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Posted by ブクログ
引退したはずのシャーロック・ホームズが、伊藤博文暗殺事件の裏に隠された真相を追う歴史ミステリー第2弾です。
前作で提示された謎の延長線上にありながら、今回は“事件の真相”よりも、その後に広がる歴史のうねりのほうが印象に残りました。
伊藤博文暗殺という歴史的事実は変わらないのに、その裏側に別の物語を組み込んでいく手腕は見事で、読みながら何度も「本当にこうだったのではないか」と錯覚させられます。
特に印象に残ったのは、老境に差しかかったホームズの存在で、若い頃の鋭さはそのままに、どこか時代の終わりを見つめているような寂しさがあり、単なる推理小説以上に“去りゆく時代の物語”として心に残りました。
また、日本と列強諸国の思惑が複雑に絡み合い、事件の背後にある政治や外交の駆け引きにも引き込まれます。
派手なアクションや推理よりも、歴史の裏側を覗き見ている感覚のほうが強く、ページをめくる手が止まりませんでした。
ホームズという架空の人物を通して近代日本の転換点を描き切ったスケール感は大きく、読後には謎解きの爽快感よりも、“歴史の表と裏はどこまで本当なのだろう”という余韻のほうが深く残る一冊でした。
Posted by ブクログ
前作で伊藤博文と共に大津事件を解決したホームズが再び日本にやってきた。寄る年波には勝てないのかなんだかしょぼくれたホームズがゴシップ紙の記者に言い負かされて隠居する冒頭部。そこへ盟友伊藤博文死去の報が届き……いやホームズ対伊藤博文て片方死んどんのかい!
しかし、我々の知る歴史では伊藤博文は安重根に暗殺されたはずなのだが、「犯人は安重根ではない」と刻まれた謎の仏像がホームズの元に届きなるほど!伊藤博文の死の謎(真犯人)をホームズが解き明かすのか!?とわっくわくで読んでいたところ中盤に差し掛かかったあたりで「ハァ!?!?!?」
当時の日本のみならず世界で起こった数々の事件、自然現象からホームズ作品のエピソードの断片をふんだんにこれでもかと盛りまくった欲張り小ネタセットはとても面白く、パスティーシュやなあ……となるのだけれど、肝心の事件の本筋と解決がちょっと大味というか無理やりすぎやろ!ってのが玉に瑕。
とは言え、ラストシーンでコナン・ドイルのホームズ原典最後の作品に繋がる構成は美しく、これは『続々──』とか『──3』とかはもう描かれず、当シリーズはこれにて完全に完結なのだなと感慨深いものがありました。(そもそも設定上これ以上2人のエピソード書くのは無理だろう)
Posted by ブクログ
前作から18年。伊藤は「暗殺」され、日本は韓国併合に突き進む。ヨーロッパでも帝国主義列強のつばぜり合いは止む事なく、世界大戦の足音が忍び寄る。
今作もこういった世界情勢を舞台に、ホームズが伊藤「暗殺」の真相を究明する。
今回はホームズはやや控え目、その分ワトソンは勿論、井上馨や山県有朋、桂太郎に小村寿太郎、果てはロイド・ジョージやチャーチル迄出てくる百花繚乱。
ドラマの「シャーロック・ホームズの冒険」や「坂の上の雲」を観ているので、読みながら頭の中ではジェレミー・ブレットやデビッド・バーク、加藤剛に大和田伸也、江守徹に綾田俊樹、竹中直人が動き回っていた。
文教堂淀屋橋店にて購入。
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