たとへば君 四十年の恋歌

たとへば君 四十年の恋歌

621円 (税込)

3pt

乳癌で逝った妻、そのすべてを見届けた夫――2010年8月、乳癌のため64歳で亡くなった歌人の河野裕子さん。没後、歌集が異例の増刷を重ね、新聞でもたびたび特集が組まれるなどの反響が続いている。河野さんは夫の永田和宏さんと、出会いの頃から何百首もの相聞歌を作ってきた。大学での出会いから、結婚、子育て、発病、再発、そして死まで、先立つ妻と交わした愛の歌。「一日に何度も笑ふ笑ひ声と笑ひ顔を君に残すため」(河野裕子)遺された夫、和宏さんの巻末エッセイに涙が止まらない。

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たとへば君 四十年の恋歌 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    本当に涙が止まらず、読んでいてしんどくなるほどだった。
    河野さんと永田さんの出会いから別れまでが短い小説の中に凝縮されていた。
    河野さんの発病から亡くなるまでの描写が丁寧すぎて、当事者になったかのような気持ちになり、とても辛かった。本を読んでいて、早く終わってほしいと思ったのは初めてだった。今も思い

    0
    2025年11月25日

    Posted by ブクログ

    じっくりと時間をかけて読ませて頂いた。永田さんと河野さんが出会ったころから、河野さんが亡くなるまでの時間を短歌とエッセイで追体験をさせて頂いた。その間に刺激を受けて僕もいくつか歌を詠んだ。だから読み終えるまで時間がかかったのだ。最後は涙が止まらなかった。

    「手をのべてあなたとあなたに触れたときに息

    0
    2024年03月16日

    Posted by ブクログ

    「たとえば君」という書名は、河野裕子の歌からとられている。歌の全体は下記の通りだ。

    たとえば君 ガサッと落ち葉すくふように私をさらって行つてはくれないか

    河野裕子と永田和宏は夫婦であり、2人ともが歌人である。2人は、学生時代に知り合い、付き合い始めたのであうが、河野にはその時に既に恋人がおり、そ

    0
    2022年05月10日

    Posted by ブクログ

    齋藤孝先生の「読書の全技術」でおすすめされていたので読みました。
    短歌とは、五七五七七の、百人一首の...といった程度の学校で習っただけの知識しかありませんでした。
    まず、字数は五七五七七に縛られなくてよいこと、花や景色を歌ったものばかりではないことが新鮮でした。現代の日常生活のことが、時に生々しく

    0
    2021年02月13日

    Posted by ブクログ

    著名な歌人夫妻であった河野裕子・永田和宏両氏の相聞歌とエッセイをまとめたアンソロジー。お二人の作品ともに幾つか読んできたので、既知のものも多かったけれど、それでもこうして1冊にまとめられることで、出会いから別れまでの軌跡が、これまで以上に胸に迫った。編集の妙といえるだろうか。

    乗り継ぎの電車待つ間

    0
    2021年02月10日

    Posted by ブクログ

    愛情のこもった言葉のやりとり。言葉で表現できるところよりさらに奥深い部分まで分かり合えた人間関係を見せていただいたような気がする。ある意味赤裸々であるがゆえに「偉大」で「尊敬」でき、「憧れ」る関係が築かれたのだろうと思う。

    0
    2018年05月04日

    Posted by ブクログ

    短歌というものは知らないけど、京大京女の組合せとは素晴らしい。私小説というものが下火になってる中、全部家族にもそれ以外にも筒抜けというのはすごい… 夫婦愛とか死とかそういった、よく言われるテーマよりそこが印象的。

    0
    2017年03月20日

    Posted by ブクログ

     がんで亡くなった歌人、河野裕子と、夫で同じく歌人の永田和宏がお互いのことを詠んだ相聞歌が収められている。
     
     タイトルは河野さんの代表歌のひとつから。短歌には全く詳しくない私にも聞き覚えがあったので、教科書にでも載っていたのかも。
     河野さんの歌は潔いものが多い。むしろ夫の永田さんの方が女

    0
    2015年10月05日

    Posted by ブクログ

    歌人である河野裕子氏と永田和宏の出会いから、結婚・子育て・闘病、そして別れまでを、お互いの短歌とそれぞれが発表してきた文章を交えて、綴っていく。

    河野氏は主婦として母親としての役割を果たしながら、歌人としても大いに成功を収めてきた。永田氏は京大の教授としても活躍されている。

    2人とも歌人としてば

    0
    2015年04月19日

    Posted by ブクログ

    相聞歌、というひとつの歌のカテゴリーがある。もともとは互いの安否を気遣う私的なやりとりを指し、それが『万葉集』では男女の恋歌を意味するものになり…と、起源を語れば色々あるのだろうが、なんというか、お互いに、相手を想い、相手に伝える、その双方間のやりとりそのものが「相聞」という言葉には含まれているのだ

    0
    2015年07月28日

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