あらすじ
離島「子泣き島」で暮らす小学生の拓海は、家の手伝いで釣りに出かけたところ、
同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを目撃する。
防波堤にいた、親友・風太の父である亮平に助けを求めるも、
台風一過の海に飛び込んだ彼は帰らぬ人となってしまう。
成長した拓海は島を出て働いていたが、忘れもしない、あの風太と「偶然」にも再会し……。
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とても良かった。「エミリの小さい包丁」のエミリさんもちょっとだけ出てくる。森沢作品の良さをギュッと詰め込んだ作品でした。
天馬拓海のうちは、子泣き島で民宿てんまを営んでいる。拓海は母に釣りを頼まれた。料理として出すのだ。釣りに行くと猫が溺れていて、周囲にいた風太のお父さんの亮平さんに助けを求めたが、亮平さんは溺れてしまって遺体として引き上げられた。亮平さんはハブクラゲに刺されたのだ。
天馬亜美は高校に進まないことにした。父母の民宿を継ぐつもりだ。父が失踪した。兄もいなくなった。風太の家もいなくなった。
拓海はブラック企業で働いていたが辞めた。そして彼女の家を追い出された風太と再会してしまった。宿なしの風太が拓海のアパートに転がり込んでくる。
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人として“ちゃんと育った”3人の友情物語。沖縄の青い空と海、繊細ながらポジティブな風太が、ドラマ以上にドロドロした事情をカラリ、サラリと脇に追いやり明るい未来想像させてくれる。今作も森沢さんの術中にはまり、後半は涙腺緩みっぱなし。「大人が思っている以上に、子どもは、その繊細な心に無数の傷を負っている。その癒えない傷の痛みと折り合いをつけながら、ゆっくり、ゆっくり“大人と呼ばれる生き物”になっていくのだ」「一見、幸せそうに見える人でも、多かれ少なかれ『事情』を抱えてる」
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久しぶりにここまで読み終わって寂しくなる作品に出会った
メチャクチャ面白かった
3人の幼馴染が、大人になってから、それぞれの家族の事情に振り回されながらも心で繋がり続けているところが、胸が痛くなるくらい素敵だと感じた
舞台は小さな離島だ
子供は1学年に数人しかいない
3人の幼馴染もまさに同級生全員だった
そこに男同士の友情や、恋愛も絡む
小さな島では、風通しもよくみんなが見守ってくれるという良い面もあるが、悪い噂もあっという間に広まるという悪い面もある
この幼馴染たちの葛藤が自分の子供時代に重なる
私も離島の出身だからだ
島に帰ったら近隣の人で自分のことを知らない人はほとんどいない
そんな環境だ
みんな名字ではなくて下の名前で呼んでくる
そんな環境はやはり故郷でしか味わえないだろう
もう10年以上島に帰っていないが、帰ってみようかと思わせてくれる作品だった
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亮平さんの死から始まったので、どんな展開が起こるのだろとドキドキしながら読みました。森山さんの作品は読み終わった時に、心が穏やかな気持ちになるのが多いけど、今回もそんな作品でした。
拓海と風太は幼馴染みで何年も会えなかったのに風太と出会ってから自分なかのモヤモヤが解き放たれていくのがとても良かった。家族っていいね。そして自分の事を思ってくれている友達もね。
途中にエミリさんもでてきたのでびっくりしました。
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人はそれぞれみな悩みを抱えている
それをさわやかに描けるのが森沢明夫さんだ
今回も他のシリーズの人が少し出てきたりしてファンとしては胸熱だった
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衝撃の事件で始まったこの物語にグイグイ引き込まれてしまいました。
大事な局面で嘘をついてしまった拓海はずっと苦しみ続ける。その苦しみを思うと私まで苦しくなってくる。
でも、それを大人になってから親友が救ってくれる。
なかなかできることじゃない。
本当に清々しい話し。
それにしても、『風太』いい奴だなぁ。
拓海には苦しんだ分、幸せになってほしいな。
また違う物語りで拓海の幸せな姿がみられるといいな。
(Word )
・自分の神様は自分だって信じられたらさ、この先なんでも出来ちゃいそうで、心がすごく自由になる気がしない?
・この苦しみもいつかは終わる…そう思うことと同じくらい、この幸せもいつかは終わるってことを意識しないと駄目だよ。じゃないと、わたしたちが一緒に過ごしてる「今この瞬間の幸せ」をちゃんと味わわないまま時間だけが過ぎ去っちゃう
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先が気になってどんどん読み進めていくうちにもうラスト?っていうぐらい一気読み!森沢さんは色の表現がすてきで読んでる途中、目を瞑って空や海の色を想像するのがとても楽しい。それぞれ事情を背負った大人も子供も何とか自分なりに事情に向き合い傷ついたり孤独を味わったりして前向きに生きていた。数年後の【子泣き島】がどんなになっているのか楽しみです。
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安定の森沢節で安心して読めた。いつも通りの他作品とのリンクは嬉しくなる。久々のエミリさん。初めて読んだ森沢さんの作品がエミリの〜だったので再会した気分。他にも名前だけとかでもチョイと出てくると一体感がある。
物語は嘘と隠し事。
黙っているのは辛い。さらけ出すと相手の反応が怖い。どんだけ相手を信じらるのかというところなんだろう。
初っ端からトラウマを抱えてしまうが、風太の底抜けな明るさや、涼子、亜美、母の優しさに救われる。
特に明るくコミ力お化けの風太はそれだけじゃなかった。風太も拓海をずっと信じていたんだ。
あんな感じで告白劇になるとは予想外だったけど、やはり森沢作品らしく爽やかだった。
さあ、力をつけに行こうぜ。
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離島で暮らしていた拓海と風太。
ハレーション。
一つの出来事が、やがて人生に大きな重しとなって暗い影を落とす。
偶然の再会。二人とも島を離れそれぞれに抱えながら島へ帰る。
とても心地よい読後感。今回はエミリさんも登場し、やっぱり森沢明夫さんの作品は好きだなと思った。
あまり期待なく読み始め、後半では、こみあげて電車の中でグッと堪えた。
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大人が思っている以上に、子供は、その繊細な心に無数の傷を負っている。そして、それから無数の傷のなかに生じた、いくつかの〝ずっと癒えない傷〟の痛みと折り合いをつけながら、ゆっくり、ゆっくり、〝大人と呼ばれる生き物〟に、なっていくのだ。(p298のフレーズより引用)
美しい海に囲まれた子泣き島で育った幼なじみの拓海と風太は、お互いに言えないことを心に秘めながら島を離れ、会えないまま大人になりました。そして、偶然(?)の再会が・・・二人の幼なじみ・涼子の明るく前向きな人柄も素敵で、友達って本当にいいものだなあ〜と改めて実感しました。
今年は、森沢さんの小説をたくさん読みました。どれも温かくて優しくて。
「ハレーション」の途中に、以前読んだ他の2作品の登場人物がチョイ役で登場したのには感激でした!(その二人の名前を書いてしまいたいけど、ぐっと我慢…)「元気に頑張ってますね!」って声をかけたい気持ちになりました。
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さわやかなエンディングに、じんわりあったまる。
「夏美のホタル」の慎吾くんのその後、しかと確認しました。
慎吾くんのその後の前に、「エミリの小さな包丁」のエミリさん、「癒し屋キリコの約束」のカッキーもいい感じに登場していて、そういうところも含めて、森沢明夫さんの作品が好きです。
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心が暖まる物語でした。
それぞれが心の奥に秘めた想いを抱えながら、前に進まざるを得ない気持ちをふるさとがリセットしたり後押しをしてくれる。
最後はそれぞれの心の重しを取り去りハッピーエンドとなりさすがの森沢小説でした。
意外やエミリーさんがチョッと出てきてましたね!!
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素敵な青春物語。
人生つらいことはもちろんたくさんあるけど、
なんとか乗り越えねばね。
そして、大切な友情・家族。
大人もいろいろある。
子供にはどうしようもできないこともね。
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エミリさん お店を持っていた!
さすが 森沢ワールドは間違いない とても描かれる情景が素敵で目に浮かんでくる
風太さんがいい人過ぎて こんな友達が近くにいたらいいな
親に振り回されず自分の人生を生きないといけない
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島国、旅行に行くのはいいけど、暮らしは無理だなと田舎で育った私はそう思う。いい面もあるけれど、みんながお互いのことを知り合っているのは結構きつい。
ずっと拓海は風太の父の日の死のことで、後ろめたい思いを持っていたが、最後の方でそれが明かされる。そして両親たちの関係についても驚きであった。風太親子は魅力的!最後に幼なじみの拓海と 涼子がお互いをずっと思い合っていて、幸せな一歩を踏み出せたことが良かった。森沢さんの作品はやっぱいいい!
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幼馴染っていいな、ふるさとっていいな。森沢明夫さんの作品には、悪い人が登場しない。穏やかで優しさにあふれた魅力的な人か登場する。
島で育つということは、狭いコミュニティの中で生きること。生きづらいこともあるだろうけど、それでも心がふっと軽くなるようなラストに、温かい気持ちで読み終えることができた。
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島での生活に憧れてしまう。過疎化していく中で、島の中の人が近く、みんなが知っているという都会にはない感覚。都会は隣りの部屋にどんな人が住んでるかもわからない。島の故郷がいいなと思ってしまった。なんで都会の人は急いでいるんだろうという問いかけに対して共感してしまった。仕事のために生活しているみたいな感じなのか。
起こったことに引け目を感じてしまい、トラウマを生んでしまうこととか、中々言い出せない秘密を抱えてしまうこととか感情移入して読めた。
登場人物の未来の幸せを願う。
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子泣き島で暮らす拓海は、防波堤で同級生の涼子の猫が海に転落したのを目撃する。そばにいた同級生風太の父の亮平に助けを求めた。猫を助けるために海に飛び込んだ亮平はそのまま亡くなってしまう。自分が助けを求めたために帰らぬ人となってしまった風太の父のことが心のしこりとなって、拓海は苦しむ。大人になり、島を出て働いていた拓海は風太と偶然出会う。そこからまた歯車が動き出すことになる。読み始めたら途中でやめられずにグイグイ引き込まれていった、さすがの森沢ワールド!みんなが優しさゆえに、相手のことを想い、悩み、苦しむが、最後はホッとした。
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あまり人には話さないけど、青空を眺めている時、懐かしい景色に再会した時…嬉しい気持ちとちょっと物悲しい気持ちが混ざる時がある。こんな気持ちになるのは私だけ?と思っていたけど、その気持ちが物語の中で表されていた。
「懐かしいっていう気持ちと淋しいっていう気持ちって、兄弟みたい。胸の奥で感じる温度感みたいなものが似てる。」と。
晴れ渡った青空と対照的に、それぞれが心の中に抱える秘密があったり、島の家族的な雰囲気の反対側には息苦しさもあったり…。
そんな相反するものが森沢さんらしく爽やかに描かれていた。
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爽やかな読後感。
真面目な主人公・拓也らしい。未来への希望にニンマリしながら読み終えました。
離島に暮らす幼なじみの子どもたち三人。子どもから大人になった、心に重しを抱える幼なじみの再会が描かれていました。
三人の幼なじみとその妹たちがみんな素直で明るくて真っ直ぐで、見ていて清々しい。彼らの無邪気なやり取りを眺めているだけで、何だかホッとするし元気をもらえます。
ですが今回は始まりから重たく心に「ズーン…」ときた。
子どもの頃のショックな体験ってトラウマになったりする。むしろどんどんひどくなってしまうこともある。
誰が悪いとかじゃないのに、苦しかっただろうな…
「どこに救いがあるんだろう」「どこで救われるんだろう」という思いがずっと頭の片隅にありました。
長い人生、みんなそれぞれに色々な事情がある。
大人も子どもも。親だって一緒。みんなその中で苦しい気持ちに無理やり折り合いをつけたり、抱えたままの日常を何とか生きてる。
幼なじみの4人の関係がとても良くて羨ましい。
昔の友人との再会って、本当に一瞬で時間が巻き戻る。いいなぁ。その感じを思い出して懐かしくなります。
クスリと和むシーンはさすが森沢さん。
ファンにはお馴染み、他作品とのリンクを見つける醍醐味もしっかりありました。
明るい未来を感じさせるラストが良かった。
余韻もいい。
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それぞれの過去、人間誰しもが誰にも言えない秘密を抱えているということ、お互いのことを知っているようで知らないことが沢山あること
当たり前で当たり前でないそんなことを気づかせてくれた一冊
文章も綺麗でそれぞれの人物の心情もわかりやすく、青春から大人へなっていく5人の関係性が綺麗に描かれていると感じた。
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子泣き島に住んでいた拓海と風太
大人になって都会で再会した拓海と風太だがそれぞれに隠し事を指していた
風太は拓海に拓海は風太に言えない思いをずっと胸に抱えていた
そんな2人が再会しずっと帰っていなかった2人の故郷子泣き島の海上運動会を合わせて帰ることにした
妹や母幼馴染の涼子と話をしてそれぞれが
抱えていた秘密思いを打ち上げそれぞれの新しい人生を歩むこととなる
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心があったかくなる優しい小説。
登場人物は、みんないい人なのに、うまくいかなかったりすれ違ったり。
それでも希望や癒しがあるのが森沢明夫さんの小説です。
南の島の照りつける太陽、キラキラ輝く海、みんなの笑顔が目に浮かんだ。
他の方の感想を見ると、森沢さんの別の作品の登場人物がこの作品にも登場したようなのですが、その作品も読んだと思うけど、気づかなかったなあ。
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森沢さんらしいなと思う作品だった。主人公の抱える秘密というか悲劇の中身(自分のせいで死んでしまったことに嘘をつくと言うダブルの重み)はいつもの森沢さんっぽくなく感じたけど、悪い意味ではない。主人公を含め、お母さんも、亜美ちゃんも、涼子さんも、風太も、颯太をヒモにしてくれてた彼女も、みんな優しくいい人。なのに拓海よお父さんはフラッといなくなってしまうのは、家族像からしてちょっと違和感があった。島国を舞台にしているので、旅に出るような気分で読めた。
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離島の「子泣き島」で暮らす拓海は、同級生・涼子の飼い猫が海に転落したのを見て、近くにいた親友・風太の父に助けを求めるが、彼は帰らぬ人となる。
その後、風太は母親と島を出て行き、拓海も成長した後は島を出て働いていた。
ブラック企業に勤めては疲弊し、職を失った日の帰りに偶然、風太と会う。
彼女に追い出された風太を連れて帰ってから、拓海が島には帰っていないことを知った風太は、涼子と連絡を取り、年に一度の海上運動会を見に行こうと誘う。
島へ帰ってからたくさんの思い出とともに隠されていたことが明らかになり…。
最後には嫌な気持ちにならずにみんなが笑っていられるのがいい。
言えなかったことも言わなければ進めない気持ちになるのも不思議だけどそれは、懐かしい場所で向き合ったからだと感じた。
「ふるさと」があるのはあの頃の自分に戻り、素直な気持ちになれるから良いと思うのかもしれない。
Posted by ブクログ
さすがの森沢さんでした。
気持ち良い読後感が最高です。
3人の幼馴染の関係が羨ましい。何でも言い合えて、しかもしっかりと受け止めてくれる。
それぞれが成長して再会しても燻らずに素直に付き合える関係性は素敵です。