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眠れぬ夜はボスと
父親と婚約者を同時に事故で亡くしたアンディは、残された負債の返済のため、辣腕実業家ライナスの秘書として働くことになった。決まった恋人をつくらず、次から次へと女性を替えて独身貴族を謳歌するボスを横目に見ながら、なぜかアンディは彼を嫌いになれずにいた。哀しみのどん底でうちひしがれていた彼女に真っ先に救いの手を差し伸べ、励ましてくれたのはライナスだったから。あるとき、出張でスコットランドを訪れたアンディは猛吹雪に遭い、小さなパブの一室で、ボスと二晩を共に過ごさねばならなくなった。私は耐えられるかしら? 吹雪以上に強烈なライナスの誘惑に……。 -
愛は仮面の奥に
テレサは行方不明の双子の兄を捜しにベネチアを訪れた。ホテルに着いた彼女を出迎えたのはハンサムな長身の男。彼の鋭いまなざしにテレサは思わず身震いした。この人はなぜ、観察するような目で私を見るの?部屋に案内してくれたその男を彼女はポーターとして扱ったが、あとで従業員から彼はここミダス・ホテルのオーナー、マウリツィオ・ヴァンザーニだと告げられる。恥ずかしさのあまり赤面したとき、部屋の電話が鳴った。それは当のマウリツィオからのディナーの誘いだった。 -
愛を拒む理由
両親を事故で亡くしたモーガンは、カリブ海の島を訪れた。傷心を癒そうとしたものの、寂しさのあまり、ブライアン・キャリボーンと名乗る男性と短い関係を持ってしまう。帰国してほどなく妊娠が判明。父親であるブライアン・キャリボーンに知らせようと、モーガンは彼の勤める会社に手紙を送ったが、どうしても連絡がつかない。ついにモーガンは彼の会社を訪れて、じかに話をしようと決心した。ところが、シカゴのオフィスにいたブライアン・キャリボーンは、彼女が会ったこともない男性で……。 -
プレイボーイの復讐
カリーは十代で両親を亡くし、ギリシアにいるおじに引き取られた。だが、おじの会社を救うため十九歳で初老の男性と政略結婚させられ、夫婦生活もない数年を耐えたあと、夫の死により自由の身になった。ギリシアに戻り、自立の道を探っていたある日、ダモンと名乗る男性と知り合い、愛される喜びを初めて知る。セクシーな肉体だけが取り柄の彼と、将来をともにするつもりはない。でも、信じられる人を見つけた今、もう少しだけ彼と一緒にいたい。そんな折、おじが新たに娘を政略結婚させようとしていることを知り、紹介された相手の男性を見てカリーは言葉を失った。傲慢そうな笑みを浮かべたダモンがそこに立っていたのだ。■情熱的な作風が評判のアニー・ウエストがギリシアを舞台に描く、愛と憎しみの交錯するストーリーです。不運な人生を送ってきたカリーの初めての恋のゆくえははたして? -
再会は苦く
大きな湖に浮かぶ島に、ルーシーは手漕ぎボートでひそかに渡った。島には夫リカルドの屋敷があり、警備員に守られている。彼女は屋敷にそっと近づき、邸内をうかがった。そこにはルーシーの最愛の息子、まだ赤ん坊のマルコがいる。なんとしても、いとしいわが子に会いたい……。でも、赤ん坊を父親のもとに置き去りにした母親が許されるの?理由があったにしても、リカルドは会わせてくれないだろう。そのとき、わが子をあやす夫の声と姿に接し、切なさのあまり、ルーシーはうっかり物音をたててしまう。「誰だ?」さっきの優しい声とはうって変わった険しい声が響いた。 -
思い出のなかの結婚
メイブはローマ郊外の病院で目を覚ました――事故で怪我を負い、一カ月も昏睡状態が続いたあとに。意識は戻ったものの、彼女は記憶喪失に陥っていた。退院するメイブを出迎えたのは、夫だというダリオ・コスタンツォ。世界的な大企業の副社長で、とびきりハンサムなイタリア人男性だというのに、彼と結婚していたことをまったく思い出すことができない。病みあがりのメイブはダリオに連れられ、プライベートジェット機で静養先の小さな島に飛んだ。何もかもが謎だらけの暮らしが始まるとも知らずに。 -
淑女は踊る
社交界にもデビューせずに館を切り盛りしてきたグエンだが、愛する父が亡くなると、男爵位を継いだ高慢ないとこから、借金のかたに知人と結婚しろ、さもなくば幽閉すると脅される。あまりの仕打ちに、彼女は親戚の住む町を目指して逃げ出した。いとこの追っ手に見つからないようジプシーの一団に加わり、踊り子に扮して旅するある日、紳士たちが野営地にやってきた。一人の男に視線を注がれ、グエンは警戒しつつときめきを覚える。日が暮れ、かがり火の周囲でダンスが始まると、彼は囁いた。「踊ってくれ……私だけのために」そしてグエンの唇を奪った。 -
復讐のための結婚
タイで孤児院の運営を手伝っているニコルは、継父の会社が倒産し、屋敷が差し押さえられたことを知らされる。彼女は自分の荷物を取るために帰国し、無人の屋敷に直行するが、もはやわが家でないと知りつつ、ついバスルームでシャワーを浴びた。そこにノックの音が! 屋敷の購入主だというラッセルが現れた。事情を話すニコルに、彼が示したのは敵意さえ感じさせる冷たい態度。このとき彼女は知る由もなかった。ラッセルが屋敷を買ったのは彼女の継父への復讐の一環だったことを。そして先ほどシャワーを浴びる美しい彼女の姿を垣間見て、ラッセルが強い欲望にとらわれたことも。 -
流砂の獅子
隣国の皇太子カマルとの結婚を命じられ、王女アリーヤは青ざめた。なんでもアリーヤが彼と結婚して後継ぎをもうけないと、内戦が勃発し、近隣諸国の平和が危ぶまれるというのだ。相手がカマルでなければ、こんなに苦しまずにすんだかもしれない。かつてアリーヤはカマルを愛し、彼にも愛されていると信じていた。だがある日カマルは本性を現し、アリーヤを完膚なきまでに侮辱して捨てさったのだ。話し合いの場に現れたカマルは昔よりも魅力を増し、堂々としていながら危険なオーラを漂わせている。カマルは口を歪め、冷ややかな目をアリーヤに向けた。「安心しろ。君が僕の後継ぎを産みさえすれば、すぐに離婚する」■オリヴィア・ゲイツの三部作〈ジュダールの王冠〉も最終話を迎えました。エキゾチックな砂漠の夢物語をご堪能してください。 -
ボスと秘書の十二カ月
社長秘書として働くタラは、社長の息子ランドと密かに交際していた。だが、タラが二人の将来を夢見心地に口にしたとたん、ランドは態度を一変させ、逃げるように去ってしまう。傷つき打ちのめされ、タラはひっそりと会社を辞めた。あれから五年の歳月が過ぎ、突然ランドがタラのもとにやってきた。父親が亡くなり、ランドが一族の会社を継いだらしいが、遺言の条件を満たさなくては地位も財産も会社も失うのだという。その条件とは、一年間タラをランドの秘書に据えること。いったいなぜ? うろたえつつも、タラは考えた。これは神様がくれたチャンスかもしれない……。今度こそランドの愛を手に入れるため、タラは大胆な賭に出た。■マイアミを舞台とする三部作〈キンケイド家の遺言ゲーム〉が今月からスタートしました。父親の遺言状に翻弄されるきょうだいたちの奮闘を、人気上昇中のエミリー・ローズが丁寧に描きます。 -
恋に落ちたシチリア
エマは十カ月になる息子をかかえ、生活苦にあえいでいた。富豪の夫ヴィンチェンツォとは、別居して一年半になる。エマが子供を産めない体と診断されたのが要因だったが、皮肉にも家を出たのち妊娠がわかり、夫には知らせず出産した。旅先のシチリアで出会って電撃結婚したものの、幸せではなかった。離婚して少しばかり財産を分与してもらえないだろうか?エマはようやくヴィンチェンツォとの面会を取りつけた。意外なことに、彼は離婚したくないと言う。そして、どうしても離婚に同意してほしければ、最後に一度だけ、君とひと晩過ごしたい、と……。 -
天使を抱いた夜
タムシンは純白の花嫁衣装に身を包み、リムジンに乗っていた。倒産しかけた一族企業を救い、幼い妹を守るため、巨万の富と引き替えに、シークの甥に嫁ぐ覚悟を決めたのだ。恋に落ち、愛する人と結ばれる夢はついえた。これから悪評高き花婿と地獄のような日々を送るのだ。絶望に浸っていたタムシンは、突然リムジンが止まり、ドアが開いたのを見て悲鳴をあげた。冷酷な美しさを漂わせた男が、じっと彼女を見つめている。「タムシン・ウィンター、ついに君を手に入れた」次の瞬間、布で口をふさがれ、タムシンは気を失った。◆先月日本デビューしたジェニー・ルーカス。本作も期待を裏切らない華やかなジェットコースター・ロマンスです。来月5日にも彼女の作品を刊行予定。お見逃しなく! -
アマルフィの庭
ロシア人看護師カーチャ・ペトローヴァはイタリアへ向かう飛行機の中にいた。機体がふわりと揺れるたび、おなかに感じる羽ばたきは決して気のせいではなく、小さな命が息づいている証だ。わたしの赤ちゃん……。思わず胸が熱くなる。込み上げる思いをカーチャは慌てて打ち消した。情が移らないようにしなければ。私に母親になる資格はない。だから今、子どもの父親に会いに行くのだ。まだ何も知らない、ベネデット・メディチ伯爵のもとへ。この子を彼に委ねられるかどうか、見極めるために。◆エイミー・アンドルーズによる久々の新作は、貧しい看護師と伯爵のシンデレラ・ストーリー。カーチャが頑なに子どもを拒む理由とは? プレイボーイの仮面を脱いだ伯爵の素顔は?思いがけず芽生えた命は、二人をつなぐ絆になるのでしょうか。 -
身代わりのシンデレラ
交通事故で友人のイザベラを亡くした路上画家のジェニーは、生活のために少しのあいだ、イザベラになりすますことにした。ある日、広場で絵を描いていたジェニーに、見るからに裕福なイタリア人男性が話しかけた。「きみを迎えに来たんだ、イザベラ」ダンテと名乗る彼は、イザベラのいとこで、余命いくばくもない祖父に会わせるために来たという。パニックに陥って真実を告げたジェニーに向かい、ダンテは冷たく言い放った――刑務所へ入りたくなければ、イザベラとしてイタリアに同行しろ、と。◆令嬢を演じることを余儀なくされたうえに、ダンテの誘惑の標的にされたジェニー。揺れ動く彼女の心情と取り巻く人々の愛憎をエマ・ダーシーが見事に描きます。 -
別れの日まで愛して
付き添い看護師として大富豪の主人の最期を看取ったエマに、驚愕の知らせがもたらされた。遺言により、故人が所有する不動産の半分がエマに遺贈されたという。ただし、父親と疎遠になっている息子のラファエルと結婚し、一年以上継続することが条件だ。数日後、ラファエルが訪ねてきて、いきなりエマをなじった。「父のベッドに忍びこんで、ひと儲け企んだわけか」エマがいくら否定しても、彼はまったく聞く耳を持たず、心底エマを軽蔑しているようだ。こんな男性と結婚生活を続けるなんて、可能だろうか。 -
月夜の誘惑
この絶え間ないお祭り騒ぎから抜け出したい。参加していた仮面舞踏会にいやけが差したサムは新鮮な空気を吸おうとバルコニーに逃げ込んだ。するとそこには月の女神と見まがうほど美しい女性の姿が……。一目で強く惹かれ合ったふたりはめくるめく一夜をともにする。彼女の名前もきかず仮面も外さないという条件で。その後、買収した銀行でエリーという名の女性を見て悟った。彼女があの夜の女性に違いない。しかしエリーは何ごともなかったかのようによそよそしい。どうにか他人行儀の壁を破りたいサムにある考えがひらめいた。◆新人作家アンナ・クリアリーがハーレクイン・ディザイア+よりついに日本デビュー。◆ -
やさしい魔法
ロースクールで出会って三週間で結婚、そして四日後に離婚――。その苦い経験はキャロラインの人生に大きな後悔となって残り、三年経った今でも、たびたび彼女を苦しめていた。別れた相手が同じ街の同じ業界で働いているとあっては、特に……。地方検事のキャロラインは、弁護士のニックを法廷で見かけるたび、極力さりげないふうを装い、短い言葉を交わすだけだった。学生時代にラスベガスで式を挙げたことなど、なかったかのように。そのあとの離婚が、あまりにも突然すぎたから? それでも、ニックの瞳の奥にくすぶる何かを感じるのは、彼女だけなのだろうか。そんなとき、二人は思いもよらない場所で出くわすことになった。 -
危険な億万長者
フェイスは初めて訪れたアルゼンチンの広大な草原で、信じられないほどセクシーなラウルに出会い、たちまち恋に落ちた。億万長者で、財産めあてに彼に近づく女性しか知らなかったラウルもフェイスに新鮮な魅力を感じ、惹かれていく。彼に身も心も捧げたフェイスは満ち足りて、幸せだった。十カ月後――。フェイスは重傷を負って故国イギリスの病院のベッドで目を覚ます。結婚式の直後に逃げだしたあげくのことだった。もう二度と夫のもとには戻りたくなかった。しかし彼女の望みは叶わず、ついに夫が病室に現れた。 -
六年目の復讐
6年前──結婚式の前夜、メレディス家の令嬢レイチェルは、ある深い事情から婚約者コナーを置き去りにして旅立った。そして今、彼女はロンドンの公園で偶然彼の姿を目にした。瞬く間に悲しみがわき上がり、胸が張り裂けそうになる。あんなに愛した彼は、今でも私を恨んでいるに違いない……。予期せぬ再会に動揺したレイチェルが立ち去ろうとした矢先、彼女の馬車が事故に巻きこまれ、コナーが駆けつけてきた。一人で醜聞に耐え、伯爵となった彼はたくましさを増している。コナーは冷たく微笑んだ。それが復讐の序章の幕開けだった。 -
貞淑な唇
★生まれる時代を間違えた戦士――彼こそわたしがすべてを捧げるヒーロー。★誰かがわたしを狙っている。身に覚えはないけれど、確かに危険が迫っている。つぎつぎにふりかかる災難は、いったい誰のしわざなのだろう?職場を変え、住む町を変えても、不安は消えない。華奢な体で必死に護身術のレッスンを受けながらも、レジーナはひどくおびえていた。頼れるのはただひとり、レッスンの指導者ライリーだけだ。危険なほど強く、罪深いほどセクシーな男性。出会ってすぐに、レジーナにははっきりとわかった。彼ならわたしを守ってくれる。必ず。 -
遠まわりの初恋
ゾーイは子供のころからグラントに憧れていた。十九歳になったとき、二人はなりゆきでキスをかわすが、先に進むのが怖くてゾーイはその場から逃げ出した。以来、グラントとは親友としてつき合ってきたものの、ほかの女性たちと派手にデートを繰り返す彼のことをゾーイはどうしてもあきらめられなかった。いったいどうすれば、苦い片思いから逃れられるのだろう?そんなある日、住んでいたアパートメントを追い出された彼女はグラントの家にしばらく居候することになる。彼への思いを断ち切るため、一度だけ誘惑してみるのはどうかしら。 -
妖婦を演じて
児童救済慈善ファッションショーの収益金が消え、元人気モデルのリディアは警察の取り調べを受けた。着服したのは彼女の母親だが、リディアは認めようとしなかった。自分が母を不幸せにしたという罪悪感にとらわれてきたから。窮地に陥った彼女に手を差し伸べたのはクリスティアーノ、リディアが一時期親しかったことのある大富豪だ。彼は紛失した収益金の立て替えを引き受けるという。だがその見返りに、ベッドをともにすることも要求してきた。彼の申し出は親切からではない。過去の経緯を思えば、この機会を復讐に利用するつもりに違いない。★リン・グレアムが初恋の人に誤解されて苦しむヒロインを描きます。★ -
過去が奪った愛
会社を起こし、女手ひとつでメロディーを育ててくれた母が仕事上のトラブルに巻き込まれてしまった。母を窮地から救えるに違いない人を、メロディーは一人だけ知っている。ジーク・ラッセル――敏腕弁護士にして、半年前までメロディーのフィアンセだった男性だ。ジークが出張先で秘書と浮気していたと知り、彼女は許せなかった。あのときのことを思うと頼み事を持ち込むのは気が引けたが、勇気をかき集め、断られるのを覚悟で連絡を取った。すると意外にも、ジークは依頼を引き受けてくれた。ただし、メロディーが友人として彼とつき合うという条件つきで。 -
ガラスの恋心
チャーリー・ラドリーが今度の外科部長ですって?毎回違う女性とゴシップ誌をにぎわせている、あのラドリー男爵が?きっと理事たちは患者のことより病院の体面を考え、彼を外科部長に選んだに違いない。ソフィーは腹が立ってしかたがなかった。そもそも彼女は忌まわしい過去の出来事のせいで、上流階級の傲慢な男性を心から憎んでいた。だが、実際にチャーリーに会ってみると、ソフィーはひどく困惑した。真っ青な瞳と心を揺さぶられるような笑顔、仕事に対する真摯な姿勢。この魅力的な男性に、私はいつまで抵抗できるかしら。 -
今夜だけあなたと
レイチェルとジャックの夫婦仲は、二年も前から冷えきっていた。もう夫と再び愛しあう日はこないのだろうか。そんなふうに思っていたある日、ひとりの女性が家を訪ねてきた。ジャックの会社に勤めるというその女性社員は、胸元を強調したセクシーな姿で、得意げに言い放った。「私、ジャックの子を身ごもったの。早く彼を自由にしてあげて」女性を決然と追い返したものの、レイチェルは激しく動揺した。彼女の話は本当なの?確かにここ最近のジャックの様子は変だ。だとしたら私はどうしたらいいのだろう……愛する夫を失わないために。レイチェルは悩んだ末、ある計画を胸にひとり寝室へ向かった。 -
聖夜はボスと
ジャック・ヴァレンタインはハンサムでセクシーな億万長者だが、マディはあくまで上司と部下として、彼と良好な関係を保っていた。しかし今回の出張でロンドンへ来て以来、ジャックはまるで別人のようになってしまった。長いこと疎遠だった家族との再会がその原因らしい。愛想がよく、自信に満ちたプレイボーイは姿を消し、今のジャックは傷ついて心を閉ざした孤独な少年のようだ。さらに、どういうわけかマディを見る彼の目には情熱がこもっている。こんなジャックの前で、今までどおり冷静にふるまえるかしら?マディは不安を覚えると同時にかすかに胸が高鳴るのを感じた。 -
悲しみの向こうに
コーリーは上司のグラントからプロポーズされた。ハンサムな会社重役のグラントは理想の結婚相手と言われている。喜んでいいはずだが、この結婚は“普通”ではない。グラントはコーリーが切実に我が子を欲しがっているのを知って、彼女に白羽の矢を立てたのだ。数年前、事故で妻子を亡くしたグラントは、今後、亡き妻を超える女性に出会えるとは思っていない。ただ、心の穴をうめてくれる我が子を求めているだけだ。彼の申し出を受ければ、母親になる望みは叶えられるだろう。でも、はたして、それだけでいいのだろうか……。★愛は二の次という結婚に踏み切れるものでしょうか。8月にハーレクイン・イマージュに初登場したレイ・モーガンが、結婚観を異にする上司と部下のカップルを描きます。★ -
恋の訪れ
シングルマザーの姉の愛娘が父親を知りたがっているのがわかり、レインは胸が痛んだ。なんとかして姪の願いを叶えたい。彼女はさっそく姪の父親探しを開始した。やがて、姉の昔の恋人で資産家のジャックを突き止める。新聞の社交欄をにぎわす、かなりのプレイボーイだ。電話をしても手紙を書いても反応なし。思いあまって待ち伏せし、面と向かって問いただしたが、身に覚えはないとにべもなく突っぱねられてしまう。今までさんざん浮き名を流してきたくせに!姪にそっくりな彼の目を見て、レインはますます確信を深めた。★おかげさまで、ハーレクイン・イマージュは1900号を迎えることができました。記念号としてお届けするのは、親日家のジェシカ・スティールの作品。優しい心を持った一途なヒロインが繰り広げるジェシカならではの恋物語です。★ -
甘い手ほどき
ハンナが研修先に選んだのはロンドンの一流病院だった。驚いたことに、彼女の指導を受け持つという医師は、かつて憧れを抱いていた幼なじみのアダムだった。久しぶりに再会したアダムは、自信にあふれ、有能そのものだ。都会になじめず、不安でいっぱいのハンナとは正反対。裕福な家庭に生まれた彼は、貧しい里親に育てられた私とは違う。みじめさに打ちのめされる彼女に、アダムが追い討ちをかけた。「ロンドンに出てきたとは驚きだ。君には田舎がお似合いだよ」そのさげすむような口調に、幼い恋心を打ち砕いた彼の冷酷な仕打ちがよみがえった。 -
シンデレラの階段
理不尽な里親に耐えられなくなってジョーはフランスに逃れ、ほんの偶然から、古いお屋敷に住み込みの整備士の職を得た。だが相変わらず心配事はある。主人は女性を雇わない主義だと聞き、男の子のふりをしているのだ。幸い、主人が訪れることはまず皆無というけれど、正体を知られたら即刻、追い出されるに決まっている。ある日屋敷の私有地で見知らぬ男性に出会って心引かれたものの、ジョーは逃げ出さないわけにはいかなかった。敷地に迷い込んだ旅行者であっても、かかわらないのが鉄則だ!まさか、その人がここの主人だったとは……。★世界中を旅した経験を生かし、華やかな物語を紡いできたソフィー・ウエストンが、今回は絵のように美しいフランスの一地方を舞台に、不幸な子供時代を送ったヒロインの愛のストーリーをお届けします。★ -
孤高の億万長者
ネルソン家の次女ウィローはお人好しの性格が災いして、いつも男性に女として見てもらえずにいる。私は誰からも求められることはないんだわ。そう思っていたウィローの前に現れたのが、ケイン・デニソン――姉の婚約者のもとで働く、ハンサムな男性だ。ぶっきらぼうだけれど優しいケインに、ウィローは心奪われた。驚いたことに、ケインも彼女に対して欲望を感じているらしく、二人は情熱的なキスを交わす。だがウィローが身を捧げようとすると、ケインはきっぱりと言った。「やめたほうがいい。ぼくは一夜以上の関係に興味はないんだ」★先月からスタートしたミニシリーズ『三姉妹に愛を!』第二話です。ヒロインは、ユーモアがあり心優しい次女ウィロー。一筋縄ではいかない男性を好きになった、彼女の運命は?★ -
嘘つきな大富豪
ネルソン家の三姉妹は、疎遠だった祖母から、百万ドルと引き替えに曾甥トッドと結婚してほしいと頼まれる。祖母の頼みをむげに断るわけにもいかず、代表として長女のジュリーが、渋々彼とデートをすることになった。結婚相手を探すのに大金が必要だなんて、ろくでもない男性に違いない。そう思っていたジュリーだが、会った瞬間、驚いた。予想に反して、トッドはすばらしく魅力的な男性だったのだ。たちまち心奪われ、がらにもなくジュリーはその夜のうちにトッドに身を捧げてしまう。彼が本当は誰で、何をたくらんでいるのかも知らずに。★シルエット・ディザイアはおかげさまで1200号を迎えることができました。皆さまのご愛読に心から感謝いたします。記念号を飾るのは大人気作家スーザン・マレリーが紡ぐロマンス。著者からの祝福メッセージつきです。★ -
あなたを忘れたい
テリーはJ・Bに、七年ものあいだ片思いをしている。J・Bは富と権力を持つ名うてのプレイボーイで、身よりのないテリーを引き取ってくれた、彼女にとって家族同然の存在だ。いつかは彼が振り向いてくれるかもしれない……そんなテリーの淡い願いは、ある日J・Bに浴びせられた言葉によって完膚無きまでに打ち砕かれた。「僕がきみみたいな小娘を求めると思うか?」心を引き裂かれたテリーは、家を飛び出し、雨の中車を走らせた。ひどい雨と込みあげてくる涙のせいで、視界がぼやける。もうこんな思いをするのはいや。何もかも忘れられたらいいのに……。カーブを曲がりきれず、道に車が横転したのはそのときだった。★大人気シリーズ『テキサスの恋』の最新刊をお届けします。随所に登場する、懐かしい人物たちの近況にもご注目ください!★ -
永遠はいらない
テスは数カ月前、リゾートホテルで出会ったベンと一夜だけのすばらしい時を過ごした。謎めいたハンサムな男性ベンは、いっときの情事を求めているだけだと彼女にはっきりと告げた。そこでテスは、翌朝、そっと彼の前から姿を消したのだ。だが思いがけず妊娠してしまったことを知り、著名な映画プロデューサーだというベンの豪壮な屋敷を訪ねたテスは冷酷な言葉を浴びせられて愕然となる――本当に僕の子か、と。なんですって?彼の財産目当てに、私が嘘をでっちあげたとでも?テスは憤慨してその場を去るが、数日後、驚くべき提案をされる。★孤独なヒーローの心は、ヒロインとの恋によって徐々に解けていきますが……。★ -
秘密への扉
~真夜中の館~と呼ばれる屋敷を見上げながら、シリーニは自分の幸運に胸をはずませた。インテリアデザイナーのシリーニは、住み込みでこの壮大な屋敷の改修を手伝うことになった。館の主エイドリアンは、扱いにくい人だというが、こんなすてきな屋敷に住めるのならそんなことはかまわない。だが、その夜、眠れないままにベッドを抜け出した彼女は男性の声に思わず立ちすくんだ。「暑くて眠れないのか?」幻かとみまがうほどハンサムな男性が、じっとこちらを見ている。なんてすてきな男性。だけど、なぜあんなに悲しそうなの?リーニーはなぜか胸騒ぎを覚え、その場に立ち尽くした。 -
愛を取りもどす日
目の前にいる男性の姿を、ケイトは息をつめて見つめた。夫だったトレント――私が生涯で愛したただ一人の男性だ。だが十二年前、生後二カ月の一人娘が誘拐されたとき、悲しみの淵に沈む私を彼は慰めてもくれなかった。あろうことか、事件が起こったのは私のせいだとさえ言って……。ケイトはその後、独自に調査を続け、事件解決の糸口を得る。それを伝えようと、離婚以来初めてトレントのもとを訪れた彼女に、トレントは冷酷な表情で言い放った。「もう、すべて終わったことだ」ケイトは言葉を失い、その場に立ち尽くした。頭のなかによみがえる、トレントとの甘い記憶にさいなまれながら。★シルエット・ラブ ストリームで大好評のミニシリーズ『狼たちの休息』を三月に引き続き、シルエット・ディザイアよりお届けいたします。誘拐された娘、そして別れた夫と再会したケイト。しかし、空白だった時間はあまりに長すぎて……。★ -
運命に身を任せて
姉の婚約パーティで初めて会って以来、テイラーは義兄の兄、ダンテに憧れていた。数年後、彼女は思いがけぬ形でダンテと再会する。事故死した姉夫婦の遺児ベンの後見問題で話し合う必要が生じたのだ。作家としてデビューしたばかりのテイラーはシドニー住まい、世界的な実業家、ダンテの本拠地はフィレンツェだ。そんな二人が共同でベンを養育できるはずがない。「ベンの面倒を見るために、二人で同じ家に住もう」正気なの? でも彼の提案に従わなければ、愛する甥を手放すしかないとしたら……。■皆さまをめくるめく愛の世界にいざなうヘレン・ビアンチン。お待ちかねの新作をお届けします。美貌のヒロインを魅了するイタリア人ヒーローにご注目ください。 -
美しすぎる億万長者
これからいったいどこへ行けばいいの?エーンズリーはロンドンの地下鉄のホームで途方にくれていた。オーストラリアからイギリスに渡って、この三カ月は楽しかった。なのに今日突然、泥棒の濡れ衣を着せられてナニーの職を解雇された。住むところも、代わりの仕事も、見つかりそうにないまま……。そんなとき、小さな男の子の泣き声が聞こえた。癇癪を起こして暴れる幼児のそばで、高級なスーツに身を固めた男性が、慣れないベビーカーを広げようと悪戦苦闘している。エーンズリーは思わず、男性に助けの手を差し伸べた――彼がシチリアから来た億万長者エリヤ・ヴァナルディとも知らずに。 -
情熱を知った午後
仕事で疲れきって家路を急ぐジュリーの前に、長身でエキゾチックな顔立ちの男性が立ちはだかった。彼はジュリーが抱く赤ん坊を指して言った。「僕はロッコ・レオパルディ。その子のことで話がしたい」ジュリーはその姓を姉から聞いていた。この男性はジョシュの父親かもしれない人の身内なのだ。ジョシュは姉の遺児だが、父親がはっきりしない。母国でDNA鑑定をしたいというロッコの申し出に、愛する甥を奪われるのではないかと恐れつつも、彼女はジョシュの将来を思ってシチリア行きを決意した。■シチリア貴族レオパルディ家の三兄弟が出合うそれぞれの愛をベテラン作家ペニー・ジョーダンが描き分ける三部作がスタート! -
逃げだした愛人
ロンドンの玩具店で、アンはショックのあまり失神しかけた。かつて面倒を見ていた甥とでくわしたのだ。甥はギリシアの大富豪アンドレアスと姉の子で、生後まもなく両親が事故死したため、アンが引き取った。ところが、アンドレアスの兄ニコスが突然やってきて、百万ポンドの小切手を置き、半ば強引に甥を連れ去ったのだった。その甥が今、目の前にいる。そして、傍らにはニコスが……。数日後、アンはニコスの訪問を受けた。「ぼくたちと一緒にギリシアに来てくれ」予期せぬ言葉に、アンは呆然とした。■恋した相手――それは、姉の人生を踏みにじった冷酷な男。人気作家ジュリア・ジェイムズが、情熱と憎しみの交錯する複雑な人間模様を描きます。どうぞお楽しみください。 -
運命がほほえむ日
通訳サービス社に籍を置くアレックスは急な仕事の依頼を受けた。折から休暇から戻ったばかりで、スキー帰りの着ぶくれした姿のまま先方に駆けつけると、急病になった中国語の通訳に代わる人材が必要だという。中国語には自信のあるアレックスだが、依頼主のマックスが求めているのは語学力より社交の場に出ても見劣りしない容姿と品格だった。面接に現れたマックスは彼女を眺めまわしたあげくに言った。「イメージチェンジをするのはいやかな?眼鏡をコンタクトレンズに換え、ドレスを買い、髪形も変えて……」 -
炎のドレスの誘惑
非道な独裁者として恐れられた男を父に持つレクシーは、人生を見つめ直したくて、インド洋に浮かぶ島国モラーツを訪れた。ここ二カ月ほどつきあってきたガスターノ伯爵とは別れるつもりだが、モラーツの空港に降り立つと、当の伯爵が待っていた。連れていかれたパーティで彼の態度に辟易し、レクシーは、ふと目が合った男性に話しかけた。力強い魅力にあふれた彼こそ、モラーツの君主ラフィークだった。レクシーは知る由もなかったが、彼は過去のある事件のためにガスターノ伯爵に復讐を誓う身で、レクシーに利用価値がありそうか、思案していたところだった……。■スリリングな展開でご好評いただいた三部作〈古城の恋人たち〉~、「プリンセスの香り」(R~2256)のヒロイン、ヤコーバの妹の物語をお届けします。架空の王国モラーツの君主との恋をご堪能ください。 -
侯爵家の花嫁
「君を連れて帰る。侯爵家の跡継ぎを産んでもらうために」別居から八カ月、一人で暮らしていたマリサのもとへ、イタリア貴族のひとり息子である夫のロレンツォが突然現れた。マリサにとって、彼は昔から恋い焦がれてきた男性だったけれど、彼にとってこの結婚は一族の義務で、愛はなかった。悲しみのあまりマリサは、結婚式でも新婚旅行でも彼をはねつけた。そのかたくなな態度にロレンツォも腹を立て、強引に操を奪う。新婚旅行は悲惨な悪夢と化し、別居に至った……。とはいえ、侯爵家に大恩のあるマリサに、逃げ場はない。今度こそ、妻としての“任務”を果たさなければならないのだ。 -
もう一つのクリスマス
医師のセイラは同僚のダンとの将来を漠然と考えていた。だが、セイラが双子の妹ザラにダンの存在を知らせたとたん、ザラはモデルとしての魅力を発揮して、たちまちのうちにセイラからダンを奪い、結婚してしまった。そして今、セイラは妊娠できないザラの代理母として妊娠中だ。両親からのたっての願いで、そして大事な妹のために……。そう思いながらも、ダンへの思いはいまだに断ち切れない。そんなある日、セイラは車にはねられそうになり、重傷を負った。ダンが私の身を心配するのは赤ちゃんのことが大切だから。でも、もしもそれ以外の気持ちがあるとしたら……? -
フィレンツェの奇跡
一年前、アリッサは恋人のジェームズを大事故で亡くした。その追悼式に参列するため、彼女はイタリアの事故現場を訪れた。ジェームズの死以上にアリッサを苦しめたのは、彼が新たな恋人とともにこの世を去っていったという事実だった。凍りついたように現場で立ちつくす彼女の目に、一人の男性の姿が映った。漆黒の髪、優しさなど微塵も感じられない鋭い目は、あらゆるものを拒絶している。誰かが彼を「ドラーゴ」と呼ぶのを耳にして、アリッサは愕然とした。ああ、彼がドラーゴ・ディ・ルーカ……。長く閉ざされていた彼女の心の扉が、かすかに動き出した。■RITA賞に二度輝いた人気作家、L・ゴードンの久々の新作をお届けします! 恋人ジェームズの裏切りと死で深く傷ついたアリッサ。彼女に救いの手を差し伸べた男性ドラーゴの正体とは? -
聖なる季節の告白
看護師として働くアナの前に、かつての恋人グレンが現れた。学生時代から愛しあい、結婚も誓った二人。医師で理想主義者のグレンはアフリカで人道的医療活動を行い、アナも彼と人生をともにするはずだった。だが、交通事故により子供を産めない体になった彼女は、その事実を隠したまま、五年前に自分から別れを告げた。子供のいる家庭を望むグレンを、愛していたから……。アフリカから一時帰国したグレンは、二、三日の滞在のはずが、思いがけずアナの身近で日を送ることになる。彼に秘密を知られたらどうしよう――不安がアナを襲った。 -
一夜の絆
ベスはいまだに自分のとった行動が信じられなかった。男性についてはとりわけ慎重なはずの彼女が、金曜の夜、出会ったばかりの男性とベッドをともにしてしまったのだ。緑の瞳が印象的なゲイブは、ベスを優しく包みこみ、ときに激しく、繰り返し愛してくれた。ベスも、一夜限りの相手に奔放に応えた。ところが翌週、ベスの働く病院に現れた新任の外科医は、なんと週末の夜の情事の相手、ゲイブだった!ベスはうろたえながらも、心を決めた。あの夜のことは胸に封じこめ、彼とはあくまで医師と看護師として冷静につき合っていこう、と。だが、そんなベスの決心を、予想外の出来事が粉々に打ち砕いた。 -
奇跡に満ちた夏
教師のイーデンは夏休みを利用してシカゴに帰省した折、同窓生のジェレミーの家で働かないかと打診された。驚いたことに、彼は遺伝性疾患で失明の危機に瀕しているらしい。イーデンには自分からジェレミーにキスをした過去があり、気づまりに思いながらも、経済事情から面接を受けに行く。「採否を決める前に、僕の秘密を打ち明ける」あこがれ続けていた彼の告白に、イーデンは衝撃を受けた。なんと、彼の子供が何人も生まれている可能性があるという。その子供たちを捜しだし、遺伝性疾患の件を説明すること。それがイーデンに託された仕事だった。 -
貴婦人の秘密
エリザベスは友人宅で偶然、幼なじみに再会して言葉を失った。魅力的な微笑をたたえたサー・リチャード・ナイトリーは、少女のころからひそかに想いを寄せる相手なのだ。親に決められてリチャードの許婚となったエリザベスは、16歳のとき、彼に愛されていないことを知って結婚を断った。今、優美な淑女に変身した彼女にリチャードは目を奪われている。だが何も知らない彼に、あの秘密を悟られるわけにはいかない。戦争中、負傷して一時的に視力を失った彼を看病し、彼を想うあまり夜をともにした“メアリー”は私だということを。 -
女相続人ケイシー
“48時間以内に結婚し、最低1年は夫と一緒に暮らすこと”亡き祖父がケイシーに課した遺産相続の条件――その狙いは、一家の顧問弁護士と彼女を結婚させることだった。だが鼻持ちならない彼を忌み嫌うケイシーは、屋敷を飛び出すと、男性客でごった返す街のバーに飛び込み、声を張り上げた。「夫が必要なの。独身で、最初に立候補した人と結婚するわ」静まり返る店内に、たったひとり名乗りをあげた男がいた。奥の暗闇から現れた美しい顔と世にも冷たい瞳を見た瞬間、危険を感じると同時に、ケイシーは心を奪われた……。 -
愛のソネット
放蕩の限りを尽くしてきたエヴァースリー公爵五世は、跡継ぎを作るはずの弟が急逝し、直ちに結婚する必要に迫られた。公爵夫人になる女性は、貞淑で家柄と容貌がよく、広大な屋敷や盛大な催しを切り盛りする能力がなければならない。唯一条件を満たしそうな女性に会うため、あるパーティに赴くと、彼女は冴えないドレスをまとい、やぼったく振る舞っている。だが彼には、意図的に魅力を隠しているように見えた。ドレスの下に隠された、本当の姿を自分だけのものにしたい──湧きあがる支配欲のままに、公爵は狙いを定めた。 -
魔法が解けた朝に
私、ひどくばかなまねをしているのではないかしら?アレクシーズの誘いに乗って世界各地を巡りつつも、キャリーはいつも破局の予感におびえていた。彼はギリシアの大富豪。ウエイトレスをしていたときに知り合った、別世界の男性だった。一方、アレクシーズは彼女に愛を教える喜びに浸っていたが、母親に資産家の娘との見合い結婚を迫られ、一計を案ずる。キャリーを恋人に仕立て上げて連れ帰れば……。わけもわからずギリシアへと連れていかれた彼女を待っていたのは、ギリシア人ばかりの晩餐の席と残酷な仕打ちだった。◆ドラマティックな恋を描いて人気のジュリア・ジェイムズ、お待ちかねの新作をお届けします。登場するのはギリシアの富豪とウエイトレスのカップル。釣り合わぬ恋のゆくえは?◆ -
未完の情熱
領主館の主マーティが心臓発作を起こして突然の死を遂げ、継娘のジェシカは唯一の遺産継承者として葬儀に臨んだ。そこへ思いがけない弔問客、アンゲロスが訪れる。七年前ジェシカは、馬の飼育係として雇われた彼に恋をしたが、まるで相手にされず、ある夜、下着姿で彼の部屋に忍びこんだ。この件がもとで、アンゲロスはマーティに追い出されたのだった。そんないきさつの彼が、なぜ葬儀の場に現れたの?とまどうジェシカに明かされたのは、継父がギャンブルで破産し、今や遺産は借金を肩代わりしたアンゲロスのものだという事実だった。「きみが相続するものなど、ひとつもないんだ」彼は冷たく告げた。 -
アラビアンナイトの誘惑
恋人が浮気しているのを見てしまい、打ちひしがれたマギーは降りしきる冷たい雨の中、髪から足の先までずぶ濡れになり、歩いていた。気分が悪くなり、身をかがめたとたん、長身で引き締まった体つきの男性に声をかけられる。中東の国シャジェハールの要人で、カリードと名乗った彼は、滞在している屋敷まで、高級車に乗せてマギーを連れていった。冷たくなった体を抱き上げられ、バスルームに下ろされたとき、カリードは魅惑的な低い声でささやいた。「さあ、服を脱いで」 -
恋に落ちた夜
ケイトリンは二年間働いてきたホテルを辞めようとしていた。オーナー、ラザロへのかなわぬ思いを断ち切るためだ。二年前、実習生だった彼女はほんの束の間ラザロと言葉を交わし、家まで送ってもらった。それだけの、キスさえなく別れた夜。ケイトリンは彼の隠された優しさを知り、恋に落ちた。今、目の前にいる彼は私のことなど忘れてしまったようだけど。ところがラザロは、二人の出会いの夜を鮮明に覚えていた。過去の記憶をたどるように、頬に残る傷跡に手を触れる。そう、あれは、あのいまわしい事件が起こる直前の週末だった……。ラザロは不意に彼女を引きとめたくなり、秘書のポストを提示した。 -
愛をつなぐ道
ブラッド・オバリヴァンが故郷に帰ってきた。メグ・マッケトリックはその噂を聞きつけ、衝動のままに車に飛び乗った。ブラッド──十代のころ愛した恋人は、夢を叶えるために彼女を捨てて町を去っていった。打ちのめされたメグは、何度も頬を涙で濡らしてようやく立ち直ったのだ。昔よく待ち合わせた店にたどり着くと、ブラッドもまた何かに引き寄せられたのか、そこを訪ねていた。歌手として成功を収め、大人になった彼はますます抗いがたい魅力を放っている。怒りと切望がせめぎあうなか、メグは固く誓った。私は二度と彼を愛したりしない、と。 -
美しい会計士の誤算
オードラ・グリーンは〈ウエディングベルズ〉の経理担当。同僚たちはみな次々と結婚し、幸せのまっただなかにいるが、オードラだけは、挙式当日に捨てられた過去をまだ引きずっている。おまけに会社は経営難。彼女は責任を感じ、ひとり沈んでいた。そうだわ、マネッリ家の屋敷で家政婦をしている母に相談してみよう。邸内の私道に車を乗り入れたとき、彼女の心臓がどきんと鳴った。あれは、ドミニク? なぜ、赤ちゃんを抱っこしているのかしら?幼いころ憧れた、マネッリ家の御曹司ドミニク。久しぶりの再会……。事故で急死した兄夫婦の子を引き取ることになったと言う彼は、オードラを子守に雇いたいと申し出る。もちろん、泊まりこみで。 -
幼さと戸惑いと
小さな町ジェイコブズビルの本屋で働くサラは、客のひとりジャレッド・キャメロンに心惹かれていた。ジャレッドは町に越してきたばかりで、その素性を知る者はいない。他人とは打ち解けないタイプのようだが、サラには幾分心を開き、二人の距離は日増しに近づいていった。そんなある日、近所でバーベキューパーティが催された。サラはジャレッドに家まで送り届けてもらうことになり、一度のキスで火がついて、思いがけず愛を交わしてしまう。それはサラが夢見ていた甘いひとときなどではなく、ひどく残酷なものだった。 -
いとしき傷跡
心臓病を手術で克服したシエナは、過保護な母と兄のもとを離れ念願のペルー旅行へ出発する前に、シドニーへ立ち寄った。そこで彼女は、休暇で滞在中だというセクシーな男性リースと出会った。ひと目見た瞬間に彼に強く惹かれたシエナは、これまでの彼女には考えられなかった大胆な行動に出る――よく知りもしない相手と愛を交わそうとしたのだ。ところが急にシエナは怖くなった。私の胸の醜い傷を見たら、リースはどう思うかしら?彼女は黙って彼の前から姿を消した。 -
嘆きのウエディングドレス
親友ビアンカの結婚式に招かれ、エリザベスはミラノへと発った。結婚前のパーティが続いたある夜、ビアンカの婚約者、ルチアーノの魅力に屈し、エリザベスは彼にキスをしてしまう。これはまさに親友に対する裏切りだ。彼女は自分を激しく責めた。だが挙式直前、エリザベスの兄がビアンカと駆け落ちするという、とんでもない事件が持ちあがった。兄は会社の金を横領したうえに花嫁を連れ去ったらしい。「兄さんを刑務所に送りたくないなら、僕と結婚しろ」脅迫めいたルチアーノの求婚に、エリザベスはなす術もなかった。★ヒーローに追いつめられるエリザベス。ドラマティックな恋を描いて人気のミシェル・リードの新作をお届けいたします。★ -
オフィスの秘密
RJ・メイトランドは人生最大の窮地に陥っていた。富も名声も手に入れたかに思われた彼が妊娠した恋人を無責任にも見捨てたと疑われたのだ。幸い疑いは晴れたものの一度傷ついた評判はなかなか回復しそうにない。家庭的だということをアピールするのがいちばんだと考えたRJは秘書のダナに便宜結婚を提案した。上品でお堅い彼女なら妻役にぴったりだろう。すべてうまくいくと思えた計画だった。ダナが結婚の条件を切り出すまでは。★NYタイムズのベストセラー作家ローリー・フォスターの登場です。ホットかつ歯切れのよい作風で読者の熱い支持を集める人気作家のひさびさの新作をお楽しみください。★ -
恋はポーカーゲーム
ベッドに横たわる美しい新妻ドミニクに心を残しながら、チャールズは金曜の夜恒例のポーカーの集いに出かけた。新婚一カ月の彼にとって、愛する妻と離れるのは心底つらい。しかし、友人四人で行うカードゲームは大事な習慣だった。その晩のゲームにチャールズは負けつづけた。ドミニクへの愛で頭がいっぱいだったせいだ。そんな彼に、ポーカー仲間のリコが言い放った。ぼくはドミニクが財産目当ての女だと知っているし、証拠もある、と。リコの告げた驚愕の事実に、彼は耳を疑った。★『恋はポーカーゲーム』は情熱的な作風で大評判のミランダ・リーが、ポーカー仲間であるゴージャスな男性たちをヒーローにした連作です。熱い恋の駆け引きをどうぞお楽しみください。★ -
熱い復讐
エリーズは夫の葬儀のさなか、くずおれそうになるのをこらえていた。夫はエリーズを脅迫までして結婚へ持ち込んだものの、散財と浮気を繰り返したあげくに亡くなった。ローマに彼が購入したアパートメントを売却しなければ、明日からの生活にも困窮するだろう。途方に暮れるエリーズに、意外な人物が助けを申し出た。夫の雇い主で大企業の経営者ヴィンチェンテだ。危険な光を放つ彼の瞳に魅せられたように、エリーズはローマへ一緒に行くことを承諾してしまう。★ルーシー・ゴードンがハーレクイン・ロマンスに初登場!めくるめく復讐劇を力強い筆致で描きます。★ -
愛と悲しみの丘
ルイーザがギリシアの美しい小島を訪れたのは、わずか二歳で世を去った息子ニコスの墓参りのためだった。十七歳の夏、彼女はこの島で大富豪の御曹司と恋に落ち、ニコスを身ごもって結婚したが、それは息子の死とともに悲劇的な結末を迎えた。つらい記憶を振り払い、フェリーから降り立ったルイーザは、ひとりの男性の姿を認め、愕然とした。どうして、タイにいるはずのアンドレアスがここにいるの?五年前に別居して以来、一度も会わなかった夫との再会。彼女の心は愛と憎しみに引き裂かれた。★ギリシア人の夫との結婚生活で心に深い傷を負ったヒロイン。五年間の空白ののち、彼らは思いがけないかたちで再会しますが……。情熱の作家ミシェル・リードが放つ久々の新作です!★ -
悩める愛人
大手宝石店に勤めるジェシカは、ボスのライアンとつき合っている。彼は裕福でハンサムで、まさに女性が理想とする男性だ。ジェシカとの関係を始める際、ライアンは四つのルールを定めた。一つ、彼に猫を近づけない。二つ、スキャンダルにならないよう二人の仲は内密に。三つ、子供は絶対につくらない。四つ、もちろん結婚もしない。ジェシカは時おり胸の痛みに襲われつつも、愛する人のそばにいられるならと、そのルールを守り続けた。だが交際も二年が過ぎたころ、ジェシカはあることに気づいた。おなかにライアンの子供がいることに……。★作家競作6部作〈疑惑のジュエリー〉2話目です。去年、デビュー早々ご好評いただいたテッサ・ラドリーが、ブラックストーン家の次男ライアンのロマンスを描きます。★ -
あの夜にさよならを
アッシュは八年ぶりに故郷のダブリンへ帰ってきた。名門フィッツジェラルド家の令嬢である彼女がある日忽然と姿を消したとき、周囲の誰もが驚いた。上流階級のスノッブたちとパーティ三昧だったアッシュに醜聞は付き物であり、実際彼女は誰の目にも甘やかされた娘としか見えなかったのだ。だが、アッシュは生まれ変わった。生まれ変わらざるをえなかった――あまりにもつらい経験をしたから。父親に強制されて久しぶりのパーティに出席した彼女は、会場の隅に幼なじみのゲイブを見つけ、胸が苦しくなった。彼は気づいているのかしら?自分がすべての元凶だということを。★本作は旧ハーレクイン・アフロディーテ、2008年10月5日刊『守れないルール』の関連作品です。顔を合わせれば喧嘩ばかりのアッシュとゲイブ。二人の関係はどう変化していくのでしょうか?★ -
ラベンダーは危険な香り
名門ロリマー家の後継者ケイドはメイン州沿岸の小島を訪れた。行方不明だった養父の孫娘がそこで暮らしているとの情報を得たのだ。しかしケイドは、その女性は孫娘になりすました詐欺師と踏んでいた。養父の莫大な財産をねらっているに違いない。一方、テスは突然現れた見知らぬ男に恐怖を覚えた。死んだと聞かされていた祖父のデルは生きていると告げられ、一緒にデルに会いに行こうなどと勝手なことを言われても……。心を見透かすような鋭いまなざし、強烈なセックスアピール。あらゆる意味で私の平穏をかき乱すけれど、そんな彼には屈しない。 -
砂漠の王と月の女神
ベスは勤務先の高級デパートの年間最優秀店員に選ばれ、副賞としてアラブのカダール王国への旅と、新しい国王の即位を祝う宮殿での舞踏会に招待された。実はデパートの経営者がこのたび即位したカーリファ・カディルで、ベスは彼からトロフィーを授与されることになっている。舞踏会が始まる数時間前、宮殿近くの浜辺を散策していたとき、彼女は一糸まとわぬ姿の男性が海から上がってくるのを目撃する。完璧な男性美を備えたその姿に見とれているうち、いきなり冷たくて固いものを首筋に押しつけられた。あまりの恐ろしさに凍りつき、ベスは振り向くことさえできなかった。 -
情熱と絶望のはざまで
レベッカは富裕層向けの航空会社に勤める客室乗務員。顧客はハリウッドスターや王族や大富豪ばかりだ。その中に世界的な建築家アレクサンドロスがいた。目をみはるほどすてきな彼に口説き落とされ、レベッカは会社の規則を破って彼とつき合うようになった。だがアレクサンドロスには訪れる街ごとに恋人がいるという噂だ。レベッカは彼との密会を楽しみながらも別れの予感におびえていた。ひたすら彼からの連絡を心待ちにする日々に耐えきれなくなり、彼女はついに決心した。ただ待つだけの女でいるのはやめよう。たとえそれが二人の関係を破局に導くことになっても。★ハーレクイン・ロマンスの人気作家シャロン・ケンドリックが華麗なるギリシア人双子兄弟をヒーローに据えて贈る二部作をお楽しみください。次回は3月刊、兄キュロスの登場です。★ -
愛された不思議
彼はなぜ、ここがわかったの?スペインの隠れ家に現れた夫を見て、エミリーは愕然とした。身重の彼女を疎んじ、秘書と一夜を過ごした夫に愛想を尽かし、ロンドンの家を出てから一年余りが過ぎていた。「僕はすでに目的を果たしたよ」エミリーがはっとして夫の車を見やると、そこに息子の姿が。「子供と離れたくないなら、僕についてくるんだ」半ばさらわれるようにして彼女が連れていかれたのは、フランスのロワール渓谷にある古城だった。夫は私と息子を幽閉するつもりなのだろうか。 -
初恋の忘れ物
ミッチ・ヴァレンタイン――高校を出て路上生活を送り、初めて作ったビデオゲームが大ヒット。やがてソフトウェアの開発に乗り出し、出版の分野にも進出。二十八歳にしてふたつの会社を所有する……。ケリーは職場の同僚から渡された新聞を食い入るように見ていた。名前は違うけれど、彼は高校時代の恋人、マイケルに間違いない。十年前、彼女を捨てて姿を消した、あのマイケルに……。ケリーは私立探偵の兄に頼んで彼の行方をずっと捜していた。今では九歳になる娘のことを伝え、彼が父親なのだと告げたくて。写真で見る彼はたくましく、自信にあふれ、何もかも魅力を増している。でも、この目と口元はよく覚えている。彼以外にはありえない。ケリーは地元の大学で催される彼の講演会に、すがる思いで向かった。★12月に続き、人気連作「都合のいい結婚」の最新作をお届けします。今回は前作にも登場したケリーとその娘のディディが主人公です。おなじみの人々が繰り広げる心温まる物語をお楽しみください。★ -
ヴァイキングの誇り
幸せな結婚など、この世には存在しない――それが母の苦労を見て育ったロザモンドの考えだった。だがいやおうなく見知らぬ貴族との結婚が決まり、彼女は絶望的な気分で親戚が住むガストンベリーを訪れた。その道すがら、ならず者に襲われたところを、たくましくも美しいアグレイヴァーという男性に救われる。彼はかの地の守備隊長で、ヴァイキングの血を引く勇者。青い瞳で見つめられ、なぜかロザモンドの体が熱くなった。初めて芽生えた恋心。かなうはずもない夢ではあるが……。 -
あの朝の別れから
美貌のモデルだった従姉のイモージェンが亡くなっておよそ二年、その追悼式が行われている教会で、マリベルはレオニダスに再会した。億万長者をはるかにしのぐ大富豪のギリシア人実業家の彼は、かつてイモージェンと親しくつきあっていた男性だ。従姉の恋人に密かに惹かれていたマリベルは、彼女の葬儀の夜、レオニダスと熱い愛を交わしてしまった。その後、彼は連絡をくれなかったし、マリベルのほうからも……。マリベルは彼とは口もきかずに教会をあとにしたが、レオニダスは不意に彼女の家を訪ねてきて、さりげなく問いかけた。「きみには赤ん坊がいるんだね」マリベルが恐れていた瞬間だった。★ハーレクイン・ロマンスの人気作家リン・グレアムによるゴージャスな三部作〈非情な恋人〉をお届けしています。来月はいよいよ、イタリア人実業家セルジョの登場です!★ -
砂塵に抱かれて
旅客輸送会社で働くダイアナの夢は、いつの日か自分のタクシーを所有し、ロンドンの街を走ることだ。そんな彼女に千載一遇のチャンスが舞い込んだ。会社の上級ドライバーが体調不良で休んだため、イギリス訪問中のシーク・ザヒールのお抱え運転手に抜擢されたのだ。普段なら絶対に任せてもらえない大役だ。夢に近づくためにも、なんとしても無事にやり遂げよう。だが空港で彼を迎えたとたん、ダイアナの胸は怖いくらいに高鳴った。彼はまさに砂漠の王子だ。気高く危険なオーラにあふれている。これほど魅力的な男性を相手に、私は任務をまっとうできるかしら?★ベテラン作家リズ・フィールディングが、シークとの熱い恋を描きます。ユーモアあり涙ありの一作です。★ -
口づけの行方
アイヴィは物心ついたときから、自分勝手な姉に振りまわされてきた。美しい長女だけを溺愛していた亡き父が、遺産のすべてを姉に遺したため、今では経済的にも苦しい日々を強いられている。そんなアイヴィの心の拠りどころは、親友のメリーだ。ある日、メリーの家に泊まったアイヴィは、真夜中のバスルームでメリーの兄スチュアートと鉢合わせてしまう。アイヴィは彼が苦手だった。そばにいるとどうも落ち着かなくなる。しかも彼は、アイヴィが姉と同じく奔放で遊び好きだと思いこみ、辛辣な態度で接してくるのだ。だが、その夜のスチュアートはいつもと少し違った。不可解なまなざしを向けてきたかと思うと、突然、アイヴィにキスをした。★人気ミニシリーズ〈テキサスの恋〉の最新作をお届けいたします。初めての恋心に揺れるヒロインですが、彼の態度は冷たくて……。おなじみのジェイコブズビルの面々も多数登場いたします!★ -
クリスマスに再会
双子の姉が緊急入院したと聞き、ブロッサムは子守りに駆けつけた。夜、子供たちがようやく寝てくれたとき、来客があった。ザック・ハミルトン。姉の夫が勤める会社のオーナーだ。長身でハンサムなザックに、ブロッサムは心を動かされたものの、過去のつらい経験から、もう恋はしないと決めている。ザックの強引な誘いにも抗いつづけた彼女だが、ついに食事に行く約束をしてしまう。退院してきた姉は彼の女性遍歴を耳にしていて、あんな男性は絶対にやめたほうがいいと忠告する。わかっているわ。一度つき合うだけ。絶対に、二度目はない。 -
熱砂の花嫁
ティルダは母が明かした話に愕然とした。知らないあいだに母が巨額の借金を抱えていたなんて。このままでは住んでいる家から立ち退かなければならない。しかも融資を受けた相手は、バカール王国の皇太子ラシャドだという。かつて無理やりナイトクラブでアルバイトをさせられたティルダは、客として訪れたラシャドと、つきあっていた。だが財産狙いのふしだらな女と誤解され、交際は数カ月で終わった。返済を待ってもらおうと、ティルダはラシャドに面会に行く。するとラシャドは非情なまなざしを彼女の全身に這わせて言った。「きみが提供できるもので僕が欲しいのは、きみとの情事だけだ」★ハーレクイン・ロマンスの人気作家リン・グレアムによるゴージャスな三部作〈非情な恋人〉を三カ月連続刊行いたします。ヒーロー同士が親友で、第一話はシーク、第二話はギリシア人、第三話はイタリア人という豪華版です。★ -
捨てたはずの愛
シャネイは愛する三歳の娘ニッキと一緒に、パース郊外の公園でカーニバルの喧騒を楽しんでいた。そこで思わぬ相手と再会してしまう――夫の弟夫婦と。スペインの名家の一員で億万長者のマルチェロと結婚し、上流社会の生活に溶けこもうと努力したシャネイだが、夫に愛人がいるとわかり、マドリッドの屋敷を出て、故国オーストラリアに逃げ帰った。その後、妊娠が判明、娘を産んだことも隠してきた。しかし、すべて知られてしまったのだ。マルチェロはすぐにやってきた。娘を奪うために……。★情熱的で華麗な世界を描くヘレン・ビアンチン。今月はスペイン人富豪と結婚したヒロインの物語をお届けします。★ -
きらめきの一夜
ミリーはロンドン出身の駆けだしの画家。オーストラリアの画廊に作品を置いてもらえることになり、メルボルンでウエイトレスをしながら絵が売れるのを待っていた。だが反応のないまま三カ月が過ぎ、明日、帰国の日を迎える。仕事を終えて画廊の前にたたずみ、感傷的な気分に浸っていると、突然、男性の声が響いた。「どれが君の絵だ?」声の主はレストランの客だったレヴァンデル・コロフスキー。王族のような存在として知られる若きロシア人大富豪だ。彼はひどく真剣な目でミリーの絵を見つめてから、夜はまだ終わらないというように彼女の腕を取った……。 -
想いをルビーに寄せて
別れた夫に父の遺産を奪われ、ジュリエットは窮地に立たされていた。思うように仕事も見つからず、電気代を払うのさえ苦しい状況だ。そんな折、幼なじみのケアリーと再会したジュリエットは、報酬と引き換えに、祖母を訪問する際に婚約者を演じてほしいと頼まれ、当面の生活費を稼ぐためにと承諾する。屋敷に着いた二人を出迎えたのは、ケアリーの従兄レイフ・マルケーゼ。どうやらケアリーとは犬猿の仲らしく、ジュリエットに向ける目も、氷のように冷たい。それでもジュリエットは、あまりに魅力的なレイフを前に、不安になるほどの胸の高鳴りを抑えられずにいた。 -
哀しい嘘
エミリーはデート相手が麻薬の密売に関わっていることを知り、警察に駆け込んだ。すると、その情報は予想もしなかった作戦へと進展した。捜査官が彼女の兄に扮して麻薬取り引きの現場に潜り込むというのだ。しかも今から二週間、当の捜査官と同居しなければならない、と。うちにはベッドルームが一つしかないのに……。エミリーは不安を覚えつつも協力することにしたが、兄役の人物を見た瞬間、頭が真っ白になった――それは、7年前、まだ18歳だった彼女の身も心も奪ったすえ容赦なく切り捨てた男、ジム・キーガンだったのだ。 -
愛と裏切りの航路
大富豪の一人娘テイトは、過去に二度誘拐された経験から、心に深い傷を負っていた。セラピストによる継続治療は確実に効果を上げていたが、完治までには至っていない。だが24時間厳重な警備の下でおびえて暮らす生活には、テイト自身、限界を感じ始めていた。20代の大半を、このまま恋もせずに生きていくつもり?焦るケイトの思いを察してか、セラピストは意外な提案をしてきた。偽装誘拐を体験し、それを自力で乗りきることで恐怖を克服できるというのだ。恐ろしさですくみそうになったが、テイトは意を決して依頼した。結末がどうなるかも知らずに。★大人気作家ジョー・リーが描くのは、大富豪の一人娘とボディガードとのロマンス。海上のクルーザーに閉じこめられた二人を待ち受けているものは?どうぞご期待ください。★ -
美しき隠れ家で
「彼女は情緒不安定で、酒と薬物におぼれている」前夫の中傷で女優としての名声は地に落ち、フレイアは家に閉じこもって鬱々とした日々を送っていた。そんな折、叔父の仲介で彼女はナッシュと会う。彼は広報を仕事とし、有名人の窮地を救うことにかけては実績のある男だ。助言に従って前夫への反論会見を開き、ようやく復帰への一歩を踏み出したフレイアに、彼が言った。「次の作戦に進む前に英気を養うべきだ。僕の別荘に行こう」あなたと二人で?驚きの展開に迷ったものの、女優業のためと割り切って、彼女はフランスへと旅立った。 -
虹色のシンデレラ
エリンは売れっ子の童話作家だが、大のマスコミ嫌いで、その素顔を知る者は少ない。ある日、公園で子供たちにおとぎ話を聞かせていると、輝くブルーの瞳の、りりしい男性が目に飛びこんできた。エリンには彼が王子様に見えた。世間にうとい彼女は、彼が大富豪のピーター・ラムジーだとは知らなかったのだ。そして、エリンに興味をそそられて声をかけたピーターも、彼女が自分に劣らず有名人だとは思ってもみなかった。何も知らずに出会った二人は純粋に惹かれ合う。しかし、互いの素性がわかったとき、その関係は終わりを迎えた。★R~2278「奪われた祝福の夜」の関連作をお届けします。シャーロットの兄ピーターにも、幸せは訪れるのでしょうか?★ -
愛と疑惑の宮殿
画廊に勤めるソフィアは、ある雨の夜、ひとりの男性に出会い、彼の顔を見たとたん、衝撃に打たれた。亡き父が描き、ソフィアに贈ってくれた肖像画の、ハンサムな青年の顔にそっくりだったのだ。その男性は翌日、父の遺作展を開催中の画廊に現れた。彼はスティーブンと名乗り、ソフィアの絵画修復の技術を知ると、自分が住むベネチアの宮殿にある絵の鑑定と手入れを頼んできた。まるで夢のような話に、ソフィアの体を喜びの熱い興奮が駆けめぐる。気になるのは、スティーブンの連れの美貌のイタリア人女性。彼女がソフィアのベネチア行きに不賛成なのは明らかだった。 -
罪なき誘惑
兄の放蕩を止めようとロンドンのとある屋敷を訪ねたルイーザ。だが時すでに遅く、兄はカードで一世一代の賭に出ていた。もし負ければ、唯一残ったサリー州の館も手放すことになる。相手はアリステア・ダンスタン卿。兄がかなう相手ではない。百戦錬磨のダンスタン卿は予想どおり簡単に勝負をものにすると、その傲慢そうな瞳をきらめかせ、ルイーザに視線を送ってきた。まあ、この紳士はわたしを兄の愛人だと思っているんだわ!どうしても館を救いたいルイーザは悩んだ末、ある作戦に出る。「四千ギニーいただけるなら、ひと晩、お相手を務めます」 -
初恋に終止符を
メリは枕に顔をうずめて泣きじゃくった。なんて最悪な誕生日だろう。今日で十七歳になったメリは、兄の親友であるジャックに、長いあいだ秘めてきた恋心を思いきって打ち明けたのだ。結果は散々なものだった。ジャックは怯えたように後ずさると、恋愛対象には見られないと言い残し、振り返りもせず去ってしまった。ひどいわ。確かに私は太っていて醜いけど……あんまりよ。メリは顔を上げ、胸に誓った。いつか美しくなって彼を見返そうと。あれから十一年。復讐のチャンスはついにやってきた。ジャックが、メリの兄が建てたロッジに一カ月滞在するというのだ。歳月を経てセクシーな美女に変身したメリは、さっそくロッジに向かった。ともに一カ月滞在し、彼を誘惑するために。★〈男たちの約束〉もついに最終話です。最後の滞在者として亡き親友のロッジにやってきたジャックは、親友の妹と十一年ぶりに対面します。彼女はジャックとベッドをともにすると宣言し、あからさまに誘ってくるのですが……。感動のフィナーレをお楽しみください!★ -
美しき女戦士
14歳のころから領主としてロマを治めてきたキャサリンは、イングランド宮廷からの知らせに愕然とした。かつて領主だった男の息子に、ロマを返還せよというのだ。そのうえ、そのサー・セネットの花嫁になるように、と。見知らぬ男と結婚するなんて、冗談じゃないわ!王の使者を追い返すと、あろうことか奇襲攻撃が始まった。またたくまに城を制圧したサー・セネットは、氷のように冷たく光る青い目で、情け容赦なくこう告げた。「おれはロマのすべてを要求する……きみ自身も含めて」 -
誇り高き血
インディアン・ロックに越してきたばかりのエコーは、隣人の孫娘の誕生パーティーに招待されて、ためらいをおぼえた。子供たちの父親──ランス・マッケトリックは、エコーが町に着いて早々ちょっとした諍いをした相手なのだ。とびきりハンサムなことを差し引いても、彼の印象は最悪だ。だが妻を亡くしてから仕事三昧のランスは、今夜も出張で顔を見せないとわかった。安心したエコーがパーティーを楽しみ始めたとたん、空にヘリコプターが現れ、ランスが駆けつけた。そして輝くような笑みを浮かべ、まっすぐ彼女に向かってきた。 -
運命の日曜日
新しい職場で働き始めたばかりのグレースは、仕事のために訪れた海辺の別荘で、ボスのダニーと一夜をともにする。理想の男性を見つけたと思ったのもつかの間、それは長く苦しい闘いの始まりだった。別荘での一夜のあと、一週間の出張に出ていた彼は、戻ってくるなりグレースに別れを告げたのだ。気持ちの整理がつかないまま彼女はなんとか現実を受け入れようとするが、そんなとき、おなかにダニーの子を宿していることに気づく。 -
終わらない恋
イギリスでテレビ番組を制作しているデラは、新たに取りかかる世界の史跡探訪シリーズの案内役として、イタリアの若き考古学者カルロに目をつけた。業績はあるし、とびきりの笑顔がいかにもテレビ向きだ。デラはさっそくポンペイで遺跡調査をしている彼に会いに行く。そして、発掘現場で偶然でくわしたカルロと互いに一目惚れした。もっとも、七歳年下の彼がいつか離れていくのはわかりきっている。デラはつかの間の恋愛ごっこを楽しむつもりだった。ところが、カルロのほうは真剣そのものだったのだ。やがてデラの軽い気持ちを知ったとき、彼は……。★リタ賞に二度輝いた人気作家ルーシー・ゴードンのミニシリーズ〈リヌッチ家より愛をこめて〉を久々にお届け!本作を皮切りに三カ月連続刊行いたします。イタリアの名家に育った六人兄弟の恋愛模様をお楽しみください。★ -
仕組まれた恋愛
仕事中毒のエマは、意地悪な同僚から、退屈で寂しい私生活を送っていると噂されて傷ついていた。努力で人は幸せになれるという父の教えを守ってきただけなのに。ある晩、同僚と行ったバーで、初恋の相手ジェイクと再会する。彼はエマの働くホテルの改装工事を請け負ったのだという。懐かしさと、同僚を見返してやりたい気持ちがあいまって、エマは思わず熱烈なキスをしてしまう。とたんに恥ずかしさを覚えた彼女は後悔し、彼に事情を話した。するとジェイクは、エマの堅物というイメージを崩すために、自分が彼女の手玉にとられる役を演じると言い出した!★1月刊「ボスとの悲恋」で鮮烈なデビューを飾ったナタリー・アンダーソン、待望の第二作目!お互いに成長した姿を見て喜ぶジェイクとエマ。しかし恋愛面ではなんの進歩もしていないエマが、名うてのプレイボーイと渡り合えるのでしょうか!?★ -
かぐわしき天使
高貴な身分ながら天涯孤独となり、困窮を極めたケイトのもとを、亡き母の名づけ親だという年老いた伯爵夫人が訪ねてきた。老婦人は事情も告げず、ケイトをなかば強引に馬車に押し込むと、ロンドンを遠く離れた、荒れ果てた屋敷へと連れていった。ここに何があるというの……?ケイトはいぶかりながらも、あまりに急な出来事と長旅の疲れから、気を失ってしまう。目を覚ますと、見知らぬ男がすぐそばにいた。蝋燭の火に照らされたどこまでも青い瞳が、じっと見つめている。ケイトはぼんやりした意識の中で、その輝きに吸い込まれた。 -
ボスには内緒
上司にいきなりキスされてオフィスを飛び出したタリンは、涙をこらえてエレベーターに駆けこんだ。「大丈夫かい?」――気遣うような声に、彼女は顔を上げた。一目でエリートとわかる長身の男性がじっとこちらを見つめている。取り乱した姿を見られたかと思うと恥ずかしくて、タリンは返事もそこそこにエレベーターを降りた。ハンサムなその男性のことはずっと心に残っていたけれど、将来、彼と深くかかわるとは予想もしなかった。その男性、ジェイク・ナッシュと思いもよらぬ場所で再会し、大会社の社長である彼の秘書をつとめることになるなんて……。★お待ちかね、ハーレクイン・イマージュを代表する作家ジェシカ・スティールの登場です。オフィスでの恋を実らせて生涯の伴侶を見つけた実体験の持ち主が描く、ボスと秘書の心ときめく物語です。★ -
愛は遠いあの日から
1877年、娼婦がお尋ね者の男を射殺し、自らも命を断った。男は縛り首になるよりは愛する女に撃たれることを選んだのだ。そんな悲恋伝説などまったく知らないレイチェルは、最近、自分に起こっていることが理解できずに苦しんでいた。夢のなかで危険な男と愛しあっていたかと思うと、目覚めたときには涙を流しながら森にたたずんでいる。そんな姿を、ある夜とうとう見知らぬ男に目撃されてしまった。いいえ、彼のことは知っている――黒い瞳も、黒髪の手触りも。謎めいたその男に、レイチェルは強烈な引力を感じた。 -
心の瞳で見つめたら
ローガンにとってその夜は、不愉快な邪魔とともに始まった。彼の会社は企業や個人向けに送迎車を手配しているが、深夜で運転手がおらず、彼が直接出向くことになってしまったのだ。それに、ナイトクラブで待っているのが、大物実業家のひとり娘、ジェンナ・フォーダイスとあっては断るわけにもいかなかった。だが車に乗せたジェンナはサングラスをかけ、頭に怪我をしている。ローガンは病院に行こうと勧めたが、ただ家に帰ると言うだけだった。しかたなく、彼は外科医の兄に連絡して自宅で診てもらうことにした。金持ちの娘が酔って怪我をしたあげく、スキャンダルを恐れて、車を呼んだと思っていたのに、診察後、兄は意外なことを口にした。「ローガン、彼女は酔ってなどいない。目がほとんど見えないんだ」★ハーレクイン・ディザイアの人気作家、クリスティ・ゴールドがスポットライト・プラスに初登場!難病にめげない、明るく、ひたむきなジェンナの姿がさわやかな感動を呼びます。★ -
レディ・ガブリエラの秘密
エリーは作家の卵。ついに有名雑誌のコラムに連載が決まった。だが問題は、彼女がついた一つの嘘。自らを貴族の出と偽って、貴婦人の日記風に書いてしまったのだ。本当のエリーはお屋敷には住んでいても、留守を守っているだけ。掃除をしたり庭の手入れをしたりするのが仕事だった。その日も、梯子にのぼって本棚の掃除をしていたはずだった。途中から、本を読むほうに夢中になってしまったけれど。「おもしろい本なのかい?」――見知らぬ男性の声にはっとする。そして体勢を崩した彼女は、突然帰宅した家主の上に倒れこんだ!それがエリーとベン・フォークナー博士の最初の出会いだった。★RITA賞受賞作家リズ・フィールディングが、ハーレクイン・イマージュらしい、優しく心あたたまる作品を書き上げました。決して最高の形で出会ったわけではない二人が互いの過去を語り合い、真実に気づき、ついにはこれからの人生に希望を見いだす物語です。★ -
罪深き結婚
ガブリエラは義理の兄ルーファスに恋をしていた――母がルーファスの父と再婚したその日から。だが、彼はそんなガブリエラの心を踏みにじり、金目当ての誘惑はやめろと冷たく言い放った。以来ガブリエラは彼を憎み続けてきた。六年後、ルーファスの父が亡くなり、意外な遺言が明らかになる。ガブリエラとルーファスが遺産を相続するためには、二人が夫婦となり、半年間一緒に暮らす必要があるのだ。憎悪をたぎらせたルーファスのプロポーズに、ガブリエラはイエスと答えるしかなかった。★すべての感情を互いに封印したはずの契約結婚。ところが挙式後すぐにその関係は崩れ去り……。愛しながらも口に出せない花嫁の切なさを、C.モーティマーが見事に描きます。★ -
すみれ色の妖精
ヘレンにとって、デリアは十代のころからの大事な親友で、彼女の頼みを拒むことなどできなかった。この三年半、ヘレンはデリアが密かに産んだニコラスの面倒を見ている。デリアからは定期的に連絡が入っていたが、六週間ほど音沙汰がない。心配していた矢先、デリアの訃報がもたらされた。ヘレンは母を失ったニコラスが不憫でならず、デリアの兄レオンにもちかけられた結婚に同意した。彼も妹の遺児の幸せを第一に考え、二人で育てようと言ったのだし、結婚は便宜的なものだと信じていた。しかしほどなく、ヘレンは自分の見通しが甘かったのを思い知らされる。 -
十二時の鐘が鳴るまで
リジーはニューヨークのホテルで働くコンシェルジュ。そのホテルにヨーロッパの小国ベロリアの王室一家がやってきた。王子コンラッドの主催する慈善舞踏会がこの街で開かれるのだ。プレイボーイとして名高い王子だが、その魅力は本物だった。ハンサムな王子を狙う女性は数多く、目下ある女優が彼とのスキャンダルをもくろんでいた。王子との仲を取りざたされれば、話題の人になれるからだ。彼としては、自分ではなく慈善活動にマスコミの関心を集めたい。そこで考えたのが一般人を恋人に仕立てて醜聞を回避し、なおかつ舞踏会にマスコミの目を向けることだった。恋人役に白羽の矢が立ったのは、なんとリジーだった!
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