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「被害に遭っても仕方ない人」なんて、いない。
山内マリコさん推薦!
「新時代のヒロインは女子を分断するシステムからも、理知的に脱却してみせるのだ!」
「着飾ってばかりの女子大生」が、性被害に遭った。
「おしゃれに興味のない理系女子」が考えた復讐方法とは。
名門大の理工学部に通う順子は、大学二年の春、高校の同級生で女子大に通う紗奈と再会する。高校生の時は「上」の人間だった紗奈と、「下」の人間だった順子は話したこともなかったが、不思議と二人の間には友情が芽生える。インカレサークルで「高学歴」男子と交流する紗奈が、ある日性被害に遭い――。
せめて私たちだけは、ずっとお互いの味方でいよう。
注目の作家が描く、ボーダー超越系友情小説。
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Posted by ブクログ
名門大学の理工学部に通う地味な主人公の順子と、それとは対照的に、スクールカーストの上位にいておしゃれでもてるが勉強はあまりできない紗奈。同級生だった高校時代には交流がない2人だったが、大学で東京に出て再会し、友情を培う。そんな中、紗奈がインカレサークルの宅飲みで性被害に遭う。そういう筋書きの中で、2人の友情と連帯を描く。
(本人たちはそんなつもりはなくとも)女性を「モノ」扱いする男たち、その結果としての性暴力、そして性被害に遭った側の自責、周囲からの無理解・非難、苦悩といったことが、とてもリアリティを持って描かれており、身につまされるものがあった。自分は男だが、男が女性を容姿で品評したり、本書で出てくるようなインカレサークルの仕組みなんかに違和感を持ちつつ、傍観してきたような身なので、自分が本書に出てくるその他男子学生の立場だったら、何ができたかな、宮田くんほどの動きもできただろうかと自問した。
ただ、本書から、女性=性善、男性=性悪のような図式が見え隠れするのは、ちょっと気になった。男性が女性を意図的に「分断」しているというのは実感に合わなく、分断というのなら、女性も含め、相乗的にいろんな線引きで行われているのではないだろうか。また、W大理工学部の男子学生が一斉に順子を無視するという場面があるが、そんなに男子学生というだけで一枚岩になるものなのかという疑問がある。宮田くんという自身の行為を反省して順子たちに協力する男性も描かれてはいるが、男性も決して一枚岩ではなく、多様性があるということにもう少し目を向けてほしいという気がした。
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