夏なんてもういらない

夏なんてもういらない

858円 (税込)

4pt

4.0

「私はあなたが好きです」

日本語の例文みたいな告白だった。

彼に告白する言葉は、もっと別のものにするつもりだった。



十二年に一度の秘祭「潮祭」が開かれる夏。高校生の深冬は片想い相手の優弥とともに、彼の故郷・潮見島へ向かう。普通の大学生だと思っていた優弥は、皆から慕われる祭司という、深冬の知らない顔を持っていた。そして島には、絶対にかなわない恋敵がいた。恋に、将来に囚われる少女がとった、全てをぶち壊す選択とは?



夏が好きになれないあなたに捧ぐ〝反〟青春小説

『潮風エスケープ』を改題。

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夏なんてもういらない のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ 2021年12月02日

    序盤は軽い恋愛小説かな〜という感じだった
    徐々に恋愛以外の、昔からの伝統を守るのも愛だし、自分の好きな事をするのも愛だし、というテーマが見えてきて面白かった

    帰る場所があるって良いなと思った

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    Posted by ブクログ 2020年03月29日

    積読してた本を片っ端から読もうシリーズ34冊目。

    久しぶりの額賀澪さんの作品。
    テーマが良かった!
    とある小さな島で受け継がれていく伝統や文化。
    伝統を大事にし古い考え方に囚われがちな世代と、
    伝統のこれからの在り方や意味に疑問を持ちながらも
    しっかりと向き合い自分たちなりの答えを出そうとする若い...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2019年09月09日

    読み終わって、とってもさわやかな気分になった。
    後味最高です。


    大農家の一人娘、いずれは家業を継ぐように言い聞かせられて育ち、そんな親の考えに反発する深冬。
    島の伝統のお祭りで神女になる権利を得るため、島を一歩も出ては行けないという決まりを頑なに守り続ける柑奈。

    ある意味似たような環境だけど考...続きを読む

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    Posted by ブクログ 2019年08月15日

    もういらないというタイトルと帯に一生に一度の大失恋なんて書いてあるから、ネガティブな話なのかと思ったが、素晴らしい夏だったという話にわたしは感じた。

    ただの恋愛小説ではない。

    神、伝統、変えられないもどかしさ、逃げ出したい気持ち、変わらない人々、変わる人、人間関係。
    正直恋愛は脇役だと思った。昔...続きを読む

    0

    Posted by ブクログ 2023年05月04日

    どこの世界に行ったって
    人との付き合いはいつだって不条理で、人々が自分にとってはくだらないことにこだわっていて、
    良い意味でも悪い意味でも、大事にしている価値観が
    それぞれにある。それを理解し合い、時には擦り合わせていかなければならない。
    目に見えない信仰というものは
    どこに行っても付き纏うものなん...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2019年08月21日

    こんなにも美しくあたたかな失恋があるのか。壊れるからこそ再び生まれるものがある。確かに、もう、いらない。
    また、この物語でもあったように、地域でも会社でも、先にいた人がつくったつまらないルールやしきたりに無理矢理従わされるのが非常に辛いのは強く共感する。縛られれば縛られるほど自由がほしくなる。
    人は...続きを読む

    0
    ネタバレ

    Posted by ブクログ 2023年08月05日

    多和田深冬
    紫峰大学附属高校二年。

    潮田優弥
    紫峰大学人文学部哲学科二年生。潮見島出身。

    三河真澄
    深冬の同級生。柔道一筋。

    江原秀夫
    紫峰大学人文学部哲学科の教授。五十歳。

    神尾将大
    哲学科ゼミ生。二年生。

    長岡玲子
    哲学科ゼミ生。一年生。年齢は優弥より年上。

    内間憲
    東京の大学を卒業...続きを読む

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