小説 - KADOKAWA作品一覧

  • 拝啓、十年後の君へ。
    4.5
    十年前に埋めたタイムカプセル。忘れていたのは、離ればなれになるなんて想像もしていなかった時に交わした将来の約束。そして一つの後悔。今更思い出しても取り戻しのつかない、幼い頃の恋心。嫌いじゃないけどドキドキしない、そんな曖昧な恋愛関係に悩む千尋。部活から逃げ出した元サッカー少年の冬弥。定時制高校に通う不良少年の優。慣れないギャル生活で息苦しい美夏。家から出たくない引きこもりの時子。そして小学校の頃に喧嘩別れした少女を、今も想い続けている耀。十年前に記した「今の自分」への手紙が、彼らの運命を少しずつ変えていく。
  • 秋葉原先留交番ゆうれい付き
    3.8
    電気とオタクの街――秋葉原。その交番に勤める権田は、筋金入りのオタク警官。対してコンビを組む長身イケメン警官・向谷は頭はからっぽだが、類い稀なコミュニケーション能力の持ち主。ひいては美脚の「足だけの幽霊」を連れてきてしまった。2人は「足子」さんと呼び、彼女の死の理由を探し始める。フィギア盗難、抱きつき魔、迷子、メイド喫茶のいさかい……ご当地ならではの「謎」に凸凹警官が挑む、新境地人情ミステリ!
  • お孵り
    3.7
    結婚の挨拶のため、婚約者・乙瑠の故郷を訪れた佑二。そこは生まれ変わりの伝説がある村だった。やがて乙瑠は村で里帰り出産をすることになったが、子供は生まれ変わりを司る神として村に囚われてしまい!?
  • 確信犯
    3.3
    かつて広島で起きた殺人事件の裁判で、被告人は真犯人であったにもかかわらず、無罪を勝ち取った。13年後、当時の裁判長が殺害され、事態は再び動き出す。事件の関係者たちが辿りつく衝撃の真実とは!?
  • 千年ジュリエット
    4.2
    1巻704円 (税込)
    文化祭の季節がやってきた! 吹奏楽部の元気少女チカと、残念系美少年のハルタも準備に忙しい毎日。そんな中、変わった風貌の美女が高校に現れる。しかも、ハルタとチカの憧れの先生と何やら親しげで……。
  • 権記 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    値引きあり
    4.0
    天皇の側近である蔵人頭に抜擢され、一条天皇や東三条院、藤原道長の篤い信任を得て昇進を重ね、権大納言にまで上りつめた藤原行成。彼が書き残した摂関期の日記が『権記』である。宮廷の政治や儀式がこと細かく記録されており、当時の政務運営や権力中枢の深奥、秘事までが把握できる貴重な史料といえる。貴族たちの知られざる日常生活を記した興味深い出来事を厳選し、原文・現代語訳と書き下し文、コラムと解説を収載する。
  • 編集長連続殺人 -13日目の惨劇-
    3.0
    『週刊A』の編集長が就任十三日目に崖から車で落ちて事故死した。次の編集長も十三日目でサーカスを見学中、ライオンに喉を噛み切られ死亡。三番目の後任も衝撃から自殺――。いずれの現場にもなぜか道化師の姿が。そして、犯人から届いた怪文書。出版社社長自ら編集長を買って出たが、運命の十三日がまた近づいてきた……。精神分析医・氷室想介がたどり着いた衝撃の事実とは。
  • 水木しげるの日本霊異記
    4.0
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 「日本霊異記」の正式名称は『日本国現報善悪霊異記』で、著者は南都薬師寺の僧・景戒(きょうかい)という。822年ごろ成立し、上中下巻、116話からなっているという。 ガゴゼとは、元興寺にまつわる鬼を退治する話なのだが、物語にネズミ男が狂言回し役として、登場。「どくろの怪」でも弟を殺してしまった兄の後悔を描き、水木さん自身が登場し、戦争中の体験を語りながら、骨になってもまだ思いを残す弟の無念を描く。「閻魔大王の使い」では、おなじみの死神が登場。90歳を超える水木先生の傑作。雑誌『怪』に連載した作品をまとめた水木ファンにはたまらない作品。
  • 麦と兵隊・土と兵隊
    4.0
    どんなに検閲がうるさく、制限がきびしかろうとも、書いておきたいものがあった――(あとがきより) 陸軍報道部員として日中戦争に従軍した著者が愛をもって描く兵隊と中国民衆。 果てしない麦畑を進軍、九死に一生を得た徐州作戦の経験を日記形式で綴る「麦と兵隊」、 杭州湾敵前上陸作戦に臨み、死と隣り合わせの日々を懸命に生きる兵隊の心情を弟への手紙形式で綴る「土と兵隊」の2作を収録。 戦場のリアルを限界まで追求し、書けなかった現実をも想像させる名作。 特別収録 浅田次郎「時代の贄 火野葦平の従軍手帖に寄せて」
  • エムブリヲ奇譚
    4.2
    1~2巻660~748円 (税込)
    旅本作家・和泉蝋庵の荷物持ちである耳彦は、ある日不思議な”青白いもの”を拾う。それは人間の胎児であるエムブリヲと呼ばれるもので…。迷い迷った道の先、辿りつくのは極楽の温泉かはたまたこの世の地獄か――
  • 恐るべき子供たち
    3.5
    ◆享楽的で退廃的なムードが漂う第1次大戦後のパリ。高等中学に通うポールは、憧れの男子生徒ダルジュロが投げつけた雪玉で大けがを負ってしまう。◆同級生のジェラールがポールを家まで送っていくと、そこには、美しく奔放な姉エリザベートがいた。ポールとエリザベートは、社会から隔絶されたような「子供部屋」で、ふたり一緒にくらしているのだった。◆エリザベートと「部屋」の魔力に惹かれたジェラールは、その日から、ふたりのもとへ足しげく通うようになる。◆そこへ、ダルジュロにうりふたつの少女アガートがあらわれ、運命に吸いよせられるように4人の共同生活がはじまる。◆同性愛、近親愛、男女の愛。さまざまな感情が交錯するなか、4人はまだ幼く未熟であるがゆえに、たがいに傷つけあうことしかできない。◆やがて、ポールとアガートが強く惹かれあっていることを知ったエリザベートは……!◆20世紀のフランスで天才芸術家の名をほしいままにしたジャン・コクトーの小説を、西洋画家・東郷青児が美しく鋭い筆致で訳しだした名作。
  • 怪談狩り 黄泉からのメッセージ
    3.6
    死んでも、伝えたいことがある―― 「新耳袋」の著者・中山市朗が蒐集したあの世からのメッセージ あの世からのメッセージは、さまざまな形でこの世に出現し、私たちに語りかけてくる――。親族に不幸があるたびに夢枕に現れる生首、幼い子どもをひき逃げした犯人を探し求める刑事が見つけた金属片、夜道に佇む男の子が手にした新聞紙、「俺は16歳までに死ぬ」が口癖だった同級生の家を代々襲う数奇な運命……。日常に潜む小さな違和や怪異を丁寧にすくいあげる。「新耳袋」の著者が全国から蒐集・厳選した戦慄の怪談実話集。
  • 真実の檻
    3.8
    亡き母は、他の人を愛していた。その相手こそが僕の本当の父、そして、殺人犯。しかし逮捕時の状況には謎が残っていた--『闇に香る嘘』の著者が放つ渾身のミステリ。 ※本書は二〇一六年三月に小社より単行本として刊行されました。文庫化にあたり加筆、修正を行っています。
  • 旧談
    3.9
    夜道にうずくまる者、便所から二十年出てこない男、狐に相談した幽霊、猫になった母親など、江戸時代の旗本・根岸鎮衛が聞き集めた随筆集『耳袋』から、怪しい話、奇妙な話を京極夏彦が現代風に書き改める。 ※本書は『幽』一号から六号に「旧耳袋」として連載され、二〇〇七年七月にメディアファクトリーより刊行された単行本『旧怪談 耳袋より』を改題のうえ加筆修正して文庫化したものが底本です。
  • 月影骨董鑑定帖
    3.0
    東京谷中に居を構える白藤晴には、骨董品と浅からぬ因縁があった。そんな彼のもとに持ち込まれた骨董贋作にかかわるトラブル。巻き込まれないよう距離を置こうとする晴だったが、殺人事件へと発展してしまい……!?
  • 角の生えた帽子
    3.4
    何度も同じような夢を見る。それはさまざまな女をいたぶり殺すことでエクスタシーを覚えるという夢だ。その夢はまるで自分が手を下したかのような錯覚に陥るほど、リアルなのだ。ある日、自分が見た夢と同じ殺人事件が起こっていると知る。犯人逮捕のニュースには、自分と同じ顔をした違う名前の男が映っていた―ー。運命の残酷さに翻弄される悲劇を描いた「悪魔の帽子」ほか、植物に取りつかれた男を描いた「花うつけ」、主人公が犬嫌いになった理由があかされる衝撃のラスト「犬嫌い」、著者の出身地である松山が舞台の正統派ゴーストストーリーの「城山界隈奇譚」などの他、文庫化にあたり雑誌掲載原稿を2篇、文庫版書下ろしも収録した充実の十二篇。登場人物たちの心の昏闇や地獄は、自分の中にもあると気付いたとき、すでに著者の術中にはまっている。一度読み始めたら、止められない語り口、一気読み必須の正統派怪談。
  • オイディプスの檻 犯罪心理分析班
    3.7
    高級住宅地で発生した女子高生失踪事件。新人刑事の小春に与えられた仕事は、話は聞かず、口を開けば人を怒らせる天才プロファイラー・土岐田の補佐だった。土岐田は「これは連続殺人だ」と、独自捜査を始めるが……
  • ひとりぼっちじゃない
    4.4
    「僕はずっと、誰かに僕のことを知って欲しかったのだと思う」歯科クリニックに勤める雇われ歯科医のススメ。小さい頃から人とのコミュニケーションが苦手な彼は、スマートな他の先生たちに憧れ、歯科衛生士たちの反応を過剰に気にし、前向きに生きるためにつけたはずの日記にもいつしか毒を吐いている。やがて、アロマオイルの店を営む宮子さんに恋心を抱くが、彼女にはある秘密があった……。
  • 山の霊異記 霧中の幻影
    4.0
    霧の山道で背後からついてくる操り人形のような女性、登山中になぜか豹変した友人の態度、死ぬ人の顔が見えるという三枚鏡。登山者や山に関わる人々から聞き集めた怪異と恐怖を厳しい自然とともに活写する。
  • 生まれる森
    4.0
    失恋で心に深い傷を負った「わたし」。夏休みの間だけ大学の友人から部屋を借りて一人暮らしをはじめるが、心の穴は埋められない。そんなときに再会した高校時代の友達キクちゃんと、彼女の父、兄弟と触れ合いながら、わたしの心は次第に癒やされていく。恋に悩み迷う少女時代の終わりを瑞々しい感性で描く。
  • Just Because!
    4.3
    2017年10月より放送のオリジナル青春アニメ『Just Because!』の原作小説。高校生活、残り3ヶ月。告げられない想い、受験や就職、将来への不安……消化するだけだった日々に淡い輝きが差す。 高校三年の冬。残りわずかとなった高校生活。このまま、なんとなく卒業していくのだと誰もが思っていた。突然、彼が帰ってくるまでは。中学の頃に一度は遠くの街へと引っ越した同級生。季節外れの転校生との再会は、「なんとなく」で終わろうとしていた彼らの気持ちに、小さなスタートの合図を響かせた――。2017年10~12月に放映となるテレビアニメの原作小説。湘南を舞台にした青春群像劇を、アニメのシリーズ構成・脚本を手掛けた鴨志田一が執筆。 ※本書は「ダ・ヴィンチ」2017年10月号~12月号の連載に、書き下ろしを加えたものです。
  • Dの殺人事件、まことに恐ろしきは
    3.6
    歌野晶午×江戸川乱歩――貴方を「非日常の興奮」に導く、超ミステリが誕生! カメラマンの「私」が渋谷の道玄坂で出会い、交流するようになったのは、賢いが生意気な少年・聖也。その日も私は道玄坂のダイニングバーで聖也と話していたが、向いの薬局の様子がおかしい。駆けつけた私たちが発見したのは、カーペットの上に倒れた、上半身裸の女性だった。その後、私と聖也は事件を探り始める。しかし、私はあることに気がついてしまい、元の世界には戻れなくなっていた――(表題作)。 長崎港を訪れた「私」は、ビデオ通話で恋人に風景を見せながら旅する奇妙な男と出会う。男に誘われた路面電車での観光の車中、「私」はその恋人が、人気アイドルのヴィーナスだと明かされる。だが、2人の馴れ初めを語る男の話には、明らかにおかしな点があり……(「スマホと旅する男」)。 「人間椅子」「押絵と旅する男」「D坂の殺人事件」「お勢登場」「赤い部屋」「陰獣」「人でなしの恋」「二銭銅貨」……本格ミステリ界随一の騙しの達人が、江戸川乱歩の名作群を最先端テクノロジーでアップデートした、驚愕の翻案ミステリ短編集!
  • 吹き溜まりのノイジーボーイズ
    4.1
    元吹奏楽部で現帰宅部の亜希は、担任の平野からある生徒達に吹奏楽を教えてほしいと頼まれる。平野に連れて行かれた先は、学校のいらないモノが吹き溜まる旧講堂。待ち受けていたのは、学内で札付きのヤンキー少年達だった。 怖じ気づく亜希だが、下手ながらも音楽を楽しむ彼らの熱意に引き込まれ、共に文化祭を目指すことを決意する。しかし亜希は、吹き溜まりのメンバーの一人・夏目から、ある曲をヤンキー達が一ヶ月でマスターできなければ手を引くようにと言われてしまう。 田舎町の高校を舞台に、熱血ヤンキー達と女子高生が奏でる奇蹟の青春ストーリー。
  • 【合本版】ドラフィル! 全3巻
    -
    音大を出たけれど音楽で食べていく当てのないヴァイオリニストの青年・響介。叔父から紹介されて彼がやってきたのは竜が舞い降りた――と思われる程に何もない町、竜ヶ坂の商店街の有志が集まったアマチュアオーケストラだった。 魚屋のおっさんから女子高生、スナックのママまで、激烈個性的な面子で構成されたそのアマオケを仕切るボスは、車椅子に乗った男勝りの若い女性、七緒。彼女はオケが抱えている無理難題を半ば強引に響介へ押し付けてきて――!? 竜ヶ坂商店街フィルハーモニー。通称『ドラフィル』を舞台に巻き起こる、音楽とそれを愛する人々の物語。 ※本電子書籍は、『ドラフィル!』全3巻を1冊にまとめた合本版です。
  • アルバイト・アイ 命で払え
    3.7
    冴木隆は適度な不良高校生。父親の涼介はずぼらで女好きの私立探偵で凄腕らしい。そんな父に頼まれて隆はアルバイト探偵として軍事機密を狙う美人局事件や戦後最大の強請屋の遺産を巡る誘拐事件に挑む!
  • 菊池伝説殺人事件
    -
    名門・菊池一族の取材で熊本県菊池市に向かった浅見光彦。道中で知り合った菊池由紀は泣いたかと思えば笑い出す情緒不安定で、彼女も菊池市へ向かうという。だが、熊本駅で彼女を尾行してきた長野県警の刑事に、由紀の父親が長野にある“親王塚”で殺され、容疑が由紀の恋人にかかっていて、彼女も逃亡を助けた疑いがあるといわれ……。一族にまつわる因縁、由紀の父親を殺害したのは誰なのか。深まる謎に名探偵の推理が冴える。
  • 自選恐怖小説集 さよならをもう一度
    4.0
    夕闇の教会に現れた若い女。死を冒涜するかのような彼女の告白が、神父の心を乱す――愛しい人をとり戻すために、彼女が犠牲にしたものは? 許されぬ恋への執着、成功への欲望、幼い憧れ、小さな善意……ふとした心の揺れが自らの意志をも越えた結末を導く〈書下ろし表題作〉他5編。
  • 眠れるラプンツェル
    3.8
    昨日も暇だった。明日もたぶん暇だろう。結婚6年目、専業主婦。子どもはいない。退屈でない暮らしなど、考えただけでゾッとする。多忙な夫は今夜も家に帰らない。この緩やかな生活に、猫と隣家の息子が飛び込んできてから、何かが崩れ始めた。封印したはずの衝動。少年との、二人だけの秘密。嘘は次第に周囲を巻き込んで――。マンション住まいの主婦の平凡な生活が一変する様を、ドラマティックに描いた傑作恋愛長編小説!
  • 変身
    3.8
    平凡なサラリーマンがある朝、巨大な虫けらに変身した状態で目覚める──。不条理文学の旗手か、不器用なサラリーマン作家か。新たなカフカ像にもとづく新訳と訳者解説によって、不朽の名作がよみがえる。
  • 坊っちゃん殺人事件
    3.0
    浅見は、四国松山に漱石、子規、山頭火の足跡をたどる取材に出た。瀬戸大橋で出逢った美女が、数日後絞殺体で発見され、句会では主宰の老俳人が毒死。浅見光彦が記した危険な事件簿!
  • 烙印の森
    3.2
    私は犯罪現場専門のカメラマン。特に殺人現場にこだわるのは、“フクロウ”と呼ばれる殺人者に会うためだ。その姿を見た生存者はいない。何者かの襲撃を受けた私は、本当の目的を果たすため、戦いに臨む。
  • バチカン奇跡調査官 闇の黄金
    3.8
    イタリアの小村の教会から申告された『奇跡』の調査に赴いた美貌の天才科学者・平賀と、古文書・暗号解読のエキスパート、ロベルト。彼らがそこで遭遇したのは、教会に角笛が鳴り響き虹色の光に包まれる不可思議な『奇跡』。だが、教会の司祭は何かを隠すような不自然な態度で、2人は不審に思う。やがてこの教会で死体が発見されて──!? 『首切り道化師』の伝説が残るこの村に秘められた謎とは!? 天才神父コンビの事件簿、第3弾!
  • 炎上する君
    3.8
    「太陽の上」中華料理店の三階に住んでいるあなたは三年間外に出たことがない。でもその日、何かが変わる。 「舟の街」ある日、あなたは徹底的に参ってしまった。そして、思い立った。舟の街に行こうと。 「空を待つ」深夜の青梅街道で携帯電話を拾った。その日から、見知らぬ相手とのメール交換が始まる。 「甘い果実」作家志望の私は31歳。勤めていた書店で、あの作家がサイン会を開くという。 「炎上する君」銭湯で私と浜中は足が炎上している男の噂話ばかりしていた。ある日、銭湯にその男が現れて…。 「私のお尻」私は白くて綺麗なお尻をもっているけれど、いつからかそのお尻を憎らしく思うようになった…。 何かにとらわれ動けなくなってしまった私たちを訪れる、小さいけれど大きな変化。奔放な想像力が紡ぎ出す、どこか不穏で愛らしい物語たち。8編収録。
  • 千里眼 ミドリの猿 完全版 クラシックシリーズ2
    3.7
    きみも緑色の猿を見たのかい? 嵯峨敏也と名乗る男にそう聞かれた瞬間から、女子高生の知美の存在は周囲から認識されず、母親からも拒絶されてしまう。彼は敵か味方か? 折しも国内では岬美由紀のある行動が原因で中国との全面戦争突入のタイムリミットが迫っていた。公安に追われながらメフィスト・コンサルティングに立ち向かう美由紀の活躍が、改稿の域を超え生まれ変わったクラシックシリーズ第2弾!
  • 毒母の息子カフェ
    3.0
    大学受験に失敗した主人公・祠堂雅玖は、ある日偶然とあるカフェを訪れる。 強烈な個性を持つ店員たちと雅玖には意外な共通点があった。 それは「毒母の息子」であること、そして「イケメン」であること。現実から逃げる様に カフェでの住み込みバイトを始めた雅玖が見つけた、亡き母の本当の姿とは――。
  • 雪が降る
    3.3
    〈母を殺したのは、志村さん、あなたですね〉一通のメールが、男の記憶をよみがえらせる。メールの送り主は、かつて愛した女性の息子だった……(「雪が降る」)。不世出の偉才・藤原伊織による至高の6篇。
  • 休日に奏でるプレクトラム
    4.2
    仕事は普通、人付き合いは下手、休日の予定はナシ。自信が持てない系会社員の未奈はある日突然、憧れの上司・堂ノ上に、社会人オーケストラサークルのマンドリンパートを無理やり任せられてしまう。未奈には、演奏の苦い思い出があるうえ、優しい紳士だった堂ノ上は、鬼畜な二重人格で……。  休日に何をしたらいいのか分からない人へ贈る、音楽と恋で紡ぐ幸せな趣味の時間。
  • 15歳のテロリスト
    4.4
    「すべて、吹き飛んでしまえ」  突然の犯行予告のあとに起きた新宿駅爆破事件。容疑者は渡辺篤人。たった15歳の少年の犯行は、世間を震撼させた。  少年犯罪を追う記者・安藤は、渡辺篤人を知っていた。かつて、少年犯罪被害者の会で出会った、孤独な少年。何が、彼を凶行に駆り立てたのか――? 進展しない捜査を傍目に、安藤は、行方を晦ませた少年の足取りを追う。  事件の裏に隠された驚愕の事実に安藤が辿り着いたとき、15歳のテロリストの最後の闘いが始まろうとしていた――。
  • ちどり亭にようこそ ~京都の小さなお弁当屋さん~
    4.0
    ここは、昔ながらの家屋が残る姉小路通沿いに、こぢんまりと建っている仕出し&弁当屋「ちどり亭」。店主の花柚さんは二十代半ばの美しい人で、なぜか毎週お見合いをしている。いつも残念な結果に終わるらしいんだけど、どうしてなんだ? 「結婚したいんですか?」と尋ねると「お見合いがライフワークなの」と答える彼女。うーん、お茶目な人だ。そんな花柚さんが作る最高に美味しいお弁当は、とても人気で、花柚さんもバイトのぼくも毎日、朝から仕出しや弁当販売で大忙し。あ、いらっしゃいませ! どのお弁当にしますか?
  • 植物図鑑
    4.4
    ※幻冬舎から配信中の『植物図鑑』と同じ内容となっております。重複購入にご注意ください。 「お嬢さん、よかったら俺を拾ってくれませんか? 咬みません。躾のできたよい子です」「――あらやだ。けっこういい男」――ある日、道ばたに落ちていた彼、イツキ。さやかが彼から聞いたのはそれだけ。でも、それで充分だった。二人の共同生活は次第にかけがえのない日々となっていく――。花を咲かせるように、この恋を育てよう。『阪急電車』『図書館戦争』の有川浩、最新にして最高のラブストーリー! 番外編に加え、イツキ特製“道草料理レシピ”も掲載!!
  • エウロパの底から
    3.5
    私は小説家だ。そしてこれは私の小説だ。私が心血を注いだ惨殺があり、私が身を削るように描いた苦悩がある。文の始まりから果てまで、すべてが私だ。 事件は私の書いた小説の通りに起きていた。犠牲者、殺害の方法、現場の描写。すべてが私の描いたとおりに。 私の見る『小説』通りに。 こんな殺し方ができるのは誰だ。こんな小説が書けるのは、なぜだ。 警察も、被害者も、加害者も私を疑う。『犯人』と決めつける。 だが私は『犯人』ではない。 私は、小説家なのだ。
  • 蜜の残り
    3.2
    様々な葛藤と不安の中、様々な恋に身を委ねる女の子たちの、様々な恋愛の風景。小説と短歌で綴る、女の子たちの不安と安堵、七つの物語。
  • 追分殺人事件
    -
    信濃追分と、かつて本郷追分といわれた東京本郷での男の変死体。この二つの〈追分〉の事件に、信濃のコロンボこと竹村警部と警視庁の切れ者・岡部警部の二人が挑む! 謎の解明のため二人は北海道へ……。
  • 紅霞後宮物語
    3.8
    1~21巻638~726円 (税込)
    女性ながら最強の軍人として名を馳せていた小玉。だが、何の因果か、30歳を過ぎても独身だった彼女が皇后に選ばれ、女の嫉妬と欲望渦巻く後宮「紅霞宮」に入ることになり――!? 第二回ラノベ文芸賞金賞受賞作。
  • 最後の晩ごはん 後輩とあんかけ焼きそば
    3.9
    芦屋の定食屋、ばんめし屋で働く海里のもとに、俳優時代の後輩・李英がやってきた。俳優修業で滞在していた関西から、東京に帰ることになったという。しかしばんめし屋での送別会の当日、李英は現れず……
  • 佐用姫伝説殺人事件
    3.7
    浅見光彦が陶芸家佐橋登陽の個展会場で出会った評論家景山秀太郎が殺された! 死体上には黄色い砂がまかれ、「佐用姫の……」と書かれたメモが残されていた。浅見が挑む佐用姫の真実とは?
  • ひとり吹奏楽部 ハルチカ番外篇
    値引きあり
    3.9
    1巻330円 (税込)
    〈ハルチカ〉シリーズ番外篇が文庫書き下ろしで登場! 捨て犬をめぐり後藤朱里とカイユが奮闘する「ポチ犯科帳」。芹澤直子と片桐が駄菓子屋でお婆さんの消失に遭遇する「風変わりな再会の集い」。謎のアルバイトをしている名越をマレンが危惧する「巡るピクトグラム」。そして副部長になった成島美代子がかつての吹奏楽部の活動日誌に思いを馳せる「ひとり吹奏楽部」。運命的に集まった、個性豊かな吹奏楽部メンバーたちの知られざる青春と謎を描く、贅沢な番外篇!
  • 不器用で【電子版特典付き】
    3.9
    年間100冊を読破、無類の読書好きで知られるニシダがついに小説を執筆。 繊細な観察眼と表現力が光る珠玉の5篇。 【収録作品】 「遺影」 じゃあユウシはアミの遺影を作る担当な――。中1の夏休み、ユウシはいじめられている女子の遺影を作らなくてはいけなくなった。 貧しい親のもとに生まれたアミと僕とは同じタイプの人間なのに……。そう思いながらも、ユウシは遺影を手作りし始める。 「アクアリウム」 僕の所属する生物部の活動は、市販のシラス干しの中からシラス以外の干涸びた生物を探すだけ。 退屈で無駄な作業だが、他にやりたいこともない。同級生の波多野を見下すことで、僕はかろうじてプライドを保っている。 だがその夏、海釣りに行った僕と波多野は衝撃的な経験をする。 「焼け石」 バイト先のスーパー銭湯で、男性用のサウナの清掃をすることになった。 大学の課題や就活で忙しいわたしを社員が気遣って、休憩の多いサウナ室担当にしてくれたらしいのだが、新入りバイトの滝くんは、女性にやらせるのはおかしいと直訴したらしい。 ありがた迷惑だと思っていたわたしだったが――。 「テトロドトキシン」 生きる意義も目的も見出せないまま27歳になり、マッチングアプリで経験人数を増やすだけの日々を送る僕は、虫歯を治さないという「消極的自死」を選んでいる。 ふと気が向いて参加した高校の同窓会に、趣味で辞書をつくっているという咲子がやってきた。 「濡れ鼠」 12歳年下の恋人・実里に、余裕を持って接していたはずの史学科准教授のわたし。 同じ大学の事務員だった彼女がバーで働き始めてから、なにかがおかしくなってしまった。 ある朝、実里が帰宅していないことに気が付いたわたしは動転してしまう。 【電子版特典】 あとがき
  • 幻の四重奏
    4.3
    〈ユミ四重奏団〉のメンバーの一人、ヴィオラをひく有沢美沙子が両親宛ての遺書を残して死んだ。だが彼女には、駈け落ちを約束した恋人がいてとても自殺する理由が見当たらなかった。その上、美沙子から自分の告別式の模様を書いた手紙が届くに及んで、弓子ら仲よし三人組は恐慌状態に陥った。《美沙子が天国から私達を呼んでいるのかしら!?》美沙子の死には何かある。三人でそれを探るのだ!! 青春ユーモア・ミステリー。
  • 夜葬
    3.7
    ある山間の寒村に伝わる風習。この村では、死者からくりぬいた顔を地蔵にはめ込んで弔う。くりぬかれた穴には白米を盛り、親族で食べわけるという。この事から、顔を抜かれた死者は【どんぶりさん】と呼ばれた──。 スマホにメッセージが届けば、もう逃れられない。【どんぶりさん】があなたの顔をくりぬきにやってくる。脳髄をかき回されるような恐怖を覚える、ノンストップホラー。第23回日本ホラー小説大賞【読者賞】受賞作!
  • あの夏、僕らに降った雪
    3.5
    高校2年の夏休み。年齢を偽り、治験のバイトに潜り込んだ湊は、深夜の病棟で莉子に出会う。1日1つ(あるいは1つ以上)無関心なことが増える“無関心病”を患う彼女の、余命は1ヶ月。湊は彼女の闘病ドキュメンタリーに出演することになり、まだ興味があるものを全力で楽しもうとする莉子と共に北海道の夏を満喫する。自分とは真逆の明るくアクティブな莉子に惹かれる湊。しかし病は進み、莉子が湊への関心を失う日が来て……。
  • 鬼龍
    3.4
    本作品は、中央公論新社版と同一の内容です。重複購入にご注意ください。 鬼道衆の末裔として、秘密裏に依頼された「亡者祓い」を請け負う鬼龍浩一。企業で起きた不可解な事件の解決に乗り出すが……。恐るべき敵の正体は? 傑作エンターテインメント。
  • 眩談
    3.3
    僕が住む平屋は少し臭い。薄暗い廊下の真ん中には便所がある。夕暮れ時に、暗くて臭い便所へ向かうと――。視界が歪み、記憶が混濁し、暗闇が匂いたち、眩暈をよぶ――京極小説の本領を味わえる8篇を収録。
  • ピンクとグレー
    3.8
    大阪から横浜へ越してきた小学生の大貴は、マンションで同い年の真吾と出会う。性格は全く違う2人だったが惹かれあい、親友に。やがて高校生になった2人は、雑誌の読者モデルをきっかけに芸能活動をスタート。 同居も始めるが、真吾だけがスターダムを駆け上がっていくことで2人の仲は決裂してしまい……。ステージという世界の魔法、幻想に魅入られた幼なじみの2人の青年の愛と孤独を鮮やかに描いた、作家・加藤シゲアキの原点となる青春小説。
  • ようするに、怪異ではない。
    3.5
    東京から鳥取の高校に入学した皆人は、変人美人・ハル先輩から「妖怪研究同好会」に勧誘される。なるべく関わりたくない皆人だったが、強引に巻き込まれて謎解きをすることに!? <よう怪>シリーズ第1弾! ※本書は二〇一四年四月~五月にかけてE★エブリスタに掲載された「妖するに、怪異ではない。」を改題、改稿のうえ文庫化したものが底本です。
  • ようするに、怪異ではない。 お祭り百鬼夜行
    4.0
    皆人が通う境西高が迎えた文化祭。だがお祭り騒ぎのなか“水虎の悪戯”など妖怪にまつわる奇妙な4つの事件が起こる。変人美人・ハル先輩とともに、この謎解きに乗りだす皆人だが……。珠玉の学園ミステリ第3弾!
  • ようするに、怪異ではない。 ある夏の日のがらんどん
    4.3
    季節は夏、妖怪を求めて今日も元気なハル先輩と振り回される皆人。海で拾った小瓶から謎の恋文を見つけ、皆で推理を始めるが、手紙に秘められた意外な真実が明らかになり。前代未聞の妖怪不在証明ミステリ、第2弾!
  • ぼくの嘘
    4.1
    好きにならずにすむ方法があるなら教えてほしい。親友の恋人を好きになった勇太は、学内一の美少女・あおいに弱味を握られる。そしてなぜか恋人としてあおいとデートすることになり。高校生の青春を爽やかに描く!
  • 空をサカナが泳ぐ頃
    3.7
    出版社で超多忙な毎日を送る中津藍。そんな彼が、ある日、煙草を吸いながらふと空を見上げると、一匹の魚が泳いでいた。慌てて目をこすってみるが、魚は消えることなく優雅にヒレを揺らして通り過ぎていく。しかもサメやらクラゲやらも、次々と現れては悠々と空を泳ぎはじめ……。 いったいこの鬱陶しい現象はなに? 藍は同じように魚が見える人たちと共に、彼らを消す方法を探し始める。しかし、魚は増える一方で、しかも魚が視界を埋め尽くすとき――。 さまざまな想いを交差させ、ちょっと変わった仲間たちが繰り広げる、未来を賭けた大騒動。 第17回電撃小説大賞〈メディアワークス文庫賞〉受賞作。
  • 紙婚式
    3.6
    一緒に暮らして十年、小綺麗なマンションに住み、互いの生活に干渉せず、家計も完全に別々、という夫と妻。傍目には羨ましがられるような二人の関係は、夫の何気ない一言で裂けた。一緒にいるのに満たされない、変化のない日常になってしまった結婚のやるせなさ、微かな絆に求めてしまう、そら恐ろしさ。表題作「紙婚式」ほか、結婚のなかで手さぐりあう男女の繊細な心の彩を描いた、直木賞作家の珠玉の短編集。
  • わたしの恋人
    4.0
    保健室で出遭った女の子のくしゃみに、どきんと衝撃が走った。高校一年の龍樹は、父母の不仲に悩むせつなと付き合い始めるが--。かたくなな心が次第に自由を取り戻すまでを、爽やかなタッチで描く!
  • 悪徳の栄え
    3.0
    悪徳と淫蕩を重ね、快楽をむさぼる若い女性ジュリエットの姿を通して、性本能に対する鋭い観察を試み、人間の奥深く隠されている暗い未知の部分と自由の問題を、徹底的に追求した。貴族の家柄にありながら、当時としては悪魔的所業ともいうべき奇行ゆえに、その生涯の三分の一以上を牢獄で過したサドの代表作。1797年作。
  • 奥上高地殺人事件
    -
    北アルプスを登山中の一人の男が失踪した。消息を絶ったのは、八木光秀四十三歳。彼は二年前に資金不足から会社を倒産させ、また、新しい事業の計画にも行き詰まっていたため、自殺の可能性も考えられた。長野県豊科署の刑事・道原伝吉は遭難事件として捜索を開始するが、妻の晃子が光秀のノートに見つけたメモが、事件を思わぬ方向へ向かわせる……。遭難事件と身代金誘拐事件、上高地を舞台に謎が謎を呼ぶ二つの事件の真相は? 書き下ろし長編山岳推理。
  • 保元物語・平治物語 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    -
    総ふりがなつきの原文、現代語訳、やさしい解説とコラムですらすらわかる! 貴族の時代から武士の時代へ、英雄譚と悲劇をダイジェストで読む。
  • 地図を捨てた彼女たち
    4.0
    用意された地図を捨て、新しい世界への第一歩を踏みだす4人のヒロイン! 舞台は長野、ハワイ、湘南、ロス。進路や恋、仕事など人生最大のターニングポイントの先に待つのは成功か、失敗か? 幸せか、ほろ苦さか……。それぞれの迷いや不安と闘いながら、勇気をもって自分らしい道を選び取っていく女性たちの輝きを描き出す。向かい風に負けずに前を向いて人生を進んでいく全ての人にエールを送る極上の青春小説集!
  • 時には懺悔を
    3.2
    佐竹は、数年前に退社した大手の探偵社アーバン・リサーチの元上司・寺西に頼まれ、探偵スクールのレディース一期生・中野聡子の代理教官をすることになる。その日の実習は、やはりかつての同僚・米本の探偵事務所に盗聴器を仕掛けることだったが、事務所に忍び込むと、そこには米本の死体が転がっていた。佐竹は中野を助手に、米本が殺された謎を調査していくが、やがて過去に起きた障害児の誘拐事件の真相に迫っていくことになる……。濃密な親子の絆を描く、感動の傑作ミステリー!
  • 27時の怪談師
    3.7
    事故物件から事故物件へと移り住み、事故履報告義務のない物件に変える棲師(すみし)を生業としている、霊能力者の亜嵐。 だが本当の姿は、生きた人間より幽霊の方がマシだという、ただの引きこもり。 今回依頼を受けて引っ越すことになったのは〈住むと不幸になる呪いのマンション〉と呼ばれていて、 しかも女性が自殺したマンションの一室。 このマンションに住んでいた人は不気味がり、怯え、とうとう皆出て行ってしまった。 そこにオッドアイの怪談師・ナイトが現れる。 明夜行われるトークライブでこの呪いのマンションの〈真実〉を語りたいので、真実探しの協力をしてほしいとのこと。 どうやら先日あった怪談ライブで、呪いのマンションの話をした怪談師が話し終えた途端、 血を吹いて倒れてしまうという怪奇現象が起きたのだという。しかも2人も――。 その理由は〈真実〉が語られていないからだと推測し、 2人は協力して真実を探しだそうとするが、ライブまでは残り34時間を切っていて……。 引きこもりの〈棲師〉×美形オッドアイの凸凹コンビが 怪奇現象の裏に隠された真実を浮かび上がらせていく!
  • 夕日と拳銃 上巻
    3.0
    1~2巻638円 (税込)
    時は大正末期。伊達政宗公を遠祖にもつ伯爵家に、九州から一人の男がやってきた。男の名は伊達麟之介。幾多の学校を転々としては放校退学を繰り返す無法者ながら、胸がすくほどの豪傑さで、人々を惹きつけていく。しかし、麟之介が放った拳銃の一発が、彼の運命を劇的に変えていく――。最後の無頼派・檀一雄が、実在の日本人馬賊をモデルに描いた壮大なスケールの長編小説。発表当時、各方面から大絶賛された名作が甦る!
  • 妖奇庵夜話 その探偵、人にあらず
    4.0
    美貌の青年茶道家・洗足伊織は、妖怪のDNAを持つ異質な存在。しかし明晰な頭脳と、不思議な力を持つがゆえに、警察に頼られて、妖怪がらみの事件に巻きこまれることに。茶道家探偵、鮮烈に登場。
  • 詭弁の話術 即応する頭の回転
    5.0
    詭弁とは“ごまかしの話術”。でもその良さをわかっていれば……? クールで知的な会話をあやつりたい方へ贈ります。大人の会話で必ず役に立つ、洒落た話術の見本帳!!
  • 凶器
    -
    ある雨の夜、二人のやくざ者を殴り倒したときが、おれの暴力衝動の最初の爆発だった。自分の肉体を凶器として戦う瞬間の、狂おしいまでの快楽。やがておれは、世話になった内藤の愛人・淳子と関係を結ぶ。極上の肉体を持つ、銀座の女だ。淳子に溺れたおれは、内藤に現場を押さえられ、償いに殺しを命じられた。そのとき、あの快楽が再びおれの体を駆け抜けた。暴力とセックスのめくるめく陶酔に浸る青春を、鮮烈な筆致で描く衝撃の官能バイオレンス!
  • 虚構の空路
    -
    小田原付近を通過中のひかり号車内で、検札の車掌が若い女の死体を発見!死因は青酸中毒で、目撃者の証言から、東京駅発車寸前に降りた男の犯行との見方が強まった。そして三か月後、こんどは都内のホテルで男の刺殺体が。2つの事件の重大な共通点が捜査本部を緊張させた。被害者は二人とも同じ会社の社員だったのだ。ただちに綿密な聞き込みが行われ、その結果、ある海外旅行社の営業部長が重要容疑者として浮かび上がった。だが彼には、両事件ともに完璧なアリバイがあった。巧みなストーリィの展開と意表をつくトリック、著者会心の本格長編推理小説。
  • ぼくんち 上
    4.3
    1~3巻506円 (税込)
    恵まれてはいない人々の心温まる家族の絆を、独自のタッチで描く、サイバラワールドの神髄。
  • パラダイス・ロスト
    3.9
    1巻594円 (税込)
    大日本帝国陸軍内にスパイ養成組織“D機関”を作り上げ、異能の精鋭たちを統べる元締め(スパイ・マスター)、結城中佐。その正体を暴こうとする男が現れた。英国タイムズ紙極東特派員アーロン・プライス。結城の隠された生い立ちに迫るが……(「追跡」)。ハワイ沖の豪華客船を舞台にした初の中篇「暗号名ケルベロス」を含む全5篇を収録。世界各国、シリーズ最大のスケールで展開する、究極の頭脳戦! 「ジョーカー・ゲーム」シリーズ、待望の第3弾。
  • 古事談 ビギナーズ・クラシックス 日本の古典
    3.0
    鎌倉時代初め、源顕兼により編修された『古事談』は、王道后宮・臣節・僧行・勇士・神社仏寺・亭宅諸道の6巻から成る説話集。後続の『宇治拾遺物語』『古今著聞集』にも大きな影響を与えた。好色譚「称徳天皇が道鏡を愛した事」から始まり、貴人の逸話や故実・奇譚・霊験譚まで、王朝社会の多彩な説話が満載。清少納言・藤原道長・平将門・安倍晴明も登場。70話を厳選し、原文・現代語訳と書き下し文に解説を付した決定版!
  • フリークス
    3.7
    狂気の科学者J・Mは、五人の子供に人体改造を施し、”怪物”と呼んで責め苛む。ある日彼は惨殺体となって発見されたが!?――本格ミステリと恐怖、そして異形への真摯な愛が生みだした三つの物語。
  • つめたい転校生
    3.7
    私が恋したスーツ姿の彼は、殺し屋? 学校の倉庫から突然消えた転校生は、幽霊? 人と人でないものが恋をしたその瞬間、謎が生まれた。意外性たっぷりの驚きのトリックが冴えるファンタジックミステリー。 ※本書は二〇一三年六月に小社より刊行された単行本『人外境ロマンス』を改題し、文庫化したものが底本です。
  • 少女七竈と七人の可愛そうな大人
    3.9
    「たいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった」川村七竈は、群がる男達を軽蔑し、鉄道模型と幼馴染みの雪風だけを友として孤高の青春を送っていた。だが、可愛そうな大人たちは彼女を放っておいてくれない。実父を名乗る東堂、芸能マネージャーの梅木、そして出奔を繰り返す母の優奈――誰もが七竈に、抱えきれない何かを置いてゆく。そんな中、雪風と七竈の間柄にも変化が――。雪の街旭川を舞台に繰り広げられる、痛切でやさしい愛の物語。
  • 説教男と不倫女と今日、旦那を殺す事にした女
    値引きあり
    3.9
    芸人としての面白さが、コント師としての繊細さが、こんなにも小説に生きるか! 笑いあり、涙あり、恋愛あり!サスペンスも!? 童貞説教男と不倫女、殺意を抱いた妻が繰り広げる痛快エンタメが誕生! YouTubeチャンネル登録者100万人超え! コント職人・レインボージャンボたかおがユーモアとペーソス、情熱を詰め込んだ珠玉のデビュー作。 【構成】 第1章 家まで来たのにその気がない女に説教をする男 第2章 今日、旦那を殺す事にした女 第3章 不倫していることで成長していると思っている女 第4章 ハプニングバーでオレンジデイズくらい青春してる友人 最終章 【一部抜粋】 俺はもうすぐ死ぬ。 全ては自分が招いた事だから。 仕方がないんだ。それはいい。 ただ俺の目の前の最高にいい女が涙を流している。 それだけが申し訳ない。 俺は指で涙を拭ってあげたかったけど、その気力ももうなかった。
  • みだれ髪 アニメカバー版
    4.0
    ≪TVアニメ「文豪ストレイドッグス」放送記念! アニメ描き下ろしコラボカバー版を配信!≫ 「やは肌のあつき血汐に触れも見でさびしからずや道を説く君」「みだれ髪を京の島田にかへし朝ふしてゐませの君ゆりおこす」「いとせめてもゆるがままにもえしめよ斯くぞ覚ゆる暮れつ行く春」……燃えるような激情を詠んだ与謝野晶子の第一歌集「みだれ髪」。近代短歌の金字塔をうちたて、多くの若い詩人や歌人たちに影響を与えた作品の数々を、現代語訳とともに味わう。晶子の同時代作品を集めた「みだれ髪拾遺」を所収。 【目次】 みだれ髪  臙脂紫  蓮の花船  白百合  はたち妻  舞姫  春思 みだれ髪 拾遺  解説    野田宇太郎  新版解説 今野寿美  挿絵    藤島武二 <シリーズ累計250万部突破!「文豪ストレイドッグス」シリーズとは!?> 中島 敦、太宰 治、芥川龍之介、与謝野晶子、泉鏡花、F・スコット・フィッツジェラルドなど国内外の文豪のイメージをモデルに擬人化されたキャラクターが、「人間失格」「羅生門」などといった各文豪に関連する異能力を用いて戦うバトルアクションコミックス。 舞台は横浜。孤児院を追われた主人公・中島 敦は、とある自殺志願の男・太宰 治を助けたことから、異能力集団「武装探偵社」に所属することに。やがて、ポートマフィアの芥川龍之介らや、北米の異能力集団・組合(ギルド)との対決が激化していく――!
  • サマーウォーズ
    3.9
    数学しか取り柄がない高校生の健二は、憧れの先輩・夏希に、婚約者のふりをするバイトを依頼される。一緒に向かった先輩の実家は田舎の大家族で!? 新しい家族の絆を描く熱くてやさしい夏の物語。
  • 死者は空中を歩く
    4.0
    「私を殺していただきたいのです」――大富豪・千住忠高の晩餐に招待された四人の男は、千住のとんでもない頼みに呆然とした。千住の屋敷・万華荘を舞台に繰り広げられる不可解な事件、そして殺人。千住の娘・美也子は、不可能状況での殺人の謎を解き明かそうとするが――? 赤川次郎がおくる、長編本格推理小説。
  • 沈める鐘の殺人
    3.2
    名門女子学院に赴任した若い女教師はいきなり夜の池で美少女を救う。折しも、ひと気のない校内で鐘が暗く鳴り、不吉な予感が……。女教師の前に出現する奇妙な出来事、奇妙な雰囲気漂う青春推理長編。
  • 罪人よやすらかに眠れ
    3.4
    札幌市にある古びた屋敷。そこに辿り着けるのは、ある条件を満たした者だけ。さまざまな理由で屋敷を訪れた人々は、謎多き住人たちに罪を暴かれてゆくことに。ロジックの名手が紡ぐ、極上“館”ミステリ! ※本書は、二〇一五年十一月に小社より刊行された単行本に加筆修正し、文庫化したものです。
  • シルエット
    3.7
    女性の体に嫌悪感を覚える元恋人の冠(かん)くん。冠くんと別れ、半ばやけでつき合った遊び人の藤野。今の恋人、大学生のせっちゃん…人を強く求めることのよろこびと苦しさを、女子高生の内面から鮮やかに描く群像新人賞優秀作の表題作と15歳のデビュー作他1篇を収録する、せつなくていとおしい、等身大の恋愛小説。
  • 幽談
    3.4
    怖いものとは何だろう。本当に怖いものを知るため、とある屋敷を訪れた男は、通された座敷で思案する。完全な暗闇の世界、思いもよらない異形のモノ、殺意を持った猛獣や殺人鬼、己が死ぬこと、幽霊――。不安でも嫌悪でも驚きでも不思議でもなく、純粋な怖いものを。恐怖に似たものではい、真実の“こわいもの”を知るという屋敷の老人が、男にさし示したものとは。「こわいもの」ほか、妖しく美しい、幽(かそけ)き8つの物語を収録。
  • BORDER
    4.1
    捜査中、頭に銃弾を受け生死の境を彷徨った警視庁捜査一課の刑事・石川安吾。奇跡的に覚醒した石川は「死者と会話ができる」という特殊能力を身に着けていた。都内の高架下トンネル内で起きた不審な惨殺事件。被害者の男は全身を刺されていた。現場に駆けつけた石川は横たわる遺体に語りかける。「あなたを殺したのは誰ですか」――。金城一紀原案の設定に気鋭の作家が完全オリジナルプロットで描く警察サスペンスミステリ!
  • 懐かしい家 小池真理子怪奇幻想傑作選1
    3.6
    夫との別居を機に、幼いころから慣れ親しんだ実家へひとり移り住んだわたし。すでに他界している両親や猫との思い出を慈いつくしみながら暮らしていたある日の夜、やわらかな温もりの気配を感じる。そしてわたしの前に現れたのは…(「懐かしい家」より)。生者と死者、現実と幻想の間で繰り広げられる世界を描く7つの短編に、表題の新作短編を加えた全8編を収録。妖しくも切なく美しい、珠玉の作品集・第1弾。
  • EF63形機関車の証言
    2.7
    浅草雷門近くにあるM銀行浅草支店に強盗が入り、一千万円を奪い逃走した。銀行の監視カメラにより、犯人は前科三犯の深見次郎と断定された。だが彼には、事件発生時、『あさま9号』に乗っていたことを示す鉄壁のアリバイ写真があった。十津川警部と亀井刑事は、容疑者の虚構を見抜こうと、『あさま9号』に乗車するが……。大好評の、トレイン・ミステリー傑作集。
  • 空想オルガン
    3.9
    穂村チカは、憧れの草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る高校2年生。同じく先生に憧れている、幼なじみの上条ハルタと、恋のさやあて(?)を繰り広げながらも、夏の大会はもう目前。そんな中、どうも様子がおかしいハルタが、厄介な事件を持ち込んで…!? 色とりどりの日常の謎に、頭脳明晰&残念系美少年ハルタと、元気少女のチカが立ち向かう! 絶対に面白い青春ミステリ、“ハルチカ”シリーズ第3弾!
  • GOSICKs ──ゴシックエス・春来たる死神──
    3.7
    1~4巻550~638円 (税込)
    1924年、春。ヨーロッパの小国ソヴュールに、極東から留学してきた久城一弥は孤独である。不慣れな環境、言葉の壁、クラスメイトの間で囁かれる不吉な言い伝え〈春やってくる旅人が死をもたらす〉……そして噂どおり起きてしまった殺人事件。容疑者として絶体絶命の危機に陥った一弥に気まぐれな救いの手をさしのべたのは、図書館塔に籠もる謎の少女だった──。世界を変える出会いの瞬間を描く、名作ミステリ外伝短編集。
  • 退出ゲーム
    3.9
    「わたしはこんな三角関係をぜったいに認めない」──穂村チカ、廃部寸前の弱小吹奏楽部のフルート奏者。上条ハルタ、チカの幼なじみのホルン奏者。音楽教師・草壁先生の指導のもと、吹奏楽の“甲子園”普門館を夢見る2人に、難題がふりかかる。化学部から盗まれた劇薬の行方、六面全部が白いルービックキューブの謎、演劇部との即興劇対決……。2人の推理が冴える、青春ミステリの決定版、“ハルチカ”シリーズ第1弾!
  • 初恋ソムリエ
    3.9
    廃部寸前の弱小吹奏楽部を立て直し、普門館を目指す高校2年生の穂村チカと上条ハルタ。吹奏楽経験者たちに起きた謎を解決し入部させることに成功していた2人だったが、音楽エリートの芹澤直子には断られ続けていた。ある時、芹澤の伯母が高校にやって来た。「初恋研究会」なる部に招待されたのだという。やがて伯母の初恋に秘められた、40年前のある事件が浮かび上がり……。(表題作より)“ハルチカ”シリーズ第2弾!
  • みんなのうた
    3.5
    1巻594円 (税込)
    夢やぶれて実家に戻ったレイコさんを待っていたのは、いつの間にかカラオケボックスの店長になっていた弟のタカツグで……。家族やふるさとの心の絆に、しぼんだ心が息を吹き返していく様子を描く感動長編!
  • 初恋素描帖
    3.6
    一口に片思いと言っても、その想い方はさまざま。十代ならではの不器用なアプローチに胸が熱くなること必至。カップルであってもお互いの気持ちにすれ違いが生じていたり……。読み進めるごとにクラス内の人間関係が見えてくるといった立体的な楽しみ方も。巻末に、20人の想いの方向が見える“恋の相関図”付き。
  • 家に棲むもの
    3.5
    四人家族が住み始めた古い家。もう一人いる感じがし、見知らぬお婆さんの影がよぎり、あらぬ方向から物音が聞こえる。昔、この家で殺人があったというが……ホラー短編の名手による謎と恐怖の作品集。
  • それでもいいと思ってた 13のラヴ・ショート・ストーリー
    4.0
    どれだけ語っても語り尽くせない、どんな偉大な歌手でも歌い尽くせないのが恋愛だと知っていても、僕なりに一度はトライしてみたかったテーマであった。ここには音楽もないが、これも僕なりの恋の歌だと思っている――(あとがきより)。ただ待つだけの恋、年の離れた人との恋、すれちがいばかりの恋、二度と帰らぬ人との恋……。木根尚登が贈る、ひたむきな恋の13話。
  • ifの悲劇
    値引きあり
    3.5
    北海道・網走に住む小説家の加納豪は、かわいい妹の彩を溺愛していたが、彩が商社に就職して夕張でひとり暮らしを始め、やがて同期の奥津と結婚することになり悲嘆に暮れる。しかし婚約者・奥津の浮気が発覚し、彩はショックで飛び降り自殺してしまう。奥津への復讐を誓った兄は、奥津を網走に誘い出し殺害する。奥津の遺体を車に隠しアリバイを構築するために夕張に向かう途中、加納は交通事故を起こしてしまう――。 ここから物語はふたつに分岐していく⇒ A:交通事故で人身事故を起こし、殺人が露呈した場合 B:交通事故を起こしたものの事なきを得て、殺人が露呈しない場合 ……果たして加納の運命やいかに。 ふたつのパラレルワールドがひとつに結びつくとき、衝撃の事実が明らかになる。
  • GO
    4.3
    広い世界を見るんだ――。僕は《在日朝鮮人》から《在日韓国人》に国籍を変え、民族学校ではなく都内の男子校に入学した。小さな円から脱け出て、『広い世界』へと飛び込む選択をしたのだ。でも、それはなかなか厳しい選択でもあったのだが。ある日、友人の誕生パーティーで一人の女の子と出会った。彼女はとても可愛かった――。感動の青春恋愛小説、第123回直木賞受賞作。
  • からまる
    4.2
    1巻572円 (税込)
    地方公務員の武生がアパートの前で偶然知り合った不思議な女。休日になるとふらりとやって来て、身体を重ね帰っていく。連絡先も職業も知らない。しかしある日、武生は意外な場所で彼女を目撃する……(第一話「まいまい」)。妻に浮気をされた中年男、自堕落な生活に悩む女子大生、クラスで孤立する少年……。いまを懸命に生きる7人の男女たち。注目の泉鏡花賞作家が、複雑にからみ合う人間模様を美しく艶やかに描いた連作集。

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