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老舗の糊メーカー・スナマチ株式会社は創業以来の大ピンチ。社運をかけて新製品開発を行うも、できあがったのはなんと“くっつかない糊”!? そんなもの売れるのかと頭を抱える新入社員の啓太と、「俺に売れない物はない」と豪語するベテラン社員の本庄。窮地に陥った会社を救うべく、ふたりの営業マンの闘いが始まった! 今野敏が贈る、ユーモアたっぷりのサラリーマン応援小説。 ※本作は、『膠着』(2010年10月刊、中公文庫)にサブタイトルをつけた新装版です。
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Posted by ブクログ
老舗糊メーカーで起こるいろいろ。社内政治で揉めている間に買収の危機?そこらにいそうな主人公をはじめ、サラリーマンたちがコミカルに描かれていた。
ブラック企業が多い中、スナマチみたいな会社は、理想郷だ。いつリストラになるか心配していたら、仕事に身が入らないし、失敗を恐れるようになる。それでは創造的な仕事はできない。
最初の刊行時のタイトル『膠着』のままだったら私は手に取っていたかどうか。お仕事小説だと思わずにスルーしたかもしれません。 三流大学卒の啓太があちこち受けまくって唯一内定を勝ち取ったのは、まぁまぁ大きな老舗の糊メーカー。別に糊が好きなわけじゃなし、愛社精神もなし。気になるのは巨乳の女子社員のみ。胸に...続きを読む目を取られていたからかどうか、とんでもない発注ミスをする。それをフォローしてくれたのは、よれよれしているけれど出来る先輩社員。そんな折、外資系の会社に買収されそうだという噂が舞い込みます。 啓太がイマドキの男子ながら可愛げがあって憎めません。先輩社員の本庄のキャラもイイ。難題をつきつけられると本庄のように楽しそうに仕事に取り組む友人が私にもいます。仕事に限らず何かで凹むたびにその友人のことを思い出し、こういうときこそ楽しまなきゃと方向転換。 できるわけないと思ったらできない。ニュートラルな状態で、頭を柔らかくして考えなきゃ駄目ですね。なかなか楽しかった1冊。
今野さんには珍しく、刑事ものじゃない小説。開発部のミスでくっつかないノリを開発してしまった会社のお話。 主人公は営業部員なのだが、私自身が開発の仕事なので、営業の仕事の苦労や面白みは、外側から見た部分しかわからない。営業の仕事をやっている人が読んだらもっと面白がれるだろうなあと思った。
会話が多くて読むのに疲れましたが、主人公を中心に登場人物それぞれの心の動きが読み取れて面白かったです。
着眼点はおもしろいけど、もうちょっと巧みな伏線が欲しかったな。 新入社員が主人公という点から、入社前に読みたかった1冊。
主人公の勤める会社が他の会社に乗っ取られる?? え、誰が情報を流しているの?という大きな話から上司と部下のなんかいい関係が書かれていた。さて最後どうなるのかな
下町企業の一発逆転モノなんだけど、どうしても⚪︎井戸作品と比べてしまう。谷がもっと絶望的で、山がもっと劇的だったら嬉しいんだけど、高望みしすぎか。得意の警察モノと絡めてほしい。
面白かったが顛末や途中の展開が今ひとつ今野小説のキレを感じなかった。営業の本庄をもっと活躍させる、専務をもっとどうにかする。 何かいつもの今野小説にはあったような気がする。
新入社員奮闘記.いきなりやらかした10倍納品.上司のあざやかな口八丁の営業力でひとまず事無きを得て,一難去ってまた一難.振り回されながらも成長していく丸橋啓太やその上司の本庄までとても愛すべき男達です.また,物作りを大事にする会社の根幹にある精神,かっこいいと思える小説です.
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