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Posted by ブクログ
「やさしさには温度の違いがある」
特別な誰かと仲良くならないことで、みんなに同じようにやさしくできる「冷たいやさしさ」と、
逆にみんなを受け入れる「温かいやさしさ」
の二種類、、
この表現に心の殻から何かが生まれ出たような腹落ちする理解が出来た。
5つの物語の主人公はみんな小学生だ、
彼ら(彼女ら)が日々の日常の中で友達から、大人から何を感じて成長していくのか?
その背景に「やさしさ」があることを作者の真下さんは強く信じている。
だからこそ物語の中の子供達の心情や成長が生き生きと際立っているように思える。
友達からの言葉そして態度、大人からの言葉そして態度、これらを積み重ねて優しい人間が育っていくんだな、、とページを捲りながら感じた。
真下さんの作風が大きく変わったな、、と思える大切な一冊だと思えた。
Posted by ブクログ
とある小学校の3年2組の5人の子どもたち。それぞれが主人公となる連作短編集。
小学3年生って、まだまだ子供。「やさしい」って漢字だって習っていない。なのに、頭の中ではいろいろいっぱい考えている。それでいて、どんな子もみんな母親が好き。なのに、夜遅くまで1人で留守番させたり、自分の気に入らないことがあるとすぐに怒り出したり、自分勝手で第三者から見たら許せない母親たちだから、なんかやるせなくなる。
小中学生(特に女子)は、他人と同じじゃないと「ちょっと変」と仲間はずれになる。発達障害の子もそうなる。でも、そういう子ほど、一つのことに集中して、大人になった時大きく羽ばたいたりするんだよね。
上の子が小学3年生の時、仕事を始めて留守番させることが多くなった。あの時、全然平気そうな顔をしてたけど、きっと頑張ってたんだろうなぁと、いろいろ思い出した。
朝の出欠確認。「はい、元気です」って、地元あるあるすぎて、真下さんの出身県を調べたら、地元でした。
Posted by ブクログ
同じクラスの小学3年生の子どもたち5人に焦点を当てて書かれた子供目線の本。出てくる子供たちの心情が細かく描かれていたので、自然と、小学三年生の頃どんなことを考えていたかな?と、昔の自分と比べてしまう。
そして、自分の息子や、最近関わる機会に恵まれた沢山の子供たちとも。
ここに出てくる子供たちは子供らしい一面もあるはあるが、かなり大人びているように感じた。上手く立ち振る舞えなかったりはあるけれど、親や友達のことをよく観察して慮っている。こんなに人のことまで考えられる子供は、(大人でさえ)なかなかいないのではないだろうか?それとも、子供の心や頭の中には、実際にはここまでの動きがあるものなんだろうか?
こんな風に相手のことを考えられたら素敵だなという場面がたくさんあった。
小学3年生くらいの子供にとって、親は絶対的な存在だ。このお話の中にも様々なタイプの親が登場する。学校でのあれこれ以上に、家庭環境に影響されると思う。親は選べないし、知らず知らずのうちにどっぷりと影響を受けている。家が軸で、その上学校という社会で色々ある毎日。人って、集まると実に面倒くさいことになる。でも、この物語では、子供たち自身が、そこから傷ついたり悩んだり学んだりして成長していく。先日、「愛するということ」を読んだが、そこに書かれていた、人を愛するのに大切と書かれていた、「生産性がある」状態というのが、正にこの子たちが体験して育てていっているものなのだと確信した。
この本を読むと、子供たちを見る目が変わる気がする。この子はどんなことを感じて、気にして、それを内に秘めながらどういう行動に出たのか、とても興味深く感じながら、所詮子ども、なんてことは全く思わず、これまでより尊重して対峙することができそうだ。
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