負けたのだ。「替天行道」と「盡忠報国」というふたつの志の激突だった。半年前の梁山泊戦。瀕死の状態の楊令に右腕を切り飛ばされた岳飛は、その敗戦から立ち直れずにいた。頭領を失った梁山泊は洪水のために全てが壊滅状態にあった。一方、金国では粘罕(ネメガ)が病死した後、軍を掌握したのは兀朮(ウジュ)。そして青蓮寺が力を失った南宋も混沌とした状態だった。十二世紀中国で、熱き血潮が滾る「岳飛伝」開幕! 大水滸伝・最終章、待望の文庫電子版全17巻刊行開始。
Posted by ブクログ 2016年12月03日
待ち焦がれていた文庫化。大水滸伝シリーズの最終部「岳飛伝」の幕が開きました。
頭領を喪った「梁山泊」、「南宋」、「金」、そして南宋の中の一軍という形にはなっていますが、岳飛率いる「岳家軍」それぞれの視点から、少しずつ楊令後の世界が描かれます。
個人的に最も気になる梁山泊の様子は、頭領が不在の中、...続きを読む
Posted by ブクログ 2016年11月24日
岳飛が主人公となると、いよいよ史実寄りの内容がメインになるのかと思いきや、やっぱり第一巻は、まだまだ梁山泊が物語の中心。とはいえ、かつての栄光はどこへやら、落日の様相を呈しているのは否めず。初代のヒーローたちが、軒並み死んだか引退しているから、それもむべなるかな、ですね。ヨウレイ伝で創作された諸人物...続きを読む
Posted by ブクログ 2021年09月19日
楊令伝の最後に楊令が死ぬ。
その楊令に右腕を切り落とされた岳飛の物語が今始まる!
とは言うものの読み初めは出涸らし感がたんまりとしてました。
水滸伝の英雄達の生き残りもあと僅か、あの九紋龍でさえ文章から体力の限界に一歩一歩近づいているのだなぁ感じるところがあります。
前作楊令伝の始まりでは...続きを読む
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