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馬喰・十吉は、海への憧れを一艘の貨物船に託した。一族の悲劇はそこに始まる。甥の余一は、崖から落ちる十吉の愛馬アオに変身し、港町で従姉・佐枝子が自死したという噂を耳にした。駿河湾西岸地方を舞台に、運命に試される純粋な人間の行為を「光と影」の綾なす世界に、鮮やかに刻印する3部作。
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Posted by ブクログ
三部からなる連作中篇。人生の苦悶に行き当たったとき、ある者は自らを殺め、ある者は他者を殺め、またある者は人間存在を逸脱して馬に転身し……馬 に、転 身 し ! 冒頭からいぶし銀な文体と内容が展開されるところ、第二篇では突然のぶっとんだ、怪奇的な脱皮におののかされた。 物語は海辺の集落が舞台。命のや...続きを読むりとりはすべて海に面した崖や岩場で繰り広げられるし、彼らの思考は波に弄ばれているような、風に煽られているような、そんな逼迫した趣がある。 とにかく人の心のあり様は重苦しく、海も黒黒と不気味である。 ただ、人物ひとりひとりの心理を細やかに描く一方で、広大な太平洋、原初としての海の存在感が圧倒的で、人の生のあはれというものを感じずにはいられない。 また、はじめ二篇は三人称小説でごりごり攻めてくるのだけど、最後の一篇だけ今度は村娘の一人称語りに転じ、つまり急にころっとかわいげがでてくるのも印象的。終末的に暗い情景に、好きな人に抱きかかえてもらえるなら怪我もうれしい、なんて思ってる自分おかしい、と胸キュン独白が飛び出してくるからいろんな意味で胸に迫る。
行動や会話を客観的に描写するだけの書き方は、きちんと読まないと主人公の意図や話の流れがつかみづらい。いつの間に日が変わったの!?なんて時もあった。 さりげなく足掻いても、力尽きて砂に沈んじゃう感じ。 たまに出てくる健康的な命が眩しい。 2、3の方が良かった。
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