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Posted by ブクログ
古本で購入。上下巻。
権勢を謳歌する藤原北家の傍流、望めば栄達も叶う家柄に生まれた藤原純友。
しかし何物にも縛られたくないと願い、無位無官のまま日々を過ごす。
あるとき藤原氏の氏長者たる藤原忠平を助けたことから、官を得て伊予国に赴任する。
そこで純友は海と海に生きる水師を縛る、京の政事の歪みを見る―
というわけで、北方謙三唯一の平安モノ。
いわゆる「承平・天慶の乱」を起こした張本人として、平将門と並び称される藤原純友。
世間的には将門の方が人気・知名度ともに断然上。
ところが作者は将門の乱を同族間の私闘であり、「新皇」を称した最後の最後で叛乱になったに過ぎないとして、ほとんど評価していない。
最高権力者である忠平の意に背き、海上交易をあるべき姿に戻そうとした純友こそを叛乱者としているあたり、おもしろい。
残念なのは、これまで読んだ北方作品に比べて華々しさが少ないこと。
経済戦争の色彩が強く、『水滸伝』の禁軍や『破軍の星』の足利尊氏のようなラスボス的存在が主人公の前に立ちはだからないからかも知れない。
結末の余韻は爽やか。
思うさま生きた漢とどこまでも広がる海。熱いぜ。
Posted by ブクログ
【あらすじ】
「藤原一族のはぐれもの」が海を生きる場所と定め、
時に交易で、時に海賊を働きながら心のままに生きる。
【読もうと思ったきっかけ】
北方ハードボイルド計画第二段。
【感想】
下巻まで読んだよ。
北方作品やはりキャラの造型がいつも同じだった・・・
しばらくこの計画もお休みします笑
しかし、自由ってものが何なのかを考えるきっかけになりました。
この話は長くなる気がするからまたブログで書きます。
1つだけ言えるとしたらやっぱりお金と強かさ(政治力?)は大事ね。
下巻の後ろ半分の静かなのに熱い戦いはたまらんかったです。
それにしても平将門のオマケみたいな感じで日本史では出てくるけど、
それ以上に当時の記録もほとんど残ってないみたいね。
だからこそ小説では遊べる要素がたくさんあってよかったのではないかと。
久々にページめくるのが楽しみで一寸一刻を惜しんでごりごり読んでしまいました。
Posted by ブクログ
中央集権を進める藤原政権に対し、土地に縛られずに生きる海の民の生きる様を描いた作品。おもしろかった。海賊だけでなく、山賊も出てきて、政治の表舞台に登場しない少数民をよく描けていた。世界とつながる海の民のあり方、貿易のもたらす富のあり方についての中央集権政府と藤原純友の考え方の違いや、平将門の叛乱と藤原純友のそれとの違いなど、よく研究されていて厚みがあった。
ところどころに、「男なら!」という無茶苦茶論理が出てくるのは、まあ、北方謙三氏だからしかたないか。その部分は、あんまり物語とは関係なかったので、そんなに気にならずに、海賊の物語を楽しめた。
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