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Posted by ブクログ
ある村に、介護老人ホーム、児童養護施設、青少年更生施設、この3つが1つの敷地に設置され運営されていた。
見た目や評判は至って普通なこの施設。
そんな施設がある村で、ときおり事件が起きていた。
老人ホームで暮らしていた人の転落死、村の駐在員の行方不明。
駐在員の行方不明をきっかけに、調査員である樋口透吾が真相を探りに村へやってくるが、そこでもまた不可解な事件が起きてしまう。
とても分厚く、読み応えバッチリの本作。
最後の終わり方がとても良く、本書内で少し刺々しい印象のある樋口を、最後はとても温かい気持ちで送り出した感覚になった。
事件の真相も最後は全て回収されており、読み終わってとてもスッキリした気持ちになった。
Posted by ブクログ
北陸の岩森村を舞台に、失踪した駐在警官を追う調査官・樋口が、村に隠された深い闇へと近づいていく物語。
穏やかに見える村の裏では、児童養護施設や老人ホーム、病院などを備えた巨大施設が存在し、“行き場のない人たち”を受け入れる代わりに、新薬の臨床実験に関わらせるという恐ろしい実態が隠されていた。
視点人物が多く、最初は少し整理しながら読む感じだったけれど、二日間に起こる出来事の密度がとても濃く、最後まで緊張感が途切れなかった。犯人探しというより、「なぜこんなことが起きたのか」を追いかけていくミステリで、少しずつ全体像が見えてくる面白さがあった。
現在の事件だけでなく、17年前の樋口の過去も大きく関わっていて、二つの出来事が繋がった時は胸にくるものがあった。
児童虐待や少年犯罪、介護問題、政治と利権など重いテーマが描かれているが、ただ衝撃的なだけではなく、人の弱さや痛みにも丁寧に向き合った作品だったと思う。
「一体何が起きているのか」がなかなか見えず、不穏な空気の中で読み進める手が止まらなかった一冊。読み終えたあとには、フィクションなのに現実にもどこか繋がっているような怖さが静かに残った。
Posted by ブクログ
読み初めは登場人物の多さに『登場人物の説明』を確認しながら読み進めたが、後半は全て頭に入り物語に没入していった。
実際にこんな利権だらけの施設があれば恐ろしい話だが、日本が抱えてる社会問題をまとめて解決などといえば簡単にだまされそうでもある。
登場人物の樋口調査官が魅力的で辛い過去を背負う影の部分とそれでも消えない正義感が事件解決へと導く過程が飽きない。
警察小説とあるが、主となる警察官は元警察官と田舎の巡査官でよく目にする警察小説とは全く違う。
2日間起こった事件を軸に様々な登場人物の視点から展開させ、スッキリと終着させたさすが伊岡瞬である。
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