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目には見えないが、そこに確かに存在する何か。日本ではこれを妖怪と呼ぶが、その正体を明らかにする研究こそが「妖怪人類学」である。自ら設立した世界妖怪協会で、この研究活動を晩年のライフワークとした水木しげるは、日本と世界を旅して各地の〈目に見えない存在〉の渉猟に励んだ。その研究成果の粋を集めた本書には、各誌で掲載されたフルカラーの妖怪絵79点と解説編を収録。水木ファン必携の1冊。
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Posted by ブクログ
前回の「日本人とはなにか」レビューで私は「死後の世界の魂は、日本人の多くは我々の生活圏内の直ぐ近くにいると思っている」という意味のことを書いたが、図らずも、本書を読むとその仮説を応援してくれているみたいに感じた。 本書は、3つの雑誌に書き継いだ氏の妖怪図鑑のようなものである。学術書ではないので、出...続きを読む典や証言の但し書きがない。人物或いは図が、具体的に何処を示していて、何処から事実に即していて、何処からが氏の創作なのかが判然としない。けれども、紐解けばわかるが、単なる氏の想像の産物として描いているわけではない。ことは推察できる。 前半160頁に渡り氏のカラー図画があり、後半150頁はその解説となっている。解説を読むと、必ずその場所に行っていることが推察される。後半は韓国、台湾、中国、マレーシア、インド、イタリア、ロシア、アメリカ、ニューギニア等々と世界の「目には見えないが、そういうものがいる」ものを漫画として写しとっている。 解説子の言うには、水木しげる氏は、好奇心旺盛で、海外に行って多数の写真を撮りまくった。その「視点」が常人のものではないのだという。首塚大明神のように実在の景色に昔の人々を配して絵を描く場合もあるけれども、「山みこ(日本土佐)」や「はれものの精(マレーシア)」のように、普通の森や何処にもありそうな古い井戸が描かれている。普通の森や井戸なのに、氏の描き込みにより、図画はどんどん暗く特別な空間になってゆく。実際にそれを見たか、或いは地域に行ってその空気を吸って「感じ」なければ描けない絵の数々である。 氏は「妖怪人類学」を呼称していた。決して学術的ではないのに、説得力がある。蓋し、あとを引き継ぎ学を大成する者、一人も居ないと考える。
この作品には作者が戦争中ジャングルで出会った怪をはじめ、日本の妖怪だけでなく世界の妖怪がたくさん紹介されている。この年になって初めて聞いた妖怪がいっぱいで、子供の時のワクワクを久しぶりに感じながら読みました。
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水木しげるの妖怪人類学
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