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離島「子泣き島」で暮らす小学生の拓海は、家の手伝いで釣りに出かけたところ、 同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを目撃する。 防波堤にいた、親友・風太の父である亮平に助けを求めるも、 台風一過の海に飛び込んだ彼は帰らぬ人となってしまう。 成長した拓海は島を出て働いていたが、忘れもしない、あの風太と「偶然」にも再会し……。
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Posted by ブクログ
大人が思っている以上に、子供は、その繊細な心に無数の傷を負っている。そして、それから無数の傷のなかに生じた、いくつかの〝ずっと癒えない傷〟の痛みと折り合いをつけながら、ゆっくり、ゆっくり、〝大人と呼ばれる生き物〟に、なっていくのだ。(p298のフレーズより引用) 美しい海に囲まれた子泣き島で育っ...続きを読むた幼なじみの拓海と風太は、お互いに言えないことを心に秘めながら島を離れ、会えないまま大人になりました。そして、偶然(?)の再会が・・・二人の幼なじみ・涼子の明るく前向きな人柄も素敵で、友達って本当にいいものだなあ〜と改めて実感しました。 今年は、森沢さんの小説をたくさん読みました。どれも温かくて優しくて。 「ハレーション」の途中に、以前読んだ他の2作品の登場人物がチョイ役で登場したのには感激でした!(その二人の名前を書いてしまいたいけど、ぐっと我慢…)「元気に頑張ってますね!」って声をかけたい気持ちになりました。
ラストに涙が溢れやはり読む作品全て感動する作家の1人。 人を思いやる大切さと幼馴染の有り難さが充分に伝わる内容で子どもらに読んでもらいたい。
さわやかなエンディングに、じんわりあったまる。 「夏美のホタル」の慎吾くんのその後、しかと確認しました。 慎吾くんのその後の前に、「エミリの小さな包丁」のエミリさん、「癒し屋キリコの約束」のカッキーもいい感じに登場していて、そういうところも含めて、森沢明夫さんの作品が好きです。
心が暖まる物語でした。 それぞれが心の奥に秘めた想いを抱えながら、前に進まざるを得ない気持ちをふるさとがリセットしたり後押しをしてくれる。 最後はそれぞれの心の重しを取り去りハッピーエンドとなりさすがの森沢小説でした。 意外やエミリーさんがチョッと出てきてましたね!!
みみっちいた! 料理屋さんのあの人まで。 苦しくてあったかくて 幼馴染の3人みたいに泣き笑い。 都会の人は何にそんなに急いでるんだろう。 たしかに、田舎とは時間の流れが全然ちがう。 今この時にこの本を読めてよかった。
離島に住んでいた幼なじみが、いろいろな悩みを共有しながらふる里を中心に成長していく物語だと感じました。都会へ出ても帰る場所があるのは、つくづくいいなぁと改めて思いました。
私にも懐かしく楽しかった思い出の「ふるさと」がある、昔を懐かしく思い出しても、今は帰ることのできる「ふるさと」は無い、、、。親の事情か、この本を読んでため息(◞‸◟)似たような境遇で大人心に自分の幼少時代から成人し現在と「ふるさと」を思い出すたびに複雑な心境だったこと思い出しました。吹っ切れるきっか...続きを読むけが小さな島での仲間たち、幼馴染の良さ優しさ表れていて良かった^ ^。
森沢さんの色の使い方がとても好きです。 また、森沢さんらしい言葉の選び方も好きです。 最後に泣けてしまうところも。 大好きな作家さんです。
親友の父親の死の秘密。子どもが抱えるには大き過ぎる。でも拓海も風太も涼子もみんないい奴。ふるさとっていいなって改めて思った。 エミリの特別出演(笑)も嬉しかった。
もしかすると、誰もが誰にも言えない嘘を抱えているのかもしれない。 それは、誰かを騙すためじゃなく、自分を守るための嘘。 そして、その嘘を抱えて、心がざわついたり、苦しくなることもあるのだと思う。 本作品の主人公、拓海は親友の父の死にまつわる嘘を抱え、いつか終わってくれると、苦しみに耐えて生きてきた...続きを読む。でも、幼なじみによって、心に抱えていた秘密の告白が、今の幸せと未来への想いへと意識を向けられるようになっていく。 主人公だけじゃなく、登場人物それぞれが、自分の心にある想いに向き合っていくことができ、これからの自分らしく生きていくであろうと予感する。 自分にも、人生に影を落とす過去の記憶がある。そんな自分に、勇気を与えてくれた1冊であり、人のつながりってあたたかいなとも感じる作品でした。
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