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Posted by ブクログ
伊藤とホームズがタッグを組み、日本に迫る脅威を解決してくれる。
鎖国から開国に舵を切り、文明開化となった日本。昔、伊藤が英国に渡った時、幼いホームズとその兄に出会う。見事な洞察力を披露し伊藤を驚かせ、ホームズが少し心を開いた時、日本が引き起こした『攘夷』によってその信頼が一時消失してしまう。それから数十年伊藤がホームズに力を借りに行くが…攘夷を根に持つホームズが伊藤を門前払い、しかし、ホームズが今度は宿敵モリアーティをライヘンバッハの滝で『殺害した』と嫌疑を掛けられ日本へと密航する。ヘトヘトになったホームズが辿り着いたのが伊藤の家の前。ここで世話になり、伊藤がした苦労を身に染みて味わってホームズもまた伊藤への刀をしまった。日本で起きた大津事件を二人で解決し、ロシアの脅威を跳ね除けてくれたホームズの推理力と、そのホームズを援護した伊藤の剣術や体術に脱帽だった。
Posted by ブクログ
去年からの読書計画としてコナン・ドイルの「シャーロック・ホームズ」シリーズを読破した後、この松岡圭祐 作「シャーロック・ホームズ対伊藤博文」を読もう!という(わたし的には)遠大な計画をたてておりまして。原作を十分に知ったのちに得られる味わいがきっとあるはず…!と。
実は…ホームズ作品はあと短編を二作品残してはいるのだけど…ようやく「恐怖の谷」まで読み終えて、ええいとばかりに楽しみにしていた松岡さんに手を出しました。
読んでみて、もうとにかく楽しい!
書店で紹介文に惹かれて買って良かった!
ほぼホームズも読み終えてから、こちらを読んで良かった!と自分の判断にグッジョブしました。
「恐怖の谷」から間をおかずに読みだしたのに、あまりに地続きな文章や登場人物の心理描写に違和感が無さすぎて驚きました。むしろ原作の細かいエピソードを細かくひろっては投げかけてきて、世界観をごく自然に広げてくれるというか。
原作では描ききれていないホームズの心境、ずば抜けた推理力ゆえの屈折した感情やらが巧みに掘り下げられている。
松岡さんの作品はお初なのにこの手腕たるや!です。ライヘンバッハでのモリアーティ教授との対決から「空き家の冒険」でのホームズの復活までの空白の期間が本編との矛盾をいっさい生まずに描かれてる点が秀逸だし、そこに日本の歴史上の人物である伊藤博文が登場していても、かえってその物語の飛躍が面白すぎて一気読みでした。
いや〜、楽しかった!
続編もちゃんと購入済みなので、読むぞ!
Posted by ブクログ
「さあ行こう。ふたりで日本を戦争の危機から救おうじゃないか」
ライヘンバッハの滝でモリアーティ教授と戦ったシャーロック・ホームズが、その後日本に向かい、伊藤博文とともに国を揺るがす大事件の真相に迫る物語。
1891年(明治24年)、来日したロシアのニコライ皇太子が日本人警察官に切りつけられるという、実際に日本で起こった「大津事件」。
ホームズは所謂「大失踪期間」中に実は伊藤博文とこの事件を解決していたという完全なパスティーシュでありながら、史実と虚実の織り交ぜ方がとにかく素晴らしい。
幕末から明治開国、産業革命の細部に至る知識や、ホームズとその過去の事件や兄弟関係の考察等が非常に上手く構成されていて、まるで現実にこのふたりが国の危機を救ってくれたのではないかと思わされるほど。
序盤からとにかく引き込まれ、一気に読み進めてしまったほど面白かった。
Posted by ブクログ
初めてのパスティーシュ!
日本の作家さんが書くシャーロック・ホームズってどんな感じなんだろう? と正直合うか不安でしたが、とても面白くすんなりと世界観に没入できました
推理ものとしても、ホームズの人間ドラマとしても、さらには虚実入り交じった歴史ものとしても楽しめて三度美味しい。散りばめられた正典ネタもファンにはたまらないです
ひねくれたホームズが人の優しさの本質に触れてちゃんと言葉で表す姿にグッときました
伊藤博文との絆、マイクロフトとの絆、そしてワトソンとの絆が改めて丁寧に描かれていて終盤はすこし泣けました
いいものを読んだな〜という満足感が大きいです!
Posted by ブクログ
コナン・ドイルの聖典を読んだ人なら、作品中に散りばめられた多くの「小ネタ」に気づいてふふっとなれる。また、聖典にみられる違和感や不自然な点を、筆者独自の解釈で解消していたりもする。日本と英国、異文化であるがゆえの双方の視点から描かれるのもなかなか面白かった。ホームズは意外に国内を長距離移動しており、その旅程も詳しく読みたいなぁなどと思ってしまった。ホームズにも伊藤博文にも見せ場があり、読みごたえあり。なにしろホームズが日本のために動いてくれることが、なんと頼もしいことか。
通常シャーロック・ホームズ作品は英語から和訳されるわけだが、本作は日本語で書かれているわけで、無意識に、これは元の英語はどうなっているだろう?と思考を巡らせかけて、いやいやこれは元から日本語、と思考を振り払う、てのを何度もやってしまった。日本語にしかない(英語では区別されない等)言葉や表現が引っかかってしまったのだった。英語翻訳版でどうなっているか興味がわいた。
Posted by ブクログ
ぱん、とすぐに面白い作品ではなくて、読み進めていくうちにジワジワと広がっていく面白さという感じ。始めはホームズの一癖もある性格や、日本人にしか理解しえなかった価値観などで、噛み合わない感じがあったが、徐々に歯車が噛み合っていくのが面白かった。
ホームズは作品によって描かれ方が異なる。超人のようであったり、ダメ人間であったり、その描かれ方は様々だが、この作品はホームズが人間らしく描かれていた。頭がものすごくいいだけの人間。そこがまたフィクションであるのに、リアリティを感じられて面白い。
また個人的にはほんの少しだけ出番のあるワトソンの人柄の良さも好きなところ。これでこそホームズとワトソンだよなぁ。
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