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孤独の森
北海道の奥地に佇む、世間から隔離された児童施設「梟の森」。そこで暮らしていた少年・宗太は、父危篤の知らせを聞き脱走を計画。父の入院する函館に向けひとり歩き出した。監視部隊が追い迫る中、宗太は父が託した一冊のノートを巡り、隠されてきた施設の歴史や自らの過去を知ることになる。やがて函館に着いた宗太を待っていたのは、過酷な運命だった――。圧倒的なスケールで展開される波瀾万丈のロードノベルファンタジー。 -
黄金の王 白銀の王
二人は仇同士であった。二人は義兄弟であった。そして、二人は囚われの王と統べる王であった──。翠(すい)の国は百数十年、鳳穐(ほうしゅう)と旺廈(おうか)という二つの氏族が覇権を争い、現在は鳳穐の頭領・〓(ひづち)が治めていた。ある日、〓は幽閉してきた旺廈の頭領・薫衣(くのえ)と対面する。生まれた時から「敵を殺したい」という欲求を植えつけられた二人の王。彼らが選んだのは最も困難な道、「共闘」だった。日本ファンタジーの最高峰作品!!(〓は禾偏に魯) -
視えないけど当たります
オカルト系配信を生業とする榊カナは、霊能者として伝説的な存在の祖母を持ち、自身も占いや除霊、霊視配信などを行う美人霊能者として人気が出始めている。 だが本当は霊感ゼロで、持ち前の勘と演技力で視聴者を騙しているインチキ霊能者。 それを元詐欺師の山本ヤマト(通称ヤマ)という男に見抜かれてしまい、なし崩し的に組んでインチキ心霊相談を行っている。 悩みがあったり気が弱ったりしている人、心霊現象と思い込んでいる人をターゲットに、インチキ霊視や除霊、祈祷を行い、解決料として金を稼いでいるのだ。 骨董品店の呪物のいわく付きの蓄音機、有名霊能者との心霊生配信対決、地域の祭りに現われる狐火騒動など、カナとヤマは霊能力“以外”で事件に隠された真実を次々と解き明かしていく。 だがそれぞれの心霊事件の裏には、陰で糸を引くある存在、そして2人の過去とも関わりが……? 「意味が分かると怖い話」シリーズで人気の著者が放つ、異色のオカルト×お仕事(!?)物語! -
帝都おりえに屋のささやかな奇跡
時は明治。日本のはるか北西にあるオリエニア小国の奇術である“虹術”が、異国の女奇術師・喜祭折栄(きさいおりえ)の人気とともに日本で一世を風靡するも、彼女の謎の失踪とともにその人気も下火になったころ。 山棚恵(やまだなめぐみ)はある特異な体質のせいで、故郷で肩身の狭い思いをしていた。そんな彼女のもとにある日一通の手紙が届く。内容は、なんとオリエニア人の知人・エーミルからの求婚の手紙であった。恵はエーミルに会うため彼の住む帝都の邸宅に向かうが、しかしそこにエーミルの姿はなく、代わりに「おりえに屋」というなんでも屋を営む青年・冬鳥礼央(ふゆどりれお)と出会う。美しい容姿を持つ礼央は、“虹術”を使いながら「おりえに屋」に持ち込まれる人々の悩みを解決していた。恵も「おりえに屋」を手伝ううちに、いつしか二人の間には絆が生まれていき……。 派手ではないけれどささやかな虹術が、街の人々の、そして恵や礼央自身の心も癒やしていく。不思議な明治ファンタジー! -
こちら空港警察
成田空港でGS(グランドスタッフ=空港業務スタッフ)として働く咲良は人気の芸人の帰国を知り、芸能人を間近で見れることにワクワクする。しかし、ゲートに現れた人気芸人・瀬戸は空港警察に先月から着任したばかりの仁志村賢作に身柄を確保されてしまう。普段から、「役立たず」と陰で言われている空港警察の行動に驚く咲良。何と瀬戸には麻薬密輸の容疑が掛かっているらしい。しかし、瀬戸の身体には麻薬犬もTDS(検査機器)もX線も金属探知機も反応を示さなかった。とんでもない濡れ衣だと瀬戸は激昂するが、仁志村は意外なモノに着目し、瀬戸を追い詰め始める。 -
鬼談百景
学校の七不思議にまつわる怪談やマンションの部屋で聞こえる不自然な音、真夜中に出るという噂の廃病院で見た白い人影、何度しまってもいつの間にか美術室に置かれている曰くつきの白い画布……。小野不由美が初めて手掛けた百物語。文芸評論家・千街晶之氏は「この世のあちこちに人知れず潜んでいる怪異が、不意にその姿を顕す。日常があり得ざる世界へと暗転する一瞬を確かに捉えてみせた傑作怪談」と単行本発売時、推薦文を寄せた。文庫解説を担当した稲川淳二氏は、「怪談とはどういうものかを知りたければ、この本を読めば分かります」と絶賛。「作品全体の質感を一言で表現するなら、”うっすらとした闇”です。」(解説文より)。山本周五郎賞受賞傑作ホラー『残穢』(新潮文庫)と内容がリンクしており、2作とも映像化されている。解説・稲川淳二 -
ひよりやま食堂
絵本作家になる夢を追い掛け仕事を辞め、27歳で上京してから4年。 貯金なく気力も尽きた吉川結は、夢を諦めようとしていた。 取材がてら勤めていた児童館での非常勤も任期満了が近づき、心の拠り所はどこにもない。 これからどうすればいい? いや、今までどうしてくればよかった……? 孤独と息苦しさに押しつぶされそうになった彼女がたまたま訪れたのは、住宅街にひっそりと佇む定食屋・ひよりやま食堂だった。 ”食堂の座敷わらし”を自称する少女・早苗と、翻訳家兼料理人の若き店主・深山司は、結を温かく美味しい料理で出迎える。 しかし、ひよりやま食堂には、「”座敷わらし”に認められないと常連にはなれない」という噂があって……? どんな人生にも、「日和見」が必要な時がある。 手探りで日々を生き抜く大人たちの心を、そっと包み込む物語。 -
アヤカシ特区の還送師 その術師、世間知らずにつき
現し世に生きるあらゆるものは命の核、實珠(みたま)を持っている。 それを喰らい生者に成り代わる怪異「浮き人」。 国家機関の特殊人外管理局に所属する還送師は、アヤカシと契約し、これらに対処する専門職である。 この春、管理局の地方分室に18歳の余部基惟(よのべもとい)は配属されることになった。 基惟は水神に拾われ育てられた青年で、その神の實珠を身の内に持つがために、管理局により長らく監視・軟禁されていた。 先輩となる葵宵(きしょう)と相棒の愛らしい妖狐・伽羅に案内されやってきたのは、久々埜知(くくのち)様という神が護り、アヤカシも数多く住まう可見依(かみより)町。 基惟は個性豊かな分室の先輩やアヤカシたちとの関わりを通じて、新たな経験や感情を知っていく。 だが彼の身を狙う危険な勢力が現れ、町を巻き込む大事件に発展して……!? -
神メンタル 「心が強い人」の人生は思い通り
★★★元本は発売7年たってもいまだに売れ続け、ついに20万部突破。待望の文庫化★★★ 人生を思い通りにする方法は存在します。 しかし、なぜか多くの人は「歯を食いしばって努力しないと成功できない」と思っています。 これは完全な思い込みです。 思い通りの人生を生きている人のほとんどは「努力をしている」と思っていないでしょう。 他人から見たら信じられないくらいの行動と努力をしているのですが、本人はそれを努力と思わずやりきってしまう。 なぜ、そんなことが可能なのか? それは「人生の9割はメンタルで決まる」という事実を知っていて、自分の成し遂げたいことを実現するための「手段・方法・知識」を身につけるよりも、成功するにふさわしいメンタルを作ることを最優先にしているからです。 あなたが成し遂げたいことにふさわしいメンタルを作り上げることさえできれば、あとは自動的に現実が変わります。 大切なことはたくさん贅沢をすることでもありません。 大切なのは「あなた自身が幸せだと感じる」毎日を過ごすこと。 本書は、ゼロの状態から起業する経営者の月収を6カ月以内に最低100万円以上にする成功確率、驚異の90%を誇る著者の再現性の高いプログラムを書籍化したものです。 【目次】 序 章 人生の9割はメンタルで決まる 第1章 「思い通りに生きる公式」の存在 第2章 変化を嫌がる人間の機能を科学的に攻略する 第3章 最強の行動力を手に入れて心を強くする 第4章 未来の自分を生きると現実が追いついてくる 第5章 アファメーションで正しく心を鍛える 第6章 「神メンタル」で感情をコントロールする 終 章 幸せになる権利は誰にも奪えない -
新訳 赤毛のアン
Anne of Green Gables By Lucy Maud Montgomery,1908 これからの女の子たちへ。かつての女の子にも。 【NHKアニメで話題】 本当の子じゃない。でも、家族になれた。――永遠の名作を新訳&完全訳で。 偏屈な年寄り兄妹マシューとマリラは、孤児院から働き手として男の子を引き取ることに。なのにやってきたのは、赤毛でそばかすの少女アン。マリラはアンを追い返そうとするが、アンは号泣し…。自然豊かな美しい島を舞台に、夢見る少女が起こすおかしな騒動。そそっかしくて失敗ばかりのアンが感動をもたらします。泣いて笑ってキュンとする、世界中の少女が恋した名作を新訳・完訳で。アンが親しんだ英文学の徹底解説も掲載。 「新訳 赤毛のアン」シリーズ、1~3巻を、2ヵ月連続刊行 1巻『新訳 赤毛のアン』発売中 2巻『新訳 アンの青春』2025/4発売 3巻『新訳 アンの初恋』2025/4発売 英文学研究の第一人者だから訳せた、文学少女としての『アン』。 訳者あとがきで、アンが親しんだ文学作品についても徹底解説! カバーイラスト/金子幸代 カバーデザイン/鈴木成一デザイン室 ※本書は二〇一四年三~四月に角川つばさ文庫より刊行された児童書『新訳 赤毛のアン(上) 完全版』、『新訳 赤毛のアン(下) 完全版』を一般向けに大幅改訂したものです。なお、訳者あとがきは書き下ろしです。 -
ミセスハリス
映画『ミセス・ハリス、パリへ行く』 2022.11.18(金)より映画公開 もうすぐ60歳の家政婦さんがディオールのドレスに恋をした! 1950年代のロンドン。ハリスおばさんはもうすぐ60歳の通いの家政婦。夫を亡くし、質素な生活を送っている。ある日、勤め先の衣装戸棚でふるえるほど美しいクリスチャン・ディオールのドレスに出会う。今まで身なりを気にしてこなかったが、自分もパリでドレスを仕立てようと決意し、必死でお金をためることに。やがて訪れたパリで、新しい出会い、冒険、そして恋? 何歳になっても夢をあきらめない勇気と奇跡の物語。解説・町山智浩 ※本書は、1979年12月に刊行された『ハリスおばさんパリへ行く』(講談社文庫)を、現代向けに加筆修正し、角川文庫化したものです。原題:Mrs Harris Goes to Paris この物語は、還暦近い家政婦ハリスさんが、努力と幸運と善意で、パリの高級ドレスを仕立てることになる、シンデレラ・ストーリーです。しかし、その背景には、当時、イギリスやフランスで起こりつつあった社会変動が隠されています。 オート・クチュール(高級仕立て服)はどれも一点ものです。だから、ファッションショーもごくごく限られた大金持ちのお得意様だけに見せるものでした。 ハリスさんはそれでも堂々とショーを見せろと要求します。自分が汗水垂らして稼いだ金を持ってきたのに何を恥じることがあるのか。 ディオールのマダムは、ハリスさんを見て「不思議な風格」を感じます。風格とか気品はその人の生まれ育ちや着ている服ではなく、内面から立ち上がるものだからです。 一生縁がないと思われたドレスを作ることが、ハリスさんなりの反逆であったことはいうまでもありません。――町山智浩 -
武器になる哲学 人生を生き抜くための哲学・思想のキーコンセプト50
「使える哲学本」として、ビジネスパーソンから圧倒的支持! 知的戦闘力を最大化する、リベラルアーツ超入門。 コンサルの現場で一番役立ったのは哲学だった――。 「役に立たない学問の代表」とされがちな哲学は、ビジネスパーソンの強力な武器になる。経営コンサルだから書けた、「哲学の使い方」がわかる1冊。 【本書で紹介するキーコンセプト】 ●第1章 「人」に関するキーコンセプト 「なぜ、この人はこんなことをするのか」を考えるために ・ロゴス・エトス・パトス――論理だけでは人は動かない(アリストテレス) ・悪の陳腐さ――悪事は、思考停止した「凡人」によってなされる(ハンナ・アーレント) ほか ●第2章 「組織」に関するキーコンセプト 「なぜ、この組織は変われないのか」を考えるために ・悪魔の代弁者――あえて「難癖を付ける人」の重要性(ジョン・スチュアート・ミル) ・解凍=混乱=再凍結――変革は、「慣れ親しんだ過去を終わらせる」ことで始まる(クルト・レヴィン) ほか ●第3章 「社会」に関するキーコンセプト 「いま、なにが起きているのか」を理解するために ・アノミー――「働き方改革」の先にある恐ろしい未来(エミール・デュルケーム) ・パラノとスキゾ――「どうもヤバそうだ」と思ったらさっさと逃げろ(ジル・ドゥルーズ) ほか ●第4章 「思考」に関するキーコンセプト よくある「思考の落とし穴」に落ちないために ・シニフィアンとシニフィエ――言葉の豊かさは思考の豊かさに直結する(フェルディナンド・ソシュール) ・反証可能性――「科学的である」=「正しい」ではない(カール・ポパー) ほか -
これやこの サンキュータツオ随筆集
学者で漫才師(米粒写経)のサンキュータツオによる、初めての随筆集。著者本人の人生をたどり、幼少時から今までの「別れ」をテーマに綴った傑作選。キュレーションを務める「渋谷らくご」でお世話になった喜多八、左談次の闘病と最期、小学生の頃に亡くなった父との思い出、そして京都アニメーションの事件で生きる気力を失ったサンキュータツオ自身の絶望と再生……。自分の心の奥に深く踏み込み、向き合い、そのときどう感じたのか、今何を思うのかを率直に描き出す。これまで「学問×エンタメ」を書いてきた著者の新境地! 【内容例】 「これやこの」…渋谷らくごを引っ張ってくれた喜多八、左談次二人の師匠 「幕を上げる背中」…米粒写経として駆け出しの頃を支えたライブスタッフ 「黒い店」…上野御徒町の古本屋「上野文庫」の店主と大学生だった自分 「バラバラ」…「早稲田文学」で出会った作家・向井豊昭さん 「時計の針」…大人になった今思い出す、中学校教師の話 「明治の男と大正の女」…祖父母にしかわからない二人の話 「空を見ていた」…仲良しだったいとこが残した一枚の写真 「鈍色の夏」…2019年夏、生きる気力を失った自分を助けてくれたもの ほか -
罠【電子特典付き】
「便利屋と呼んでください」その男の特徴はとくには…ない。ロボットのような得体のしれない新キャラクター・便利屋。まるで死神のようであり、悪役なのか助っ人なのか得体が知れない。 議員の息子が誘拐され、身代金要求が犯人から来た。金を工面しようと事務所の金庫へ向かった秘書が暴漢に襲われ、現金を奪われる。ところが、その金はなんと、偽札だったと警察に知らされる。八方ふさがりになり、便利屋に依頼をする……。一方、捜査一課の刑事の巨漢の男・都築は、街に発生する事件を追ううちに、一人の人間に行きつく――便利屋だ。背徳の街・槻津市では、今日も政治家や葬儀屋、学校、旅行会社と次々と悪事を働いている。暴力で相手を屈服させるのではなく、悪事を捻り出す知力(悪知恵)で騙し合っている。 『極上の罠をあなたに』(単行本)に、書下ろし4編を加えた文庫版新装版では、都築は探偵事務所の所長に。ついに便利屋の正体が明かされる! 電子書籍特典として、本書の発売にあわせて書き下ろされた「インタールード 刑事の恋」を収録。 -
小松左京短編集 大森望セレクション
身の毛のよだつ怪談から、大笑いのコメディ、ひねりの効いたアイデア・ストーリー、じんわり沁みる普通小説、実話テイストの落語小説などなど……。 傑作が多すぎて、どれから読んでいいのか分からない……。そんな読者のために、大森望が腕によりをかけて厳選した、小松左京の多種多様な側面を一望できるショーケース! ページ数を気にせずに、本当におもしろい和ものとホラー系を中心に据えた、大森望ならではのセレクション。小松左京の「SFの巨匠」という顔しか知らない読者は、きっと新鮮な驚きを味わえるはず! 【序文】大森望 【特典】生頼範義によるカバーと、迫力のメガイラスト口絵、小松左京本人による、貴重な手描きイラスト図版を収録。 【収録作品】 「夜が明けたら」 「日本売ります」 「模型の時代」 「終りなき負債」 「牛の首」 「兇暴な口」 「骨」 「旅する女」 「流れる女」 「明烏」 「くだんのはは」 「召集令状」 「一生に一度の月」 「天神山縁糸苧環」 「氷の下の暗い顔」 姉妹編『小松左京短編集 東浩紀セレクション』も同時発売! -
小松左京短編集 東浩紀セレクション
小学生のころ初めて小松左京に出会い、夢中でつぎからつぎへと読んできた哲学者・東浩紀が「小松SFのような小説は、じつは小松左京しか書いていない。そういう意味では、あのころの興奮はもうずっと味わえていません」と語る、あのころの感動と驚きを詰め込んだワン・アンド・オンリーな短編集。 「進歩と科学技術」への違和感、焼け跡を原風景とした戦争体験、そして上方落語をはじめ伝統芸能への深い造詣――。 複雑で多面的なテーマを変幻自在の文体で読ませる、「地には平和を」から「ゴルディアスの結び目」まで、4番バッターばかりを集めたような贅沢なセレクション! 紙版角川文庫に換算すると700ページ以上にも及ぶ、長大な15編を1冊にまとめた、電子書籍ならではの必携の1冊! 【序文】東浩紀 【特典】生頼範義による迫力のメガイラスト口絵、小松左京本人による、貴重な手描きイラスト図版を収録。 【収録作品】 「地には平和を」 「御先祖様万歳」 「物体O」 「アダムの裔」 「神への長い道」 「人類裁判」 「戦争はなかった」 「静寂の通路」 「東海の島」 「お召し」 「結晶星団」 「お糸」 「ゴルディアスの結び目」 「大坂夢の陣」 「華やかな兵器」 姉妹編『小松左京短編集 大森望セレクション』も同時発売! -
反魂行路
高梁国に密かに存在する皇帝のために呪殺を行う暗殺組織、碧華洞。 夜静(イェジン)は優秀な道士だったが、ある出来事をきっかけに、組織から抜けることを決める。 人を呪殺する碧華洞の道士たちは、結界で護られた洞の中にいれば無事だが、外界に出ればたちまち身体が呪いに蝕まれていく。 そのため夜静は、刻一刻と呪いが進行し、不自由になっていく身体を抱えながらも「あるもの」を捜していた。 そんなある日、夜静は妙に馴れ馴れしい剣客らしき青年、洛風(ルオフォン)と出会い、死者を蘇らせる術を持つ道士がいるという話を聞く。 なりゆきで一緒に噂の真相を確かめに行くことになるが、夜静はそこでかつて自分が生み出し、だが闇に葬ったはずの〈捕亡陣〉が何者かに利用されているらしいと知る。 夜静は、なぜかそのまま付いて来るという洛風とその真相を追うことに。 だが碧華洞からの追っ手や、過去の亡霊が夜静に迫り……!? 咎を負う道士と、謎めいた剣士。二人の青年が抱える秘密と、数奇な旅の先に待ち受けるものとは――? 第9回 角川文庫キャラクター小説大賞・隠し玉の中華風ブロマンス! -
隆家北方食目録
江(こう)国で長い歴史を誇る高級老舗酒楼・天上雲夢を若くして取り仕切る慶月(けいげつ)は、隆(りゅう)家の御曹司にして眉目秀麗、さらに頭脳明晰と非の打ち所のない青年だ。 ただし、「食」への強い興味関心を持ち、いわゆる奇食でも何でもためらわず口にするので、店の者たちからはある種の変わり者とも思われていた。 ある日、庶民たちが住まう外城の店に訪れた慶月は、酒樽の盗難疑惑をかけられ、店をクビにされて困り果てている料理人の青年と出逢う。 身分は低いが料理の才がありそうだと考えた慶月は、持ち前の頭脳で冤罪を晴らし、ある事情で元の名前を使えなくなってしまった青年に玉陽(ぎょくよう)という名を与える。 さらに、自分の店で雇ってやる代わりに、この国では禁忌となっている〈北方料理〉を共に作るよう命じて――!? 事が露見すれば互いの命が危うい事態に玉陽は怯えながらも、貧乏で苦しい生活から抜け出すために、慶月の交換条件を呑むことになり……? 食い道楽の御曹司と、名を失った料理人。 身分も性格も真逆の二人が出遭う事件の数々とは。 そして彼らの奇妙な〈共犯関係〉は、やがて新たな出逢いと国を揺るがす大事件を呼び込んで……!? 選考委員満場一致での受賞が決定した、第11回 角川文庫キャラクター小説大賞〈大賞〉受賞作!! -
江ノ電を待ちながら
各駅停車の江ノ電は、観光客や地元の人を乗せて、今日も湘南の海沿いをゆっくり走る。オリンピック強化選手に選ばれなくても、ひたむきに練習を重ねるビーチバレーの選手に出会った青年が、忘れかけたていたサッカーへの情熱を取り戻していく「夢をほおばっていた」。観光客でにぎわっている極楽寺駅で、小さな神社の娘が、参拝客を呼び寄せるために突飛なアイディアを思いつく「君に捧げるイエスタデイ」。稲村ケ崎で生まれ育った女性が、モデルになり多忙な日々を送っているが、クラスメイトとの再会でふと潮風の中での生活を思い出す「人生の途中下車」など。人生のターニングポイントでふと立ち止まった人々が、新しい一歩を踏み出す姿を描く、温かな連作短編集。 -
小説家シリーズ
私の職業は小説家である。怪談系の雑誌に文章を書く仕事をしている。ベストセラーとは無縁だが、一応、生活はできている。そして出版業界に長年関わっていると、様々な小説家に出会う。彼らは、奇人変人であることが多い。たとえば――。作家のO氏は日常と作品世界の境界を曖昧にすることで執筆モードに頭を切り替える。死体発見の場面では、部屋に血糊を撒いたり……(「墓場の小説家」)。Yさんは筆が異様に早い若い男性作家だ。わたしとの対談の約束をすっぽかし逃げた――(「小説家、逃げた」)。Kという作家の本は、動物霊の霊障の原因となっているという。私はK先生について調べることにした――(「キ」)。X先生はベストセラー作家だ。新作小説は映画化されるという。ところが、私はその小説の設定や展開、結末を知っていた――。X先生には創作に関するある秘密があったのだ――(「小説の怪人」)。R先生は脳内にアクターがいて物語を自由に演じさせているという。ある時地味なキャラクターを消してしまうと――(「脳内アクター」)。D先生は大学生デビューの作家だ。Uは最初は熱心な編集者と思っていたのだが――「担当編集ガチャ」がD先生に迫っていた――(「ある編集者の偏執的な恋」)。文豪J先生は交通事故で執筆が絶望的と言われていた。ところがベトナム出身のN君は手を触れるとJ先生の言葉を受け取ることができ――(「精神感応小説家」)。 7人の奇妙な作家たちを山白朝子は観察し、告発する、世にも不思議な小説家の世界。 ――読み終えたら世界が歪み始める、文庫版『小説の怪人』あとがき、書下ろし。 -
怪盗探偵山猫 楽園の蛇
悪党から金を盗み、ついでにその悪事を暴く神出鬼没の窃盗犯――山猫。 中学二年生の時にハッカー〈魔王〉として世間を騒がせていた真生は、山猫に窮地を救われ、それ以来、協力関係を築いていた。 しかし六年前、山猫は事件に巻き込まれて死亡。大学生になった真生は同級生から怪しげなアルバイトに誘われる。 募集企業の名前は「シャンマオ」。これは中国語で「山猫」を意味する言葉だった。 山猫を騙る者の正体を探るため、真生は企業に潜入するが逆に窮地に陥ってしまう。 そんな時、どこからか調子はずれの歌が聞こえ、猫のお面を被った男が現れて――。 ドラマ化・舞台化もされた神永学の大人気シリーズが、いきなり文庫で再始動! -
ともえ
大津にある近江義仲寺で、運命的な出会いをした松尾芭蕉と智月尼。歌という共通の興味を通じて、二人はゆっくりと惹かれあっていく。その二人の関係に、500年前の木曽義仲と巴御前の壮絶な愛の物語が重なり合っていく――。大津市膳所にある近江義仲寺で、義仲と芭蕉の墓、巴御前を供養する巴塚がひっそり並んでいる。なぜここに芭蕉の墓があるのかという謎に絡めて、女性でありながら武将として愛する人を守った巴御前と、運命を受け入れつつも新たな出会いにより忘れかけていた「自分」を取り戻した智月尼。激動の時代に、自分らしく生きようとした女性たちの姿を描く、心震える歴史物語。 -
雷桜 新装版
何ものにも縛られない自由な娘・遊と将軍家斉の息子・斉道の運命の恋――。 江戸から西へ、三日ほど歩いたところにある瀬田村。そこの庄屋の愛娘・遊は、乳飲み子の頃にさらわれた。15年の時を経て、遊は狼女となって帰還する。一方、家斉の息子・斉道は、身体も弱く、癇癪持ちということもあり、気難しい性格をしていた。ある日、転地療養ということで瀬田村が選ばれ、斉道一行が訪れる。庄屋を訪ねていた斉道が出会ったのは、自由に生きる遊だった。やがて、二人は惹かれ合っていくが――。数奇な運命を辿った遊の凛とした生涯を描く、時代劇版ロミオとジュリエット。 -
1984
1984年、世界は〈オセアニア〉〈ユーラシア〉〈イースタシア〉という3つの国に分割統治されていた。オセアニアは、ビッグ・ブラザー率いる一党独裁制。市中に「ビッグ・ブラザーはあなたを見ている」と書かれたポスターが張られ、国民はテレスクリーンと呼ばれる装置で24時間監視されていた。党員のウィンストン・スミスは、この絶対的統治に疑念を抱き、体制の転覆をもくろむ〈ブラザー同盟〉に興味を持ちはじめていた。一方、美しい党員ジュリアと親密になり、隠れ家でひそかに逢瀬を重ねるようになる。つかの間、自由と生きる喜びを噛みしめるふたり。しかし、そこには、冷酷で絶望的な罠がしかけられていたのだった――。 全体主義が支配する近未来社会の恐怖を描いた本作品が、1949年に発表されるや、当時の東西冷戦が進む世界情勢を反映し、西側諸国で爆発的な支持を得た。1998年「英語で書かれた20世紀の小説ベスト100」に、2002年には「史上最高の文学100」に選出され、その後も、思想・芸術など数多くの分野で多大な影響を与えつづけている。 -
暗手
『不夜城』『夜光虫』の衝撃から20年 究極のクライムノベル誕生! 台湾のプロ野球で八百長に手を染め、罪から逃れるために次々と殺しを重ねた加倉昭彦。居場所を失い、顔も名前も変えて過去を抹消、逃れ着いたのはサッカーの地イタリアだった――。イタリアの黒社会では、殺し以外の仕事なら何でも請け負い、いつしか「暗手」――暗闇から伸びてくる手――と呼ばれるようになっていた。そんなある日、サッカー賭博の帝王・王天から、ロッコに所属する日本人ゴールキーパー・大森怜央に八百長をさせろとの依頼が舞い込む。計画実行に向けて着実に準備を進めていく加倉だったが、大森の姉の写真を目にしてから過去の記憶がよみがえり、計画の歯車が狂い始める……。 -
生還せよ
航空自衛隊の安濃将文三等空佐は、同期の泊里三等空佐ともども内閣府の遺骨収容対策室に出向中。実際は、内閣府に設立された小規模な諜報部門に配属され、CIAから情報提供を受け、シンガポールへ潜入捜査に入っていた。ここシンガポールで、映像解析技術の専門家である田丸という男から、アジア某国の軍事関係者へ、軍事転用出来る技術が渡っていたのだ。田丸と接触を試みた二人の新米工作員は、田丸が部屋で撃たれたとの連絡を受ける。さらに、東京にいる内閣府大臣政務官の能任からの電話で、インドからシンガポールに入った日本人ビジネスマンの保護要請を受けるが、その際に泊里が撃たれてしまう。そこに外為法違反捜査に経産省安全保障貿易検査官の高木摩子、田丸の取引相手の程、警察庁の神崎が現れて--。諜報員となった自衛官を主人公に、東アジアに繰り広げられる国際謀略を描く! -
勝負の分かれ目
若田部昌澄が日銀副総裁就任直前に再評価、日本の新聞・出版が崩壊の危機に瀕する今、再び注目される技術革新によるメディアと人間の変貌の物語。 「日本人にかくも壮大かつ重厚なノンフィクションが書けるのかと驚嘆した。(中略)。市場経済の変化がメディアとジャーナリズムを否応なく変えていく半世紀余りをトップ経営者から現場記者まで、国際的、複眼的、重層的に描き出す」 (若田部昌澄 早稲田大学政治経済学部教授・当時 週刊ダイヤモンド 2017年9月30日号) プロローグ 第1章 潰れかかった通信社 第2章 取引所とコンピュータ 第3章 黄金郷へ 第4章 国士 第5章 筆剣一如 第6章 同盟解体 第7章 強者連合 第8章 独裁と密告 第9章 退場する将軍 第10章 漂う通貨 第11章 ロイター・モニター 第12章 裏切られた革命 ※本書の続編『勝負の分かれ目(下)』には、電子書籍版特典として著者がこれからのメディアの在り方について記した「そして『2050年のメディア』へ」を収録しています。 -
アノニマス・コール(角川文庫)
3年前の事件が原因で警察を辞めた朝倉真志は、妻の奈緒美と離婚、娘の梓と別居し、自暴自棄な生活を送っていた。そんなある日、真志の携帯に無言電話がかかってくる。胸騒ぎがして真志が奈緒美に連絡すると、梓の行方がわからなくなっていた。やがて、娘の誘拐を告げる匿名の電話が奈緒美のもとにかかってきて、真志は過去の事件へと引き戻されていく。一方、真志を信じられない奈緒美は、娘を救うため独自に真相を探り始め――。誘拐犯の正体は? 過去の事件に隠された真実とは? 予想を裏切る展開の連続と、胸を熱くする感涙の結末。社会派ミステリの旗手による超弩級エンタテインメント! 作家生活10周年記念作品。 -
夜の淵をひと廻り(角川文庫)
国内ミステリー1位作品!(bookaholic認定2016年度) 異色のコミュニティ・ヒーロー「シド巡査」誕生! 「警察官だって怖いものは怖いんだよクソったれ」 すべてはみずから体験した記録だ。“シド巡査の事件簿”と銘打ってもらってもかまわない。 これはある交番警官の偽らざる所感記録である。だがそれだけじゃなく……。 世界が逆転する麻薬的な味わいのサイコ・サスペンス・ミステリ。 「この世界が住みやすくなるように戦う人たちのことを“ヒーロー”と呼ぶんです」 職務質問と巡回連絡が三度の飯より大好きで、管轄内で知らないことがあるのが許せない、良く言えば「街の生き字引」、率直に言えば「全住民へのストーカー」。 西東京のいくつかの主要都市に挟まれたエアポケットのような地「山王子」のある交番で住民を見守るシド巡査のもとには、奇妙な事件が呼び寄せられる。 魔のバトンが渡されたかのように連鎖する通り魔事件、過剰すぎる世帯数が入居したロッジ、十数年にわたって未解決のご当地シリアルキラー。 普通の人々が暮らすこの街の片隅には、怪物の巣食う奈落がひそかに口を開けている。 長年にわたる報復の連鎖、悪意のスパイラルを追い続けた果てに、シド巡査がたどりつくのは――。
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