アポロンの島

アポロンの島

1,353円 (税込)

6pt

3.6

地中海地方の溢れる光の中をひとりバイクで旅する青年が出会う人々や風景を、明晰なことばを積み重ねてくっきりと描き出した「アポロンの島」「大きな恵み」、キリスト教についての著者の基本的な考えがうかがえる「エリコへ下る道」、戦時中の重苦しい時代に土俗的な雰囲気の中で成長する少年を自伝的に描いた「動員時代」の4つの作品群からなる短篇集。読みつがれるべき“青春の書”の1冊。

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アポロンの島 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2010年05月06日

    日本人版ビートニクのようでもあり、もっと儚げで、清々しい小説。
    淡々と綴られる装飾性のない文体から、ギリシャの強い日差しや土埃の舞うでこぼこ道、霧に煙った港などが迫ってくる。

    この作家の作品は難解で、途中で止めちゃうものが多いのだが、このデビュー作は何度も手にとってしまう不思議な魅力がある。

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    Posted by ブクログ 2010年09月11日

    素直な文章ゆえにヨーロッパの情緒が漂ってきます。私小説ですが、放浪する小さなバイク、ヴェスパで走り回る作者の姿はまるで実体の無い煙のように感じられ、ロマンがあります。
    これも慥かに、幻想小説を冠せられる文学だと感じます。

    名著。朝靄の中にいるような雰囲気を楽しんでください。

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    Posted by ブクログ 2009年10月09日

    僕の読む、ごく限られた日本の作家のひとり。地中海世界を旅する作家の若き日の記録。形容詞のない、肉体の運動のような文章。立った。走った。殴った。疲れた。即物的な行動の記述が聖書世界とつらなる内海の光を現前させる。あるいはこれは平易な言葉で綴られた散文詩なのか。激情しないランボオ、空想しないロートレアモ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2010年10月17日

    途中まで読んでちょっと放置状態。
    小川国夫の文がとても好きなので購入。あとで読む。
    ともかくも現行で買えるのは嬉しいんだけど、このシリーズはとにかく高いのが厳しいのよね……

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    Posted by ブクログ 2009年10月04日

    ミコノス島に、行きたくなりました。
    この島で、徳永英明の「MYKONOS」を聴きながらこの本が読めたら、幸せだなぁ。

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    Posted by ブクログ 2017年05月26日

    シチリア・ギリシャのオートバイ旅行体験を
    志賀直哉ふうの「筋のない小説」としてあらわした連作に
    加えて、戦時下すごした灰色の青春もの数点
    昭和32年に私家版として500部製作したが一冊も売れず
    同人誌を通じて島尾敏雄に拾い上げられるまで、8年かかったという
    執筆時期から、日本流ビート・ジェネレーショ...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2015年03月14日

    学生時代に行った欧州放浪旅行のギリシャ編を"復習"し、満を持して挑戦しましたが、氏の書くこの散文体旅行記の価値をどういうふうに受け止めたらよいのか。。。故郷藤枝での情景が語られる「東海のほとり」もちょっと期待と違いました。

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