作品一覧

  • P+D BOOKS 青春放浪
    -
    1巻770円 (税込)
    若き日の逍遙と懊悩を小気味いい文章で綴る。 ――私達は金輪際あきらめなかった。事は夜間学部学生の面目に関する問題だ。かりに、帝国大学を卒業しなくったって、帝国大学の池の鯉はどうしても釣り上げてみたいものである。――  東京大学の仲間たちと、勝手気ままな共同生活をしていた〈私〉。卒業しても定職に就くのはイヤで、ツテをたどりつつ満州暮らしを続けていた。なんとか生活を安定させようと、彼の地の女性との婚姻を画策するが、うまく事は運ばず……。  著者が世に出るまでの物理的、精神的な放浪を綴った本編と、「書いて、喰って、支払をするより外にはない」と腹をくくった経緯を記す「放浪無慙」(「あとがき」に代えて)を収録。
  • わが百味真髄
    3.8
    地上ことごとくを、喰らいつくす! 料理の達人が、大きな味の宇宙に描き出す百味百態。四季三六五日、美味を求めて旅し、実践クッキングに生きた著者が、東西の味比べ、その作り方、奥義を公開する痛快な一冊!  267ページ
  • 完本 檀流クッキング
    4.0
    1巻2,970円 (税込)
    ※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 昭和の「おいしい名作」が完全版で帰ってきました! 「人間という動物が、ほかの動物と違ってしまった最初の大きな分岐点は、人間が、煮炊きをし、料理をする一点であった……。」昭和文壇屈指の料理人=檀一雄が指南する、愉快、痛快、型破りなクッキング・ブック「檀流クッキング」は、発表当時から、たいへんな人気を呼び、1970年代の日本の食卓と文壇に一大旋風を巻き起こしました。本書は、檀一雄没後40年を記念して、既刊本未収録の幻の原稿64作品も併録した夢の完全版158編。あわせて、長男・檀太郎&晴子夫妻がすべてのメニューを再現料理して、もれなくレシピをカラー写真つきで紹介します。書斎で、リビングで、キッチンで、大活躍必至! 読んで垂涎、つくって楽しく、食べれば美味しい! これぞ、愛蔵版「檀流キッチン・バイブル」! 昭和の「おいしい名作」を、今あらためて味わい尽くして下さい。【この作品はタブレットなどの大きいディスプレイの端末で読むことに適しています。文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索などの機能は使用できません。】
  • P+D BOOKS 小説 太宰治
    4.0
    1巻715円 (税込)
    “天才”太宰と駆けぬけた著者の青春回想録。 作家・檀一雄は太宰治の自死を分析して、「彼の文芸の抽象的な完遂の為であると思った。文芸の壮図の成就である」と冒頭から述懐している。「太宰の完遂しなければならない文芸が、太宰の身を喰うたのである」とまで踏み込んでいる。 昭和八(1933)年に太宰治と出会ったときに「天才」と直感し、それを宣言までしてしまった作家・檀一雄。天才・太宰を描きながら、同時に自らをも徹底的に描いた狂躁的青春の回想録。作家同士ならではの視線で、太宰治という天才作家の本質を赤裸々に描いた珠玉の一編である。
  • P+D BOOKS 花筐(はなかたみ)
    5.0
    1巻825円 (税込)
    大林宣彦監督が映画化した檀一雄の原作小説。 『火宅の人』でその名を全国に知らしめた“最後の無頼派文士”檀一雄。その処女作品集に収められた表題作「花筐」は、十代の大学予備校生たちの愛と友情を瑞々しく描いた青春の記念碑ともいえる一作。 病魔と闘いながら大林宣彦監督が自身で脚本を書きあげ、撮影にのぞんだ映画『花筐』は監督の執念の結実でもある。 ほかに檀一雄自身の南極捕鯨船への乗船体験を元に描いた「ペンギン記」、自伝的な「白雲悠々」「誕生」、そして「元帥」「光る道」等、多面的な魅力の作品集を収録。
  • リツ子 その愛・その死
    5.0
    1巻1,045円 (税込)
    敗戦のあとさき、惑乱と混濁と窮乏の時代状況下、最愛の妻リツ子が結核に倒れた。あどけない息子を抱え、看護、食料調達、借銭、医者探しに奔走する夫。救いを求める魂の叫びも病魔には届かず、リツ子はしだいに衰弱の度を深めてゆく……。全てをむしりとられ、全てをなげうって懸命に生の再建を目指す夫婦の姿を通し、裸形の魂の美しくも凄絶な昇天を捉えた昭和文学の記念碑的長編。
  • 夕日と拳銃 上巻
    3.0
    1~2巻638円 (税込)
    時は大正末期。伊達政宗公を遠祖にもつ伯爵家に、九州から一人の男がやってきた。男の名は伊達麟之介。幾多の学校を転々としては放校退学を繰り返す無法者ながら、胸がすくほどの豪傑さで、人々を惹きつけていく。しかし、麟之介が放った拳銃の一発が、彼の運命を劇的に変えていく――。最後の無頼派・檀一雄が、実在の日本人馬賊をモデルに描いた壮大なスケールの長編小説。発表当時、各方面から大絶賛された名作が甦る!
  • 太宰と安吾
    3.0
    1巻1,020円 (税込)
    無頼派といえば、坂口安吾、太宰治、そして檀一雄。昭和という時代を駆け抜けた彼らの生き様がよくわかる。合間に垣間見える昭和文壇の人間関係も面白い。よくも悪くも濃密な時代感が漂っていて、それが現代に足りないものを示唆しているような気がしてくる。
  • 石川五右衛門(上)
    3.0
    1~2巻1,045円 (税込)
    遠州味方ヶ原に住みついた流れ者夫婦に、天啓のごとき子ができた。生まれついての大器量、五、六歳ともなれば独り荒野を駆けて狐や狸を狩る怪童、後の大盗・石川五右衛門である。時は戦国。藤吉郎、家康、信玄らの血なまぐさい天下取りの裏で、野盗の女頭目をも配下におさめ、「人間どもの小賢しさに大砲をぶっ放す」神出鬼没の大暴れ! 奔放な想像力と自在な文体で直木賞を受賞した痛快長編。
  • 西遊記(上)
    -
    「きんとうん」に乗り、如意金箍棒《にょいきんこぼう》をふるい、七十二とおりの変化《へんげ》の術を使って大活躍をする孫悟空、通称八戒《はっかい》として知られ、大食漢で好色家で、少し知恵が足りない猪悟能、宝杖《ほうじょう》をふるって活躍する寡黙な沙悟浄、竜の化身であり、よく人語を解す白馬…これら4名が守護する三蔵法師。おなじみの中国四大奇書の一「西遊記」を、原本の雰囲気を巧みに生かしながら、冗長なところをカットした作家檀一雄の名訳本。古典ファンタジーの大傑作。

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  • 檀流クッキング
    4.0
    1巻880円 (税込)
    「この地上で、私は買い出しほど、好きな仕事はない」という著者は、文壇随一の名コック。日本はおろか、世界中の市場を買いあさり、材料を生かした豪快な料理九十二種を紹介する「美味求真」の快著。

ユーザーレビュー

  • P+D BOOKS 小説 太宰治

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    めちゃくちゃおもしろかった!!!!
    「ちょっと待って」「ねえちょっと待って」と息も絶え絶えに萌えながら読んだので読み終わるのに一ヶ月以上かかった。最高だった~~~!!!

    ・彼のような虚栄の男に恋愛が成立しない事を私はよく知っている
    ・僕の胸にはいろんな言葉がちぎれて飛んだ
    ・「ひどいね、君は。通いつめて、一晩だけ泊まった芸者に逃げられたような気がしたよ」
    ・スイート・アンド・チャーミング。これだ、人生

    など、萌え狂ったな。
    西瓜食べるの嫌う太宰も良かった。
    近しい人から見た太宰って最高だね!!!

    文豪とアルケミストという舞台をキッカケに檀さんの「小説 太宰治」を読んだので脳内では赤澤燈く

    1
    2023年04月18日
  • P+D BOOKS 花筐(はなかたみ)

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    「ペンギン記」に惹かれて購入。前半でこれまでの女を回想し、手に入れた雌雄の判別がつかないペンギンを彼女と呼ぶのが良い。命を好き勝手することへのしっぺ返しをくらうまでの話だが、子供の頃にたわむれに虫や小動物を捕まえ、飼おうとして死なせてしまったことのある人は共感するところが多いと思う。

    0
    2023年03月16日
  • 檀流クッキング

    Posted by ブクログ

    料理は 中国に来て 一人で生活することに成って、
    中国のレストランは 一人で食べると面白くない。
    あくまでも、中華料理は 多人数で食べるものだ。
    必然的に 自分で 料理することに成った。
    最初は カレーばかりつくっていた。
    それでも、油だらけでトウガラシ込みの料理よりよかった。

    『壇流クッキング』を読んで、料理ってこういうことだ
    と改めて、感心した。
    料理のレシピは 何か ちまちましていて、
    めんどくさいのだ。適量でいいじゃないか。
    と思っていたが 『壇流クッキング』は、まったくおかまい無しだ。

    剛直、骨太、大雑把、オトコらしい、決断力がある。
    なんでもかかってこい という感じなのである。

    1
    2016年07月20日
  • 檀流クッキング

    Posted by ブクログ

    太宰治とも御友達。そんな著者のお母さ 、著者が9歳のときに家出した。「3人の妹を食べさせなければならない」 こうして少年は台所に立つことになった。

    それから数多の年月と各国への放浪癖が鍛え抜いたスキルが存分に披露される一 冊。 「ナニ難しいコトはない。そんなコトはしなくても云々」として紹介されるレシピの数々は非常に実用的だと感じました。

    0
    2015年02月27日
  • わが百味真髄

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    壇一雄は福岡県柳川育ちで有明海の海産物を始め九州の食材や料理に明るいので、作品中には九州の美味しいものも多く紹介され、同じ九州に住むものとして食のバイブルにしていきたいほど親しみを感じる。
    もちろん私が旅先や転勤先で出会った名物もそこここに登場し、壇一雄も食べたんだ、彼も美味しいと思ったんだと知ると、なんとも勝手ながら自分の舌に自信を持ってしまう。
    それにしても30年以上前に書かれたとは思えない新鮮さ。今さら地産地消だスローライフだナチュラルだと持て囃していることに恥ずかしささえ覚える。
    また、佐藤春夫や太宰治などの文豪も登場し、その交友を垣間見られるのも楽しい。

    0
    2014年06月03日

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