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野菊の墓
愛し合う二人が結ばれず、悲劇的な最後を迎える青春小説『野菊の墓』を読んで泣かない人はいない。山口百恵主演でテレビドラマ化、松田聖子主演で映画化された永遠の名作だが、100年以上も前の小説なので理解しづらいところも多い。特に会話は不自然な言い回しが目立つ。そこで、すらすら読め、小説としての感動がより深まるような現代語に超訳した。【登場人物】◎政夫(「りんどう」の花のように凛(りん)とした心優しい15歳の少年)◎民子(政夫と幼なじみの従姉。「野菊」の花のような可憐で美しい17歳の少女)幼なじみ政夫と民子は、いつしか心ひかれ合うようになるが、周囲の反対で民子は好きでもない男のもとへ嫁がされる。それでも互いのことを思慕し続ける二人に悲劇的な結末が……。 -
ノクターナル・アニマルズ
二十年前に別れた元夫から送られてきた犯罪小説の原稿。その真意とは? アカデミー賞にノミネートされた傑作サスペンス映画原作 -
ノクターン
安アパートの一室で、老女が胸を撃たれ横たわっていた。捜査に出向いたキャレラは、老女が元有名ピアニストだったことを知る。やがて、老女が孫娘に大金を遺していたことが判明し、その金をめぐって熾烈な争奪戦が展開。アイソラの闇に沈む哀しくも皮肉に満ちた真実をキャレラは暴けるのか? -
残されたつぶやき
「関西弁って深刻さが薄れる。スマホのメモ機能に『悩みメモ』というのをつけていて、そこへ書く悩みを関西弁にすることを思いついた」「2021年の極めつけはNHK『あさイチ』のプレミアムトークに出演したこと。その数日前に自宅の階段から落ちて左足を負傷、服や靴を新調したのにサンダルで出演というガッカリな事態に」昨年、突然この世を旅立った著者が2008年から21年までの13年間にSNSでつぶやいた日記や、多くの新聞や雑誌に寄稿した書籍未収録のものを中心にまとめた珠玉のエッセイ集。著者や家族による自然や花の写真と共に、私たちの愛した山本文緒が、オールカラーの文庫で蘇る。 -
残り5パーセントのファシズム
夢を操る国家と、従わない人々。 自由な心は誰にも操れない。 95パーセントを支配する社会で、残り5パーセントが目を覚ます──。国民から圧倒的な支持を集める人気政治家。その裏で、人間の夢と無意識を操作し、国家に従順な人間をつくり出す研究が進められていた。成績によって生徒を階級化する学校、政党へ送り込まれる優秀な卒業生、そして意識を統制する研究所──。それぞれのつながりに気づいた雑誌編集長と助手の“姐ちゃん”は、国家を覆い始めた巨大な陰謀を追う。一方、国家から危険視された者が集う最下層クラスで出会った少年と少女も、封じられた過去と自らの正体に迫ってゆく。たとえ人間の95パーセントを支配できても、残る5パーセントまでは操れない。傷ついた者たちが愛と記憶によって結ばれ、自由な心と自分らしい生き方を守るために立ち上がる近未来群像劇。 -
残るは沈黙
ある聖金曜日、ブラジル南部の州都ポルト・アレグレのランドマークたる高層ビルの一三階から、一人の若い女性が投身自殺をした。現場に立ち会い、身投げを目撃した社会階級、職業、性別を別とする七人の面々。その悲劇的出来事が彼らの人生にいかなる影響を及ぼすのだろうか? 「この世界に誰一人として不要な人間など存在しない」 そうした作家の人間愛に満ち溢れる言葉の具現化たる本作品。七人の目撃者はもちろん、作中に登場する人物は全てが主人公である点も見逃せない。作品の舞台こそ、二〇世紀初頭のブラジルだが、一読すれば、時代、国籍、人種が異なろうとも、人間の持つ本質部分に何ら変わりがないことに気づかされるだろう。つまり読者一人一人もまた、本作品の登場人物且つ主人公なのだ。 -
のすたるじあ
“だァれも知らないとこなの”女が語った美しい故郷の風景とは? 哀切極まる真相が胸を打つ「エルドラドオ」。中世錬金術師の甦りの秘薬をめぐる奇譚「復活の霊液」。偶々下船した島で見知らぬ女との暮しに引き込まれていく「郷愁」他、読者を「ミステリアスな宇宙へとさそいこむ」と星新一が絶賛する城昌幸傑作選『のすたるじあ』を完全収録。第2部には、酒場の主人が語る数奇な運命譚「面白い話」、ナイル河畔に出没する魔性の者の甘美な恐怖を描く「吸血鬼」など、書籍初収録を含む珠玉の短篇を収める。/【目次】1 のすたるじあ/大いなる者の戯れ/ユラリゥム/ラビリンス/まぼろし/A Fable/光彩ある絶望/燭涙/エルドラドオ/美しい復讐/復活の霊液/斬るということ/蒸発/哀れ/郷愁/解説=星新一/2 その他の短篇/今様百物語/シャンプオオル氏事件の顚末/東方見聞/神ぞ知食(しろしめ)す/死人に口なし/吸血鬼/書狂/他の一人/面白い話/三行広告/間接殺人/うら表/憂愁の人/夢見る/怪談京土産/白夢/2+2=0/はかなさ/解説=夕木春央/初出一覧・編集後記 -
ノスタルジア
淀んだ溜め池を臨む作業場(アトリエ)の窓辺にたたずみ、修作は過ぎ去った日々にとりとめなく思いを馳せる。幼き日の不安定な境遇、高校・美大受験での挫折、実らずに終わった恋愛の数々、職業生活の蹉跌——家庭にも社会にも居場所を見出せず、自己との折り合いもつけられぬまま、ひたすら孤独の裡に生きてきた人生。父の期待を裏切り続けたことへの贖罪の思い、ひととき思いを交わし合った女性たちへの追憶。常に生きづらさを抱え、愛を求め続けてきた半生を振り返り、狂おしく紡ぎ出されるモノローグの中、修作は改めて思い至る。文学、美術の創造行為のみが変わることなく自身の救いであったことに。 -
NOS4A2 -ノスフェラトゥ-
全米メディア絶賛、ジョー・ヒル待望の新作。 ヴィクトリア・マックイーンは8歳のときから、父にもらった自転車ですでに無くなっているはずの〈近道橋〉をわたり、失せ物を見つけられるようになった。17歳のある日、母と喧嘩をして家を飛び出したヴィクはその自転車で〈橇の家(スレイ・ハウス)〉に辿り着く。そこにいたのは、〈NOS4A2(ノスフェラトゥ)〉のナンバープレートを付けたロールスロイス・レイスに乗る老人――吸血鬼(ノスフェラトゥ)ならぬ連続児童誘拐犯の、チャールズ・タレント・マンクスだった。 ブラム・ストーカー賞2013年度最優秀長編賞候補にノミネートされた、ベストセラー作家ジョー・ヒルのダークホラーが日本上陸。 -
の、すべて
その怪物が日本を変える。「スサノオ」と呼ばれたカリスマ政治家がテロに遭った。その伝記を制作する芸術家(アーティスト)は、一つの「恋愛」の行方を追って、黄泉の世界へ潜っていく――。〈異形の伝記〉が完成するとき、現代日本の運命が変わる!ポピュリズムの時代に新たな神話を降臨させる、怪物的長篇1001枚。 エックスデーからの30年、この国は何を失ったのか?バブル崩壊後に政界入りし、美貌と弁舌で支持を集めた二世政治家・大沢光延は、将来の首相と目されながらテロリストの兇刃にかかる。彼の生涯を伝説化しようとする芸術家・河原真古登が、出発点に見出したのは、一人の巫女との「運命の恋」だった--。 昭和の終焉からコロナ下の令和、幕末日本へ。芸術家からテロリスト、野生の巫女へ。スイングする「語り」が生み出す、予測不能の展開! アニメ版「平家物語」の原作者が、この時代〈の、すべて〉に挑む長篇絵巻。 -
覗くモーテル 観察日誌
他人の性生活を、覗いてみたい――。 天井裏に自分だけの覗き部屋を作ったモーテル経営者、30年の奇妙な記録。 1980年のはじめ、著者のもとに一人の男から奇妙な手紙が届く。 男の名はジェラルド・フース。コロラド州デンヴァーでモーテルを経営しており、 複数の部屋の天井に自ら通風孔と見せかけた穴を開け、秘かに利用者たちの姿を観察して日記にまとめているという。 男を訪ねた著者が屋根裏へと案内され、光の洩れる穴から目撃したのは、全裸の魅力的なカップルがベッドでオーラルセックスにはげむ姿だった――。 ヴェトナム戦争で傷ついた兵士とその妻の行為から、不倫や同性愛、グループセックス、 さらには麻薬取り引きの絡んだ殺人事件まで、三十年に及ぶ記録からはアメリカの世相、性意識の変化が見えてくる。 解説・青山南 ※この電子書籍は2017年1月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。 -
望みがかなう 魔法の日記
小学5年の竜也は、自分より運動も勉強も苦手な友達の光平が、25メートルを泳げるようになって、読書感想文も早く終わらせたことに驚いていた。光平は、おばあちゃんからもらった日記を書くようになって、別人のように変わった。そこで竜也は、光平の「未来のことを過去のように書く」というのをまねして日記を始めた。最初は、「お年玉を2万円ゲットした」とか、「書き初めで『一念発起』と書いて提出した」など簡単な願いを書いて、6つの望みをすべてかなえた。そして、「運動会で、色組対抗の応援団長になった」と書いたら、ラッキーなことがあって実現した。ところが、「校内なわとび大会で三位内に入った」は、去年、得意のあやとびでも21位だった竜也には高すぎる目標だった……。努力して望みをかなえるなんてかっこ悪いと思っていた竜也が、友達の影響で少しずつ努力し、成長していく姿を描いた物語。『願いがかなうふしぎな日記』の続編。 -
ノゾミくん、こっちにおいで
「ノゾミくん、こっちにおいで」海のそばで合わせ鏡を作り、そう唱えるとノゾミくんがやってきて願いを叶えてくれる――そんな都市伝説が若者たちの間で流れていた。高校教師の遠山逸子は教え子の古滝克己と恋愛関係にある。ある日、克己の妹の美咲とその友人の由夢がノゾミくんに願いを掛けにいく。だが願いが叶ったはずの由夢が「のぞみくんにころされる」というメッセージを残して屋上から落下し――。戦慄のホラーミステリ―。 -
ののぺディア 心の記憶
惜しまれつつも2020年末に解散したダンス&ボーカルグループE-girls。パフォーマーとして9年の歳月を全力疾走した山口乃々華が、1年10ヵ月(2019年3月~2020年12月)にわたり綴った初エッセイ。多感な日々から湧きあがった想い、発見、希望を「あ~わ」のキーワードに落とし込み、自身の気持ちと真摯に向き合って文字にした“心の事典"。「自分の心と素直に向き合っていくことが何より大切なのだと、書くことを通して、何度も痛感し、乗り越えることができました(あとがきより)――飾らず真っすぐに気持ちを表現した本著は、読者にステイポジティブなパワーを届けてくれる一冊。GINGER公式WEBサイトでの連載と、E-girlsでの日々を綴った書下ろし、撮り下ろしのビジュアルを収録。 -
のはらでさきたい
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 むかし、石を投げつけてけものや鳥をしとめていたころ、腕をいためた男は、それがしぜんに回復するのをまつあいだ、なにをしていたろう。石けりをしたり、おはじきをしたり、手のなかの小石を鈴のようにならしたりして、あそんでいたかもしれない。右の肩を半年ほど病んだことがある。この詩集におさめたほとんどの作品は、鉛筆をにぎるのも苦痛だったそのころ、ことばを小石のようにころがして、「うた」と名づけたノートに書きとめておいたものである。たまには病むのもいい。―あとがきより抜粋― -
野原のなかで
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 私は、今日まで、日常の生活や自然の風物の中に、限りなくひそんでいる美しさや優しさを求めて、詩を書いてきました。この詩集をお読みくださるみなさん。いま、地球上に求められているものは、限りない優しさと思いやりの心ではないでしょうか。これらの作品を通して、私の思いが、幾分なりとみなさんに共感を得ることができたら、うれしいと思います。―あとがきより抜粋― -
野ばら
宝塚の娘役・千花 名門一族出身のライター・萌 花の盛りのように美しい娘たちに忍び寄る、翳(かげ)りの季節 絢爛と頽廃。林真理子文学の名作! 「私たちって、ずうっと不幸にならないような気がしない?」。 宝塚の娘役・千花は歌舞伎界の御曹子・路之介との恋に浮かれ、 親友でライターの萌は年上の映画評論家・三ツ岡との贅沢な不倫に溺れている。 二人の美しい娘たちの前には、甘やかな未来しか広がっていないかに見えたが…… 上流社会を舞台に、幸福の絶頂とその翳りを描き切った傑作恋愛長編。 解説・酒井順子 ※この電子書籍は2007年1月に刊行された文春文庫の新装版を底本としています。 -
野火
若い兄弟の孤児が、つまずきやすい青春を支え合い、貧しいながらも美しい恋を得て、人生行路を乗り出す、正義と純情の現代ロマン。競馬場のシーンがたくさん出てきて競馬ファンにもおすすめの1冊。 -
信長の遺書 ~マキアヴェリ チェーザレ・ボルジア御留書~
『信長公記』に門外不出の「完本正篇」が! 統治者と宣教師が語り合った、驍将の<剣>と<政事>、そして『君主論』――。 令和四(二〇二二)年、イタリアのフィレンツェで“信長の遺書”なる古い紙束が見つかる。それは信長の近習の書記・太田牛一によって密かに編まれた『信長公記』の完本正篇だった――。 時を遡ること今から四四〇年以上前の天正七(一五七九)年、イタリア人宣教師のアレシャンドロ・ヴァリニャーノが島原半島に上陸する。彼はその後、信長に謁し、ルネサンス期にイタリア半島を駈け巡った驍将チェーザレ・ボルジアのことや、マキアヴェリによって書かれた『君主論』について侍講した。信長は以降、ヴァリニャーノに数度引見し、その問答を漏れなく記すよう牛一に命じたのだった。 天下を統べるはずだった男の果てなき好奇の思いを極大なスケールで描く、斬新吃驚の歴史長編!! (底本 2023年8月発売作品) -
信長の血涙
チーム信長の成功譚。 そこから見えてくるのは、信長のリーダーシップだ。 ――作家 伊東潤氏、推薦! 生き馬の目を抜く戦国の世――国は荒み、民百姓は飢えていた。 「俺に力を貸せ! この地獄の世を、新しき天下に変えるのだ」 天下静謐の理想に燃える大うつけの信長だが、常に国境を敵に脅かされ、その貧弱な兵力では尾張統一すらままならない。小豪族の集合体である尾張は、重石となっていた信秀の死後、力の均衡が崩れて無法地帯になりかかっていた。 やがて織田弾正忠家の家督を巡り弟・信勝が謀反との報せが届くが……。 涙もろく情に厚い、若き日のまったく新しい織田信長を描く傑作歴史長編。