【感想・ネタバレ】檀流クッキングのレビュー

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Posted by ブクログ

素晴らしい食エッセイ兼レシピ集。

この本を読んで実際に作れる方は料理中級者なのかな、と思います。

読んでいると、自分でも作れそうな気がしてくる描写力や説得力がすごいです。
私も料理欲をそそられました。

現代ではおなじみの料理になっているけれど、当時は珍しかったであろう料理が出てくるのは、檀一雄の先見性というかセンスが光っていてすごいと思いました。

食いしん坊に非常におすすめの一冊です。

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2023年11月11日

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料理は 中国に来て 一人で生活することに成って、
中国のレストランは 一人で食べると面白くない。
あくまでも、中華料理は 多人数で食べるものだ。
必然的に 自分で 料理することに成った。
最初は カレーばかりつくっていた。
それでも、油だらけでトウガラシ込みの料理よりよかった。

『壇流クッキング』を読んで、料理ってこういうことだ
と改めて、感心した。
料理のレシピは 何か ちまちましていて、
めんどくさいのだ。適量でいいじゃないか。
と思っていたが 『壇流クッキング』は、まったくおかまい無しだ。

剛直、骨太、大雑把、オトコらしい、決断力がある。
なんでもかかってこい という感じなのである。
その地に行って、その地のものを食べる。
それから、自分流儀にアレンジする。
ポイントをおさえれば、うまいものができる。
『ゴマアブラ』が、好きなんですね。

ふーむ。読んでいるうちに 料理がしたくなる。
アタマの中で 料理のイメージが膨らむ。
すごい。本である。脳を活性化させ、
行動へと導く。いそいそと 市場に出かけてしまう。
それで、お目当てのものを ゲットして、
いつの間にか 料理しているのである。

なんだろ。やはり、料理するのは楽しい。
そして、美味しければ もっと楽しい。

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2016年07月20日

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太宰治とも御友達。そんな著者のお母さ 、著者が9歳のときに家出した。「3人の妹を食べさせなければならない」 こうして少年は台所に立つことになった。

それから数多の年月と各国への放浪癖が鍛え抜いたスキルが存分に披露される一 冊。 「ナニ難しいコトはない。そんなコトはしなくても云々」として紹介されるレシピの数々は非常に実用的だと感じました。

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2015年02月27日

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面白い!料理したくなるレシピがたくさん。なかなか再現するのは大変そうなのが多いけど、好奇心が刺激される。

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2013年02月03日

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本当の意味では再現できない料理のレシピ本です。男の料理の元祖のような印象を受けました。調味料や食材の分量が一切書いてないわけですが、きっとこの通りに作ったら美味しいだろうと思う品ばかり。粗いけど旨さが約束されているに違いない、と思わせてくれます。当時の食材の流通事情を考えたら、きっと地産地消が主なので、どの一品も素材の美味しさが必ず伝わるものだったろうと想像します。自分の味を創っていくことを薦めてくれる指南書としての性格も持っていて、料理好きなら読んでおきたい本ではないかと思います。おススメです。

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2012年03月29日

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もう何度も読み返してます。料理本なんだけど写真が無い。細かな料理の説明は無いんだけど、文章力の素晴らしさに想像をかき立てられます。丁寧な料理がしたくなります。

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2012年02月06日

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壇一雄さんという、料理好きな作家の料理エッセイ
いかにもなレシピ的ではない、ざっくり、これぞ男の料理。

壇さんのユニークで、独特の文章が大変に和ませてくれる。レシピはもとより、壇さん自体が素敵すぎ!

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2011年08月25日

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久々に読み返す。
砂糖大匙何杯・・・なんて分量に関しては一切書いてありません!
でも筆者の楽しげな様子が伝わって大変好感がもてます。
またどれもこれも美味しそうなんだよな~。

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2010年07月14日

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火宅の人、で有名な檀一雄ですが、この料理本が彼の作品でナンバーワンだと思います!独特の「男らしい」文体と、読んでいるだけでヨダレが出そうな、豪快かつ美味しそうな料理の数々。食べ物好きは絶対読むべし!!

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2009年10月04日

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「火宅の人」檀一雄による名レシピ。簡潔な文章のみで,あれだけ明確に料理の作り方をイメージさせてくれるのは,すごい。宮崎の「冷や汁」をこれで初めて知った。

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2009年10月04日

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一切細かいレシピは書かれておらず,気取った料理がないところがいい。料理で一日をつぶす豊かな生活がうらやましい。

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2024年01月17日

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料理エッセイを読むなら押さえておかなくてはいけない作品のようだ。
昭和44年(1969)〜昭和46年(1971)、週一で産経新聞に連載されていたという事で、なんと今から50年以上前!
しかし、目次に並ぶ料理に古さを感じない。
時代的には、プロの料理人の世界に女性が入ることは許されず、家庭では「男子厨房に入るべからず」などと言って男は上げ膳据え膳で威張っていた頃?

檀氏の料理歴は長く、9歳の時に母が家を出てしまったことから、教師を務める父親と三人の妹のために食事を作り始めたことがきっかけだったという。
きっかけはあったかもしれないが、せっかく食べるなら美味しいものを食べたい、手に入らないのであれば自分でなんとかしたい、そういった食べること好きの結晶がこの作品なのかもしれない。
文章は豪快である。
「猛烈な火で炒めつけながら」「惜しげもなく赤ブドウ酒をブチかけて」「カッコよく盛り並べ」
男の料理。
諸外国に赴いては現地の人々に料理を教わったり。
その一方で、日本の伝統料理をも紹介している。
「きれいなところだけを使う」という、高級料亭風の料理には背を向け、その、捨てられる部分も無駄なく使う(食べる)ことにもこだわる。
ホルモンとか、モツとか、そういった部位。
もちろん、食に適した状態にするには丁寧な下処理が必要だ。
こういう料理を、子供たちも喜んで食べたという。
檀ふみさんも、この料理を食べていたのかな〜、などとふと思う。

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2023年11月20日

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「The 男の料理」
分量がものすごくざっくりしているので、レシピ本としては当てにできない。
でも、料理に対する並々ならぬ好奇心が感じられ、また周囲の人に食べさせて喜ばれるのが、何よりも楽しみだったんだろうなと感じた。
文体が「いれるがよい」「するがよい」と時代的なものもあるだろうが、上から目線なのもなんとなく人柄が出てるんじゃないかとも思う。
娘である壇ふみさんがご自身の著書で料理はレシピに「少々」とか「ひとつまみ」としか書いてなくて、分量がよくわからないから苦手だが、お菓子は分量が具体的に書いてあるのでお菓子は作れる、みたいなことを書いていたが、正反対な父娘でさぞかし娘としては悩んだだろうなと思う。
壇ふみさんのエッセイを思い浮かべながら、ほほえましく(?)読んだ。
まぁ、私の腕ではここに紹介された料理の多くはできませんがね。

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2019年10月05日

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私のレシピ本のNo. 1はこの本。
カツオのタタキ、丸鍋(ドジョウ)、豚マメ豚肝のスペイン風、ソーメン(薬味色々)、各種の鍋、ポルトガル人に一番評判が良かったらしいダイコン酢、朝鮮料理、ブイヤベース、干ダラコロッケ、パエリア、ビーフシチュー。
当たり前だけど、文章が良いのです。
母も好きな本。

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2018年07月28日

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作家檀一雄のレシピ本。昭和の巨匠のひとりである。坂口安吾、太宰治らと同年代、放浪の旅に出ながらモノ書きを生業とした。
プロでもない人のレシピをサンケイ新聞に掲載されたものが人気を博した。その肝は、料理を通して、料理のあり方を提案したことにある。豚の角煮では、中国の杭州に伝わるトンポーローをリファーし、その歴史も含めて大切に作りたい気持ちにさせてくれる。ロシアのピクルスも、現地で食べたものだろう。

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2016年10月08日

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我が家のこどもたちなどこちらの方が好きである
というような言葉が頻出するあたりがほほえましい。

豪華絢爛な大ごちそうのレシピはもちろん、小鉢や箸休めのレシピが意外とリアルに使い勝手の良さそうなものが多くて楽しいレシピ本。

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2015年09月15日

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食欲と料理欲を刺激する一冊。
今の時期だとイカのスペイン風炒めがおいしかった。
まさに大いにマネして、大いにつくり、食べてみる、である。

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2015年04月22日

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風雅かつ豪快な男の料理。
文字だけで、ここまで想像力をかきたてられるなんて、そして楽しめるなんて、なかなかない。
母親の出奔により、やむなく料理をすることになった経緯があるのに、手を抜かず楽しんでおり、読んでいてひきこまれる。
興味の幅も広く、各国の料理を取り入れており、昭和44年に連載していた内容なのに、当時としてはハイカラな食材も登場する。
食通ぶってなく、なのに
“梅干しだの、ラッキョウだの、何だか、むずかしい、七めんどうくさい、神々しい、神がかりでなくっちゃとてもできそうにない、とうようなことを勿体ぶって申し述べる先生方のいうことを一切聞くな。壇のいうことを聞け。”
なんて言ってしまうところも面白い。
モツやどじょうなど、ハードルの高そうな料理も多いけれど、それでも試してみたいと思わせられるのはさすが。
毎年食べているはずのおそうめんでさえ、色彩鮮やかでおいしそう。青しその千枚漬けと柿の葉すしは、ぜひつくってみたい。

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2013年04月09日

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 たかが「料理の本」です。
 ですが、このたかが「料理の本」に人生狂わされたと言った人がいます。

 著者は檀一雄、この人に人生狂わされたという人が大勢いる人です。
 どんだけの人がという詳細は自伝的私小説『火宅の人』や、沢木耕太郎の『檀』を読めば解ります。
 
 『男の隠れ家』誌の最新号に、面白いコラムが載っていた。
 檀ふみさんと彼女のお母さんの二人に、自前の料理をご馳走した男性の書いたコラムだ。ワインにまつわるお洒落な話というのが毎回のテーマらしい。「自称檀流門下生」のにわかシェフが、ラオス風の焼き鳥やら、自家製柚子胡椒を使ったサラダなどを振舞う。
 お礼に、と檀さんがコレクションの中からお返しに飲ませてくれたのが85年物のペトリュス。なんと、世に知られた親友の阿川佐和子さんから誕生日のプレゼントに贈られた一本だという。コレ、私なんかは詳しくはないがウン十万円するボルドーを代表する赤ワインなんですと。剛毅な話です。

 で、この『檀流クッキング』ですが、不世出の無頼派作家が書いた自己流料理の指南書である。やはりただものじゃない。各地の郷土料理も各国のお国料理も彼の手にかかると豪快この上ない創作料理になってしまう。
 ただ、「まえがき」の中にはこんな話もでてくる。
 「そもそも、私が料理などというものをやらなくてはならないハメに立ち至ったのは、私が九歳の時に、母が家出をしてしまったからである」  と、母親の突然の出奔がきっかけだったと告白している。
 しかし、きっかけはともかく檀少年は、情けない父親に代わり三人の幼い妹のため自己流クッキングに邁進してゆく。
 アンカケふうに片栗粉でトロミをつけることを覚えた時の「嬉しさといったらなかった。今でもはっきりとその驚きを覚えている」という。
 また、「ジャムをつくる事を覚えたのも、愉快な思い出」だともいう。

 さらには自身の放浪癖、旅行癖は幼い頃から培った、あっちの野菜屋こっちの魚屋と渡り歩く「買出し好き」の志向が源だったとも書いている。
 いやはや、最早料理を肴にした「私小説」だね、さすがですね。
 いつも本を肴にして自分の事ばかりレビューに書いている私なんかとはダン違いだね(オヤジ炸裂!)

 この本で人生狂わされたと言ったのは、件のコラムの筆者である森枝卓士氏その人。おそらく30年ほどまえに本書を読んでしまった彼は、いまでは『カレーライスと日本人』、『旅、ときどき厨房』などの著者として知られている。フォトジャーナリストとしての本当の顔はあまり知られていない。ユーモアでなら「狂っちゃった」人生と言えなくもない。
 
 その森枝氏が、たまたまで軽井沢で檀ふみさん親子にご馳走したり、ビンテージワインを振舞われたりという話であった。
 「この本で人生狂わされた」と、ジョークを飛ばした人がご馳走してあげた相手は、「あの人」に一番人生狂わされた二人、だったのではないかな。冗談じゃなくて。

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2011年02月27日

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私が料理を始めた20年前は まだ男子厨房に入らずという風潮で
素人で料理をするひとはいるものの素人が料理の本をだすということはめずらしかった。
そのころ 参考にした素人料理の本の一つだ。そのころ読んでいた本をリストアップしてみた。
荻昌弘 映画評論家「男のだいどこ」 1972
壇一雄 作家 「檀流クッキング」1975
三善晃  作曲家「オトコ、料理につきる」 「男の料理学校」1979の改題
水上勉 作家「土を喰う日々」1982
丸元 淑生作家のちに料理研究家 「丸元淑生のシステム料理学」1982
玉村豊男エッセイストあるいは画家「料理の四面体」1983

もちろんプロの 料理人の本や栄養学者の本も読んだが、実家で料理を学んだ経験もなく、素人の料理から入ったことがよくわかる。
自分が家庭料理をやっていいのか そういうジェンダーを乗り越えるためにこのような本があったわけだ。

いずれも組織人でなく 自由な職業であることも 興味深い。
さて檀流クッキングであるが 実に実用的な本である。なにしろ檀一雄が楽しそうである。昭和のにおいのする本だ。

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2010年11月18日

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まさしく「檀流」クッキング。おいしければどこの国の料理だろうと、どんな材料であろうとトライしてみる好奇心旺盛な姿が子供のようで微笑ましい。食べることが楽しくて、作ることが楽しくて、食べさせることが楽しくて。楽しいことがたくさん詰まっている。「無いものは、なくてすませるに限る」繊細な一面もあれば、大雑把な一面もあり。毎日のことだから、こだわりすぎないことにこだわって、旬の味を楽しんでいる。楽しいが一番だ。

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2017年09月05日

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壇一雄の料理の幅がすごすぎる。世界各地を歩き回った経験が大きいんだろうけど、個人の資質というか興味範囲も広いんだろう。文中に出てくる食材が現在では一般的でなくなっていたり(鯨など)、料理が一般化していたり(麻婆豆腐など)と40年の時代の違いを感じる。価格も肉類は大きく変わっているが、野菜のうち大根などはほぼ価格が変動していないことも興味深い。この間に日本人の食事の幅が広がったんだろうが、料理自体はどうだろうか。また、本当の食事の楽しさというのもどうなのか。
全体的に酒の肴的な料理が多く、読み物として気楽に通せたのが良かった。

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2016年07月24日

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今では当たり前の料理でも、この時代ではかなり斬新だったんだなと実感した。檀風アレンジのみょうも楽しかった。

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2014年05月10日

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料理したい心をむりむりと刺激する本。
大雑把なところが実に家庭向き。
材料はなければ代用でOK!
味付けはお好きなように!
そして我が家の味を見つけろと。
家庭料理ってそういうものだよね。
自分が普通に作っているものが紹介されているのも親近感。
壇氏は、本当に料理が好きだったんだなぁと。

壇氏のご母堂のラッキョウの漬け方が、我が家の手抜きラッキョウの漬け方と同じで、ちょっと笑った。
確かにこの方法だと歯ざわりは格段に良くなる。
時を隔て、氏育ちを別としても、日本人の味、行き着くところは同じ哉。

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2012年08月28日

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所謂食味エッセイを集中して読んでいたのは中高の頃なので、上げ膳据え膳のまったくの読み物としてたのしんだ。とにかく豪快さんなので、檀流の料理は読んでるだけでスカっとする。自分で作るようになると、檀流のよいところは、手間惜しみをしないこと、毎日とはまず料理をして食べることだという明快な倫理に貫かれていることだ。一日の料理に一日を費やすのは、本来至極あたりまえのことなのだ。
夏がくるたびに読み直して、檀流ヒヤッ汁をつくる。いまの目標はつくる時間と同じくらい時間をかけて食べること。

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2011年02月17日

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080513(a 080704)
090103(a 090215)
091221(a 091228)

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2010年01月22日

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料理の本なのに、壇先生が書くとサディスティックだ。「そしてそれを熱いうちに手づかみで食べるがよい」・・・はい、わかりました。

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2009年10月04日

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シンプル・イズ・ベストな檀一雄の料理。季節感と五感、そして、「食べたい度」が大切です。「量より質」な食事をしよう。。。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

新聞連載ゆえ1編が短いのが難。口頭でレシピを伝えられてるような気分で、俄然お料理がしたくなります。おじやなど食べながら、がいい感じ。

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2009年10月04日

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