小説作品一覧

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  • 毒花を抱く女
    4.0
    正体不明の男から受けた暴行被害と、愛する父の不審死。過酷な経験を乗り越え、ストックホルムで新生活をはじめた24歳のサラ。そんな彼女のまわりで次々と奇妙な出来事が起こる! 同僚、友人、恋人……周囲の誰もが疑わしく思えて、自分さえも信じられなくなるサラ。しかし、父が遺したメッセージを見つけたことで、その死が国家を揺るがす巨大な陰謀と関係することを疑い始める――。スウェーデン発、異色サスペンス。
  • 東京23/奴隷区
    -
    勝負をして負かしたら相手を服従させられるーー他人を奴隷にできる機械を手に入れた男女が、色欲、金、復讐……さまざまな目的のために勝負を繰り返し、お互いを服従させていく。壮絶な騙し合いの果てに笑うのは……。東京を舞台に、頂点を目指す命がけの鬼ごっこが始まる。大人気サバイバルホラー小説、完全補完版!
  • ダンス・ダンス・ダンス
    4.3
    『羊をめぐる冒険』から4年、激しく雪の降りしきる札幌の町から「僕」の新しい冒険が始まる。羊男、美少女、そしていくつかの殺人ーー。渋谷の雑踏からホノルルのダウンタウンまで、「僕」は奇妙で複雑なダンス・ステップを踏みながら、暗く危険な運命の迷路をすり抜けていく。70年代の魂の遍歴を辿った著者が80年代を舞台に、新たな価値を求めて闇と光の交錯を鮮やかに描きあげた話題作。
  • 魔界転生 山田風太郎ベストコレクション【上下 合本版】
    4.0
    島原の乱に敗れ、幕府への復讐を誓う天草側の軍師、森宗意軒は死者再生の秘術「魔界転生」を編み出した。それは、人生に強い不満を抱く比類なき生命力の持ち主を、魂だけ魔物として現世に再誕させる超忍法だった。次々と魔界から蘇る最強の武芸者集団。魔人たちを配下に得た森宗意軒は紀伊大納言頼宣をも引き込み、ついに柳生十兵衛へと魔の手を伸ばす……。群を抜く着想と圧倒的スケールで繰り広げられる忍法帖の最高傑作! ※本電子書籍は、角川文庫版『魔界転生』上下巻を一冊にまとめた合本版です。
  • 誰がわたしを殺したか
    3.8
    ナイフで全身を切り裂かれ、森の奥に横たわり、死にかけている18歳のロージー。恵まれた家庭で育った彼女が、なぜこんな目にあったのか? 彼女の意識は、凶行の瞬間から過去へと遡ってゆく。一方、事件を知った庭園業者のケイトは、偶然知ったある出来事をきっかけに事件の真相を追いはじめる。ケイトが行き着いた意外過ぎる真相と、その哀しすぎる原因とは? イギリス・ミステリ界に新風を送りこむ、新鋭のサスペンス。
  • レ・ミゼラブル【上下 合本版】
    5.0
    貧しいジャン・ヴァルジャンはパンを盗んだ罪で監獄に送りこまれて十数年ものあいだ苦しみ、さらに出所後も差別に悩まされる。しかし、ある司教に出会ったことで生まれ変わった彼は、まったくちがう人生を歩きはじめる。そして、不幸な美女ファンテーヌと出会い、彼女を救おうとするが、執拗に追いまわすジャヴェール警部が行く手に立ちふさがる! フランス文学の金字塔にして娯楽小説の真髄が、コンパクトな新訳で登場! ※本電子書籍は『レ・ミゼラブル(上)』『レ・ミゼラブル(下)』を1冊にまとめた合本版です。
  • 未踏峰【上下 合本版】
    4.0
    1巻1,452円 (税込)
    大学生活最後の夏。雪吹は恋塚ら三人の親友と八ヶ岳へ登った。そこで四人の女子大生と出会い、財閥令嬢の純子と恋に落ちる。その後、女子大生の一人だった京子の周りで、殺人事件が発生。奇しくも事件を追いかけるのは、警官となった恋塚で――。八人の男女が辿る意外な運命とは!? ※本電子書籍は『未踏峰 上』『未踏峰 下』を1冊にまとめた合本版です。
  • 感情教育(上)
    3.5
    法律を学ぶためにパリに出た青年フレデリックは、帰郷の船上で美しい人妻アルヌー夫人に心奪われる。パリでの再会後、美術商の夫の店や社交界に出入りし、夫人の気を惹こうとするのだった。夫人への一途な想いと高級娼婦との官能的な恋愛、そして打算の恋……。アンビバレントな恋愛感情に揺れ動く青年の精神を、激動する時代とともに描いた傑作長編。『ボヴァリー夫人』と並ぶフローベールの代表作を流麗かつ優美な新訳で。
  • 地底旅行
    4.3
    謎の暗号文を苦心のすえ解読したリーデンブロック教授と甥の助手アクセル。二人は寡黙なガイド、ハンスとともに地球の中心へと旅に出た。そしてそこで三人が目にしたものは……。地底世界を驚異的な想像力で自在に活写し、常識的な感覚を揺さぶる究極のSF小説を圧倒的な臨場感あふれる新訳で贈る。(『VOYAGE AU CENTRE DE LA TERRE』改題)
  • オペラ座の怪人
    3.8
    怪人の噂が囁かれるパリ・オペラ座で死体が見つかり、美しき歌姫は演目中に姿を消す。怪人が歌姫に抱く狂おしいほどの愛はさらなる惨劇を招き、オペラ座は死の迷宮と化す――ノンフィクション風の小説手法に、ミステリー、怪奇、ユーモア、ロマンスを織り込み、容貌も能力も人間離れした異形の怪人エリックの人間的な悲劇を描く傑作小説を待望の新訳で!
  • 【日本語版】FRIENDSHIP IS... あなたに感謝する500のこと
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 本書は家族、友人、恋人、相棒など大切な人と過ごす500の瞬間を切り取った本です。「クセがうつっちゃう」「『それ、似合ってないよ!』ってちゃんと言う」「言葉を交わさなくても心地いい」など、思わず頷けて笑顔になれる瞬間を、可愛いイラストで綴りました。落ち込んだとき、本書を読めばきっと元気がわいてきます。また、プレゼント本としても世界中で支持されており、あなたらしい特別な贈り物としてもお勧めの一冊です。
  • 【日本語版】HAPPINESS IS... 幸せを感じる500のこと
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 愛らしいイラストでたくさんのファンを持つイラストレーター夫妻が、世界中の人々から募った「幸せを感じる瞬間」を500個、優しいタッチで描き出しました。ピカピカのキッチン、海で見る夕日、ふわふわのタオル、分厚い本を読み終えたとき、上司が休みの日…などなど、特別なことばかりではないのに、どれにもつい共感して笑顔になれます。発売とともに世界各国で話題となっているイチオシの書籍です。
  • 謀略のカンバス
    -
    シリーズ連続全米初登場1位! 伝説のスパイ×美術ミステリー。 世界的巨匠の名画に浮上した衝撃の真実―― 背後に潜む組織と、顔のない贋作師の正体とは!? イスラエル諜報機関長官を引退したガブリエルはヴェネツィアに居を構え、美術修復師として静かな生活を送ろうとしていた。 そんな矢先、画廊経営者の友人からある事件を調べてほしいと依頼される。 先日取引されたファン・ダイクの名画に懸念があると知らせてきた女性が、事故死したというのだ。 やがて正体不明の超一流の贋作師と背後に蠢く組織の存在が浮上し――。 伝説のスパイ×美術ミステリー!
  • GONE ゴーン Ⅵ 夜明け
    -
    世界累計400万部突破シリーズ、 ここに完結! 奇妙な〈バリア〉のなかに閉じこめられた少年少女。 壮絶サバイバルの果てに、彼らを待つ運命は―― 町を覆っていたバリアに異変が起き、ついに外の様子が明らかになった――マスコミや野次馬が押し寄せるなか、子供たちはバリア越しに家族と涙の再会を果たす。その様子を見たサムは、バリアが解けて“フェイズ”が終わる日も近いと予感するが、生き残った仲間と一緒にここを出るためには、終わらせなければいけない戦いがあり……。少年少女を待ち受ける未来とは? 世界累計400万部突破シリーズ、完結編!
  • ホテル・カイザリン 電子再編集版
    3.6
    1巻1,460円 (税込)
    クラスメイトの稚拙な行動の理由。忘れ得ぬ在りし日の祖母の姿。他人のものばかり欲しがるあの子。いるはずのない住人の気配。甘やかに秘密を分かち合う二人の女。宿命的な死に蝕まれた村。妻と別れた男に訪れた非日常。言い訳はいらない。もう、とりつくろえない。隠された真実に気づかせてくれる珠玉の作品集。(紙書籍版と異なり、本電子版には「金色の風」は収録されておりません。あらかじめご了承下さい)
  • ガラスの森/はだしで海へ
    4.0
    恋愛小説の名手、幻のデビュー作シリーズより2冊が合本版で復刊 銀盤の上でなら、私は流とふたりきりになれる。フィギュアスケートのペアとして出会った男女の青春と別離、邂逅を描く二作を復刊
  • ぐいぐいジョーはもういない
    4.3
    1巻1,463円 (税込)
    愛とプライドが涙ではじけるベタな青春もありっ。 乙女たちが投げる、打つ! 「キスしてくれたら、頑張れるかも……」 もし、女子野球部で『汗と涙の青春』をスゴしたら? 完全試合達成目前の全国大会決勝戦、ピッチャー城生羽紅衣(じょううぐい)は小駒鶫子(こまつぐみこ)に、なぜか不敵に不吉に微笑んだ。これが豪腕・羽紅衣の見納めか? バッテリーの愛のゆくえは? 許嫁がいる長身美人投手“ぐいぐいジョー”、高校最後の夏!
  • 日本扇の謎
    3.8
    舞鶴の海辺の町で発見された、記憶喪失の青年。名前も、出身地も何もかも思い出せない彼の身元を辿る手がかりは、唯一持っていた一本の「扇」だった……。そして舞台は京都市内へうつり、謎の青年の周囲で不可解な密室殺人が発生する。事件とともに忽然と姿を消した彼に疑念が向けられるが……。動機も犯行方法も不明の難事件に、火村英生と有栖川有栖が捜査に乗り出す!
  • 5分怪談
    -
    【5分でゾッとする、本当にあったコワい話!】 おつかいの途中、気づいたら霊界に迷い込んでいた!? おばけの学校、病院、神社、ホテル……ようこそ恐怖のツアーへ!! 小学5年生の春休み。お父さんにおつかいをたのまれてコンビニに向かう途中、幽霊の女の子「レイちゃん」につかまって、連れてこられた先はなんと“霊界”。 「遊ぼうよ」というレイちゃんに連れまわされて、おばけの学校、病院、神社、ホテルなど、背筋がこおるコワい場所をめぐります。 レイちゃんはなぜ、私の名前を知っているんだろう? どうして私を霊界に連れてきたの? コワいけど楽しい霊界ツアーの始まりです。 SNS総フォロワー50万人超の大人気怪談系YouTuber【ナナフシギ】がおくる、実話をもとにした5分で読める怪談を24編収録。朝読書にも最適な一冊です
  • もぬけの考察
    3.6
    1巻1,463円 (税込)
    第66回 群像新人文学賞受賞作! この部屋の住人は、みんないなくなる? 都市の片隅にあるマンションの一室、408号室に入れ替わる住人たち――。奇想天外な物語が、日常にひそむ不安と恐怖を映し出す。 同じ部屋で前の時間が見えないまま孤独と恐怖を積み重ねていく構成で細部まで考えられていた。 理不尽さと暴力的な状況がスリリングで、多様な恐怖を描ける人だと思った。――柴崎友香 一連の奇想天外な考察は、インスタレーションと呼ばれる空間芸術の手法とも似ていて、 日常性からの逸脱を効果的に演出するにはうってつけだ。 ――島田雅彦 ある〈部屋〉のみを舞台にすることで、作品の〈空間〉は限定されている。 が、前の住人、その前の……と過去を連鎖的に想像可能で、今後の住人という未来も延々の想像が可で、その意味で〈時間〉が限定されない。そこに越境のポテンシャルが満ちている。――古川日出男
  • 忍びの副業 上
    3.5
    1~2巻1,463円 (税込)
    忍びは再び輝ける? いつの間に我らは、ただの警護になっていたのだ? 滝川弥九郎は甲賀忍びの末裔。かつて戦国の世では、伊賀者と並び勝敗の鍵を握る者だったのに、今や日がな一日、江戸城の警護をするために番所に座っているだけ。忍びの技はひっそりと伝えられているが、それを使って何かをなす機会もない。おまけに上がらない禄を傘張りの内職などで補わなければならぬ始末……。 大人気シリーズ「しゃばけ」の著者による軽快な忍者もの
  • レペゼン母
    3.9
    1巻1,463円 (税込)
    マイクを握れ、わが子と戦え! 山間の町で穏やかに暮らす深見明子。 女手一つで育て上げた一人息子の雄大は、二度の離婚に借金まみれ。 そんな時、偶然にも雄大がラップバトルの大会に出場することを知った明子。 「きっとこれが、人生最後のチャンスだ」 明子はマイクを握り立ち上がる――! 『晴れ、時々くらげを呼ぶ』『檸檬先生』などで最注目の新人賞から、今年も文芸界のニュースターが誕生! 第16回小説現代長編新人賞受賞作。 ーーーーーー 選考委員も激賞! こんなにスカッと面白い作品が新人賞なら、いっそ清々しいじゃないか!(中略)おかんのラップが響く今宵、この余韻! ――朝井まかて 「親との戦い」ではなく、親の側から「子との戦い」を力強く描いた、大人の小説であると感じさせられた。 ――宮内悠介
  • 点滅するものの革命
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    第65回群像新人文学賞受賞作!多摩川の河川敷で、五歳の「わたし」の目が映す、ひと夏の奇跡。鮮烈な才能を記すデビュー作。 未解決事件の報奨金目当てに、多摩川の河川敷に通って拳銃を探す父ちゃんと、雀荘のママ鈴子さん、失恋を引きずる大学生レンアイ……。はぐれものたちが集まる岸辺で、記録され得ない時間が立ちあがる。 「なんの意味もない人間が、なんの意味もない場所に、なんの意味もなく集まって、なんの意味もない言葉を発する、という私たちが普段やっていることをそのまま描いておもしろいという稀有な作品」――町田康氏
  • 家庭用安心坑夫
    3.6
    1巻1,463円 (税込)
    日本橋三越の柱に、幼いころ実家に貼ったシールがあるのを見つけたところから物語は始まる。狂気と現実世界が互いに浸食し合い、新人らしからぬ圧倒的筆致とスピード感で我々を思わぬところへ運んでいく。 誌上発表後、新聞各紙絶賛、話題沸騰の受賞作を緊急刊行! 第65回群像新人文学賞受賞作(選評より) 語り手、そして読む人の立つ足下が揺るがされる――柴崎友香 絶望的成長小説である――町田康 最も文章の水準、小説技術の水準の高い作品だった――松浦理英子
  • 恋する平安京 コミック&小説を楽しむビジュアルガイド
    -
    1巻1,463円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 〈巻頭カラー〉  京都市 VS 大内裏 MAP  平安京の内裏 鳥観図  平安京オールスター1 後宮に暮らす貴族女性の世界  平安京オールスター2 官庁で競う貴族男性の世界            「あさきゆめみし」にみる 女性の装束と襲色目      「あさきゆめみし」にみる 和歌に詠まれた日本の草花    「陰陽師」にみる 平安京に響く楽の調べ         「あさきゆめみし」「陰陽師」にみる 男性の美=舞の姿  〈なるほど平安京1〉  平安女性の正装 裳唐衣(十二単)解剖!  長髪は女の命 平安女性〈髪〉スタイル集  恋歌で知る 平安 恋の作法             宮中の四季を彩るイベントカレンダー(旧暦)   今昔観光案内1 平安京の風水と四神相応            第1章 平安京の光 恋する都  現代人も胸焦がす! 平安ラブストーリー  紫式部・和泉式部・藤原薬子・藤原高子・式子内親王・待賢門院(藤原璋子)  ・常盤御前・在原業平・藤原頼長・西行(佐藤義清)    本郷先生の解説1                    〈なるほど平安京2〉  日記文学にみる 恋歌の世界              平安中期(10世紀頃)の官位相当制        「平安スター」6人の官位レース  今昔観光案内2 王城守護の神社と寺院                           第2章 平安京の闇 怨霊の都   除霊で解決!? 平安京あやしい事件簿  系図1 平安初期&末期の天皇家  桓武天皇・早良親王・安倍晴明・菅原道真・平将門・崇徳上皇・安徳天皇                          本郷先生の解説2                  〈なるほど平安京3〉  娘たちが支えた藤原家の繁栄           系図2 藤原北家から見た天皇家の系譜    年表 平安時代の光と闇             終章 その伝承 コミック&小説ガイド   『あさきゆめみし』大和和紀            『陰陽師』岡野玲子/夢枕獏・原作         『応天の門』灰原薬                 『烏に単は似合わない』『烏は主を選ばない』松崎夏未/阿部智里・原作  おすすめコミック 16作品                   おすすめ小説 26作品                      ※この商品は紙の書籍のページを画像にした電子書籍です。文字だけを拡大することはできませんので、タブレットサイズの端末での閲読を推奨します。また、文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能も使用できません。
  • 幸せ最高ありがとうマジで!
    4.2
    1巻1,463円 (税込)
    第53回・岸田國士戯曲賞受賞作! 気鋭・本谷有希子のパルコ劇場デビュー作! ある日突然やってきた得たいの知れない女によって抉れ出されるある一家の“不幸”。それはまるで、テロだった。
  • 日本近代文学の起源 原本
    3.8
    「歴史主義的普遍性」の基盤を大胆に覆す鋭い知性。 新たな思考の視座を極めて丹念に布置・構築して行く、最も現代的な「知の震源」柄谷行人の、鮮やかにして果敢な挑戦。 名著『マルクスその可能性の中心』につづく柄谷思想の原点となる歴史的快著。
  • 意味という病
    4.0
    日本のシェークスピア論のパラダイムを批判し、明晰な論理と思考の下に、新しい「マクベス」像を描く、柄谷行人の初期秀抜エッセイ「マクベス論」をはじめ、秀作『マルクスその可能性の中心』につながる、その明視力の圧倒的展開を収録。
  • 花に舞う・日本遊民伝 深沢七郎音楽小説選
    4.0
    時を越え人々の日常に寄りそうもの──。 「音」に着目し選びぬいた作品九篇。 演奏家でもあった著者の音楽を扱った小説集。「南京小僧」「浪曲風ポルカ」など気高い小品や「日本遊民伝」といった骨太作品も収録。 日劇ミュージックホールでの演奏など、ギタリストとしても活動した深沢七郎。エルビス・プレスリーを愛し、ジミ・ヘンドリクスを好んで聴いた彼の小説は音楽的と評されることも多い。その中から、俗謡、洋楽曲、楽団員といった、音楽を扱った作品を精選。著者の眼差しが見えてくる一冊。
  • 甲州子守唄
    3.8
    「笛吹川」の現代版 庶民の無常の世界を独特の語りで描いた世捨て人の文学 明治末から大正、昭和と三代にわたる日本近代の歩みが、笛吹川のそばに住む貧しいオカア一家を舞台に展開する一大ロマン。生糸の暴落と農村の貧窮、明治天皇の崩御、関東大震災、戦争と出征、空襲と食糧難、敗戦とヤミ商売――その間には息子・徳次郎の二十年近くのアメリカへの出稼ぎがあり、薄情者となって帰国した息子とその一家をオカアの眼差しから描く。土俗的な語りによる時代批判。
  • 転々私小説論
    -
    仏文学が専門の学者・評論家であり、遊びや風俗から日本文化を独自に見つめていた多田道太郎は、私小説をこよなく愛していた。孤高の域にある、その語り口は軽妙かつ深遠で、「葛西善蔵の妄想」「諧謔の宇野浩二」「飄逸の井伏鱒二」「飄飄太宰治」と題された圧巻の文学評論4篇で、新たな視点から日本の私小説の真髄に迫る。
  • 笛吹川
    4.0
    生まれては殺される、その無慈悲な反復。 甲州武田家の盛衰と、農民一家の酸鼻な運命。 信玄の誕生から勝頼の死まで、武田家の盛衰とともに生きた、笛吹川沿いの農民一家六代にわたる物語。生まれては殺される、その無慈悲な反復を、説話と土俗的語りで鮮烈なイメージに昇華した文学史上の問題作。平野謙との<「笛吹川」論争>で、花田清輝をして「近代芸術を止揚する方法」と言わしめ、また後年、開高健をして「私のなかにある古い日本の血に点火しながらこの作品は現代そのもの」とも言わしめる。 町田康 一般の調節された言葉は、一族の多くの者がそのために殺害されたのにもかかわらず、それを、先祖代々お屋形様のおかげになって、と言い換えることができる。しかし、この小説の言葉は、そう言い換えてしまう人間の哀しみを描きつつ、それすらも無言の側に押し流してしまう。そして、その圧倒的で、どうしようもない事態は、始まりと終わりを持たず循環する。――<「解説」より>
  • 金色の死
    3.5
    潜在的な<妻殺し>を断罪 江戸川乱歩の「パノラマ島綺譚」に影響を与えたとされる怪奇的幻想小説「金色の死」、私立探偵を名乗る見知らぬ男に突然呼びとめられ、妻の死の顛末を問われ、たたみ掛ける様にその死を糾弾する探偵と、追い込まれる主人公の恐怖の心理を絶妙に描いて、日本の探偵小説の濫觴といわれた「途上」、ほかに「人面疽」「小さな王国」「母を恋ふる記」「青い花」など谷崎の多彩な個性が発揮される大正期の作品群7篇。 清水良典 『小さな王国』のような政治小説も、探偵小説も、怪奇幻想小説も、足フェチ小説も、母恋い小説も、みんな谷崎文学という偉大な大樹の、大正期の枝に生った果実である。昭和に入って谷崎文学は急速に日本の伝統に近づき、大家として飛躍的な成長を遂げた。(中略)谷崎の大正期は、決して失われた時代ではない。むしろ作家谷崎が、全力を傾けて拡大と成長に努めた時代だったのであり、その土台が彼を「大谷崎」へと押し上げたのである。――<「解説」より>
  • 女ともだち
    -
    二十歳前後の3人の女性たちが織りなす日常の風景――大学夜間部に通う主人公と、二人の女ともだち。私は、10代で書いた小説で賞を受け、嘘のような生活をしていたが、そこに高校の後輩・隆子が転がりこむ。若い女性たちの生々とした光と影を見事に描ききり、「海を感じる時」で衝撃的なデビューを飾った著者の豊かな感性が弾けた中篇小説。短篇「アジアンタム」も収録。
  • アウア・エイジ(our age)
    3.8
    1巻1,463円 (税込)
    第163回芥川賞候補作。 一緒に、塔を探しに行かないか?  生き迷う男。謎を残して死んだ女。…大学教師の私に届いた、学生時代にバイトをしていた映画館からの招待状。映写室の壁に貼られたままの写真に、20年前の記憶がよみがえる。
  • 天国が降ってくる
    4.6
    主人公・葦原真理男は、九州の没落した旧家の末裔。新聞社に勤める父親の転勤によりロシアに暮すが、高校受験のために単身で帰国。父の友人の若い大学助教授・中之島妙子の家に寄寓し、異国からの転校生として特異な日常が始まる。高速回転する真理男の精神は、やがて晩年の感覚を所有し、自己昇華をめざす。パロディを駆使し、自意識を追究した、島田文学の初期集大成。
  • 幼年 その他
    -
    「幼年」は、堀辰雄の『幼年時代』の影響の下に描かれ、福永武彦の「幼くして失った母」という原風景である。そして「母」は、はかなく淡い観念として、この作家に、美しくも深く悲しい旋律を奏でる。意識と無意識、現実と夢の境を行きつ戻りつ、ロマネスクな二重奏組曲。福永文学の輝ける魅力をたたえた、詩情豊かな10編の作品集。
  • 幕が下りてから
    -
    「悪い仲間」「陰気な愉しみ」で芥川賞を受賞、「海辺の光景」で野間文芸賞、芸術選奨両賞を受賞した著者が、新たに挑戦した長篇秀作。敗戦による価値の混乱と青春の惑乱を共にした、一主人公の「やましさ」の根源を、底深く洗いただし、極めてモラリッシュな文学世界を創造した長篇。毎日出版文化賞受賞作品。
  • 愛国者たち
    -
    異能の私小説家の知られざる名作――昭和24年、日本訪問中のロシア皇太子ニコラスへの暗殺未遂事件=大津事件に関わった愛国者たち……。津田三蔵、畠山勇子、明治天皇、児島惟謙らを軸に、歴史の変動の渦中にあつ人間を見つめた表題作、ほか7篇。戦後日本の転換点に直面した異能の私小説作家が、自己の文学的葛藤と追究の痕跡を刻印した、独自の私小説風世界の魅力が横溢する作品集。平林たい子文学賞受賞作品。 ※本書は、『愛国者たち』(1973年11月、講談社刊)を底本としました。
  • 祭りの場・ギヤマン ビードロ
    4.1
    如何なれば膝ありてわれを接(うけ)しや──。長崎での原爆被爆の切実な体験を、叫ばず歌わず、強く抑制された内奥の祈りとして語り、痛切な衝撃と深甚な感銘をもたらす、林京子の代表的作品。群像新人賞・芥川賞受賞の「祭りの場」、「空罐」を冒頭に置く連作「ギヤマン ビードロ」を併録。
  • 希望
    -
    1945年8月9日、長崎に投下された原爆によって、絶望が始まった。しかし、長い時間の末に、被爆者たちにも、一筋の光が見えた。もう悲劇を繰り返さないように。祈りの短篇集。 ――8月9日、長崎で被爆した人たちの苦悩が始まった。生と死の狭間を体験し、未来への絶望との闘いの日々に、彼らは、時の流れで癒されていったのであろうか。自らの足跡を確かめ、振りかえり見つめ続けた著者が、いつかその運命を希望へと繋げていく……。3月11日を経験した、すべての日本の人々に捧げる、林京子の願いと祈りを込めた、短篇集。 ※本書は、『谷間』(講談社刊 1988年1月)『希望』(講談社刊 2005年3月)を底本としました。
  • 珍饌会 露伴の食
    -
    博覧強記の文豪が描く、奇奇妙妙の「食」尽くし。露伴とその周辺の好事家たちをモデルに描く抱腹絶倒の戯曲「珍饌会」、河豚を愛した文人たちの漢詩を読み解く「桃花と河豚」、故事来歴から料理法まで網羅した「鱸」など随筆六篇を収録。稀代の碩学・露伴の「食」をめぐる蘊蓄と諧謔を味わう名篇集。南條竹則・編。
  • 七十句/八十八句
    -
    〈ばさばさと股間につかふ扇かな〉――墓石にこの句を刻み、墓碑銘を俳号である「玩亭墓」とのみ記した小説家は、こよなく句作を愛した。人情の機微を卓抜にすくい取る句を選りすぐり、古希と米寿を記念して編まれた句集2冊に、岡野弘彦、長谷川櫂と巻いた未発表の歌仙を併録。生前の姿が浮かび上がる、知と情とユーモア溢れる句の世界。
  • 鮎・母の日・妻 丹羽文雄短篇集
    -
    幼くして生母と離別し、母への思慕と追憶は、作家・丹羽文雄の原点ともなった。処女作「秋」から出世作「鮎」、後年の「妻」に至る、丹羽文学の核となる作品群。時に肉親の熱いまなざしで、時に非情な冷徹さで眺める作家の<眼>は、人間の煩悩を鮮烈に浮かび上がらせる。執拗に描かれる生母への愛憎、老残の母への醜悪感……。思慕と愛憎と非情な<眼>による、「贅肉」「母の日」「うなずく」「悔いの色」ほか10篇。
  • うるわしきあさも 阪田寛夫短篇集
    5.0
    「サッちゃん」「ねこふんじゃった」などで、世代を超えて愛される童謡詩人・阪田寛夫は、また、片隅のささやかな人生をあえかな情感と上質のユーモアで描く稀有なる小説家でもあった。脳溢血で倒れた作曲家の叔父の滅びゆく肉体を凝視しつつ、その内で鳴り続ける最後の音楽を哀惜こめて書き留めた表題作、ほか9篇。初期作「平城山」から遺稿「鬱の髄から天井のぞく」まで、「含羞の詩人」の知られざるペーソス溢れる、デビュー作から遺稿まで50年に亘る名品を精選。
  • 墓碑銘
    3.0
    アメリカ人の父親と日本人の母親の許に生まれた、トーマス・アンダーソンこと浜仲富夫。日米開戦を機に、日本人として生きることを強いられる。坊主頭で国民服を着て、剣道を習い、国策映画では悪役アメリカ人を演ずる。そして入営。青い眼の初年兵は、異父妹への想いを支えに、軍隊生活のつらさに耐える。だが、山西省から米兵と対峙するレイテ島に転進。極限状況の中でアイデンティティを問う、戦争文学の白眉。異色の戦争文学……日米混血の日本兵、その壮絶な自己喪失の過程を描く。
  • 時の潮
    3.0
    今日、昭和が終った。天皇崩御のニュースをきいて、近くの御用邸に記帳に出かけた。昭和に生まれた私は、私の時代が終わってしまったような気がした。元新聞記者の私は、10歳年下の共同生活者・真子と葉山に暮らし、四季を楽しんでいる。しかし、さまざまに形をかえて潮だまりが出現するように、二人の間にわだかまりがないわけではない。戦時下に生まれ、戦後を生きる男と女を静かに描く、野間文芸賞受賞作。
  • 恋と日本文学と本居宣長・女の救はれ
    4.0
    『忠臣藏とは何か』『日本文学史早わかり』と並ぶ、丸谷才一の古典評論三部作。中国文学から振り返って、『源氏物語』『新古今和歌集』という日本の文学作品を検証した孤立無援の本居宣長の思考を蘇らせ、さらにはその視点で近代日本文学をも明確に論じる。女系家族的な考えから日本文学を俯瞰した「女の救はれ」を併録した『恋と女の日本文学』を発表時の題に戻し刊行。
  • 生家へ
    4.0
    生まれ育った生家へ、子どもの頃のままで帰りたい――戦時中、家の下に穴を掘り続けた退役軍人の父が、その後も無器用に居据っていたあの生家へ。世間になじめず、生きていることさえ恥ずかしく思う屈託した男が、生家に呪縛されながら、居場所を求めて放浪した青春の日々を、シュールレアリスム的な夢のイメージを交えながら回想する、連作11篇。虚実織り交ぜた独自の語りで、心弱き庶民の心情に迫った、戦後最後の無頼派の名作
  • 東京パパ友ラブストーリー
    3.5
    1巻1,463円 (税込)
    パパ友どうしの恋。きみとなら、地獄も怖くなかった。有田豪と鐘山明人は、同じ保育員に子どもを預けている。互いに顔見知り程度だったが、ある日、明人はLINEで豪を飲みに誘う。「お互いイクメンとして妻の悪口を言い合おうよと」。その晩、ゲイ不倫という地獄の釜の蓋が開いたのだったーー。ミソジニー、嫉妬、仕事ができない焦り、不公平感……ゴーギャンになりきれなかった男たちの思いが炸裂し、疾走する!
  • 日本の文学論
    -
    歌論、俳論というのは、日本の古典文学論ではあるが、それは古今集や新古今集の序文に見られ、また歌合の判詞などにも納得の行く形で表現されている。歌の心と詞、日本的美意識については、西洋の論理ですべて割り切れるものではない。明晰を越えた直観、それを著者は新たな批評の言葉として提起している。従来の日本語の批評言語を読み直すことで、日本文学の豊かさを示唆する画期的文学論。
  • 玉瀬家、休業中。
    3.5
    1巻1,463円 (税込)
    澪子は41歳、バツイチ。"人並み"の幸せを夢見ていただけなのに、もろく崩れる。家財道具は旦那に持っていかれ、お金もない。そんな中、姉の香波が金の無心にやってくる。香波は澪子の状況を知り、久しぶりに実家で暮らすことを提案する。そして10年ぶりに母親が一人で住む家に戻ったのはいいのだが、娘たちの出戻りを笑い飛ばす始末。がさつな母に傷つく澪子。そしてある日、家で怪しい人影を発見するのだが?!
  • 天帝のみはるかす桜火
    4.0
    古野まほろと峰葉実香が初めてふたりで話したのは、とある夕暮れの教室だった。吹奏楽部員のトランペットが盗まれたと、頼りない同級生に相談する実香。すると彼は、容疑者が誰かをまだ聞かされないうちに、手紙を一通手渡す。犯人がここに書いてある、といいながら。 天帝世界の住人たちが出会う「天帝ゼロ」と、彼らの今を記す「天帝最新」の物語。
  • 橇・豚群
    -
    昭和初期に隆盛したプロレタリア文学運動の潮流の中で、写実的な文章と複眼的想像力による傑作短篇を立て続けに発表して一躍脚光を浴びながらも、肺病による喀血から郷里・小豆島での療養生活を余儀なくされた黒島伝治。官憲の横暴に対する農民の知恵がドラマを生む「豚群」、戦争の悲惨さと裏腹の滑稽な現実を鮮やかに描いた「橇」、「渦巻ける烏の群」など時代を超えた輝きを放つ代表作集。
  • 囚われの盤
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    魯国出身の公輸盤は、君主に忠実に使える父のもと裕福な家庭で過ごした。彼には、密かに心を寄せる人物ーイチーがいた。だがイチは、その類い希なる才能を盤の父に見いだされ、ついに父の妻の一人となってしまう。これ以上は一緒に生きていけないということが分かり、絶望の淵立たされていた時に、盤はイチに呼び出される。そこで見せられたのは、生きているのかと見まごうほど精巧につくられた喜鵲の木製工作だった。その作品の素晴らしさに目を奪われていたのも束の間、盤の家がある方で大きな騒動が起きていることに気付く。イチも連れて逃げようとした盤だが、イチは忽然ときえていた。そしてこの日を境に、二人の人生は大きく枝分かれしていく。
  • 星砂物語
    3.8
    1945年、1958年、2011年の3つの物語をつなぐ、沖縄の小島で起きたある出来事。ありがちな甘い人間ドラマとも読めるパート1から、ものの見事に跳躍する物語の力と予想外の結末! あの日あの島の洞窟で本当は何が起きたのか? 13年後に発見された3体の遺骨はいったい誰のものなのか? そして、受け継がれる命脈ともいえる存在が目の前に現れる・・・。過去と現在をつなぐ戦後70年に登場した戦争小説の傑作!
  • 我が愛する詩人の伝記
    5.0
    「各詩人の人がらから潜って往って、詩を解くより外に私に方針はなかった。私はそのようにして書き、これに間違いないことを知った」。藤村、光太郎、暮鳥、白秋、朔太郎から釈迢空、千家元麿、百田宗治、堀辰雄、津村信夫、立原道造まで。親交のあった十一名の詩人の生身の姿と、その言葉に託した詩魂を優しく照射し、いまなお深く胸を打つ、毎日出版文化賞受賞の名作。
  • 杜甫全詩訳注(一)
    値引きあり
    -
    1~4巻1,463~3,190円 (税込)
    中国盛唐期を生きた杜甫。「詩聖」と仰がれ、「詩仙」李白とともに中国文学史上最高と称される詩人は、中国のみならず日本や周辺諸国の文化に大きな影響を与え続けている。日本を代表する漢文学研究者による、最新の研究成果をふまえた平易な現代語訳に語釈を添える完全書き下ろし杜甫詩全訳注。本巻は、杜甫の青年期から安史の乱にかけての作品を収録。
  • 星に願いを
    -
    ブルームーン(六月十五日)。妻は庭のブルームーンの咲いたのを三つ切って来て、書斎のサイドテーブルに活ける。――山の上の家で、たんたんとした穏やかな日常。子供も成長し、二人きりの老夫婦に、時はゆったりと流れてゆく。晩年の庄野作品の豊かさと温もりを味わえる上質の文学。
  • 旅立ちの季節
    3.5
    自分らしく生き、死ぬというのは、どういうこと? 64歳、元海上保安庁の「海の男」、やもめ暮らし。主人公・楠木が考えた、終活=人生の自分らしい終え方の準備とは。北海道・小樽とフィンランドのオーロラ観測施設の雄大な風景を舞台に、元芥川賞候補のスイス人作家が描く感動作。
  • さして重要でない一日
    4.5
    未知の空間、会社という迷路を彷徨う主人公。トラブル、時間、おしゃべり、女の子、コピー機。著者独特の上品なユーモアの漂う、なにか、もの哀しくも爽やかな空気の残像。会社員の日常を鮮やかに切り取った、野間文芸新人賞受賞作。サラリーマンの恋と噂と人間関係、奇妙で虚しくて、それでも魅力的な「星の見えない夜」も所収。
  • ママ、ごはんまだ?
    3.8
    1巻1,463円 (税込)
    母の人生に派手な物語はありませんでした。でも、母は料理によって彼女の深い愛情を娘たちに伝えようとしていたのでしょう。偶然見つかったレシピにとっておきの家族愛と想い出がつまっていた。若くしてこの世を去った母が料理に込めた優しさとは。
  • 蜘蛛と蝶
    3.5
    1巻1,463円 (税込)
    多岐川瑠璃子は実家住まいの歯科衛生士、33歳。家と職場を往復する単調な日々を過ごしている。離婚した妹が実家に子供連れで戻り、自分が出て行かなければならないのか……と考えていた時に、同僚から聞いた出会い系サイトにアクセスした。同僚はそこで結婚相手を見つけたという。気になる男に勇気を出してメールを送った瑠璃子。程なく、相手から返信がきて、瑠璃子は舞い上がる。何度かやりとりした後、二人は会うことになる。
  • 如何なる星の下に
    3.3
    昭和十三年、自ら浅草に移り住み執筆をはじめた高見順。彼はぐうたらな空気と生存本能が交錯する刺激的な町をこよなく愛した。主人公である作家・倉橋の別れた妻への未練を通奏低音にして、少女に対する淡い「慕情」が謳い上げられるのだった。暗い時代へ突入する昭和初期、浅草に集う人々の一瞬の輝きを切り取り、伊藤整に「天才的」と賞賛された高見順の代表作にして傑作。
  • 私の命はあなたの命より軽い
    3.7
    1巻1,463円 (税込)
    東京で初めての出産をまぢかに控えた遼子。夫の克哉が、突如、ドバイへ赴任することになったため、遼子は大阪の実家に戻り、出産をすることに。実家に帰ると、両親と妹・美和の間に、会話がないことに気がつく。そして父は新築したばかりの自宅を売却しようとしていた。実家で何があった? 明らかになっていく家族を襲った出来事とは――。 『サクリファイス』の著者が「命の重さ」を描く渾身ミステリー!
  • 狐さんの恋活
    3.4
    1巻1,463円 (税込)
    狐面に着流し姿の「狐さん」は、奈良公園で会った春菜に恋心を抱くが、春菜のメイド七瀬から「無職男性との交際など認めません!」と罵倒され、就活を決意。幼馴染みの烏からレクチャーを受ける。一方、以前、狐さんを振った女子大生ビンバは、その理由が勘違いだったと知り、またしても狐さんへの想いをふくらませていく。二人の女性の間で恋路は如何に? メフィスト賞作『恋都(こと)の狐さん』シリーズ完結!
  • さようなら、ギャングたち
    4.1
    詩人の「わたし」と恋人の「S・B(ソング・ブック)」と猫の「ヘンリー4世」が営む超現実的な愛の生活を独創的な文体で描く。発表時、吉本隆明が「現在までのところポップ文学の最高の作品だと思う。村上春樹があり糸井重里があり、村上龍があり、それ以前には筒井康隆があり栗本薫がありというような優れた達成が無意識に踏まえられてはじめて出てきたものだ」と絶賛した高橋源一郎のデビュー作。
  • 小旋風の夢絃
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    春秋末期の衛国。小柄な十五歳の少年・小旋風(しょうせんぷう)は、盗掘を生業とする養父に育てられた。あるとき彼は、墳墓の棺の中から華麗な琴を発見するが、養父は落盤事故で死んでしまう。小旋風は琴を売ることで貧困から脱し、のし上がろうと考える。彼の野心はやがて、衛国全体を巻き込んでいく。小旋風は自分の唯一の武器である言葉だけを使って、大金を手に入れることができるのか――。第9回小説現代長編新人賞受賞作。
  • 赤の他人の瓜二つ
    4.0
    1巻1,463円 (税込)
    血のつながっていない、赤の他人が瓜二つ。そんなのはどこにでもよくある話だ。しかしそう口にしてみたところで、それがじっさいに血のつながりのないことを何ら保証するものでもない。――私が初めてその男と会ったとき、そんな自問自答が思い浮かんだ。それほど男は私にそっくりだった、まるで記憶の中の自分の顔を見ているかのようだった。
  • 蛇 愛の陰画
    4.0
    午睡中、大蛇が口から入りこみ、腹中に居すわられてしまった男。彼を<被害者>に見たて、運動に利用しようとする組織。卓抜な発想と辛辣な批評精神で、当時の世相を切りとった「蛇」。性と悪の問題に真正面から挑んだ「蠍たち」――。1960年、「パルタイ」で衝撃的なデビューを果たした著者の、その後の5年間の初期作品7篇を精選。イメージの氾濫する<反リアリズム>の鮮やかさを示す1冊。
  • 一日 夢の柵
    4.0
    日常の内奥にひそむ光と闇。――人々が暮らしてゆく、生々しい奇妙な現実。生きることの本質と豊穣。著者60代半ばから70代半ばにかけて書かれた短篇群、野間文芸賞受賞の12の人生の断片。「夢の柵」「影の家」「眼」「浅いつきあい」「電車の中で」「隣家」「丸の内」「記録」「一日」「危うい日」「久介の歳」「要蔵の夜」収録。
  • 群棲
    4.0
    向う三軒両隣ならぬ“向う二軒片隣”の四軒の家を舞台とし、現代の近郊の都市居住者の日常を鋭く鮮かに描き出す。著者の最高傑作と評され、谷崎潤一郎賞も受賞した“現代文学”の秀作。
  • 流域へ 上
    -
    1~2巻1,463~1,562円 (税込)
    共産党一党独裁が終焉を迎えつつあった1989年夏のソ連、在日朝鮮人の小説家・林春洙とルポライター・姜昌鎬は中央アジアを当局の招待で旅している。スターリン体制下の1937年、極東沿海州を追われ中央アジアに強制移住させられた「高麗人」たちを訪ねるのが目的である。2人は故国喪失者の哀切の日々を知る――日本語文学として、世界的視野での表現への挑戦が始まる。
  • ファウスト(上)
    4.3
    1~2巻1,463~1,771円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 (ファウスト)俺の喜びはただこの大地から生まれこの世の太陽だけが俺の悩みを照らすのだ。(メフィスト)それならためらうことはない。さあ契約だ。……地上にある限りの日々……人間がまだ見ぬものを見るのです。神ならぬ人間の身で世界のすべてを究めたい欲求に憑かれたファウストは、悪魔メフィスト―フェレスと契約を結ぶ。文豪ゲーテ畢生の対策が柴田翔の躍動する新訳で甦る。
  • 家族会議
    -
    東京の兜町で株式売買をする重住高之は、大阪の北浜の株のやり手仁礼文七の娘泰子に心惹かれている。だが、――文七はあくまで高之に熾烈な仕手戦をしかけて止まない。金の絡みと高揚する恋愛の最中、悲劇は連続して起こる。資本が人を動かし個人が脅かされる現代に人間の危機を見、「純粋小説論」を提唱実践した横光利一が、その人間崩壊を東と西の両家の息づまる対立を軸に描いた家庭小説の傑作。
  • 詩とダダと私と
    -
    吉行文学の抑えた描写に垣間見える詩情――学生時代、萩原朔太郎に影響を受けての詩作が、その文学的出発となった作家の、生涯変わらぬ本質の現れであった。若き日に書いた詩の数々、苦悩の中で文学を志した戦中戦後の回想、昭和初期文壇で異彩を放った父エイスケの詩篇、恩師が翻訳した「ダダの歴史」をあわせて収録。吉行淳之介の全体像把握に必須のユニークな詩文集。
  • 恋人
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    「もし生きていたら、30年後のクリスマスに会いましょう。必ずよ」、それが彼女の別れの言葉だった。「ずっと憶えている」「そうしましょうよ」――人生は孤独に耐える修練かもしれない。淋しさは突然さざ波のように心の中を走る。その波が通りすぎるのを待ち、また恐る恐る歩きだす。噛みしめるほどに味わいが深まっていく文学の言葉で綴られる胸底に響く物語。
  • 朱を奪うもの
    -
    女性としての自立、性・喪失・生を描く現代女性必読の名作。女性としての喪失感に荒寥とした思いをする主人公。幼児から祖母の物語の世界に生きた滋子の人生の歩みは、やがて青春期にかけて、家を出て自立したいという強い思いへと変っていく。結婚さえも、人生のスプリングボードとして考え、自分らしく生きようとする女性を描いた、円地文子の代表作。谷崎賞受賞作『朱を奪うもの』3部作の第1部。
  • なまみこ物語 源氏物語私見
    4.2
    贋招人(にせよりまし)姉妹によるいつわりの生霊騒動等、時の権力者・藤原道長の様々な追い落とし策謀に抗する、中宮定子の誇り高き愛を描いた女流文学賞受賞作「なまみこ物語」、『源氏物語』の現代語訳の過程で生まれた創見に満ちた随想「源氏物語私見」の二作を収録。円地文子の王朝文学への深い造詣と幼い頃からの親和に、現代作家としての卓抜な構想力が融合した二大傑作。
  • 思い出す顔 戸板康二メモワール選
    -
    昭和を代表する劇評家、推理作家、俳人の戸板康二はまた、歌舞伎、映画、雑誌など、幅広い世界で蒐集した「ちょっといい話」を絶妙な筆致で描く無類のユーモリストだった。数多の著書から60代に書かれた『回想の戦中戦後』『思い出す顔』の2作品23篇を抄録。師折口信夫も市井の無名の人も同じあたたかい目線で捉えたエスプリ溢れる文章は、読む者に幸福感を与えてやまない。時代と人への芳醇なメモワール。
  • ガラスの靴・悪い仲間
    3.7
    初期作品世界デビュー作「ガラスの靴」芥川賞受賞「悪い仲間」「陰気な愉しみ」他、安岡文字一つの到達点「海辺の光景」への源流・自己形成の原点をしなやかに示す初期短篇集。幼少からの孤立感、“悪い仲間”との交遊、“やましさ”の自覚、父母との“関係”のまぎらわしさ、そして脊椎カリエス。様々な難問のさなかに居ながら、軽妙に立ち上る存在感。精妙な“文体”によって捉えられた、しなやかな魂の世界。
  • 神様の短剣
    -
    1巻1,463円 (税込)
    納屋で生まれた少年に「おめでとう」と声をかけたのは、翼の生えた少女だった。一人目の天使は、ドーム型都市ミルバの中央、セントラルタワーで数々のコードに繋がれ生きていた。「閉じている門を開けてくれれば――僕は君を殺さない」夜中、少年は毛布を抜け出した。右手に剣、左手に西洋人形を持ち、天使が眠るフロアを目指す――。第一章から極限を迎えた物語は、読み進むにつれさらに加速する!
  • 不束な君と素数な彼女
    3.3
    1巻1,463円 (税込)
    東京・新宿区の外れにある総合大学の機械工学科、別名「大久保男子鑑別所」に入学した「君」は、女子学生のあまりの少なさに、入学したばかりから、どこか歪んだ学生生活を謳歌している。ところが、2年生になった春、あまりに自分好みの可愛い女子が同じ学科に入学してきたことで、「君」の生活は大きく変わっていく――。
  • 京伝店の烟草入れ 井上ひさし江戸小説集
    4.0
    井上文学の原点ともいうべき虚実皮膜の9篇。権力の弾圧を首の皮一枚で躱し、強かに生きる戯作者達。洒落や地口で技巧の限りを尽くし庶民の悲哀と反骨精神を活写。単行本未収録の表題作等、才気横溢の精選集。
  • ゴットハルト鉄道
    4.4
    “ゴット(神)ハルト(硬い)は、わたしという粘膜に炎症を起こさせた”ヨーロッパの中央に横たわる巨大な山塊ゴットハルト。暗く長いトンネルの旅を“聖人のお腹”を通り抜ける陶酔と感じる「わたし」の微妙な身体感覚を詩的メタファーを秘めた文体で描く表題作他2篇。日独両言語で創作する著者は、国・文明・性など既成の領域を軽々と越境、変幻する言葉のマジックが奔放な詩的イメージを紡ぎ出す。
  • LIFE
    3.0
    1巻1,463円 (税込)
    【第150回芥川賞候補作】猫木豊、31歳。脳内で「365日毎日“だらだら且ぶらぶら”できる国の王」として暮らす、ダメ男。ある日、パートナーの宝田から妊娠を告げられ、“だらだら且ぶらぶら”に未練を残しつつ、現実の生活と向き合い始める。しかし出産後、こどもの先天的障害が判明し、宝田は動揺を隠せない。いっぽう猫木は、ダメ男のくせにそんな宝田への不満を隠せない――。二人は互いに見当違いの三くだり半をつきつけ合うのだった。
  • 隣人
    3.6
    1巻1,463円 (税込)
    いつ部屋に呼んでくれるの? それがここのルールなんだけど――。一児の母でもある注目の女流作家が描き出す衝撃作!! 平凡な幸福に潜む、恐るべき主婦たちの真実。夫を東京に残し、息子と共に札幌に移った菊川操。3LDKの高級マンションで出遭ったのは、地域独特のコミュニティを形成する主婦たちだった。異様なご近所付き合いは家族の生活を脅かしていき、やがて、引き返すことのできない過ちへと、操を誘っていく……。
  • なかで、ごめんね
    3.2
    1巻1,463円 (税込)
    私、文香17歳。親友のスケバン(死語)・玲子は、女癖の悪い父(小説家)と熱愛中。夏休み、女ふたりの北海道ドライブで出会ったのは、童貞の性民俗学者・榮輔さん。野外で混浴、クサい車中泊、雷雨の中の処女喪失、彼の実家は公家ヤクザ(?)主人公は女子高生(JK)!? 爽やか&ポジティブ!! あの花村萬月が辿り着いちゃった新境地。「ねえ、玲子。私たち、すごいところを走ってるんだね」
  • 静かな生活
    3.9
    精神の危機を感じて外国滞在を決意した作家の父に、妻が同行する。残された3人の兄弟妹の日常。脳に障害を持った長男のイーヨーは"ある性的事件"に巻き込まれるが、女子大生の妹の機転でピンチを脱出、心の平穏が甦る。家族の絆とはなんだろうか――。〈妹〉の視点で綴られた「家としての日記」の顛末に、静謐なユーモアが漂う。大江文学の深い祈り。
  • 暗室
    3.9
    屋根裏部屋に隠されて暮す兄妹、腹を上にして池の底に横たわる150匹のメダカ――脈絡なく繋げられた不気味な挿話から、作家中田と女たちとの危うい日常生活が鮮明に浮かび上る。性の様々な構図と官能の世界を描いて、性の本質を解剖し、深層の孤独を抽出した吉行文学の真骨頂。「暗い部屋」の扉の向こうに在るものは……。
  • 樹影
    4.3
    被爆地長崎。敗戦後3年目の夏、華僑の女柳慶子と画家麻田晋は出遭った。原爆病に脅かされる2人はいたわり合い、自らの生を確かめるように愛し合い、10数年の苦痛の果てに死んで行った。著者の故郷長崎の、酷く理不尽な痛みを深い怒りと哀惜をこめて強靱に描く。原爆を告発した不朽の名作。野間文芸賞受賞。
  • 桜の森の満開の下
    4.1
    なぜ、それが"物語・歴史"だったのだろうか――。おのれの胸にある磊塊を、全き孤独の奥底で果然と破砕し、みずからがみずから火をおこし、みずからの光を掲げる。人生的・文学的苦闘の中から、凛然として屹立する"大いなる野性"坂口安吾の"物語・歴史小説世界"。
  • オモチャ箱 狂人遺書
    3.0
    世間が顔をしかめる女たちが、安吾の前に頻出する。安吾はそれを"自然"だとし、その文学の中に析出する。安吾が析出した女たちは、40年の時空を超え、今、更に光を放ち、生き出し、動き出す。安吾が"予言者"であることを証明するかのように。敬愛する牧野信一の人と文学を語る秀作「オモチャ箱」、坂口安吾晩年の力作「狂人遺書」ほか8篇を収録。
  • ボロ家の春秋
    4.5
    「桜島」「日の果て」などの戦争小説の秀作をのこした梅崎春生のもう1つの作品系列、市井の日常を扱った作品群の中から、「蜆」「庭の眺め」「黄色い日日」「Sの背中」「ボロ家の春秋」「記憶」「凡人凡語」の計7篇を収録。諷刺、戯画、ユーモアをまじえた筆致で日常の根本をゆさぶる独特の作品世界。
  • 仮装人物
    -
    仮装舞踏会で被せられたサンタクロオスの仮面の髯がマッチを摺るとめらめら燃えあがる、象徴的な小説の冒頭。妻を亡くした、著者を思わせる初老の作家稲村庸三は、"自己陶酔に似た"多情な気質の女、梢葉子の出現に心惹かれ、そして執拗な情痴の世界へとのめり込んでゆく。冷やかに己れのその愛欲体験を凝視する"別の自分"の眼。私小説の極致を示した昭和の名作。第1回菊池寛賞。
  • ホテル・モーリス
    3.3
    1巻1,463円 (税込)
    そこはホテルモーリス。個性的な従業員と、危険なお客さまたちが集う場所。息をもつかせぬリゾートホテルミステリー!
  • 君のために今は回る
    3.2
    1巻1,463円 (税込)
    わたしが観覧車の幽霊になって随分時間が経ちました。この観覧車には変わった人がいっぱい乗ってきます。盗聴魔、超能力を持つ占い師、自信喪失した女記者、ゴンドラでお見合いをする美人医師……みんな必死にくるくる生きてる。だから今、わたしは人を思う力を信じてる。そうしたらいつかもう一度、あなたに逢えるかな?これはすれ違う人々の人生と運命を乗せて、回り続ける観覧車の物語――。
  • 半グレ
    3.3
    1巻1,463円 (税込)
    母子家庭に育った苦学生、真は、働き続けの母に恩返しするために、新卒で企業就職しようと必死になっていた。就職氷河期のなか、彼は社員5人のイベント会社にわが身を引き請けてもらう。しかしサーファーのような風貌の社長、真冬なのに日焼けをした専務、ホスト風の先輩社員からは社会人らしさが感じられない。真が入社した会社は、暴走族のOBたちが経営する、マネー・ロンダリング会社だった!
  • 盗作の報酬
    3.8
    1巻1,463円 (税込)
    「この作品を盗作してください。さもなければ、あなたの小説はもう刊行しません」謎の原稿を送りつけてきた担当編集者の口から信じられない言葉が飛び出した。江戸川乱歩賞受賞から10年になるミステリー作家は頑なに断るが、編集者は次から次へと忌むべき提案をしてくる。いったい、この男の目的は何なのか、この原稿は何なのか、そして私は何者なのか。デビュー10年の江戸川乱歩賞作家が、小説を書くことを突き詰めた問題作。
  • 廃工場のティンカー・ベル
    3.7
    1巻1,463円 (税込)
    廃工場、廃線、廃校……etc.人けなくうち捨てられた廃墟には、何かの気配が残っている。いつまでも消えることなく、時間を経るほどにむしろそれは強く漂う。人生に疲れたら、うら寂しい場所に行ってみよう。その何かが足下を照らし、背中を押してくれる。閉じこもりOL、家出少年、行きづまった事業主──彼ら彼女らの今を劇的に変化させる6つの物語。心に響く短編集。

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