柿の種

柿の種

小説・文芸
770円 (税込)

3pt

日常のなかの不思議を研究した物理学者で、随筆の名手としても知られる寺田寅彦の短文集。大正9年に始まる句誌「渋柿」への連載から病床での口授筆記までを含む176篇。「なるべく心の忙(せわ)しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」という著者の願いがこめられている。(解説=池内 了)

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    柿の種
  • タイトルID
    :
    172637
  • ページ数
    :
    312ページ
  • 電子版発売日
    :
    2012年04月27日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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柿の種 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    地元の歯科医師の先生にすすめられて、寺田寅彦さんの著書を初めて読みました。
    日常の些細な一コマを切り取る鋭い観察眼に触れられただけでなく、ちょうど私の曽祖父が生きていた時代の生活様式を知ることができ、大変興味深かったです。
    描かれている内容は現代にも通じるものが多く、時代や環境が変わっても、人間の本質はそれほど大きく変わらないものだなとしみじみと感じさせられました。

    0
    2026年09月24日

    Posted by ブクログ

    読み終わって今自分が生きる時代を思う
    寺田さんの生きた大正〜昭和初期、あとがきの池内さんの生きる戦後の時代、そして2026年9月の今

    科学技術の進化は相変わらずとまらず、AIや再生医療などで生活が便利になり人を救うこともあれば、
    命や世界を破壊する加害性と危うさをずっと抱えて、謎は永遠に増えていく

    世界のいたるところで戦争は終わらず、この国の政府や大企業は軍需に傾きはじめている

    でも道端で見かけた百日紅の花は美しいし、
    お隣さんに教えてもらった近所の和菓子屋で買ったお団子はおいしい

    こう書いてみると寺田さんの生きた時代とあまり変わらないように思う
    結局いつの時代も人間のやることは同じのかもしれない

    0
    2026年09月16日

    Posted by ブクログ

    夏目先生がちらほら出てくることに感無量であり、漱石の『硝子戸の中』のよう。

    こんな随筆たちというか書簡たちというものは、作家たちの私生活や思考はもちろん、当時の時代背景まで浮かび上がってきて本当に良いです。

    75頁
    “ルノアルの絵の好きな男がいた。”
    え!!あ!!これ龍之介ですよね!!??ちがうかな

    77頁
    夢= AIにして良いです??
    大正十三年四月、渋柿

    雑草のことや三毛の墓の歌のこと、『懐手して宇宙見物』(大人の本棚)に収録の備忘録なんかにも出てきて、偶然にも同時読みしていて面白かったです

    104頁
    “太平の逸民”とは。注釈には、
    世の中の平和なとき、世を遁れ隠れている人。たとえば夏目漱石『吾輩は猫である』に「要するに主人も寒月も迷亭も太平の逸民で……」とある。(「寒月」は寺田寅彦がモデルであるとされる。)
    昭和三年五月、渋柿

    231頁
    忠犬ハチ公が死んだというエピソード
    渋谷前のハチ公のエピソード、この時代の話しだったのか
    昭和十年六月十二日

    245頁
    不審紙(ふしんし)

    262頁
    ガラス戸の話
    晩年の話に、この『柿の種』の序盤に出てきた「ガラス」の天井の話
    一貫している

    267頁
    ペシミストとオプチミスト
    これ『懐でして宇宙見物』の方にも出てきたなぁ!


    寺田寅彦 1878.11.28-1935.12.31(明治十年~昭和十年)
    大正時代1912.7.30-1926.12.25 十五年間

    1912明治四十五年 大正元年
    1914大正二年 第一次世界大戦
    1920大正九年 書き始め 寅彦42歳
    1921大正十年
    1923大正十二年関東大震災 寅彦45歳
    “崩れ落ちた工場の廃墟に咲き出た、名も知らぬ雑草の花を見た時には思わず涙が出た。”
    1926大正十五年 昭和元年
    1927昭和二年
    1928 昭和三年 寅彦51歳、松尾芭蕉『おくのほそ道』への連想が感じられる「羽越紀行」
    1933昭和八年 寅彦55歳
    “この書の読者への願いは、なるべく心の忙しくない、ゆっくりした余裕のある時に、一節ずつ間をおあて読んでもらいたいという事である。”【自序より】
    1935昭和十年 寅彦57歳没、最後の短文は亡くなる二ヶ月前、終盤の病床からの書き物はなんだか寂しさを感じた

    0
    2026年07月24日

    Posted by ブクログ

    随筆だと思っていたのだが、読んでみるとそれよりも短い掌編が多く、箴言集のような趣もあるし、軽いスケッチのような感じもする。なんとも言えないユーモアが楽しめる。

    0
    2024年11月13日

    Posted by ブクログ

    寺田寅彦が俳句雑誌「渋柿」に載せた短文を集めた「柿の種」「橡の実」からの176篇をまとめたもの。随筆の名手の、さらに短い文章が、寺田寅彦の心境、想いを、より深く伝えているようで、興味深く読みました。

    0
    2022年09月04日

    Posted by ブクログ

    物理学者とは思えない情緒豊かな作者の100年前の日常。随筆というのか散文というのか、短い文章の中に当時の思索や出来ごとが簡潔に描かれていて、そこに去来する感情に共感するところが多く、とても身近に感じた。
    大正から昭和の始めにかけての「今」がここにある。

    0
    2021年05月27日

    Posted by ブクログ

     とても些細な日常を、人間として、また科学者としての視点で切り取ると、こうも面白かったり感慨深かったりするのだなぁと気づかされた。それと同時に、自分はたくさんのことを見落としながら生きているだろうということが勿体無く感じる。また、解説でおっしゃっている、科学は些細な日常から始まる、というお話にもなるほどと思わせられた。そして関東大震災の後の随筆は、東日本大震災後の現代日本でリアルタイムに書かれたと錯覚しそうなくらい、現代にも通じているような気がする。

    0
    2015年12月08日

    Posted by ブクログ

    明治生まれの科学者、寺田寅彦の随筆集。俳句雑誌の巻頭に寄せた文章が中心となっている。著者が先生と呼ぶ、夏目漱石の影響が文章にも感じられる。特に短章 その1のほうは、夢十夜のような幻想的な雰囲気さえある。
    後書きは、池内了によるのもので、阪神大震災の1年後に書かれており、著者が触れている関東大震災後の日本への警鐘を、今の日本にも通ずるとしている。東日本大震災が起こった今、更にその思いを強くせざるを得ない。
    (2015.2)

    0
    2015年02月11日

    Posted by ブクログ

    無粋な人ならば、あまり日常のことに気を留めない人ならば通り過ぎるところを興味深く観察しているのが良い。あ~確かに!ってなる。
    科学者が文学者であることに納得がいった。
    機知に富んだ話に休憩をはさむように猫の話が出てくるのがまた良い。

    気になったこと:ナシ赤星病の話がある気がする。

    0
    2015年02月02日

    Posted by ブクログ

    「なるべく心の忙しくない、ゆっくりとした余裕のある時に、一節ずつ間をおいて読んでもらいたい」という、寺田寅彦先生の日記の断片的な、エッセイのような。
    寺田寅彦先生は比喩というか、アナロジー思考がお得意なのか、多角的な視点が分かりやすくて面白い。日々の些細な疑問が、他の物事にも置き換えられていて成程、と感心しつつ読んだ。理系的視点と文系的視点が混じっているのも楽しい。
    あと、先生は猫好きで度々猫の話に触れているところも心が温かくなる。
    随筆集もあるので、ぜひ読んでみたいと思う。

    0
    2026年10月11日

柿の種 の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    岩波書店
  • 掲載誌・レーベル
    :
    岩波文庫
  • タイトル
    :
    柿の種
  • タイトルID
    :
    172637
  • ページ数
    :
    312ページ
  • 電子版発売日
    :
    2012年04月27日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    5MB

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