写した本です。
読者としては、本を読みながら江戸時代の登場人物像を頭に描くとともに、
円朝の口演を寄席で聞いているように各登場人物の声色や状況説明を噺家の声で想像するという、二重に想像できる楽しみが。
さらに速記術というものの記録としても興味深いですね。たまに矛盾がある(登場人物の年齢とか)は、速記のための記載ミスか?と思われるとか。
「牡丹燈籠」といえば、恋人に冷たくされ死んだ女の亡霊が男の元に通い祟り殺す、
…というよ -
Posted by ブクログ
ネタバレ渡る世間はなんとやら。一寸先も真っ暗闇でだだっ広いように目には映るが、結句いくら走り回ろうとその場で足踏みしてただけってこってえ……。と、似非牡丹灯籠の登場人物みたいに書いてみたら、まあ胡散臭いことこの上ない。それにしても、こりゃあそれぞれの身分をよーく踏まえてないと、「なんだいこいつあ。おいらには理解できないやい」となりそうで怖い怪談ですね(そこじゃない)。特に「おいおいおい、お前さん、七面倒臭いことは言わずにさっさと敵討ちなんてお止めよ、え孝太さんや」「いやいや、奴は武士なればこれは道理。横槍いれなさるな」と何度も何度も一人芝居。もちろん、贔屓は孝太さんです。安直なネーミングも目に掛けぬよ