小説・文芸 - 中央公論新社作品一覧
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3.7作家として、僧侶として、瀬戸内寂聴さんはたくさんの名言を残しています。年齢を重ね、老いを受け入れ、周囲との人間関係や、家族のかたちも変わっていくなかで、私たちは、その言葉に心のよりどころを求めます。 本書は『婦人公論』に掲載された瀬戸内寂聴さんのエッセイ、対談、インタビューから厳選したものです。 私たちの気持ちに寄り添い、一歩を踏み出す勇気を与えてくれる瀬戸内寂聴さんの言葉を、この一冊にぎゅっと詰め込みました。 目次 Ⅰ――教えて!寂聴さん 悔いなく生きるコツ この世に一人の自分を、自分が認めてあげる ×瀬尾まなほ 95歳で得た気づき――。もう十分生きたと思ったけれど 96歳、出会いを革命の糧にして 人は生きている限り変わり続けるのです Ⅱ――人生を照らす8つの話 第1話 悩みの正体――悩み、迷うことこそが生きている証なのです 第2話 怒りとのつきあい方――幸せは笑顔に集まるもの 第3話 人生後半の生き方――自分を変えるのはひとつの革命です 第4話 からだ――離婚、恋愛、セックス したいことは何歳でもおやりなさい×伊藤比呂美 第5話 家族――褒め言葉を浴びると、夫も子供も輝きはじめる 第6話 プラス思考――自分の機嫌を取る方法を知っていますか 第7話 男と女、夫婦――女を輝かせる男とは ×梅原 猛 第8話 切に生きる――幸福になるための努力を惜しみなく Ⅲ――人生を変える3つの対話 「あの世」と「この世」はつながっています×横尾忠則 小保方さん、あなたは必ず甦ります×小保方晴子 家庭のある男を愛した女と、夫の嘘を信じた妻の胸の内は×井上荒野 Ⅳ――心を揺さぶる愛と決意の手記 「妻の座なき妻」との訣別 〝佛の花嫁〟になった私の真意
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3.0著者はこれまで300人を超える元受刑者を取材してきた。そのなかで、近年顕著になってきたのは、高齢の受刑者たちである。塀の外の孤独で不安定な生活より、安全な刑務所を志願する老人たちが増加しているという。受刑者に占める65歳以上の割合は4.8%、数にして10年前の1.2倍となった。これは、刑務所の老人ホーム化なのか。再犯者率の増加、社会復帰・更正への対策は、ようやく進められているところだが、それだけでは解決できない、高齢化社会ならではの問題と言える。人生100年時代と呼ばれ、後半戦を健康で豊かに過ごそうという多くの高齢者がいる反面、社会から見捨てられ、置き去りにされる老人受刑者たち。刑務所、更生保護施設、支援組織を取材、高齢受刑者・出所者本人へのインタビューを行い、漂流する老人たちの現実に迫ったルポルタージュ。
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4.0★真相究明どころか 追及からの〝隠れ蓑〟⁉ 不祥事を起こした企業や行政組織が、外部の専門家に委嘱して設置し、問題の全容解明、責任の所在の明確化を図るはずの「第三者委員会」。だが、真相究明どころか、実際は関係者が身の潔白を「証明」する‶禊のツール〟になっていることも少なくない。調査中は世間の追及から逃れる‶隠れ蓑〟になり、ほとぼりも冷めかけた頃に、たいして問題はなかった――と太鼓判を押すような報告書もあるのだ。第三者委員会を徹底分析する。 厚労省の毎月勤労統計 東京医大の入試差別 日大アメフト部の反則 朝日新聞の捏造 東芝の不適切会計
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3.8父が認知症になった! それなのに運転免許を絶対に手放そうとしない父。もうちょっとで火事を出しそうになったり、病院で大暴れをしたり。気付くと部屋は血の海で、その中、驚愕の姿で佇む父……。これはもう、事件簿としか言いようがない! バブル期にOL生活を送り、自由を謳歌してきた著者が、独りで認知症の父と向き合うことに。人が変わってしまった父と娘の毎日をコミカルにつづった介護奮闘記。
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4.5与党・明正党の総裁選で惜敗しながら、野党議員の投票により日本初の女性総理大臣となった三崎皓子。党の重鎮議員の反対で組閣もままならない。そんななか、危機管理官より、「秩父に大雨が降っており、このままでは荒川が決壊、都心が水に沈む可能性がある」との情報が入る。さらに追い打ちをかけるように、台風八号と九号が発生。皓子は日本では例がない「緊急事態宣言」を提案するが、経済の停滞を理由に閣内で反対の声が上がり――。 荒川河川事務所の所長・里見はその頃、隅田川流域への被害を回避すべく奮闘していた。刻々と上がる水位、そしていよいよ、水門を閉める決断をするときが来た――。 あかね銀行のディーリングルームではその頃、「なんだこれは!」絶叫が響いていた。一瞬でドル円相場が20円も飛び、159円をつけたのだ。「ガラだ! 大暴落だ!」――。 東京都心を直撃する大規模な自然災害、ゼロ金利政策を続ける日銀への信用不安。いつ現実のものとなってもおかしくない二つの危機に襲われた日本を、皓子はどのように救うのか?
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3.3小海線の車窓の眺め、若狭の水、奥津の温泉……。荒地の詩人は、ウイスキーを道連れに日本各地に旅立った。「ぼくの感情旅行」と雑誌『旅』の作品を中心にユーモラスな十二の紀行文とエッセイ「ぼくのひとり旅論」を収める。〈ニホン酔夢行〉。単行本未収録の北海道紀行を増補。〈解説〉長谷川郁夫 ■目次 隠 岐/若 狭―小浜/伊 那―飯田・川路温泉/北海道―釧路/ 奥 津/鹿児島/越 前―越前町・三国町/越 後―新潟/ 佐 久―小海線/東 京―浅草/京 都/ 沖 縄 ぼくのひとり旅論 あとがきにかえて 解 説 長谷川郁夫
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3.0最上義光、山形に立つ。父・義守との家督相続争いや天童・白鳥氏、そして伊達氏らとの峻烈な内憂外患をいかに乗り越え、山形に君臨することができたのか!? 伊達政宗との抗争から上杉軍と激闘を繰り広げた一六〇〇年九月の〝北の天下分け目の戦い〟まで、義光の「負けまい、勝つまいの戦」を見よ! 山形在住の直木賞作家による渾身の長編歴史小説。 (本文より) 遠国の大名を滅ぼして天下統一をくわだてるのは覇道であって、義光の考えるさむらい道とはあい容れない。武辺にのみ頼る武士は、それによって身を滅ぼす。義光はそう思っていた。 (目次より) 一章 小僧丸/二章 人質/三章 本懐/四章 御所の方/五章 四面楚歌/六章 天童合戦/七章 宿敵/八章 その君の名を
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-【目次より】 はじめに 序章 永田町から始まったビジネス 第1章「佐藤事務所」で学んだ人間力 第2章 田中角栄の優しさに感謝 第3章 「吉香」を設立 第4章 絶体絶命のピンチに学ぶ 第5章 世界平和実現のためゴルビーを招聘 第6章 全国商工会議所女性会連合会会長に 第7章 すべての出会いに感謝を おわりに 【本文より】 思い出は数多くありますが、ひとつだけと問われたら、40年前、故田中角栄先生から言われたひとことを挙げます。 会社を設立した年の暮れでした。たまたま仕事でホテルニューオータニへ行った際のことです。暮れのホテルは人でにぎわっていました。ふと振り返ってみますと、だいぶ離れてはおりましたが、ホテルで用事を終え、お帰りになる田中先生がお車に乗られるところでした。礼儀としてお見送りしようとした時のことです。 私に気づいた田中先生から手招きされましたので、近づきますと「正月は迎えられるのか。いつでも何でも言って来いよ」と、微笑みながら声をかけてくださったのです。 経営者として年を越すことの重みをまさに痛感していた時期でしたから、お見送りの後、涙が溢れ出て止まりませんでした。
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-最上義光、山形に立つ。父・義守との家督相続争いや天童・白鳥氏、そして伊達氏らとの峻烈な内憂外患をいかに乗り越え、山形に君臨することができたのか!? 伊達政宗との抗争から上杉軍と激闘を繰り広げた一六〇〇年九月の〝北の天下分け目の戦い〟まで、義光の「負けまい、勝つまいの戦」を見よ! 山形在住の直木賞作家による渾身の歴史巨篇。 (目次より) 一章 小僧丸/二章 人質/三章 本懐/四章 御所の方/五章 四面楚歌/六章 天童合戦/七章 宿敵/八章 その君の名を/九章 出羽の大守/十章 伊達政宗/十一章 大崎内紛/十二章 お東様/十三章 奥羽仕置/十四章 三条河原/十五章 天下分け目
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4.7六つの輝晶は、叶わなかった六人の夢。王に謁見した夢売りの掌の上、翠輝晶はその花片を開き、語り始める。ささやかな幸せを願いながらも死影に憑かれてしまったアイナの、宮殿を追われた王子アライスとの出会いから始まる壮大な夢を。そして蒼輝晶は望むものすべてを手に入れてきた男の唯一の夢を……『煌夜祭』『叡智の図書館と十の謎』の多崎礼が贈る極上のファンタジー! 【全三巻】 C★NOVELS『夢の上』より改題
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4.0三十歳の美しいコミックス作家・川村リリカと、同い年の敏腕編集者・野崎百合子。「俺」「お前」と呼び合う可憐な二人が、喫茶店で、イタリアンで、カツカレーの店で、新作の打ち合わせをする。「それはそのままタイトルになるね」「なるね。メモしとこう」。物語はどのように生まれるのか。創作の秘密が垣間見える連作集。 〈挿画〉牛久保雅美 【目次】 きみはミステリーだよ いまのような密会の時間 荒野は誘惑する スクランブルド・エッグス二個をかきこむ 苦手なものはありますか 豆腐とケチャップで微笑する 梨を切ろうとしたとき オーガズムと自分の現在 裸でプッタネスカ 青い色にからめ捕られて フレンチフライドポテト 雨のコカコーラ
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4.0強くなることの犠牲を払ってきた女だけが、オーラを持てる。ぴかりと光る存在になるために、運気を貯金しよう……使い方は、あなたしだい。心の贅沢を味わえる女になるために、そしてエイジレスな女をめざすあなたへ――。笑って読んで、運が自然と寄ってくる、20年来愛読されてきた「女のバイブル」が、待望の電子書籍化! 【目次】 ■ひと目惚れされる女になる 運気は貯金できるものである/男は運からつかわされたもの/まず金運、そして男運 ほか ■エイジレスな女になる エイジレスな女になるために/メイク道は日々勉強、日々冒険/偉大なるメイク修業 ほか ■心の贅沢を味わう女になる 小笠原流のお正月/ひな人形の魔力/お花見指南 ほか ■買物の極意を知る女になる 南国で買うもの、こんなところに注意/ボーイフレンドへのお土産/バッグコレクター ほか
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-※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 1年間に刊行されたすべての新書から、その年「最高の一冊」を選ぶ「新書大賞」。 今回で第13回を数え、第1回では福岡伸一著 『生物と無生物のあいだ』、第2回では堤未果著『ルポ 貧困大国アメリカ』、第3回では内田樹著『日本辺境論』を大賞に選出し、常に話題を提供してきた。 今回の「新書大賞2020」では、2018年12月~2019年11月に刊行された1500点以上の新書を対象に、有識者、書店員、各社新書編集部、新聞記者など新書に造詣の深い方々99人に投票していただいた。 (中央公論2020年3月号「新書大賞2020」の電子化) (目次より) ●新書通99人が厳選した 年間ベスト20 ●大賞受賞者に聞く 『独ソ戦』大木 毅 ●2位『ケーキの切れない非行少年たち』、3位『教育格差』ほか、ベスト20レビュー ●全ランキング作(2008~19年)の「ベスト3」は? 出口治明が総覧! 新書の12年 ●カリスマ書店員、著名ブロガーに聞く やっぱり新書は面白い! ●宇野重規、楠木 建、竹内 洋、渡邊十絲子…… 目利き45人が選ぶ2019年私のオススメ新書
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4.5不幸なボタンの掛け違いからはじまった米中の戦争は、ホノルルを占拠した中国への報復として、米国側が海南島への上陸を果たす。その後、ホノルルの平和を回復し、香港での独立運動を画策しながら和平交渉を進めていた米国に対し、中国はここで思わぬカードを切ってきた。それは、韓国の裏切りだ。韓国の玄武ミサイルが九州へと向けられる中、日本はどう舵を取るのか? 突然の韓国の離反、そのハレーションが同盟国に与える影響は――? 緊迫する「第三次世界大戦」の行方を描く大石英司の新シリーズが開幕!
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4.019世紀から20世紀にかけての欧州の事例を、ルポルタージュの手法も用いながら解析した本書は、原著刊行から百年近く経つ現時点においても、さまざまに研究されており、また、現実政治の動きを見るなかでつねに参照される名著である。いかに国家権力を奪取し、またいかにそれを防御するかについて歴史的分析を行うとともに、引き起こす人間の人物論や心理状態の描写も豊富に含んだ、まさに古典中の古典といえるこの著作について、現代的観点から全貌を新訳した中公選書版にもとづき、註釈を増やしてより理解しやすくした文庫版がここに登場。
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4.0柳田邦男『空白の天気図』、立花隆『田中角栄研究』、沢木耕太郎『一瞬の夏』……。十八の名作はいかにして生まれたのか。「ノンフィクション冬の時代」の今こそ読んでおきたい作品を厳選。巻末に沢木耕太郎氏との対談「鋭角と鈍角――ノンフィクションの方法論について」を収録。 (本書で紹介する作品) 柳田邦男『空白の天気図』/本田靖春『不当逮捕』/澤地久枝『妻たちの二・二六事件』/鎌田慧『逃げる民』/ジョージ・オウエル『カタロニア讃歌』/立石泰則『覇者の誤算』/沢木耕太郎『一瞬の夏』/野村進『日本領サイパン島の一万日』/田崎史郎『梶山六 死に顔に笑みをたたえて』/小関智弘『春は鉄までが匂った』/佐野眞一『カリスマ』/デイヴィッド・ハルバースタム『ベスト&ブライテスト』/柳原和子『百万回の永訣』/保阪正康『昭和陸軍の研究』/最相葉月『星新一』/大崎善生『聖の青春』/河原理子『フランクル『夜と霧』への旅』/立花隆『田中角栄研究』
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4.0国際社会は弱肉強食の「新・帝国主義」の時代に入った――。右巻では、大震災で弱体化した日本に中露韓など各国が牙をむく情勢下、日本人と日本国家が生き残るための戦略を示す。
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4.5国際社会は弱肉強食の「新・帝国主義」の時代に入った――。左巻では、自国の利益極大化をはかる米中露など各国の動きを分析し、日本人と日本国家が生き残るための戦略を示す。
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5.0死んだほうがいい人って、こんなにいるんだよ。 15年を経て漆黒の闇から這い出る赤い悪魔……。 高校1年生の少女の行く先々で起こる不審死と殺人事件!! 新堂冬樹の真骨頂! 長編ハード・サスペンス 15歳の女子高生・本庄沙耶の父は自己中心で小狡く、母はまるで父の奴隷だ。その両親が突然家に侵入してきた男に刃物で惨殺された。さらに、一人になった沙耶が身を寄せた親戚――10年前に幼い弟を不注意で溺死させた祖父母、沙耶をレイプしようとした従兄、それを見て見ぬふりする叔父も次々と死亡する。ネット上では沙耶を励ますスレッドも立つが次第に「疫病神」「死神」と揶揄する声も囁かれる。不可解な死の連鎖の中心に身を置く沙耶。果たして彼女は〈悲劇の天使〉か〈美しき死神〉か? それとも……。わたしは、この体に流れる血を赦さない。
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4.0天照大神の孫が高天原から降臨し、その孫である神武天皇がヤマトに東征、橿原宮で天皇の位に就く――『古事記』『日本書紀』に記されたこれらの神話が歴史的事実ではないことは、戦前の普通の々にとっても当たり前のことであった。史実ではないが、史実として扱い、そう振る舞っていたのである(こうした「建前と本音」的なものは、現代の私たちにも心当たりがある)。 神話の「史実」化には、天皇による統治を正当化するという明治政府の政治的目的があったのはもちろんだが、一方で民主化(神々の話合いは「万機公論」の根拠とされた)や経済振興の手段でもあったことは、今ではあまり知られていない。もっとも、「神話」を「史実」として受け止めることには、さまざまに無理も生じる。とくに教育現場における混乱は、いくつもの「笑えない」笑い話を残した。 本書は、幕末水戸学の尊王攘夷思想という建国神話重視の発端から、昭和天皇が「人間宣言」によって事実上、建国神話を否定するまで(そもそも、昭和天皇は科学者でもあった)、日本社会に起きた悲喜劇をエピソードたっぷりで描き出し、近代とは何か、歴史とは何か、国家とは何かを問い直す。 目次より 序 章 虚偽と史実の境界 第一章 神話が事実となるまで 一 日本の建国神話とは 二 なぜ「事実」になったのか? 三 教科書で「事実」とされたのはなぜか? 第二章 「事実」化の波紋 一 学校の外ではどうだったのか? 二 学校の中ではどうだったのか? 第三章 建国祭と万国博覧会 一 政治にどう利用されたか? 二 経済にどう利用されたか? 第四章 満州事変の影響は? 一 教室外でも始まる建国神話の「事実化」 二 建国神話教育への影響は? 第五章 日中戦争期の社会と建国神話 一 紀元二千六百年をめぐって 二 社会はどう受け止めたか? 第六章 太平洋戦争期とその後 一 国史教育のその後 二 効き目はあったか? 三 その後 終章 「建国神話の社会史」の旅を終えて
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5.0二つの世界大戦は社会のすべてを動員する総力戦であり、そこで重要だったのが経済だった。本書では総力戦下の経済学者たちの言説がどんな役割を果たしたか、戦後にどう影響したかを追う。英米独日の経済抗戦力を経済学者はどのように判断したのか。経済学はイデオロギー対立のなかにどのように巻き込まれたのか。マルクス経済学、さらには西洋思想への対抗手段とされた日本経済学とは。第32回石橋湛山賞受賞作に最新の研究成果を加筆。 目次 まえがき 第一章 河上肇――戦時下の経済思想の「先駆け」 第二章 陸海軍と経済学者 第三章 経済新体制をめぐって 第四章 思想戦のなかの経済学 第五章 「近代経済学」とは何だったのか あとがき 新版のあとがき 人名索引
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-60年安保、ストの頻発、高度成長と、戦後日本の大きなターニングポイントとなった昭和30年代。週刊誌市場は空前の活況を呈し、「出版社の将来は、週刊誌を持つか持たないかにかかっている」とまで言われた。先行して成功を収めつつあった『週刊新潮』『朝日ジャーナル』『週刊文春』等につづけと、老舗出版社である中央公論社も、昭和34年秋に新雑誌を創刊。社長が編集長を兼任し、定価は他誌よりも安い20円。「スキャンダルは扱わない」という独自の編集方針を掲げてスタートしたが――。週刊誌要員として入社し、若き日の野坂昭如氏や小田実氏らを担当した著者が、痛恨の念とともに当時を振り返る「55年目の敗戦記」。
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3.0手軽に空撮ができる、無人宅配のツールになる、災害現場の調査に使えると、人気のドローンだが、一方で軍事用の無人機(UAV)も進化を続け、テロ掃討作戦などに用いられている。新しいビジネスを生み出す「空の産業革命」か? 恐ろしい「無人暗殺兵器」か? その全貌を明らかにする
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4.0これは、日本が韓国に仕掛けた「罠」か!? 不気味な地殻変動を見逃すな GSOMIAをめぐり揺れに揺れた日韓。両国はついに全面衝突の様相に。「安倍政権が韓国を巧妙に追い詰め破棄させたのだ。この手法は、日本を開戦に踏み切らせたハル・ノートを思わせる。短期的には〝完勝〟」(佐藤優氏)だが、「長期の視点に立てば極めて危うい一手」(手嶋龍一氏)だ。北東アジアに生じた日米韓の安保体制の綻びを、中露北が衝こうとしている。果たしてニッポンに苛烈な国際政局を生き抜く秘策はあるか。
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-東京で働く原田と同郷の恋人・早川ゆきの二人が高知県へ帰省する当日、ゆきはマンション自室で刺殺され、乗車予定のJR切符が消えていたのだ! 十津川と亀井は高知へ向かい、土佐藩家老の血筋であるゆきの父・秀典は地元の権力者であり、四国を一周する鉄道網を完成し新幹線を開通させることが夢だと知るが、翌朝早川家に3発の銃弾が撃ち込まれる。坂本龍馬嫌いを公言する秀典は、過去にも家を放火されたことがあるという。また秀典は土佐くろしお鉄道〈ごめん・なはり線〉が走る安芸をなぜか嫌悪しているようだ。かつて市内に所有していたホテルも邸も手放していた。一方で傷心旅行をする原田の前に現れる謎の女、5年前失踪した原田の友人……。十津川は、南国土佐の鉄道沿線で何を見るのか!?
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3.0東大合格者数日本一を誇る開成学園の校長先生が教える子どもの能力を伸ばすための秘訣を公開します。ハーバード、東大教員を経て、東大の院生時代には学習塾を経営した経歴を持つ著者は、多くの子どもたちと接し、また、自身も息子2人の子育てに積極的に関わってきました。子どもとの関係ですべての土台となる一番大切なことは「子どもにしゃべらせること」。開成学園の教育方針は生徒の自主性・自律性を重んじ、手取り足取りの受験指導や進路指導はしない議論重視の教育です。教育は、子どもを自立した人生を歩める大人にする「見守る勇気」が大切です。本書では、正しい子育ての方法をやさしく解説します。食卓では勉強の話をしない、子どもの前で父親の悪口は避ける、子どものやる気スイッチを入れるコツなど、今日から家庭でできる子育ての法則が満載の一冊です。
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3.81912(明治45)年7月14日、ストックホルム五輪のマラソン競技スタート直前から、物語は始まる。日本初のオリンピック代表選手である金栗四三は、以後、1920(大正9)年アントワープ大会、1924(大正13)年パリ大会にも出場する一方、1920年の第1回箱根駅伝開催にも尽力。その他、現在のマラソンシューズの源流ともいえる「金栗足袋」を開発し、初めての女子連合競技大会を開催する。「日本初のオリンピック代表選手」にして「箱根駅伝の父」――進取の気性に富んだ「伝説のアスリート」が三度のオリンピックで刻んだ、不屈の軌跡。読売新聞人気連載、待望の電子書籍化。
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3.8ジャスミンに遠方から連絡してきたのは、惑星ブラケリマで整備士をしているガストーネだった。渓谷競走に参加した時、世話になった相手だ。この男の依頼を受けて、エルナト宙域にある飛翔機の開発工場《テンペスタ》に出向いたジャスミン・ケリー・ダイアナたち。ここでジャスミンが試験飛行を務めるのである。 しかしたとえ試験とはいえこの3人がかかわって、すんなり終わるはずがない。ブラケリマの大統領が絡む大事件が彼らの登場を待っていた!? 大人が主役の舞台が開幕――!
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3.9高中真由子は、編集者の父と医師の母のもとで、何不自由なく育てられてきた。真由子が小学生のころ、隣家に二つ年下の百合の家族が引っ越してきて、二人は急速に仲良くなっていく。しかし、真由子が21歳になった冬、百合は真由子が幼いころからずっと思いを寄せてきた澤村諒一の子どもを妊娠したと告白した。その日から、真由子の復讐が始まる――。 諒一と百合の子どもの名付け親になった真由子は、『痴人の愛』の「ナオミ」から、二人の息子に「直巳」と名付け、彼を「調教」していく。直巳が二十歳の誕生日を迎えた日、真由子は初めて、直巳に体を許す。それが最初で最後となるとも知らず……。 主演・中山美穂のテレビドラマも大きな話題を呼んだ、絢爛豪華な愛憎劇!
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4.0後漢衰微後の群雄争覇の乱世に一人の青年が時を待っていた……。透徹した史眼、雄渾の筆致が捉えた孔明の新しい魅力と「三国志」の壮大な世界。史料の徹底的な吟味によってよみがえる孔明の「志」! 後漢の光和四年(一八一)、琅邪の諸葛家に次男が誕生した。名は亮。四歳のとき、黄巾の乱が起こった。宦官と士大夫が抗争を繰り返した後漢王朝は衰微し、中国は未曾有の動乱期に入ったのである。父を亡くした孔明は叔父にひきとられ、襄陽で青年期を迎えた。覇を競いあった群雄の多くは滅び、袁紹を破った曹操が北方の大勢力となった。万民の幸福を希求し、天下の形成を冷静に分析する「臥竜」孔明の草廬を、荊州の劉表に身を寄せる劉備が訪れる……。透徹した史眼、雄渾の筆致がとらえた諸葛孔明の新しい魅力と壮大な「三国志」の世界。
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-名作一気読み。史料の徹底的な吟味によってよみがえる孔明の「志」! 後漢の光和四年(一八一)、琅邪の諸葛家に次男が誕生した。名は亮。四歳のとき、黄巾の乱が起こった。宦官と士大夫が抗争を繰り返した後漢王朝は衰微し、中国は未曾有の動乱期に入ったのである。父を亡くした孔明は叔父にひきとられ、襄陽で青年期を迎えた。覇を競いあった群雄の多くは滅び、袁紹を破った曹操が北方の大勢力となった。万民の幸福を希求し、天下の形成を冷静に分析する「臥竜」孔明の草廬を、荊州の劉表に身を寄せる劉備が訪れる……。透徹した史眼、雄渾の筆致がとらえた諸葛孔明の新しい魅力と壮大な「三国志」の世界。
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4.7パ・リーグを10度制し、日本一に3度輝いた名門球団は、1988年、身売りという最後を迎えた。常勝軍団といわれながら、打倒巨人に燃えた反骨の集団は、伝説の彼方へと消えた。盗塁王福本、エース山田をはじめ、個性派集団と言われたガッツの塊のような選手たち。彼らを支えた情熱溢れる球団関係者。勇者たちの語りであの黄金時代がよみがえる。 目次 プロローグ 第1章 世界の盗塁王 福本豊 第2章 球団マネジャー 浅井浄 第3章 マルカーノの「家族」 ダゴと満子 第4章 不屈の右腕 足立光宏 番外編① カワナベ理容院 第5章 応援団長 今坂喜好 番外編② 多田神社 第6章 代打の神様 高井保弘 第7章 スコアラー 金田義倫 第8章 応援のトランペット 松本誠次 番外編③ 久保田運動具店 第9章 いぶし銀のつなぎ役 大熊忠義 番外編④ 梶本憲史 第10章 ブレービー 島野修 第11章 不動の4番打者 長池徳二 第12章 花の管理部 番外編⑤ 喫茶店「ひさご」 第13章 真のエース 山田久志 あとがき 阪急ブレーブスを巡る歴史 阪急ブレーブス 日本シリーズの記録
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4.0時々刻々のドキュメントと、 平成の天皇が生前退位することが決まって以来、新元号制定はさまざまな動きのなかで進んできた。本書はそのプロセスを、日本テレビ政治部の取材力をもとに、時代のドキュメントとしてつまびらかにする。発表に至る4月1日の詳細は圧巻だ。 官邸、宮内庁、政治家、研究者、そして保守派の動きなどを縦横に描き、取材エピソードをふんだんに交えながら、皇室をめぐる政治と社会の在り方を探った力作。
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4.2★椎名林檎さん 絶賛! 「この世に生を受けた 誰しもに関わってくれるやさしい哲学書です」 /1億900万 PVを記録した 奇跡の大人気連載(ヨミドクター)、完全収録 不条理な現実を受け入れるまでの拒絶と葛藤、受け入れることができたときの感動を経験する親がいる一方で、子どもの命を自分の手で奪ってしまおうとする親、病院に見捨てられてしまう子どももいる。あまりの障害の重さに治療を迷う医師もいる。 幼い命をめぐる大人たちの拒絶と受容の果てには、読む者に静かな感動を広げる命の旋律が響き始める。
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3.3人生の秋を迎え、無理のないペースで気の合う仲間たちとともに、東北の奥深い渓流に身を置きながら、イワナを追い、酒を堪能しつつ過ごす贅沢な時間。思わず同じ場所に足を向けたくなる好エッセイ。定年後の過ごし方を迷っている人々へ送る、絶好の提案書。 【目次】 Ⅰ 源流へ 失われた山里 阿仁・桐内沢/源流の焚火/トラゲの隠し湯 虎毛沢源流/尺上イワナと大ヤマカガシ/三十四年ぶりの滝ノ股沢/摺毛沢遡行/てんから瀑釣 滝ノ股沢/ヤマセミの棲む渓 Ⅱ 釣り日和 尺上イワナ一尾/小阿仁川のギンケヤマメ釣り/木の葉ヤマメの季節/渓流のサンマ/大釣り/スコンクの渓流解禁/路線バスで気ままな釣り旅①/路線バスで気ままな釣り旅② Ⅲ 渓流を思う 森吉山クマゲラ調査/初ヤマメ・初イワナ/山峡に遊ぶ 釣りさまざま/白髭仙人 十勝川、パンケヌーシ川/白神山地の神秘の沼 ノロの沢の沼/逃がした魚は大きい/雪解けのたより/渓流に咲く花
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-1巻305円 (税込)※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。 平成の日本は戦争の主体にならなかったが、令和のいま、米中が軍事技術の開発を争い、東アジアの地政学的リスクが高まっている。イラン情勢などの新たな難問を抱えた日本は、国際協力や平和構築をどのように進めるべきか? (『中央公論』2019年9月号特集の電子化) (目次より) ●鼎談 「日米安保破棄」・「有志連合」発言で揺れる日本 徴兵制を議論せずに、これからの平和は語れない 苅部 直×三浦瑠麗×渡辺 靖 ●ロシア、中国、イランが仕掛ける「探り」行為とは? 新たな地政学的競争を米同盟国は直視せよ ヤクブ・グリギエル [聞き手・翻訳]奥山真司 ●二人の経済評論家の異なる「合理性」 高橋亀吉と石橋湛山からから戦争回避の方法を探る 牧野邦昭 ●技術革新、リーダーシップ、社会の変化…… 軍事史から見た戦争の決定要因 石津朋之 《テクノロジー最前線》 【宇宙】新たな戦略空間に不可欠な、新たな三つの能力 鈴木一人 【サイバー】リアルと融合した「ハイブリッド戦争」への対応を 土屋大洋 【AI兵器】自律型兵器開発をリードする米国、逆転狙う中国 小林雅一 ●対談 元国連事務次長と国際政治学者が語る 国際連合と日本国憲法── 日本はいかにして国際協調の担い手となるか 明石 康×細谷雄一
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-太平洋戦争を生き延びてから波瀾万丈の人生を送ってきた山鹿俊作は、九十を過ぎ穏やかな余生を送っていた。ある日、音信の途絶えていたかつての仲間・青柳雅次が訪ねてきた。二人と共に海軍戦闘隊を組んでいた中原友和の曾孫が、何者かに狙われているという。戦争の終末期、中原の身を捨てた敵機への体当たりによって、必死の戦場を生き延びた山鹿と青柳。かつての仲間の遺言に応えるため、修羅の巷へ向かうのだった。我々には、無限の夢を抱えながら逝った戦友たちの分まで、闘い抜く義務がある! 〈解説〉折笠由美子 【目次より】 永遠の軍神 老骨の闘魂 行方不明の代走 三角敵性関係 共猫 ミッドウェイの教訓 余裕ある敗率 怨族の相伝 立ち直る未来 追放運動の開幕 殺意の山影 永遠の旅人
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3.8
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4.0付言しておきたいのは、信長の最大のライバルは、……やはり大坂本願寺であるということだ。そして、その本願寺の軍事力を支えたのが雑賀衆であり、その頭目が「雑賀孫市」だった。(解説/和田裕弘。中公新書『織田信長の家臣団』『信長公記』著者) ときは戦国、織田・浅井・三好ら大大名がしのぎを削るただ中に、紀州・雑賀庄はあった。彼らに転機をもたらしたのは、八咫鴉を祀る夜に蹌踉と現れたひとりの老人。刀月斎を名のる男は、頭領〈雑賀孫市〉を父にもつ三兄弟それぞれに、奇妙な形をした鉄炮を与えたのであった……。 病身を抱えながら鉄炮兵法を編み出す長男・義方、豪放磊落にして武威赫々たる次男・重秀、入神の域に達した狙撃の腕を持ちながら心を閉ざす三男・重朝。兄弟で〈雑賀孫市〉を襲名した彼らは、異なる道を歩み、異なる志を秘めながら戦乱の世を駆け抜ける! いま最も勢いに乗る歴史作家・谷津矢車が放つ硝煙たなびく合戦絵巻!!
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3.2
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-C★NOVELS Mini版『八百万の神に問う』全五篇を合本したものです。既刊電子版と内容に変更はありません。 神々によって開かれたここ楽土。『楽土にその名を知らぬ者無し』と謳われる音導師・イーオンの最初の依頼の顛末は(「哭く骸骨」)。ほか、言葉で争いを調停する音導師たちの物語・全五篇
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3.4人見知りの性格が災いしてか、就活をことごとく失敗していた「ひぐま」こと樋口まりあが、米、粉、砂糖などを扱う小さな食品商社「コメヘン」に入社して9か月――。 大学で学んだ応用化学とはまったく結びつかない社長秘書の仕事に四苦八苦。加えて、ろくにキッチンに立ったことなどなかったのに、社長を訪ねてくる友人や取引先を相手に、料理をふるまわなければならないこともあり……。 「はいよ」が口癖の社長・米田をはじめ、自称「倉庫番」の管理部長・安藤、嫁ぎ先からときどき電話をかけてくる元先輩秘書の吉沢など、心温かな人々に囲まれ順調な日々を送りつつ、「自分にはなにか足りない」とも感じていたまりあの頭のなかで、あるアイデアがふくらんでいく。 新人キマジメ秘書が奮戦する、ほっこり美味しいお仕事小説。 【目次】 筍はいちはやく 一一一個のフォーチュンクッキー 恋と野心とギムレット 冷やし葛うどんにあったか赤飯 そばのおいしい時期 から揚げの秘密
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4.2〈東琴(トゴン)〉の姫・アトリは王宮で虐げられ、まともな教育も受けられず内気に育つ。厄介払いとして幼くして送られた嫁ぎ先は、枯れ果てた小国〈柚記(ユシロ)〉に暮らす、病を得た王のもと。その地でアトリは王の教えを受け、知識と常識、そして愛情を手に入れる。やがて王は亡くなり、祖国へ帰ることになるのだが……。 これは生涯で5回も結婚することになった姫君の物語。数えで9歳の初結婚から、8年で5回というのはあまりに多い。 いったいどんな偶然で、5回も嫁ぐことになったのか。 それは、読んでのお楽しみ。