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Posted by ブクログ
建武の新政で後醍醐天皇により16歳の若さで陸奥守に任じられた北畠顕家は奥州に下向、政治機構を整え、住民を掌握し、見事な成果をあげた。
また、足利尊氏の反逆に際し、東海道を進撃、尊氏を敗走させる。しかし、勢力を回復した足利方の豪族に叛かれ苦境に立ち、さらに吉野へ逃れた後醍醐帝の命で、尊氏追討の軍を再び起こすが・・・・・
一瞬の閃光のように輝いた若き貴公子の短い、力強い生涯。
主人公の北畠顕家や彼を取り巻く人物たちが魅力的です。
この時代にはあまり興味がなかったのですが、前回の「悪党の裔」あたりからすっかりハマってしまいました。
足利尊氏を棟梁に頂く足利一門などを相手に、痛快なまでに相手を叩きのめす。
大塔宮、楠木正成、北畠顕家、この3人ががっちり組んでいられれば、時代の流れは変わったのでしょうね。
足利一門はもちろん、後醍醐天皇やその側近の公家衆に敵意を覚えずにはいられませんでしたが、陸奥守の考え方や行動の1つ1つで読後感は最高でした。
陸奥守北畠顕家、もっと長生きしてほしかった人物です。
Posted by ブクログ
破軍星とは、北斗七星の7番目の星で、それが指し示す方角は不吉だと言われる。14歳という若さで陸奥守に任じられ、軍事の天賦の才で激動の南北朝時代に輝きを放った北畠顕家その人を表す言葉として、ふさわしい。
南北朝の面白いところは、世を統治すべきは公家か武家かを問うたところだ。武士である平家が貴族として政治に台頭し、源氏が武士として統治者となり幕府を作った。これが平安後期から鎌倉時代にかけての流れだ。そして南北朝時代では、腐敗した幕府に不満を抱く武士と、もう一度世を治めることを伺う朝廷の対立が垣間見える。
顕家は、父の影響もあって、朝廷こそ統治者たるべき存在だと考える。一方で、公家でありながら武将として武士と接するうちに(というか、彼自身、腐敗した朝廷をみながら感じてはいたのだろうが)、足利尊氏が武士たちの支持を集める理由に気づき始める。
南朝側についた武将を見るのが一番面白い。鎌倉幕府は腐敗したとはいえ、一時でも武士たちをまとめ日本の統治者足りえたわけだし、足利尊氏のリーダーシップも申し分なかった。加えて、朝廷は一部を除いて腐敗しきっていた。楠木正成も、北畠顕家も、朝廷には任せられないってことにどこかで気づいていたはず。それでも、彼らは朝廷のために最後まで戦い、散って行った。
少しそれるが、作中では人々の支持を集める一つの要素として血筋が挙げられている。楠木正成がいくら戦上手でも、兵を集めることはできない一方で、なんだか頼りなく思慮深さに欠けてはいても新田義貞のもとにはたくさんの武士が集まってくる。顕家も尊氏も、血筋に大いに助けられた部分は大きいだろう。これは、情報の流通度が低い社会におけるレッテルみたいなもん。そして、この血筋が、統治者が誰であるべきかって議論にもかかわってくる。
・・・・アーまとまんない。w
勤王の思想は、幕末と重なるところがあるよね。
Posted by ブクログ
今村翔吾さんの「人よ、花よ、」を読み、
南北朝時代の本はないかと思っていたら、
YouTubeで今村翔吾さんがお勧めしていた本書を思い出して読みました。
主人公は北畠顕家。
16歳で陸奥守に任じられる。
戦でどんどん人の命が奪われていきます。
読めば読むほど朝廷に不信感しかないし、
人を捨て駒のように扱う判断に更に不信感は募ります。
大義とは。
正義とは。
北畠顕家が考えるなか、
足利尊氏が朝廷に向かって攻めてくる。
朝廷からは上洛せよと指示が来る。
でも。
陸奥が平定しきれていないなか、
そこを捨てて上洛しなければいけないのか。
ほんとに苦しい。
ほんとに辛い。
それでも北畠顕家が突き進んでいく姿に涙が止まりませんでした。
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