春は馬車に乗って(乙女の本棚)

春は馬車に乗って(乙女の本棚)

小説・文芸
1,980円 (税込)

9pt

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人気シリーズ「乙女の本棚」第19弾は横光利一×イラストレーター・いとうあつきのコラボレーション!
小説としても画集としても楽しめる、魅惑の1冊。全イラスト描き下ろし。

もうあたし、これでいつ死んだっていいわ。
海のそばにある家。そこで彼は、日に日に弱っていく妻を一人看病し続けていた。

横光利一の『春は馬車に乗って』が、『26文字のラブレター』などで知られる人気イラストレーター・いとうあつきによって描かれる。
名作文学と現代の美麗なイラストが融合した、珠玉のコラボレーション・シリーズ。
自分の本棚に飾っておきたい。大切なあの人にプレゼントしたい。そんな気持ちになる「乙女の本棚」シリーズの1冊。

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  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    リットーミュージック
  • 掲載誌・レーベル
    :
    立東舎
  • タイトル
    :
    春は馬車に乗って(乙女の本棚)
  • タイトルID
    :
    935220
  • ページ数
    :
    64ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年04月16日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    77MB

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春は馬車に乗って(乙女の本棚) のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    2025/11/02
     妻は檻のような寝台の格子の中から、微笑しながら絶えず湧き立つ鍋の中を眺めていた。
    「お前をここから見ていると、実に不思議な獣だね。」と彼はいった。
    「まア、獣だって、あたし、これでも奥さんよ。」
    「うむ、臓物を食べたがっている檻の中の奥さんだ。お前は、いつの場合においても、どこか、ほのかに惨忍性を湛えている。」
    「それはあなたよ。あなたは理智的で、惨忍性をもっていて、いつでも私の傍から離れたがろうとばかり考えていらしって。」
    「それは、檻の中の理論である。」

    0
    2025年11月02日

    Posted by ブクログ

    床に伏せてしまい死が迫る奥さんと、仕事やお金を言い訳に直視したくない旦那さんの話。イラストが綺麗なのが余計に死を感じた。相手に優しく、言いたいことはちゃんと言おうと思った。

    0
    2024年07月02日

    Posted by ブクログ

    横光利一さん、縁がないけど気になってたので手に取った乙女の本棚シリーズ。
    死の淵にある妻とそれを看病する夫を描写した物語。
    美しく柔らかなイラストのおかげで、文章だけだとどんどん暗く重たくなるストーリーが、一定の愛情と美しさを保って捉えられます。

    本人ではどうしようもなく、病による不安や理不尽さからくる妻のワガママとそれに振り回されつつも見捨てられない夫の姿、を現代なら上っ面の愛と本音みたいなイヤミス的なものになりそうなのだが、この作品は上っ面は醜いけど底に愛情が横たわっている、と読める。そう読めるのもイラストの影響大きい。

    2024.1.28
    15

    0
    2024年01月28日

    Posted by ブクログ

    病による苦しさがもたらす妻の我儘。
    生活苦と介護疲れの苦悩を表す毒々しさ。

    淡い風合いのイラストが毒々しく変化していく様子、ガラリとまた明るくなる様がきれいだった。

    妻はずっと「いま死んでもいい」と言っているが、夫は、どんなに介護でくたびれていたとしても、妻が死んでしまうことが受け入れ難かったのかな、と思った。
    妻が死ぬ事実を受け止めてから、最期の時を穏やかに過ごせるようになったのだと思う。(イラストが穏やかになったから)

    0
    2026年09月14日

    Posted by ブクログ

    難しい表現があって、少し分からないところも。
    2人の男女の内側のやり取りを垣間見れるような作品だなあと思う。ラノベとかにはない世界観。何だかんだ2人は好き合ってるのかな。

    0
    2025年03月02日

    Posted by ブクログ

    タイトルが綺麗だなと思ったのと、著者の本は読んだことなかったので手に取った。
    ラスト、ふたりのやりとりが好き。春が来たんだな。というのがかなしいしさみしいし、でも救われるような思いでもある。

    0
    2024年09月23日

    Posted by ブクログ

    1898/3/17〜1947/12/30 利一忌
    1926年作

    病気で自由にならないその身の悔しさと最期が近づく苦悩。その病気が言わせるワガママを夫に放つ事ができる素敵なカップルだなあと思うのです。
    それでも 看病と経済に疲れを感じつつある夫。
    医者から、いよいよ現実的な最期を知らされた夫は死について考える。
    この作品のいとうあつきさんの夫婦の絵が、美しいなあ、と思う。春がやってくるようなコラボ。
    スイトピーが馬車に乗って春をまきながらやってくる。春はやってきて、苦しみは消えて、妻の鎮魂歌。

    横光さんの体験から。駆け落ちのように暮らし始め、同居後間も無く結核となり、亡くなった後入籍としたようです。

    0
    2023年12月30日

    Posted by ブクログ

    病の苦しみ、やがて訪れる死を前に揺れ動き、苦悩し、そして鎮まっていく二人。
    2人のやり取りが、のたうちまわり、苦しみながらも、澄みきっていく過程が丁寧。
    イラストも、秋から、苦悩に満ちた冬、春への移り変わりが描かれていてどこを開いても美しい。
    文字色も工夫してあるのかな?
    終わりと春にむかううつろいが、読んでいる側にもじんわり染みてくる。

    0
    2023年11月13日

    Posted by ブクログ

     乙女の本棚シリーズから、横光利一さんといとうあつきさんのコラボ作品「春は馬車に乗って」です。なんともきれいな色使いのいとうあつきさんのイラストは、とってもステキです!

     内容は、肺の病に侵され余命わずかな妻を看取る夫のお話です。病に苦しみ、夫にあたるしかない妻…夫も妻に振り回されながらも妻に寄り添い続けた結果、妻も自身の病を受け入れられるようになっていく…。最期は、妻に春いっぱい感じられるスイトピーを抱かせ、「この花は馬車に乗って、海の岸を真っ先きに春を撒き撒きやって来たのさ。」と…。

     「キューブラー・ロスの死の受容」というものがあります。「否認 怒り 取引き、抑うつ、受容」…この5段階の通りかなって感じました。様々な葛藤もあったけれど、妻は夫に看取ってもらえて、本当によかったんじゃないかと感じました。

    0
    2023年07月21日

    Posted by ブクログ

    横光利一、初めて読む作家。病気治療中の妻と、それを支える夫の、静かな日々の話。
    締め切りのある仕事を抱えながら、もっと構って欲しがる妻の看病との両立でいっぱいいっぱいになり、時おり衝突しながらも支え合う姿は、第三者である読み手の私たちの目にはそれでも仲睦まじく映る。
    部屋から見える庭の松の葉、鈍い亀、ダリヤの球根、野の猫、水平線、遠くの光る岬。それらすべての情景描写が美しかった。
    春がくるということが、これほどよろこばしいことのように思えたのはずいぶん久しぶりな気がする。

    「まア、じっとしてるんだ。それから、一生の仕事に、松の葉がどんなに美しく光るかっていう形容詞を、たった一つ考え出すのだね。」

    「どこから来たの。」
    「この花は馬車に乗って、海の岸を真っ先きに春を撒き撒きやって来たのさ。」

    0
    2023年03月01日

春は馬車に乗って(乙女の本棚) の詳細情報

  • カテゴリ
    :
    小説・文芸
  • ジャンル
    :
    小説 / 国内文学
  • 出版社
    :
    リットーミュージック
  • 掲載誌・レーベル
    :
    立東舎
  • タイトル
    :
    春は馬車に乗って(乙女の本棚)
  • タイトルID
    :
    935220
  • ページ数
    :
    64ページ
  • 電子版発売日
    :
    2021年04月16日
  • コンテンツ形式
    :
    EPUB
  • サイズ(目安)
    :
    77MB

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