ビジネス・実用 - ちくま新書作品一覧

  • 「野性」の哲学 ――生きぬく力を取り戻す
    -
    現代人は人工空間に生きている。身体感覚が極端に希薄な社会では、凶悪犯罪や自殺が日常化し、魂の拠りどころも見えにくい。こんな時代だからこそ「野性」のエネルギーを解放し、根源的な生命力を取り戻さなければならない。信長の決断力、龍馬の行動力、松下幸之助の直観力等を手掛かりに喪われた「野性」の回復を訴える。
  • 人はどうして疲れるのか
    3.5
    生きているものは必ず疲れる。疲労することによって自らの休息の必要を知り、休息の結果、体力・気力が回復して、次なる活動が可能になる。半世紀以上を生理学の研究に捧げてきた著者が、人間が疲労する生化学的システム、回復方法などをわかりやすく説きながら、疲労というもの、さらには人間の労働や生命までを語る。
  • 子どもの声が低くなる! ――現代ニッポン音楽事情
    3.0
    幼児の声といえば、高い軽やかな声の代表的である。だが近年彼らに低音化現象が起きている。「絶対音感」信仰やカラオケブームの功罪など、わが国の音楽事情に加え、文明開化とともにやってきたドレミファ音楽と服部家の悲喜こもごものエピソード。エッセイストとして定評のある著者による書き下ろし〈私の音楽手帖〉。
  • 変貌する日本資本主義 ――市場原理を超えて
    -
    日本の社会経済システムの特質は、状況に対する優れた適応能力にある。しかし現在、カネと情報が瞬時に国境を超えて移動する制御不能な事態である。日本はそれに対して、アメリカ型の社会経済構造に転換しようとしているが、社会経済そのものの「持続可能性」の破壊でしかない。日本型システムの再生への道筋を示す。
  • 最後のロシア皇帝
    3.5
    皇帝ロマノフ二世とその家族が西シベリア・エカテリンブルグで革命派によって銃殺されたニュースは当時世界を震撼させるものだった。だがこの事件は、その後七十年もの間なぜか歴史の闇の中に置き去りにされたままにあった。皇帝一家の遺骸発掘を契機に次々と明らかにされるロシア史の真実。
  • イーハトーブ乱入記 ――僕の宮沢賢治体験
    4.0
    宮澤賢治はほんとうに猫が大嫌いだったのだろうか? 銀河鉄道の車窓風景になぜ星がでてこないのだろう? いったい天気輪ってどんな形をしているんだ? 誰もが魅惑にとりつかれる謎だらけのイートハーブ世界。登場人物を猫のキャラクターで描いたコミック版『銀河鉄道の夜』の作家がはじめて書き下ろした賢治体験記。
  • 刑事法廷 ――有罪か無罪か?
    -
    刑事裁判において、被告人の人権はどのように守られているのだろうか。密室で行われる取調べをもとに有罪を主張する検察との闘いに、弁護人と被告人はどう立ち向かうのか。裁判官とは本当に「公正」なのか。冤罪事件はなぜ後を絶たないのか。刑事裁判の実例をあげて日本の司法制度が抱える問題点を明らかにする。
  • ウィーン ――「よそもの」がつくった都市
    3.8
    皇帝ハプスブルク家の都、楽聖の都ウィーン。今もなお優雅で華やかな香気を放っている。だが、この都市の神話はいったいどのようにつくられたのだろうか。激動の都市形成の歴史をたどりつつ、「よそもの」を魅きつける魔力とオペレッタ的いかがわしさにみちた、ウィーン神話のもうひとつの顔に光をあてる都市の社会史。
  • 使える英語表現
    -
    「ア・ピース・オブ・ケーキ」は「ケーキひと切れ」ではない? 英米での日常会話、手紙、新聞記事などにみられる慣用表現を由来(聖書、神話、民族習慣、歴史的出来事、文学作品など)とともに多数紹介するイディオム集。実際に使われている表現だけを厳選した、ネイティヴ・スピーカーなみの表現力が身につく一冊。
  • ロンドン ――地主と都市デザイン
    4.0
    ロンドンは広大な土地を持つ地主たちにより、エステートごとに開発されてきた。公園やストリートの名前からは地主や開発に携わった人物が読み取れる。彼らはまとまった土地を全体として有効に活用する町づくりができる立場なのだ。エステートと建築の由来を追い、特異な発展を遂げてきた巨大都市の形成史を知る。
  • 独学の精神
    3.7
    なぜ私たちはかくも「無教養」になったのか。本書は、現代の日本人が見失った「独学の精神」をめぐる思索である。「ほんとうに大事なことは何ひとつ教えることなどできない」「学ぶことは身ひとつで生きる自分が学ぶというあり方でしかなされえない」―単純で大切な事実について、根っこから考え抜く。
  • 思想としての全共闘世代
    3.7
    団塊(全共闘)世代と言われる人たちが定年を迎える。社会変革を夢見て活動し、高度成長期を走り抜け、戦後の一時代を切り拓いた全共闘世代とは、何者だったのか。そして全共闘運動とはいったい何だったのか?個人的経験から語りはじめ、この世代の意味を思想としてとらえなおす、同世代から団塊ジュニアまで必読の論考。
  • 産廃ビジネスの経営学
    3.5
    わが国最大の環境問題である「不法投棄」。これをただエコロジーの観点から分析しているだけでは、根本的な答えは見えてこない。アウトローは、「必要悪」として社会システムに組み込まれた「もうひとつの経済現象」なのである。本書では、日本の経済・行政・政治の構造を典型的に映し出す「環境アウトロー」の世界で産廃Gメンとして画期的な実績を残してきた著者による、まったく新しい経営・経済論。アウトローの構造を徹底的に解剖し、それをベンチャー化することによって、「必要悪」を、「必要ビジネス」へと転換させる処方箋を提供する。
  • 無宗教からの『歎異抄』読解
    4.0
    日本人は「無宗教」を自認しがちだが、信仰を得ることで精神的に豊かな暮らしを営む人びとも少なくない。真の宗教心とはどんな生き方をひらくものだろうか? 日本人に親しまれてきた宗教書『歎異抄』を、無宗教者の視点から読み解き、自由自在の精神をつかむ過程を明らかにし、「宗教とはなにか」に答える。
  • 前衛仏教論 ――〈いのち〉の宗教への復活
    -
    仏教といえば、「葬式」「法事」「お墓」など、死者のイメージがつきまとう。あるいは意味不明のお経、丸もうけする坊主…およそ普通の日常とは縁がなさそうだ。しかし、仏教は本来、宇宙に遍満するあらゆる〈いのち〉を慈しむ。私たちを生き難くするあらゆる束縛から解き放ち、のびのびと今を楽しむ自由な自分を取り戻す道であるのだ。本書は、二十年の長きにわたり仏道修行を積んだ後、海外で比較宗教学を修めた破天荒な宗教学者が、閉塞した日本仏教への大胆な提言を交え、その思想としてのおおらかさを再発見する試み。
  • フットボールの文化史
    3.0
    いまや世界的なスポーツになったサッカーとラグビーの始まりは、紀元前にまでさかのぼることができる。中世に入るとキリスト教と深い関わりをもつようになり、それは民俗フットボールとよばれた。それがパブリック・スクールの教育システムに組み入れられることによって、ルールが整備され、大英帝国の建設とともに世界に広がっていく。英国社会の鏡像としてのフットボールの歴史を、エピソード豊かに物語る。
  • 黒人のアメリカ ――誕生の物語
    3.0
    「アメリカの黒人」はどのようにして誕生したのか?奴隷解放ののち、苦難の道を経て、彼らはアメリカに留まりアメリカ社会の一員たることを選択する。著者はその誕生の時の立ちもどり、黒人たちのさまざまな「物語」のなかに彼らの「共生」の夢を探っていく。しかし真の共生はいまだに実現していない。黒人文化などさまざまな異文化が対等につくりだす「多文化」のアメリカは可能なのだろうか?著者は歴史の声に耳を傾けながら、そう問いかける。
  • JFK ――大統領の神話と実像
    -
    勇気にあふれ、理想主義をつらぬいた偉大な大統領なのか、スキャンダルにまみれた、救い難い愚劣な人間なのか―暗殺後30年を経た今もなお、アメリカ第三五代大統領ジョン・F・ケネディをめぐる論議は尽きることがない。JFKにまつわる神話と伝説をつきぬけて、光と影に彩られた人間ケネディの実像に迫り、彼が生き、また彼が生みだしたメディアの時代を検証する。
  • プロフェッショナル原論
    3.9
    「プロフェッショナル」とは、高度な知識と技術によってクライアントの依頼を適えるインディペンデントな職業だ。業態はさまざまであっても、求められるのはたゆまぬ研鑽によって培われる技量であり、最高の結果を追求するこだわりである。ますます複雑化・高度化するビジネス分野において、その仕事はさらに重要性を増している。今こそプロフェッショナルのあるべき姿のとらえなおしが必要だ。
  • ヒトはどうして老いるのか ――老化・寿命の科学
    3.0
    生き物は必ず死ぬ。生命進化38億年の歴史のなかで、なぜ生命は死を獲得したのだろうか。ヒトはまた、死とともに長い「老い」の時間を授けられた。宿命ともいえるこの時間を、どのように生きたらよいのだろう。老化と寿命の生物学による知見から「老い」と「死」を捉え直し、自在に生き抜いていくヒントを考える。
  • 下流喰い ――消費者金融の実態
    3.4
    格差社会の暗部で弱者が借金漬けにされている。デフレ経済下、大手消費者金融会社は低所得者層を貪り、肥大化してきた。その甘い蜜を求めて大手銀行と外資企業が争奪戦を演じている。その一方で、多重債務に陥った利用者はヤミ金に全てを奪われ深い闇に沈められる…。現代社会の地殻変動を活写した渾身のノンフィクション。
  • 親鸞入門
    3.0
    比叡山で修行の後、法然門下の若き念仏者として出発した親鸞。その長い生涯は「真にして実なる」絶対知の探求に向けて、絶えず内なる存在である自己を追求しつづけた「信」の軌跡であったといえよう。その波乱の生涯を背景に、一人の念仏者として自らを問いつづけた独自の思想の核心を読み解き、新たな親鸞の全体像に迫る。
  • バカのための読書術
    3.4
    学校は出たけれどもっと勉強したい人、抽象的な議論がどうも苦手だという人。そういう「バカ」たちのために、本書はひたすら「事実」に就くことを指針とし、インチキ現代思想やオカルト学問、一時の流行に惑わされず、本を読み勉強するための羅針盤となるべき一冊である。本邦初「読んではいけない」リスト付き。
  • 公安警察の手口
    3.8
    監視社会化が進む日本。こうしたなかで、不当逮捕を繰り返し、統治機構の末端で暴力を行使しているのが公安警察である。いったいヴェールの向こう側では何が起きているのだろうか? かつて赤報隊事件で公安警察に濡れ衣を着せられた経験を持つ著者が、その捜査手法や権力構造を照射し、知られざる公安警察の"真実"を追究する。
  • 行儀よくしろ。
    3.6
    「教育論」となると、学校教育を論じることになりがちだ。しかし、世の大人にとってもっと身近な、自分がすべき教育のことを忘れてはいけない。お葬式でどういう態度をとるか、困っている人をどう助けるか…などは文化の中にあることで、その文化を継承させていく責任が大人にはある。美しい日本人を育てるための教育論。
  • 週末起業
    3.8
    「リストラされたらどうしよう」「老後の生活が気がかり」「今の仕事で喰っていけるのか」――。景気が冷え込んだままの今、先行きに不安をおぼえている人は多い。そんな不安を解消する方法があった! それが「週末起業」。これは会社に勤めながら、アフター5や休日の時間を利用して、ローリスクで“起業”しようというもの。本書ではその魅力と方法を解説し、ビジネスパーソンが「こんな時代」を生き抜くための「複」業生活を提案する。
  • 男は女のどこを見るべきか
    4.0
    男と女の思考のしかたは、どう違うのか? 当たり前だが、共通していることのほうが多い。だが、死ぬの生きるのという極限状態になったとき、それぞれの本質的な違いが出る。著者がこれまで十年以上にわたり行なってきた、「育て直し」の活動を通して見えてきた事実を開示していく。そして、男女の思考方法の決定的な違いを解明し、女性との良好な接し方を伝授する。男性読者必読の最新論考。
  • 〈私〉の愛国心
    4.0
    この数年“ナショナリズム”をめぐる議論がかまびすしい。世界では冷戦に代わる国際秩序が定まらない中、極東アジアでは「北朝鮮」という冷戦の産物が大きな比重を占めている。国内においてもバブルの崩壊とグローバリゼーションの拡大に伴う「成果主義」や「市場原理主義」の浸潤によって、セーフティ・ネットが整備されないまま、勝ち組・負け組みへの階層化が進み、社会の安定感は急速に失われつつある。さまざまな要因が複雑に絡み合いながら過熱化する一方の言説を丁寧に解きほぐし、「愛国心」の行方について考える。
  • 経済大転換 ――反デフレ・反バブルの政策学
    3.5
    イラク戦争以後、アメリカの一国決定主義がますます突出し、世界は「分裂と不安定の時代」に入っている。一方で、経済状況は当分の間、世界同時デフレから抜け出せそうにない。それに苛立つかのように、日本国内ではバブル待望論が絶えないが、アメリカの景気頼みの日本経済回復シナリオは非常に危うい。むしろ地方へとデフレが波及し、さらに深刻化していく恐れがある。もはや古い時代の発想は通用しない。思考および政策の大転換が必要だ。日本経済の位相を確かな目でとらえた渾身のメッセージ。
  • ゴルフとイギリス人
    -
    ゴルフといっても、本場イギリスはやっぱりひと味違う。その起源、歴史、道具、ルール、風土との関わり、ロイヤル・ファミリーとゴルフなど、とっておきのエピソードと知られざるイギリスの一面を、ゴルフを愛し、ユーモアと大人の遊び心を愛する著者が、愉快でおしゃれな語り口で書き下ろす。ゴルフ好きもそうでない人も、ニヤリとしながらときどきドキリ、ゴルフを通してイギリスの人と社会の奥深さにアプローチ。
  • 最後の江戸留守居役
    4.0
    江戸留守居役とは、藩の江戸屋敷にあって、幕府や大名諸家との渉外や各種情報の収集などの任にあたる外交官である。明治の文人・依田学海は、幕末、佐倉藩最後の江戸留守居役をつとめ、その激動の日々を、膨大な日記『学海日録』中に詳細に記している。徳川幕府終焉を前に、情報の最前線で奔走する一人の江戸留守居役・学海の生々しい体験を通してたどる、もうひとつの維新史。
  • ダメな議論――論理思考で見抜く
    3.6
    ニート問題から財政赤字、平成不況まで、いかにももっともらしい議論がメディアを飛び交っている。じつは国民的「常識」の中にも、根拠のない“ダメ議論”が紛れ込んでいる。そうした、人をその気にさせる怪しい議論を、どのようにして見抜くか。そのための五つのチェックポイントを紹介し、実例も交えながら、ダメな議論の見抜き方を伝授する。論理思考を上手に用い、真に有用な情報を手にするための知的技法の書である。
  • 「脳」整理法
    3.6
    おびただしい量の情報やモノに囲まれ、脳が悲鳴をあげている。現代人がより賢明に清々しく生きるためには、脳をどのように使いこなせばよいだろうか? その鍵は、森羅万象とのかかわりのなかで直面する不確実な体験を整理し、新しい知恵を生み出す脳の働きにある。本書では最新の科学的知見をベースに「ひらめきを鍛える」「幸運をつかむ」「他人とうまくつき合う」「チャレンジする勇気をもつ」など切実な課題にも役立つ、脳の本質に即した〈生きるヒント〉をキッパリ教えます。
  • 戦争倫理学
    3.4
    九・一一以後、世界は戦争に向かって地滑りを起こしているのかもしれない。こうした状況にあって、ともすると人は戦争が生み出す悲惨な現実に慣れてしまい、正気を失ってしまう。まやかしの論調にのせられないためには、戦争に関する最小限の議論を知っておく必要がある。戦争抑止の道を探る戦争倫理学の試みである本書は、同時多発テロに端を発する米国の軍事行動、ロールズの原爆投下批判、憲法九条問題などの重要論点を整理しながら、戦争について冷静に考え、実りある議論を行うための重要な手がかりを与える。
  • 子どもたちはなぜキレるのか
    4.0
    「荒れる」段階から「ムカツク」段階を経て、この数年は「キレる」現象が顕著である。ふだんはおとなしい若者たちが些細なことに「ムカツキ」、瞬間的に「キレる」ようになってしまったのである。怒りや暴力それ自体は、かくべつ目新しいものではない。では「キレる」ことの、どこが新しいのだろうか。個性尊重と管理強化の間をゆれ動く既成の教育論に楔を打ち込み、〈腰肚文化〉に代表される伝統的な身体文化の継承を提案する。
  • あぶない脳
    4.0
    羞恥心がない、すぐキレる等近頃あぶない人が増えている。しかし、われわれの脳は、本来かなりあぶないものである。脳は働き者で精密だが、その分実に繊細で、構造も機能も、微妙なバランスの上に成り立っている。ひとつ間違えば、取り返しのつかないことも起こる。その一方で、適切に育み、うまく扱えば、人生を成功と幸福に導いてくれるものとなる。身近な話題をもとに脳科学の知見を敷衍、「あぶない脳」から浮かび上がる、武器としての脳科学。
  • パラサイト社会のゆくえ――データで読み解く日本の家族
    3.5
    親に基本的生活を依存する独身者を著者が「パラサイト・シングル」と呼び始めてから、7年。この間にパラサイトたちは密かに変容していた! かつての「自立できるのにリッチな生活をしたい」パラサイトから「自立したくても自立できない」貧乏パラサイトへ。この90年代後半のパラサイトたちの変容の背景には、日本社会の地殻変動がある。自殺者数の増加、離婚率の高まり、青少年犯罪の増加などさまざまなデータ・現象を手がかりに、日本の家族のゆくえを多面的に分析する。
  • 正しい大人化計画――若者が「難民」化する時代に
    3.6
    ひきこもりやフリーター、ニートなど、自分の生き方が定まらず、あてどなく漂う若者が増えている。こうした若者の「難民」化は、本人にとっても社会にとっても決して望ましいことではない。だからといって彼ら/彼女らを非難しても意味はない。いま本当に必要なのは、若者を絶望させないための仕組みを構築することである。教育、法、労働という三つの側面からそのためのプログラムを構築する本書は、若者自身のよき生とよき社会を実現するための必読の書。
  • パラサイト・シングルの時代
    3.5
    30歳を過ぎても親元に同居して、レジャーに旅行にブランドものに、リッチな生活を謳歌する気ままな独身男女――パラサイト・シングル。今の日本には、こんな連中が1000万人もいる! 一体なぜ、こうした層が現れ、増殖したのか? 自立と苦労を厭い、現状維持を望む彼らが担う日本社会の未来像とは? 精緻な社会調査と分析をもとに、いつのまにか一大勢力となったパラサイト・シングルの実態を探り、変わりゆく現代日本人の生活と、その未来を鋭く洞察する。
  • 世界同時不況
    3.3
    2008年秋、米国を震源に発生した金融危機は、瞬く間に世界同時不況へと拡大した。100年に1度の未曾有の事態といわれる今回の不況は、1930年代の世界大恐慌から何を学べるのか? 現在、起こりつつある事象と当時の推移を緻密に分析し、さらに昭和恐慌や平成の「失われた10年」とも比較しながら、世界および日本がこの危機から脱出するための方策を緊急提言する。
  • 閉塞経済 ――金融資本主義のゆくえ
    3.7
    サブプライムローン問題はなぜ起こったのか。格差社会はなぜもたらされたのか。バブルの発生・崩壊のメカニズムと、七〇年代以降の世界のお金の流れを押さえた上で、「構造改革」と「金融自由化」により長期不況を脱する主流派経済学の限界を指摘し、日本社会の現状と将来を見据えた新しい経済学の可能性を探る。
  • 自分「プレゼン」術
    3.6
    印象に残る人と残らない人の違いはどこにあるのでしょう。1度でキメる自己紹介の方法や捨てられない名刺や挨拶状の作り方、必ず通る企画書の書き方に成功する接待・失敗する接待、外国人との交渉法などが、著者自身の20年にわたる実践経験をもとに整理されています。「いかに自分を表現して他人と交わり、社会の中に居場所を作っていくか」を目的とした本書は“社会的な技術”としてのプレゼンテーションのスタイルを提案します。
  • シュタイナー入門
    3.8
    「シュタイナー教育」や「人智学」で広くその名が知られるルドルフ・シュタイナー。だが、アカデミズムからは「胡散臭いオカルト」の烙印を押され、一方の受容する側にも、その思想への盲目的な追従、偶像化が見られる。本書は、彼が立脚した第一次大戦下ドイツの時代状況やドイツ精神史における思想系譜、歴史経維に広範な省察を加え、その生を内側から活写することで、「みずから考え、みずから生きること」への意志を貫いた「理念の闘士」の思想的核心を浮き彫りにする。
  • からだを読む
    3.7
    自分のものなのに、人はからだのことを知らない。からだの中を見るなんて、とんでもないと思っている。そのくせ「人体はよくできていますね」などと言う。よくできているのなら、なぜ喉にモチを詰まらせて死んだりするのか。生きるために必要な食べるという行為によって、これまた不可欠の呼吸を妨げて死ぬ。そんなバカなことがあるものか……。口からはじまって肛門まで、知っているようで知らない人体内部のディテールを多彩な図版とともに綴った医学エッセイ。養老流解剖学入門。
  • 政治学の名著30
    3.9
    人間が集団の中で生活することのあり方や異なる集団同士のもつれ合いと闘争……。そこには一定の解はなく、その都度の考察を必要とする。現実がますます混迷を深めているいまだからこそ、それらを繙くことは千鈞の重みを持つにちがいない。厳選された30冊の世界へ、政治学の第一人者が案内する。
  • 日本のナショナリズム
    3.0
    近代日本のナショナリズムはどこで道を誤ったのか。戦前日本のナショナリズムが迷走し、暴走した原因を追究する論考。現代の東アジアにおけるナショナリズムが惹き起こしてきた領土や歴史認識をめぐる各国間の軋轢を再考察し、東アジア共同体構想を含め、ナショナリズムを超えた東アジアの未来像を展望する。
  • おんなの浮気
    4.0
    「ウチの妻に限っては大丈夫」は妄想だ。浮気は男の甲斐性とみなされた時代は過ぎ去り、いまや、夫や恋人をもちながら他の男と色恋を愉しむ女性が少なくない。文学作品や映画、はたまた生々しい現実のエピソードを手がかりとして、女が浮気へと導かれるゆえんに迫る。複雑怪奇な女心の秘密を明かすための有益な一冊。
  • やりなおし基礎英語
    3.5
    英語のthisはコレ、thatはアレ、itはソレ……、こんなふうに英語と日本語を一対一対応で覚えようとしていませんか。英語の「現在」「過去」「未来」を一本の時間軸の上で理解しようとしていませんか。本書は、初学者が陥りやすい英語学習上の誤解を的確に指摘し、知らず知らずのうちに英語を日本語の枠組みの中で捉えてしまう時に感じる違和感を、丁寧に取り除いてくれます。英語学習で一度つまずいた人、ブランクのあと再挑戦する人のための画期的な再入門書。
  • 病原体から見た人間
    4.0
    人類は地球にとっての病原体とよくたとえられる。実際、両者のふるまいには共通点も多い。無害な寄生体が恐ろしい感染症に変わる理由から見えた人間の本質とは。
  • 頭がよくなる! 要約力
    4.1
    人の話を聞いても、本を読んでも、映画を見ても、人に話をする時にも、もちろん仕事をするにも、絶対必要な力は「要約力」だ。的確に相手の言いたいことを理解し、要点を押さえる力をつければ、仕事はスムーズに進み、人の心をつかむことができる。現代に必要な要約力を身につけるにはどうすればいいか、基本技からそのためのトレーニング、さらに高い自分なりのコメントをつける「要約力」を鍛える方法を開示する。
  • 学びなおす算数
    4.0
    数字なんて見るのも嫌。とはいえ、子どもから算数の質問を受けたら答えざるをえない。公式を覚えればいい、解答を真似ればいい、だけですましてはいけません。ではたとえば、「円周率って、そもそも何?」「分数でわると、どうして答えが大きくなる?」「100は、どうして1なの?」「マイナスかけるマイナスがプラスになるのはなぜ?」など素朴な疑問によどみなくこたえられるでしょうか。本書は、算数教育の第一人者が、小・中学校で習う算数の本当の意味を解説する、大人の算数教室です。
  • 考え続ける力
    4.2
    前著『問い続ける力』は、「考える」ためには「問う」ことが不可欠だという一冊だったが、この本ではいよいよ「考える」ことそのものを追求していく。まずは著者自身が目標とする「創造性のスタイル」を明らかにする。さらに、安宅和人、濱口秀司、大嶋光昭、小泉英明、篠田真貴子との対談を通して、「考え続ける賢人」たちの頭の中を見せてもらう。知的刺激に満ちた「思考シリーズ」新書の第2弾。
  • 昭和史の決定的瞬間
    3.9
    民政党議員だった斎藤隆夫の「粛軍演説」は、軍部批判・戦争批判の演説として有名である。つまり、輸出依存の資本家を支持層に持つ民政党は、一貫して平和を重視していたが、本来は平和勢力であるべき労働者の社会改良の要求には冷淡だった。その結果、「戦争か平和か」という争点は「市場原理派か福祉重視か」という対立と交錯しながら、昭和11・12年の分岐点になだれ込んでいく。従来の通説である「一五年戦争史観」を越えて、「戦前」を新たな視点から見直す。
  • 使える!経済学の考え方 ──みんなをより幸せにするための論理
    3.8
    経済学とは単なる「お金儲け」の学問ではない。「どうすれば、みんなが幸福になれるか」を探究する営みだ──。世の中では、ある人の幸せが他の人の不幸へとつながることがしばしば起こる。では、そうした不可避の困難のもと、あるべき社会の形をどう構想すればよいのか。本書は最先端の確率理論を駆使して、この難題に鋭く切り込む試みである。不確実な世界における人間の行動様式の本質を抽出し、そこから、自由で平等な社会のあり方をロジカルに(しかし熱いハートで)基礎づける。
  • たった一言で印象が変わる大人の日本語100
    4.3
    大人なら当然知っておきたい日本語の言葉や表現を、「気のきいた会話の一言」「あらたまった場での信頼される言葉遣い」「敬語を間違えて恥をかかないために」「知的な印象を与える熟語」「電話とメールの定型フレーズ」「昔は誤用だったが、今は定着した表現」の6章に分けて解説。仕事の場はもちろん、日常生活でも「教養のある大人」としての基本的な語彙力が、これ一冊で身につく。
  • 知っておきたい腹痛の正体
    4.0
    過敏性腸症候群やひどい便秘で、日常に不快を感じ、不便な日常を送る人は少なくありません。下痢と便秘を交互に繰り返して、“快腸”なときはほとんどないという中高年の人もいます。お腹の検査は辛くて苦しいという先入観や羞恥心もあり、病院から足が遠のく人もいますが、怖い病気を心配するなら、むしろ早期発見こそ重要。お腹の治療で成果を上げている専門医が、痛みの原因や見分け方、病院へ行くタイミング、検査の実際、予防法まで、本書でやさしく解説します。
  • 大学の未来地図 ──「知識集約型社会」を創る
    3.8
    「知恵とそれを活用する人が集積する場」、それが大学だ。「デジタル革命」を契機に、社会のあり方は劇的に変わりつつある。変化のスピードも激しい。こうしたなか、大学はどのような役割を果たし得るのか? 日本の大学は、多様で最先端の研究者を数多く擁し、優れた人材を輩出してきた。豊富な人材ネットワークを持ち、大学間をつなぐ高度な情報インフラも整備している。だからこそ大学は、全世代が活躍する「知識集約型社会」モデルを創ることにも貢献できる――。東京大学総長による、まったく新しい大学論である。
  • 歴史としての東大闘争 ──ぼくたちが闘ったわけ
    -
    東大闘争とは何だったのか。かつて当事者であり、その後歴史家になった者の視点から、学生運動の実情と社会的・歴史的背景を捉えなおす。東大闘争においてもっとも力を持っていたノンセクト・ラディカルは当時どう考え、そして闘争後、どのようにして「新しい社会運動」へと移っていったのか。新旧左翼共通に影響を与えたスターリン主義的な思想と行動という歴史的な負の遺産はどう総括すべきなのか。安田講堂事件から50年という節目に、東大闘争を多角的に見つめなおす試み。
  • 都心集中の真実 ──東京23区町丁別人口から見える問題
    3.3
    東京23区の人口が増え続けている。なかでも増加が著しいのは千代田、中央、港の都心3区。足立、葛飾、江戸川など下町の伸びは鈍く、23区内でも人口格差が生じている。では実際のところ、どこで、誰が増えているのだろうか。外国人、女性、子ども、そして貧困層と富裕層が増えた地域を分析すると、「大久保一丁目では20歳の87%が外国人」「東雲一丁目だけで子どもが2400人増加」といった衝撃の数字が見えてきた。町丁別人口分析から、都心集中の現実と問題に迫る。
  • 格差社会を生き抜く読書 【シリーズ】ケアを考える
    3.7
    「一億総中流」の夢から醒めた日本。ちょっとした不運で、誰もが転がるように零落する。ひとたび貧困へと転落すれば、ふたたび這いあがるのは容易ではない。波瀾万丈な人生経験をもつ佐藤優さんと、貧困のリアリズムに心理的なまなざしを向ける臨床心理士の池上和子さんが、格差社会の実相を知るための30冊を紹介しながら現代の貧困を徹底的に議論する。貧困と虐待はなぜ連鎖するのか、貧困に陥らないためにはどんな教育が必要なのか、来るべき社会はどうあるべきなのか――。格差社会を生き抜くための針路をくっきりと描く。
  • 愛読の方法
    4.0
    本が読まれなくなり、基本的な教養すら欠いた人間が世に溢れるようになった――こう嘆かれるようになって久しい。でも、本を読めば人は賢くなれるものだろうか。もちろん、否である。見栄でするやたらな読書は、人をどこまでも愚かにする。私たちには、文字に書かれたものを軽信してしまう致命的な傾向があるからだ。どうすれば、このような陥穽から逃れられるのか? ショーペンハウエル、アラン、仁斎、宣長など古今にわたる愛読の達人の営みに範をとり、現代人が本によって救われる唯一の道を示す。
  • 転職のまえに ──ノンエリートのキャリアの活かし方
    3.6
    ほとんどのビジネスパーソンの仕事人生には何度かの「転機」がある。そして、そこには「このままでよいのだろうか」という問いがある。20歳のときの「夢」、20歳のときに知った「現実」も、時間とともに修正される。それは自己の成長の結果である。子どものときの被服がすぐに身の丈に合わなくなるように、「志」も「目的意識」も変わるのだ。さまざまな転職や転換を、中小企業から大企業までの豊富な事例とデータをひもときながら、次の一歩を踏み出す前に一緒に考える一冊。
  • ビジネスマンの英語勉強法
    4.0
    ビジネスに必要な英語力とは何か? それは、まず何よりも「読解力」である。メールや契約書確認といった日常業務に必須なのはもちろん、英語力の基礎となるからだ。本書は、読解力、文法力、語彙力など英語力の土台となる力を身につける方法を示し、また効率的に学習するために「英語のクセ」を解説する。総合商社のアメリカ現地法人やアメリカの大学で活躍してきた著者だからこそ書けた一冊。
  • 対人距離がわからない ──どうしてあの人はうまくいくのか?
    3.7
    人には、それぞれのほどよい対人距離があり、それはパーソナリティ、愛着スタイル、感覚特性、発達特性などにより決まる。中には初対面でもすぐ親密になれる人や、親密さをうまく演出し利用する人もいる。親密になる技術や偽りの親密さから身を守るスキルは、社会適応と成功に今や必須だ。幸福な人間関係を築き、安全基地を手に入れるために欠かせない技術を臨床データとともに解き明かす。
  • 定年後の知的生産術
    3.0
    定年退職後こそ、クリエイティブに、好きな研究、夢や目標に向かって打ち込むチャンスである。これまでの仕事や人生で得た経験が、意外な組み合わせによる新しい発想や、本質を見抜く眼力に通じる。時間的・金銭的な余裕が比較的あることは、シニア世代の大きなアドバンテージである。本書は定年後のクリエイティブ・シニアを応援する一冊。役に立つ情報の取捨選択法、資料整理術、最終的には著書の刊行へ。「知」の発信者になるノウハウを開陳。充実した知的生活へ、ようこそ。
  • パパ1年目のお金の教科書
    3.1
    これからパパになる人に、これだけは知っておいてほしい「お金の貯め方・使い方」を一冊に凝縮。社会や時代がどんなに変わっても、家族には納得できる人生を歩んでもらいたい。そのために大切なのは、お金にしっかりと向き合い、自分たちの価値観に照らし合わせて、使い方を決めることです。本書では、その道筋を、読者といっしょに考えます。パパとして奮闘中の方にも、きっと役立つ見識が満載です。
  • ムダな仕事が多い職場
    4.3
    空回りする仕事、顧客への過剰なサービス、不合理な組織体質への迎合……。海外の企業と比較すると、日本の会社は仕事の進め方にムダが多い。この傾向は生産現場よりも、ホワイトカラーの職場において著しい。「職場のムダ」を排除するためには、働き方を変えるだけでなく、仕事やサービスに対する考え方にメスを入れなければならい。本書では、わが国の職場・社会に存在する「ムダ」を浮き彫りにするとともに、それがなぜ排除されないのかを掘り下げて論じる。そのうえで、どうすれば効率化できるかを説く。
  • 科学哲学講義
    3.6
    「日はまた昇らない」──そんなはずはないと思われるでしょう。我々は毎朝「日は昇る」という知識を得て、日が昇ることを正当化しているからです。でもそんな推論がうまくいかないことを教えてくれるのが科学哲学。我々の見ている世界のあり方をがらりと変えてしまう科学哲学は、科学哲学者と科学者だけのものではないのです。科学的知識の確実性が問われているいま、科学の正しさを支えているものとは何か、真の科学的思考とは何かを根底から問い直す、哲学入門講義の決定版。
  • めざせ達人! 英語道場 ──教養ある言葉を身につける
    4.0
    英語を究めるのに、楽な方法なんてない。上達するには、王道の学習法を続けることが一番である。本書は、英語学習の本質をコンパクトに説き、さらに読者が「教養ある英語」の使い手になることを目標とする。なぜなら英語の教養を理解していなければ、理解できない会話や文章は多く、また深いところまで話すことができないからである。文法、単語、聴解、会話、作文、道具……本書を読んで学習の本質をつかみ、英語の達人を目指そう!
  • これが答えだ! 少子化問題
    3.5
    人口減少がこのまま続けば「日本は即終了!」といった、絶望的な指摘をする人が少なくない。実際、四半世紀以上にわたって巨額の税金が少子化対策のために注ぎ込まれてきたが、改善の兆しはほとんど表れていない。それどころか、少子化対策に力を入れれば入れるほど効果が薄れるパラドクスが見て取れるという。なぜか? いかなる理由で少子化は進むのか? すべての問いに最終的な解答を与える、少子化問題の決定版である!
  • 時間の言語学 ──メタファーから読みとく
    4.0
    時間は抽象なので、私たちが時間を認識するとき、なにかに「見立て」るしかない。この「見立て」つまりメタファーを分析することで、“時間”を具体的に意識化することができる。近代において最も強固な「見立て」は〈時は金なり〉のメタファー。コーパスや、具体的なテキスト(「吾輩は猫である」「モモ」等)を探り、私たちが縛られているさまざまな時間のメタファーを明らかにした上で、新しい時間概念(「時間は命」)を模索したい。
  • 科学の限界
    3.5
    科学技術が無秩序に発展し、高度に専門化してしまったことによる弊害が如実に現れている今こそ、科学の限界を見据える視点が求められている。その限界を、人間が生み出すものとしての限界、社会が生み出すものとしての限界、科学に内在する限界、社会とのせめぎ合いにおける限界の四つに分けて考察する。原子力エネルギーの利用に警鐘を鳴らしてきた著者が、3・11以後における科学の倫理を改めて問い直し、身の丈に合った等身大の、社会と調和のとれた科学を提唱する。
  • モテる構造 ──男と女の社会学
    4.3
    女は女らしく、男は男らしく──。旧態依然とした価値観だが、どっこい今も生き残っている。どうしてなのだろうか? 性別の「らしさ規範」(女らしさ・男らしさ)が社会から消えないのは、どういう相手を性愛の対象として好きになるかという、人間の「感情」に固く結びつけられているからだ。しかも面倒なことに、性別規範は男女非対称にできている。だから「できる女はモテる」ということにはならない。本書では、社会的な性別機能の身も蓋もない現実を、透徹した視線で分析。男女それぞれの生き難さのカラクリを解剖し、社会構造変化の中でそれがどう変わりうるのかを俯瞰する。
  • 40歳からの知的生産術
    3.2
    忙しくて時間はないのに、責任は大きくなるばかり……。増え続けるプロジェクトをこなし、確実に成果を出すにはどうすればいいのだろう? 本書は、あなたのパフォーマンスを最大化するための、とっておきの技術を披露する。究極の時間管理術から、ファイルを駆使した情報整理術、情報発信の戦術と戦略まで、今すぐ使えるノウハウの数々を大紹介。少ない時間で最大の効果をあげるための、知的生産の秘訣を明かす。
  • 組織力 ──宿す、紡ぐ、磨く、繋ぐ
    3.7
    経営の本質とは、一人ひとりでは突破できない難関を、みんなでなんとか切り抜けることにある。そのためには「組織力」を高めることが欠かせない。組織力を宿し、紡ぎ、磨き、繋ぐことで、人々ははじめて組織であり続けることができるのだ──。新入社員から役員まで、組織人なら知っておいて損はない組織論の世界。ビジネスの神髄を理論的に解説。
  • 葬儀と日本人 ──位牌の比較宗教史
    3.5
    無宗教といわれることの多い日本人。だが、葬儀を行ない、時をさだめて墓参し、礼をつくして先祖を祀るのは、私たちの多くが霊魂の存在を漠然とでも感じているからだろう。葬儀のかたちは古代中国の先祖祭祀に由来する。紀元前二世紀、葬式の原型が儒教によってつくられた。以来二千数百年、儒教・道教・仏教が複雑に絡まりあい、各宗教が「先祖を祀る」という感情に回収されていく。本書では、葬儀と位牌の歴史をたどることによって、民族の死生観を考えてゆく。
  • 就活エリートの迷走
    4.1
    エントリーシートを綿密に作りこむ。面接対策をぬかりなく講じる。まるで受験勉強に勤しむような努力をして、超優良企業へと入社していく「就活エリート」。新卒者の勝ち組たる彼らが、いま、多くの職場で、戦力外の烙印を押されている。「スター願望」ともいうべき偏狭なキャリア意識に自縄自縛となり、スタートラインでつまずいているからだ。採用試験では高い評価を得たはずの就活エリートが、なぜ、入社後に迷走するのか? リクルートで長年にわたって就職情報に携わり、採用現場の表と裏を熟知する著者が、就活のあり方と若者のメンタリティを分析する驚愕のレポート。
  • 公務員革命 ──彼らの〈やる気〉が地域社会を変える
    3.8
    財政難にあえぐ地方自治体。住民サービスの質を維持するためには、公務員が受け身の姿勢ではままならない。これからの時代、地域社会が元気であるかどうかは、すべて公務員の“やる気”にかかっている。その数およそ350万人。この巨大な人的資源を活用するためには、いたずらにバッシングするのではなく、彼らのモチベーションを改善して積極性を引き出すべきだ。本書では、財源も役職も不要の、「スーパー地方公務員」の育て方を考え、地域社会が豊かになる方途を描く。
  • やってはいけない! 職場の作法 ──コミュニケーション・マナーから考える
    4.0
    それぞれの会社に独自のコミュニケーション・マナーがあり、職場毎にローカルな作法が存在する。雑談力の大切さ、社内ヒエラルキーへの対処、コミュニケーション・ツールの使い分け、会議の掟、お詫びの鉄則など、守るべき職場の作法を伝授する。基本をわきまえて、仕事を共にする人たちに無駄な時間を使わせないようにすることで、自分のやりたい仕事のための一歩が初めて踏み出せるのだ。
  • 教養としてのゲーム史
    3.6
    「名作」「傑作」とされるゲームはいったいどこがスゴかったのか。新しいゲームジャンルはどのように誕生するのか。──それは、ゲームの歴史を「アイディアの進化史」としてとらえることで見えてくる。『インベーダー』『ゼビウス』『スーパーマリオ』『ドラクエ』『ときメモ』『ラブプラス』……数々の歴史的作品は、「創造性」「大衆性」「技術とアイディアの関係」などについて、大きなヒントを与えてくれる。ゲームを「学ぶ」時代の幕明けだ。
  • 倭人伝を読みなおす
    3.8
    古代史の一級資料「倭人伝」。邪馬台国や卑弥呼への興味から言及されることの多い文章だが、それだけの関心で読むのは、あまりにもったいない。正確な読みと想像力で見えてくるのは、対馬、奴国、狗奴国、投馬国…などの活気ある国々。開けた都市、文字の使用、機敏な外交。さらには、魏や帯方郡などの思惑と情勢。在りし日の倭の姿を生き生きとよみがえらせて、読者を古代のロマンと学問の楽しみに誘う。
  • 親鸞
    3.7
    人はだれしも存在の不条理や不安を抱えながら生きざるをえない。だからこそ、その人生を心底納得して死んでゆくための物語=宗教が必要とされる。親鸞とは、何よりも、「末法」という大転換期にあって、その時代に生きる人々が切に必要とする新しい「物語」を、仏教の中から引き出した人であった。ひたすらに念仏することを説いた法然の教えを伝承し、なぜ念仏すれば仏になることができるのか、人間の真実に照らし、その根拠を明らかにしようと努めたのである。親鸞の手にした「信心」の全貌を、現代に生き生きとよみがえらせる一冊。
  • 恥をかかないスピーチ力
    3.9
    新年度に自己紹介をしたり、結婚式やちょっとした集まりで人前で話したりする機会は意外と多い。そんな時に役立つ、スピーチやコメントのコツ、心構え。恥をかかないレベルから「なかなかうまいな」と思われるレベルまで、どうステップアップするか。「時間感覚」「身体感覚」の重要性、始まり方と終わり方、小ネタの集め方、シーン別のコツやNGポイントまで、人前で話す時にはこれさえあれば大丈夫!
  • 公務員教師にダメ出しを!
    3.0
    学校をより良くするためには、まず何よりも教師を変えなければいけない。馴れ合いの教育現場のなかには、ダメな教師や困った校長がまだまだ存在する。同時に、能力が高い教師は正しく評価されてはいない。それは、教育というサービスを受ける児童生徒と保護者をないがしろにしてきたからだ。今必要なのは学習者による評価制度だ。評価制度の具体例を提示しながら、その可能性に迫っていく。
  • 医療大転換 ──日本のプライマリ・ケア革命
    4.0
    無駄な投薬や検査がない。患者のたらい回しもない。24時間体制でいつでも相談できる。日本に渦巻く医療への不信と不満、不安を一掃するプライマリ・ケアとは何か? 日本の問題点や先進国の実践例を検討し、患者中心の医療への大転換の道筋を示す緊急提言。
  • 即効マネジメント ──部下をコントロールする黄金原則
    3.7
    自分の直感と経験だけで組織と人を動かそうとするには、限界がある。マネジメントの基礎知識を学べば、誰でも一定レベルの上司になれるのだ。「雇用のカリスマ」である著者が、クイズ形式でわかりやすく解説する「2W2R」とはWhatとWay、ReasonとRange。何を、どうやって、なぜ、どこまでを決めてあげること。「三つのギリギリ」とは、(1)易しすぎず難しすぎず、できるかできないかの線を提示する。(2)活かし場を用意する。(3)逃げ場をなくす。というギリギリの目標を用意すること。
  • 世界を動かす海賊
    4.0
    海賊事件は遠いアフリカだけの出来事ではない。アフリカ大陸はいま資源開発で活況を呈している。資源のほとんどすべてを海外に頼る日本にとって死活問題である。海賊の出没ポイントはソマリアに限らず、重要な航路や地政学でいうチョークポイントに集中する。公海だけでなく国境をまたぐ彼らの取り締まりは一国では対処できないため、国際連携が進められている。海賊問題は、資源開発や援助、国際犯罪の取り締まりと複雑に絡み合って進行している。
  • 家庭という学校
    3.2
    人間はわが子の育て方が上手でない。本気になってこどもの能力をのばすことを考えないのだ。三歳過ぎまでのこどもは、ほとんどすべての子が天才的能力をもっている。まわりの大人がそう思わないで放っておくので、その能力をつなぎとめられない。ではどうすればいいのか。能力を引き出すために、親は何をすればよいのか。若いときの苦労は買ってでもさせる、人任せにせず親が自分で教える、経験こそが大事である、など子育てで心がけるべきことを提示し、家庭教育の復権を訴える。
  • たたかう植物 ──仁義なき生存戦略
    4.4
    じっと動かない植物の世界。しかしそこにあるのは穏やかな癒しなどではない! 植物が生きる世界は、「まわりはすべてが敵」という苛酷なバトル・フィールドなのだ。植物同士の戦いや、捕食者との戦いはもちろん、病原菌等とのミクロ・レベルでの攻防戦も含めて、動けないぶん、植物はあらゆる環境要素と戦う必要がある。そして、そこから進んで、様々な生存戦略も発生・発展していく。多くの具体例を引きながら、熾烈な世界で生き抜く技術を、分かりやすく楽しく語る。
  • 北朝鮮で何が起きているのか ――金正恩体制の実相
    3.5
    弾道ミサイル発射、核実験、南北朝鮮の休戦協定の白紙化通告、ムスダンミサイルの配備――なぜ北朝鮮は、この一年あまりの間、好戦的な発言と挑発を繰り返してきているのか。そこには、金正日の死後半年足らずで党・軍・国家の最高首位のポストに就かざるを得なかった金正恩の深刻な権威不足という事情がある。いま金正恩指導部で何が起きているのか。北朝鮮ウォッチャーとして長年にわたり活躍してきた第一人者が現状を的確に分析し、日本や国際社会がとるべき対応を提示する。
  • 震災学入門 ――死生観からの社会構想
    4.3
    東日本大震災によって、災害への対応の常識は完全に覆された。これまでの科学的・客観的な災害対策は、すべて被災者の視点から見直されなければならない。リスク対策、心のケア、コミュニティ再建、巨大防潮堤計画、死者をどう弔うかなど、従来の災害学・災害対策では解決できない諸問題を、弱さの論理に根差す、新たな「震災学」の視点から考え抜く。東北の被災地に密着しつつ、多彩な調査・研究活動を展開してきた気鋭の社会学者が、3・11以後の社会のあり方を構想する。
  • 宗教に関心がなければいけないのか
    -
    二〇世紀後半から現代に至るまでの大事件には、多く宗教の影がある。そのため、世間はこぞって宗教への関心の必要性を説く。でも、本当にそうか? 人の関心には向き不向きがあるだろう。宗教は必要な人には必要だが、そうでない人は無理に知らなくてもかまわないのだ。宗教に関心を持ちきれなかった著者による知的宗教遍歴から、道徳、死の恐怖との向き合い方まで、「宗教にぴんと来ない人」のための、宗教入門でない宗教本!
  • グローバル経済を学ぶ
    3.6
    グローバル経済の拡大に取り残されつつあるといわれ続けてきたわが国の経済も、ようやく復調の兆しを見せ始めた。わたしたちは、改めてグローバル化する市場経済の現実を冷静に見つめなければならない。貿易、経常収支、為替レートなどの問題は、経済を理解するうえでの必須の基本事項である。本書では正しい国際経済学の見方を、グローバル経済の現実に即して解説する。
  • がちナショナリズム ――「愛国者」たちの不安の正体
    4.3
    二〇〇二年、著者は、『ぷちナショナリズム症候群』で、皇太子夫妻第一子誕生に熱狂する人々、ワールドカップ日韓大会にわく若者たち、などを観察し、「ニッポン、大好き」と言ってしまう日本人に対して、右傾化とファッショの萌芽なのか、と警鐘を鳴らした。一三年たった今、「愛国ごっこ」は「ごっこ」ではなくなり、あの時の心配はすべて現実に起きてしまった。安倍内閣から、ネトウヨ、ヘイトスピーチ、反知性主義、安保改正まで、現代日本の「愛国」の現状と行く末を改めて分析する。
  • 文化立国論 ――日本のソフトパワーの底力
    4.0
    人口減少、経済停滞を迎える日本。そういったなか、復活のカギをにぎるのは「文化」である。すでにヨーロッパでは、国家規模で文化芸術の推進に取り組んでおり、その成果は様々なところに散見される。また、日本でも地域に根差した文化による地方再生が実践されている。そういった現状を分析しつつ、人間国宝といった形のない伝統や、世界遺産に登録されるような景観を活かすだけではなく、私たちの身近にある小さな文化に注目し、そこから日本人がよりよく生きていくための姿を探る。
  • 理系社員のトリセツ
    3.0
    文系と理系の間には高い壁がある。大学受験のためにどちらか選ぶが社会人になると、両者はお互いを相容れないものと捉えがちになる。とかく会社では、文系は理系の仕事をなかなか理解することができないため、扱いに困っている場合が多い。同時に、そういった態度に憤りを覚える理系もいる。では、その壁を取り払うためにはどうすればよいだろうか? 基本的な理系の性質から、部下の活用法、技術をビジネスにするアイディアまで一挙に解説。文系の上司はもちろん、理系社員が自分の仕事を見つけなおすためにも使える一冊。
  • 地域再生の戦略 ――「交通まちづくり」というアプローチ
    3.5
    これまで地域を再生するために様々な施策が取り組まれてきた。しかし、現実には衰退は変わらず続いている。地方では自動車利用を優先した都市計画により、中心市街地の空洞化、路線バスの廃止が進み、衰退は加速した。この悪循環を止め、地方を復活させる鍵は、鉄道・バスといった「公共交通」の見直しである。そこからコンパクトな街が再生される。日本でも注目を集める「交通まちづくり」というアプローチを紹介し、本当の地方創生の方法を提案する。
  • 1995年
    3.6
    1995年とは地下鉄サリン事件、阪神・淡路大震災という二大事件の起きた年だ。またウィンドウズ95の発売などでインターネット元年と呼ばれ、“失われた20年”と呼ばれる経済停滞が始まり、戦後初の社会党政権の時代でもある。戦後50年にあたる1995年は、ここから現代が始まった「戦後史の転機」といわれている。この1995年に、何が終わり、何が始まったのか。その全貌を解く衝撃の現代史!
  • 荒木飛呂彦論 ――マンガ・アート入門
    3.0
    漫画史に傑出する長編作品『ジョジョの奇妙な冒険』。抒情的かつ異風的であるこの芸術作品を、四半世紀にわたって描きつづける創造力の源泉はどこにあるのか? 技法を精緻に分析し、作品を漫画の歴史のなかに位置づけ、理論にもとづいて荒木飛呂彦の作風と物語の独創性を読み解く。ファン待望の漫画評論!
  • 40歳からの会社に頼らない働き方
    3.4
    現在、技術の進化により産業の衰退と勃興のサイクルがどんどん速くなっている。また、新興国の成長も著しい。こんな激動の時代だから、どんな一流企業にしてもいつ倒産するかわからないし、誰にだって失業する可能性がある。この予測困難な状況を生き抜き、チャンスに変えるにはどうするべきか? 本書では、その対策として、仲間たちと「バーチャルカンパニー」をつくること、仕事で得た知識を学問で体系づける「学び直し」をすることなど、新しい「複線型」の働き方を提案する。

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